※2021年6月24日放送のテレビ朝日の番組「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」でこちらのデータを使用していただきました。
SNSでもよく話題にあがる夫婦のお小遣い。旦那側の男性がお小遣いが少なくて嘆いている、お小遣いの金額で女性と喧嘩したなんて投稿を見たことのある人も多いですよね。世の中の夫婦はお小遣いをどのように決めて、いくらにしているのでしょうか。
既婚者の方々にお小遣い制にしているかどうか、お小遣い金額はいくらなのかをアンケート調査しました。
お小遣い制を採用している夫婦の割合や平均金額などを詳しく説明していきます。
アンケートの調査対象
・対象条件:20〜60歳の既婚者
・人数:500人
・期間:2021年5月14〜19日
対象者の平均世帯年収は、642万円でした。
対象500人のうち、44.4%が専業主婦の家庭でした。
お小遣い制の夫婦の割合
Q. 夫はお小遣い制ですか?
はい :45.2%
いいえ:54.8%
Q. 妻はお小遣い制ですか?
はい :29.0%
いいえ:71.0%
夫の半数以上はお小遣い制ではありませんでした。また、夫のお小遣いばかりに注目がいきがちですが、妻のほうも利用できる金額が決められたお小遣い制の家庭が約3割いることが分かりました。
お小遣い制を採用していないものの、ある程度月々の支出を管理して使える金額を把握している家庭は多くありました。
お小遣い金額の決め方
Q. お小遣い金額はどうやって決めましたか?
話し合い:74.9%
夫の判断:12.4%
妻の判断:12.7%
お小遣いの金額は、話し合いで決める人が多かったです。ただ、話し合いで決めたからといって満足度が高いわけではないため、不満を抱えたまま、同意している人も多いと思われます。
夫や妻のどちらかが決める夫婦の割合は、同じくらいでした。
家計のやりくりを行う人は?
夫 :13.4%
妻 :57.0%
2人で一緒に :29.6%
家計のやりくりに関しては、妻に任せている家庭が多かったです。ただ、専業主婦の家庭が妻に任せている割合が高いわけではなかったため、夫婦の関係性や性格によって分担が決まっているものと思われます。
お小遣いの平均金額相場
夫のお小遣い金額は、平均で「30,053円」でした。
妻のお小遣い金額は、平均で「19,697円」でした。
夫のほうが約1万円多い結果となりました。夫のほうが自由に使えるお金が多いわけではなく、仕事で外出していてランチ代が必要となっており、お小遣いの用途の内訳としてはランチ代の占める割合が高い人が多かったです。そして、コロナの影響もあってか、飲み代で利用する人は少なかったです。
理想のお小遣い金額
理想の夫のお小遣い金額は、平均で「38,176円」でした。
理想の妻のお小遣い金額は、平均で「30,268円」でした。
年収などから考えて現実的な数字を挙げる方が多く、夫婦どちらも平均して今より月に1万円程度多くお小遣いがほしいという方が多い結果となりました。1万円多くあれば、日々の生活で我慢していることにもお金を使えると考える人が多いためと思われます。
また、副業では月に数万円ほしいと考える人が多いデータがありますが、お小遣いの理想と現実の差額からも整合性の取れる数字と言えます。
お小遣いに対する満足度
夫の満足度 | 割合 |
---|---|
かなり満足 | 7.1% |
まあまあ満足 | 24.3% |
普通 | 31.4% |
少し不満 | 24.3% |
かなり不満 | 12.9% |
妻の満足度 | 割合 |
---|---|
かなり満足 | 5.6% |
まあまあ満足 | 29.6% |
普通 | 30.6% |
少し不満 | 32.4% |
かなり不満 | 1.9% |
満足度のそれぞれの割合については、夫と妻でどちらも同じような結果となりました。
「かなり不満」を選んだ方々の感想を見ると、以下のような理由が主でした。
・「家計が苦しくて使えるお金がない」
・「夫または妻が浪費家で納得できない」
・「自分のお金の使い道を理解してもらえず、使えない。」
・「専業主婦でお小遣いがほしいと言えない。言っても認められない。」
「かなり不満」を選んだ人の世帯年収は平均499万円で、他の家庭よりお金に余裕がないためにお小遣いの金額や満足度が低くなる傾向になることも分かりました。
年代別のお小遣い平均金額
年代 | 夫のお小遣い平均金額 |
---|---|
20代 | 26,750円 |
30代 | 24,649円 |
40代 | 33,691円 |
50代 | 34,000円 |
年代 | 妻のお小遣い平均金額 |
---|---|
20代 | 22,591円 |
30代 | 18,986円 |
40代 | 17,412円 |
50代 | 22,500円 |
最近は、若い世代の年収が下がっていることもあり、夫については40代以上がお小遣いが多い結果となりました。
また40代の妻のお小遣い金額が低い結果となりましたが、子供を抱える家庭が多く、教育費などにお金がかかっているためと思われます。
家族構成別のお小遣い平均金額
家族構成 | 夫のお小遣い平均金額 |
---|---|
共働き子供あり | 31,552円 |
共働き子供なし | 29,857円 |
専業主婦子供あり | 28,706円 |
専業主婦子供なし | 29,579円 |
家族構成 | 妻のお小遣い平均金額 |
---|---|
共働き子供あり | 20,844円 |
共働き子供なし | 22,500円 |
専業主婦子供あり | 17,250円 |
専業主婦子供なし | 20,389円 |
専業主婦の家庭の場合、共働きの家庭に比べると、夫と妻どちらもお小遣いが減る傾向となりました。専業主婦の家庭の平均世帯年収は、共働きの家庭より低かったため、お小遣いの金額にも影響していると思われます。
世帯年収別のお小遣い平均金額
世帯年収 | 夫のお小遣い平均金額 |
---|---|
300万以下 | 22,917円 |
301〜500万 | 25,375円 |
501〜700万 | 30,026円 |
701〜900万 | 37,000円 |
901万以上 | 39,808円 |
世帯年収 | 妻のお小遣い平均金額 |
---|---|
300万以下 | 14,231円 |
301〜500万 | 16,044円 |
501〜700万 | 20,059円 |
701〜900万 | 22,333円 |
901万以上 | 28,750円 |
世帯年収はお小遣いの金額に大きな影響を与えていることが分かりました。夫と妻どちらも世帯年収が上がるごとにお小遣い金額が上がっていました。
世帯年収501〜700万が回答者のボリュームゾーンとなっており、全体のお小遣い平均金額と同じくらいの金額となりました。
また、世帯年収が高い家庭は、共働き家庭の割合が、平均を大きく上回っていました。2人の収入によって高い世帯年収が実現できていることになります。
地域別のお小遣い平均金額
地域 | 夫のお小遣い平均金額 |
---|---|
東京都 | 39,000円 |
東京都市圏(東京以外) | 30,294円 |
それ以外 | 28,787円 |
地域 | 妻のお小遣い平均金額 |
---|---|
東京都 | 33,800円 |
東京都市圏(東京以外) | 17,800円 |
それ以外 | 18,133円 |
※東京都市圏とは、東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県のこと。
東京都は世帯年収が他地域より高く、お小遣い金額も高い傾向となりました。ただ東京都は家賃や物価などの生活コストも高いことには注意が必要です。
また、東京都の会社に通勤で働く人も多いと思われる東京都市圏は、東京都を除くとそれ以外の地域とそこまで大きな差はありませんでした。
お小遣いが不足している時の対処方法
副業 :41.4%
友達に借りる :0.6%
親に借りる :5.0%
結婚相手にお願いする :25.2%
給料の前借り :1.8%
消費者金融 :0.4%
クレジットカードのリボ払い:6.2%
その他 :32.8%
副業の割合が高く、お金が足りない時は自分で何とかしようとする方が多いことが分かりました。またクレジットカードのリボ払いで帳尻を合わせる方も一定数いることが分かりました。
へそくりの有無
Q. 結婚相手に隠しているへそくりはありますか?
へそくりがある:41.2%
へそくりがない:58.8%
約4割の方がへそくりを持っていることが分かりました。
へそくりの平均金額
全体のへそくりの平均金額:1,126,472円
夫のへそくりの平均金額 :1,259,458円
妻のへそくりの平均金額 :1,073,097円
へそくりの平均金額は100万円以上で、大きな金額を結婚相手に隠している人が多いことが分かりました。
へそくりを隠している場所
Q. へそくりを隠している場所はどこですか?
銀行口座 :72.3%
家の中(現金):18.4%
実家(現金) :1.0%
その他 :8.3%
平均100万円以上と高額のお金のため、銀行口座に預けている人が多かったです。結婚相手の知らない口座もしくは知っていても残高を正確に把握していないものと思われます。
回答者のお小遣いにかんする具体的な意見
◯39歳女性(東京都・世帯年収550万円)
夫のお小遣い30,000円、妻のお小遣い20,000円。
「夫は正社員で働いてくれており、収入の差があるので、夫のほうが金額が高いことには納得しています。世帯としての収入が上がれば、もう少し夫のお小遣いを上げたいと思っています。自分のお小遣いに関しては、化粧品など、女性のほうが必要なものが多いと思うので、もう少し上げられたらうれしいです。」
◯29歳女性(北海道・世帯年収450万円)
夫のお小遣い7,000円、妻のお小遣い7,000円。
「ひと月にどのくらいあれば足りるのか互いに話し合ったうえで金額を設定しているので、不満はありません。結婚してしばらくしたころに話し合いをし、各々不要なサービスの退会などお金の整理をして、本当にに必要な趣味などにだけ、お金をかけるようになりました。お小遣いの額がかなり少なめなので、イレギュラーなことがある月(例えば夫の残業が急増して、勤務先で飲み物や軽食を買う頻度が増えた、など)は互いに「お小遣い足りてる?」と声を掛け合ったりします。」
◯36歳女性(神奈川県・世帯年収1000万円)
夫のお小遣い30,000円、妻のお小遣い10,000円。
「自分は欲を言えばもっと欲しいですが、お互いに身の丈にあった額だと思います。必要な物は夫に買ってもらえるので、特に不満はありません。我が家は、夫が全ての家計を管理しているので、夫も少ない小遣いでなんとかやりくりしているようです。」
◯47歳女性(岡山県・世帯年収500万円)
夫のお小遣い20,000円、妻のお小遣い10,000円。
「子供や税金にお金がたくさんかかるので、ほしいものがお互い買えないです。たまにランチで、美味しいものを食べたりすることくらいで、ブランド物などいい物が買えない。お互いおこづかいには、不満をもっています。」
まとめ
お小遣い金額を様々な切り口で分析しましたが、年収の関係性が強い結果となりました。また理想のお小遣いの金額から多くの人が今より少し上の生活を望んでいることも分かりました。
そして、お小遣いが不足した場合の対処法として副業を挙げる人が多く、副業が多くの人の選択肢に入っていることも分かりました。