世の中にはさまざまな占いがありますが、的中率の高さでいえば、宿曜占星術は図抜けています。
タロット占いや12星座占いに比べると知名度は高くありませんが、人生や人間関係の指針としてとても役立ってくれるでしょう。
ここでは、そんな魅力あふれる宿曜占星術のキホンから、毎日の運勢判断、気になる相手との相性占いの方法を伝授します。法則がわかれば簡単なので、ぜひ身につけてください。
宿曜占星術とは
宿曜占星術の「宿曜」は「しゅくよう」または「すくよう」と読みます。ルーツはインドにありますが、「インド占星術」といわれている占いとも違い、日本に入ってきてから独自の発展を遂げて今に至ります。
宿曜占星術を日本に伝えたのは、四国遍路をはじめ、真言宗の開祖となった弘法大師空海(こうぼうだいしくうかい)といわれています。『宿曜経』とよばれる根本経典を研究することで、宿曜占星術が生みされたというのが定説です。
宿曜占星術では、その人の生年月日に応じて27の「宿」に分け、生まれ持った性格や運勢、ほかの宿の人との相性を占います。
「宿」とは12星座の「〇〇座」と同じ役割です。12星座占いよりも細分化して占えるため、当たる確率も高くなるでしょう。
宿曜占星術を使った簡単な性格診断
宿曜占星術の真骨頂は、人と人の相性や因縁の深さを知ることです。相性占いについては後述しますが、ここでは、27宿ごとの性格判断を記します。
宿曜占星術の性格判定は、原典に独特の言い回しや当て字があるため、ほかの占いとは一風変わった結果を楽しめるでしょう。
筆者は四柱推命や算命学などの東洋の占いをひと通り学習しましたが、宿曜占星術は独自の理論・思想体系をベースにしているだけあって、なかなか含蓄のある占いだと思っています。以下に、自分の宿を知る方法と、27宿の性格判断を載せます。
■【自分の宿を知る方法】
本来、宿曜占星術は読み解き方が難しい占いですが、今は自動計算サイトを使えば簡単に自分の宿を調べることが可能です。
今回は、「宿曜占星術 八雲院」の占いサイトを例に紹介します。
https://yakumoin.net/
自分の性格や本質を知りたい場合は、「性格占い」のページで生年月日をプルダウンで選べばOKです。
■【宿ごとの性格判断】
1.昴宿(ぼうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、善人で、学問を好みます。ただ、理屈っぽいところがあるので注意が必要です。
2.畢宿(ひっしゅく)
この宿の支配神は、密教の梵天王(ぼんてんおう)。この宿の日に生まれた人は風格があり、財運に恵まれます。
3.嘴宿(ししゅく)
この宿の日に生まれた人は、容姿端麗で立ち居振る舞いも立派な人が多いです。薬と縁があります。
4.参宿(さんしゅく)
参宿とはオリオン座のこと。この宿の日に生まれた人は、大胆な性格ですが、すぐに腹を立ててケンカをしかけるなど、やや粗暴な傾向があります。
5.井宿(せいしゅく)
この宿の日に生まれた人は、生涯を通じて金運がいいときと悪いときのらうサガ大きくなりがちです。子だくさんになる人が少なくありません。
6.鬼宿(きしゅく)
この宿の日に生まれた人は、美貌に恵まれます。男性も同様で女性によくモテる人が多いでしょう。財運も良好です。
7.柳宿(りゅうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、面倒見がよく人に好かれます。ただ、色情を好む、怒りやすいなどの弱点もあり、人に本心を明かしにくいなどの不器用なところもあります。
8.星宿(せいしゅく)
この宿の日に生まれた人は、負けず嫌いで討論を好みます。
9.張宿(ちょうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、金運にはあまり恵まれませんが、男性は妻や妾が多く子供も多くなりがちです。女性は美人が多いです。
10.翼宿(よくしゅく)
この宿の日に生まれた人は、乗り物や旅行好きです。音楽も好み、多趣味な傾向があります。
11.軫宿(しんしゅく)
この宿の日に生まれた人は、一見ソフトな印象を与えますが意外としっと深いところがあります。乗り物と縁があるため、国内外のあちこちへ旅行する人が多いです。
12.角宿(かくしゅく)
この宿の日に生まれた人は、器用で段取り力があるため、経営に向きます。その代わり、遊びも好きな一面もあります。
13.亢宿(こうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、自然に人から慕われなるなどのリーダーの素質に恵まれます。精神的なエネルギーもあり、自分で運命を切り開いていけます。
14.氐宿(ていしゅく)
この宿の日に生まれた人は、洞察力に優れ、信仰心が篤い傾向があります。引き立て運もあります。
15.房宿(ぼうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、相当の金運があります。また、快活な性格で子宝にも恵まれます。
16.心宿(しんしゅく)
この宿の日に生まれた人は、多くの人から愛される人間味があり、特に目下からよく慕われます。
17.尾宿(びしゅく)
この宿の日に生まれた人は、職人気質で愛想はあまりありませんが、やりくり上手のため生活に困ることはありません。
18.箕宿(きしゅく)
この宿の日に生まれた人は、観光や旅行を好みます。負けず嫌いな面から好戦的なところもあり、人間関係に波乱は多めです。
19.斗宿(としゅく)
この宿の日に生まれた人は、さまざまな能力に恵まれています。また、宗教心があり、直観力にも優れます。
20.女宿(じょしゅく)
この宿の日に生まれた人は、体力・気力に恵まれた努力家です。バイタリティーがあるため健康で病気をすることはあまりありません。
21.虚宿(きょしゅく)
この宿の日に生まれた人は、財産を多く持ち、健康長寿の人生が約束されています。ただし、忍耐力がないので、この点は要注意です。
22.危宿(きしゅく)
この宿の日に生まれた人は、しゃれっ気があり酒や色事をよく好む傾向があります。
23.室宿(しつしゅく)
この宿の日に生まれた人は、行動力とバイタリティーにあふれ、どんなことにも思い切りよく取り組みます。
24.壁宿(へきしゅく)
この宿の日に生まれた人は、温厚な性格で見た目に派手さはありませんが、意外と異性を好む好色なところがあります。目上からの引き立て運があります。
25.奎宿(けいしゅく)
この宿の日に生まれた人は、公明正大な優等生タイプです。よい家柄出身の人が多く、手先が器用な傾向があります。
26.婁宿(ろうしゅく)
この宿の日に生まれた人は、どんなこともまじめにこなす律儀さを持っています。体も丈夫で病気をすることはあまりありません。
27.胃宿(いしゅく)
この宿の日に生まれた人は、実力派ですが強欲さがあり、策略家でもあります。
宿曜占星術を使った相性診断・運勢判断
宿ごとのキャラクターを知ったら、次は生活に活かす方法をお教えします。その理屈は、相手(あるいは占う日)の宿が、自分の宿にとってどのような作用をもたらすかを見ることで吉凶がわかるということです。
気になる相手との相性判断と、毎日の運勢判断は、宿曜占星術で見るとよく当たるので暮らしの中に取り入れてください。
■【相性判断のやりかた】
さきほどご紹介した「宿曜占星術 八雲院」のトップページで「相性占い」を選択し、自分と相手の生年月日を入れましょう。すると、相性が次のようなパターンで出てきます。
■命・業・胎(めい・ぎょう・たい)の関係
命は自分と同じ宿。つまり、自分の分身のような存在です。何かと縁が深く、ソウルメイト的な存在となります。運命の相手ではあるのですが近すぎて摩擦が起こることもあります。業・胎の相手も前世からのカルマに沿って出会わされた運命です。共通の趣味を持つなどして現実世界での結びつきを深めるようにするとさらに吉です。
■栄・親(えい・しん)の関係
恋愛でもビジネスでももっとも相性のいい組み合わせです。一度縁を結んだ以上、もしも別れることになっても円満な関係を続けられることも少なくありません。
■友・衰(ゆう・すい)の関係
なんでも話せてフィーリングバッチリの相性です。友人同士ならなんの問題もありませんが、恋愛・結婚の相性となると、何かとトラブルが起こりやすいので、精神的・現実的な絆を深めることが大事です。
■安・壊(あん・かい)の関係
異性間なら、お互いの存在を知ったその日に強烈に惹かれ合うような関係です。その代わり、いざ交際してみるとアンバランスなことが多く、破談・離婚も多い組み合わせです。一生引きずる腐れ縁にも多い相性。
■危・成(き・せい)の関係
異質なもの同士が惹かれ合うような相性です。互いにライバル意識を持ちやすいので、適度な距離感や信頼関係を大事にするとうまくいきやすいです。つかず離れずが吉。
■【運勢判断のやりかた】
こちらも、「宿曜占星術 八雲院」サなどを参照し、毎日の宿曜カレンダーを手元に置いてください。自分の宿にとって、占う日がどの関係(命・業・胎、栄・親、友・衰、安・壊、危・成)にあたるかでその日の吉凶が出てきます。判断方法は以下の通りです。
■命・業・胎(めい・ぎょう・たい)の日
命の日は、自分と同じエネルギーがめぐる日。この日の言動が、将来に大きく響いてきます。
業の日は、日頃の行いの報いを得る日です。
胎の日は、新しい運気が胎内に宿る日。今後に備えてものごとを整える日です。
■栄・親(えい・しん)の日
栄の日は、金運、人間関係など、何事にもよい日です。
親の日は、栄の日の翌日なので幸運がまだ続きます。
■友・衰(ゆう・すい)の日
友の日は、盛運ですが、特に人間関係が良好です。
衰の日は、運気に陰りが見えはじめるときです。控えめな態度が吉です。
■安・壊(あん・かい)の日
安の日は、安定した運気なので、やりたいことをやって結果が出せます。ただし、行きすぎた態度は凶。
壊の日は、運気が味方をしてくれない日です。アクションを起こすべき日ではありません。
■危・成(き・せい)の日
危の日は、刺激的なことが起きてワクワクしますが、健康・財産などに危険がともなう日です。
成の日は、危険が過ぎ去った小康状態。商談などのまとめごとに吉です。
まとめ
いかがだったでしょうか。あまりなじみのない宿曜占星術ですが、生活への応用度は高く、的中率や信頼度は抜群です。もちろん、性格判断もできますが、この占いの真骨頂はなんといっても人と人との相性を知る方法。
昔は、「三九の法(さんくのほう)」とも呼ばれ、あまりの的中率から秘伝・秘儀とされていた時代もあるほどです。情報が解禁となった現代においては、活用しない手はありません。興味があれば、信頼できるサイトや書籍を読み込んで学習を深めるのもおすすめです。