雀は、年中問わず見ることができる身近な鳥です。雀の巣作りを見かけたことがある人もいるでしょう。
この記事では、雀の巣は縁起が悪いのか、縁起が良いのか、そのスピリチュアルな意味を解説します。スズメが巣を作る家、スズメが来る家には何か意味があるのでしょうか。
雀の巣作りや、雀とダニについてなども解説していきます。
雀の巣は縁起がいい?縁起が悪い?
中国では昔から雀を「瑞鳥(ずいちょう)」と呼び、吉兆をもたらすと言われてきました。冬の毛が膨らんだ雀は「膨ら雀」とも呼ばれ、豊かさを表す縁起物として帯や家紋になどにも使われています。
厄を「ついばむ」ことから厄除けや商売繁盛、夫婦円満に役立つとも言われ、財徳の象徴とされる鳥です。
また巣を作り雛を育て、雛が成長し巣立った後にまた同じ場所で巣を作ることから、子孫繁栄をもたらすと言われます。雀が巣を作ることは、とても縁起が良いことなのです。商売をしている人とって巣に何度も出入りする雀は、自店に何度もお客様が出入りすると考えて良いでしょう。
秋になると籾(もみ)を食べてしまうので害鳥とされることもありますが、雀や雀の巣は一般的には縁起が良い物です。
スズメがよく来る家の縁起は?
雀がよく来る家の縁起はとても良くなります。雀が良く家に来るということは、それだけ福を運んできてくれるのです。雀が家に巣を作ることで、さらに縁起が良くなります。特に商売人にとっては商売繁盛をもたらしてくれるでしょう。
雀が巣を作りにくくなった現代では、巣作りができる家の方が少ないです。家に雀が巣を作ることで掃除が大変になってしまいますが、掃除をするきっかけになるでしょう。掃除が行き届いた家は風水的にも良い気が巡りやすいので、さらに運気を上げることができます。
雀が巣を作る家は、厄除けを始め夫婦円満や子孫繁栄、商売繁盛の運を招くことができるでしょう。自宅に雀が巣を作っていたら、家や家まわりをきれいに掃除し、温かく見守るようにしてください。
雀のスピリチュアルな意味は?幸運?
雀はスピリチュアル的にも幸福の象徴とされています。運気が上昇する、縁起が良い鳥の一つです。雀は厄をついばむとともに、巣作りから子育てまでつがいで行動をします。このことから夫婦円満や家内安全のシンボルと言われるのです。雀が巣を作った家は、子孫繁栄にも恵まれると言われます。
また仕事運の上昇も期待できるでしょう。雀を見かけた時には、仕事に精を出してみましょう。問題が解決したり、努力や能力が認められて昇進する可能性があります。
家に雀が巣を作ったり、よく来るようになった時には金運が上昇します。雀は気が良いところに現れる鳥です。気の流れが良い場所は、運気とともにお金も引き寄せやすくなっています。雀はスピリチュアル的にも、幸運を運び家庭円満をもたらしてくれる縁起の良い鳥なのです。
雀が巣を作る時期や季節
鳥は餌が豊富な3月〜5月に巣を作ることが多いですが、雀は繁殖期である3月〜9月頃にかけて巣を作ります。雀は1年で数回繁殖をし、同じパートナーと2〜3回子育てをすることもあります。また集団で繁殖する習性がある雀は、20つがい以上いないと繁殖をしないとも言われています。
日本で見られる雀には、人里で巣を作り暮らす「里の雀」と、冬は温かい東南アジアや南日本、夏は涼しい北日本へ移動する「山の雀」がいることも覚えておきましょう。
雀が巣の材料である枯草や、稲を咥えて飛んでいたら巣作りをしています。巣作りの期間は10日ほどで、巣作りから巣立ちまでは50日ほどだとされています。雀に巣を作って欲しい人は、春先に植物を咥えて家の隙間にいる雀を見たら、温かく見守るようにしましょう。
雀が巣を作る場所
警戒心が強い雀は、人間の背丈より高い場所に巣を作ります。屋根の下やちょっとした隙間、小さな穴、狭い場所など、人目に触れにくく、人の手も届きにくい場所を好むようです。これは人間だけでなく、天敵であるカラスや猫などから卵や雛を守ることにも役立ちます。
雀は体長14cm程の鳥ですが、直径3〜4cmほどの穴はすり抜けて巣を作ることができます。
また人が居住している場所の近くに巣を作ることも、天敵から巣を守るのに役立っているようです。雀が家に巣を作ると掃除やゴミの処理が大変になりますが、人間にとっては家に良い福を招くことができ、雀にとっては天敵から身を守ることができるので双方にメリットがあると考えて良いでしょう。
雀の巣作りの材料
雀の巣作りには、藁や枯れ草、枯れ茎、枝などが使われます。巣作りの始めは少し粗くて大きい藁や枯れ草、枯れ茎や枯れた葉などを使って土台を作り、処々に柔らかい材料で巣を作っていきます。
時には巣を再利用することもあるようです。雀の親鳥が巣立った後に、しばらくしてからまた同じ場所に現れることがあります。同じ巣に巣作りをした雀が戻ってくることも、違う雀が使うこともあるようです。繁殖期が数回あるので、雛を育てるために巣を再利用するのでしょう。
雀の巣の作り方
雀の巣作り期間は約10日で、巣作りから巣立ちまでは約50日と言われています。
まずは人目につきにくい屋根の隙間や雨どい、小さな穴などに藁や枯れ草、枯れ茎などを運びます。大きな素材のものを大量に敷き詰めて土台を作るのです。そして徐々に柔らかい素材を使い、丸く小さな巣を完成させます。
巣が完成した後には産卵をし、卵を温めます。産卵から雛が生まれ、独り立ちできるようになるまでが約30日、その後自立するまで10日ほど親鳥は見守ります。50日ほどかけて親鳥は巣作りから子どもの旅立ちまでを見守るのです。
作った雀の巣は自分の他の雀に再利用されることがありますが、燕に奪われてしまうこともあります。逆に燕の巣を狙う雀もいるようです。
雀の巣のダニ
自分の家に雀が巣を作ることは縁起が良く喜ぶべきことですが、頭を悩ませるのが雀のフンやダニの問題です。
雀の巣が巣立ち、親鳥もいなくなった後に家の中に小さなダニが現れることがあるようです。
鳥についていたダニがいなくなった鳥の代わりの寄生先を探し、巣から出てきたのだと考えられます。
雀に寄生するダニには、トリサシダニやスズメサシダニなどがいます。どちらも室内に侵入し、人を刺すことがあるので注意をしましょう。刺された場合、翌日にはかゆみや赤い斑点などの症状が出ます。
駆除の方法は、雀の巣を取り除いて焼却をします。同時に殺虫剤を撒くことも忘れないでください。春先から夏の季節に家の中で0.5㎜ほどの赤褐色のダニを見たら、トリサシダニであると考えましょう。
雀の巣を作らせない方法
家に雀の巣を作らせないようにするには、まずは雀を寄せ付けないことが大切です。鳥が嫌がる匂いのスプレーを使い、手すりやベランダに鳥が来ない工夫をするようにしましょう。CDを吊るすのも効果的です。
縄張り意識が強いので、雀のフンはこまめに掃除をしましょう。鳥はフンがある場所に再度やってきます。フンを掃除した後には、アルコールスプレーで除菌をするのもおすすめです。
長い間家を留守にしていたり、気付かないうちに雀が巣を作ってしまうこともあります。ベランダや軒先の変化に注意をしておきましょう。枯れ草や小枝が落ちていたら、雀が巣を作っている可能性があります。長期間留守にする場合は鳥よけのネットを張り、鳥を寄せ付けないようにしておいてください。
まとめ
家内安全や子宝、商売繁盛など多くの福を運んできてくれると言われる雀ですが、家に巣を作られることでダニやフンに悩まされることにもなります。巣を作られたくない人は万全の対策をし、長く愛されている雀をかわいがるようにしてくださいね。