浮気調査においてラブホテルやビジネスホテルを利用した事実は、一定の要件を満たせば客観的に「浮気のために利用したホテル」として認定されます。
しかし、ただホテルへの出入りが確認できれば浮気の証拠になるわけではありません。
このページでは、ラブホテルとビジネスホテルの浮気調査の方法と、裁判に使うことができる浮気の証拠についてご紹介していきます。
- ホテルでの調査は尾行、張り込みが基本となる
- 配偶者でもあっても他人のスマホにGPSアプリを入れるのはNG
- ホテルの領収書だけでは浮気の証拠にならない
- 裁判に使える証拠を掴むには探偵に依頼するのが確実
ホテルで浮気をしていないか調査する方法
ホテルでの浮気調査方法には「尾行・張り込み・GPS追跡」の3つ方法があります。先ずは尾行してホテルと特定、そのまま張り込みを行い滞在時間の記録、ホテルから出てくる姿を撮影する流れとなります。
この3つの方法について紹介します。
「尾行」
浮気を確かめるためには、パートナーと浮気相手がホテルを利用したことを確認しなければなりません。
まずは浮気相手と合流し、そのままホテル入るところまでの足取りを確認します。
浮気をする時間や場所は不明なので、自宅を出てから帰宅するまでを尾行の時間と予定します。
その場で浮気の現場をおさえる方法もありますが、あとから想定される係争に備えて証拠をつかんでおくことが重要です。
「張り込み」
ホテルに入っただけでは浮気の証拠にはなりません。ホテルの出入口が確認できるところで待機して、浮気相手と出てくるまで張り込みを続けます。
ホテルでの滞在時間が「肉体関係」を証明する証拠として重要になってきます。
そのため、ホテルから出てきた時の写真を撮影し、どれだけホテルに滞在したかを調査するのが一般的な流れとなります。
「GPS追跡」
車のカーナビやスマートフォンの位置情報などを利用して浮気調査ができます。
ただしGPSは性能によって表示される位置に誤差が生じてしまうため、GPSの位置情報をホテル利用の証明に使うことはできません。
高性能なGPSであっても同じで、GPSは浮気調査を円滑に進めたり、他の方法によって得た証拠の信ぴょう性を増す為のツールとして使われます。
※例え配偶者であっても、スマートフォンに勝手にアプリをインストールする事は不整指令電磁的記録共用罪や不正アクセス禁止法違反となります。
ホテルでの浮気の証拠が強力な理由
離婚や慰謝料を巡る裁判においてホテルでの証拠は非常に強力なモノになります。
ここでは、ホテルでの浮気の証拠が強力な理由について紹介します。
肉体関係を推認させる
一般的にホテルは宿泊するために使うものですが、短時間の「休憩」は特別な場合にだけ使われると考えられます。
もしもパートナーが特別な理由でホテルを使用し休憩したと言い張ったとしても、合理的な理由を説明できなければ浮気を疑われても仕方はありません。
裁判で浮気の証拠として認められるには、「肉体関係があったこと」を証明する必要があります。
ラブホテルを利用した場合には、ラブホテルの使用目的から「利用=肉体関係」が推認できるため、浮気の証拠として強力なのです。
ホテルの領収書は浮気の証拠としては弱い
スーツのポケットから利用したホテルの領収書が出てきたことで、浮気に気付くことがあります。理由もなくホテルを利用するわけは無いので浮気の証拠として強力と思いがちですが、
残念ながら領収書だけでは「誰と一緒に入室していたか」「何の目的でホテルを利用したか」が不明の為、証拠としては不十分となります。
ラブホテルとビジネスホテル浮気の証拠として強いのは?
浮気ではラブホテルとビジネスホテルが使われる事が多いですが、それぞれ利用用途や施設設備の違いから浮気調査の証拠として扱いが変わります。
ラブホテルとビジネスホテル、どちらので証拠の方がより強力か解説します。
証拠として強いのは「ラブホテル」
浮気の証拠として強いのは断然「ラブホテル」の方です。
ラブホテルの使用目的を考えると、チェックインしただけで肉体関係を推認できます。
しかもラブホテルの場合には、2人が時間差で別々に入室することはありません。
同伴して入ることになるので、入口の写真を1枚撮れば、調査対象者と浮気相手が納まっているので、客観的な証拠としても強いものになります。
ビジネスホテルは浮気の証拠としては弱い
利用した事で「肉体関係」を推認できるラブホテルと違い、ビジネスホテルの利用は浮気の証拠としては弱くなります。
ビジネスホテルの場合はビジネスシーンでの利用も考えられます。
仮に浮気相手と2人でビジネスホテルに入って2人で出てきたとしても肉体関係があったとは言い切れない為、内容によっては浮気の証拠として裁判所に認められない可能性があります。
ラブホテルとビジネスホテル浮気調査が難しいのは?
肉体関係を求めるために利用するラブホテルと、さまざまな用途で利用するビジネスホテルを比べると、一般的に証拠をつかむことが難しいのはビジネスホテルです。
ラブホテルとビジネスホテルの調査の難易度について確認していきましょう。
浮気調査で最難関はビジネスホテルを利用したとき
上述した様に、ビジネスホテルを利用したことを記録しただけでは、肉体関係の証明にはなりません。
ビジネスホテル利用での強力な証拠となるのは「一緒に同じ部屋に入った」ところを撮影したものです。
しかし、ビジネスホテルの場合はセキュリティの問題から宿泊者や利用者、関係者でない限りホテル内部に入る事ができない事が多いことから調査の難易度は高くなります。
ラブホテルはタイプによって難易度が違う
ラブホテルの浮気調査でも、フロントタイプとモーテルタイプでは調査の難易度は違います。
フロントタイプのラブホテルは、玄関から2人で入りチェックインをして部屋に向かいます。
このケースだとホテルに入るところを撮影できれば、浮気のために利用したことが分かります。
念のために、チェックアウトして玄関から出てきたところを撮影できれば、滞在時間も明らかになるので浮気を推認することができます。
モーテルタイプのラブホテルの場合には、走行している車がそのまま駐車場内に入るため、後続を追尾していると顔が判別できる写真を撮ることはできません。
乗車時に撮影して、さらに浮気相手を乗せたときにも撮影することで、2人が乗った車であることを分かるようにします。
次いでナンバープレートが映る動画で撮影しながら追尾していると、モーテルタイプのラブホテルの駐車場に進入していく車を納めることができます。
そして出てきたときから動画撮影を開始して、浮気相手を降ろしたとき、自宅の駐車場に戻ったときを撮影しておきます。
最後にすべての写真と動画を紐つけできれば、浮気の証拠とすることができます。
難易度で比較すると、モーテルタイプのほうが調査は難しいといえます。
ホテルは宿泊者の情報を教えてくれる?
ホテルの形態や構造によっては、証拠として必要な写真をどうしても撮れない場合があります。
そのときは、宿泊名簿を閲覧して記録することで、同部屋で利用したことを証明することができます。
ただし個人や探偵は調査権を持っていないので、ホテルに要請しても個人情報を開示することはありません。
ホテルには守秘義務がある
ホテルは宿泊客の許可なく、個人情報を開示することができない守秘義務が課せられています。
たとえ配偶者や家族であっても、宿泊名簿の閲覧を認めることはありません。
最近ではなにがしかの事件が起きると、テレビなどで防犯カメラの映像が流れていますが、この映像も本来は個人情報にかかわるため閲覧することはできません。
さらに浮気のために使用するホテルの場合には、記載者本人が偽名を使ったり、浮気相手も自分と同じ姓を使う偽名にするかもしれません。
仮に見ることができても証拠となる情報が記載されているとは限らないわけです。
ラブホテルは宿泊者の情報を持っていない
すべての宿泊施設を利用する場合は、旅館業法の定めによって宿泊名簿の記載が義務付けられています。
ビジネスホテルであればフロントで記入しますし、ラブホテルであれば受付をするフロントか割り当てられた部屋で記入することになります。
ただし多くのラブホテルは風営法で営業許可を取っているため、自主的に宿泊名簿の記載を勧めているだけで、旅館業法による義務付けはありません。
仮に記載があったとしても、本人確認をしないので偽名を使う可能性は高いと考えられます。
浮気調査は自分でするよりも探偵事務所に依頼する
浮気の証拠を掴むためには、尾行と張り込みを行いホテルを利用したことが証明できる証拠を掴む必要があります。
目撃したという証言だけでは証拠になりませんし、撮影した写真が不鮮明で、本人であることを確認ができないものだったり、浮気相手が写っていなかったりしても証拠になりません。
相手に面が割れている自分で尾行や張り込みを行うと、パートナーにバレる可能性も高いです。
また、プロであっても尾行は2人以上で役割分担をして行う事が多く、ホテルを張り込む場合も出入り口が2つあったり、半日も外で待機する様な事態も起こりえます。
この様にホテルでの浮気の証拠を掴むというのは素人には容易ではありません。最初から探偵事務所に依頼するのが確実といえます。
浮気調査は探偵事務所に調査を依頼することで、迅速に確実な証拠をつけた結果が得られます。
合法的で確実な証拠を取得する為には、調査力の高い探偵事務所に依頼するのが最良の方法です。