六芒星(ろくぼうせい)またの名をヘキサグラム。正三角形2つを逆に重ねたような星型六角形を見たことはありませんか?タロットカードの裏面、不思議な文様、ユダヤの印?形はよく見ますが実際の意味は意外と知られていないようです。
スピリチュアル的にも意味がある六芒星(ヘキサグラム)について紹介します。
六芒星の意味とは?
六芒星(ヘキサグラム)とは一言で言えば魔除けです。古代バビロニア、オリエントなどで信じられ、それ以前、最古の文明と言われているシュメール遺跡からもその印が発掘されたという、歴史が深い印です。
正三角形△とそれと同じ正三角形を逆に▽重ねた星型になっています。これは肉体と精神の調和を表してます。この2つの三角形は男と女、天と地、神と人、火と水、風と土、光と闇…常に対になっているものを表しています。
なんだかゲームに出てきそうなキーワードですが、この世の自然界のエネルギーを全て集めて融合し調和した印が六芒星(ヘキサグラム)。
大きなエネルギーを持つ魔除けとして、幸運の御守りとして遙か古の時を超え古代バビロニア、オリエントからインド、イスラム、中国、そして日本にも伝わります。その意味するものも、魔除けや幸運の御守り、調和の象徴です。
六芒星はダビデの星?
※イスラエルの国旗
イスラエルの国旗にも掲げられている六芒星「ダビデの星」。探してみると他にもモロッコやスロベニアなどにも六芒星のような形が国旗に使用されています。
六芒星が世界に広がり、本来の意味にその土地の思想が付加され、それぞれの象徴となっていったのでしょう。
厳密に言えば六芒星とダビデの星には違いがあります。形が似ている事、歴史的な背景により同様に扱われていますが、スピリチュアルの観点からみれば“六芒星”と“ダビデの星”は別モノです。
「ダビデの星」という呼び名は古代イスラエルのダビデ王が由来という説もありますが、考古学的にはダビデ王と六芒星を関連づける決定的な証拠は見つかっていません。ただ、旧約聖書にも登場する古代イスラム王国絶頂期を統治した賢王ダビデ。まったく無関係ではないのかもしれません。
六芒星のスピリチュアル効果7個
■1. 魔除け
一番有名な効果としては魔除け、悪魔除けです。この正位置と逆位置の正三角形の中心には“魔”や“邪”が入ることができないと言われています。この印から発するパワーを魔や邪気は最も嫌うため近くに寄せ付けない効果があります。
世界のあらゆるエネルギーが集まる六芒星の中心は生きとし生けるものによって良いエネルギーが満ち溢れているのです。
そのため、家の玄関や部屋、大切にしているものに六芒星の印を置いたり、実際身に着けたり鞄にいれて持ち歩いたり、御守りとしての役目もあるのです。
■2. 浄化
浄化効果もあると言われています。パワーストーンはもちろん、なぜか気持ちがよくないもの、他人に貸したら少し違った雰囲気になったなど、モノを浄化するとも言われています。
六芒星は自然界のエネルギーが全て集まるので、自分にとって好意的に思えないものを六芒星の印と共に暫く置いたり、しまっておけば浄化されると言われています。
一説に六芒星の上においた食べ物は腐らないという噂もありますが…こちらはどうでしょう?若干腐敗が遅くなる事もあるかもしれませんが、現実的に室温や湿度など環境と食べ物の性質もあるので衛生面でオススメ出来ません。
■3. 運気上昇
驚くことに恋愛運、仕事運、健康運、金運など運気を上げる力があります。部屋などに六芒星の印を飾り暫くすると願いが叶うといいます。特に毎日祈る必要もありません。
六芒星の中心に集められた自然界のエネルギーが人やその空間にとって良くないものを排除し、必要な運気を上げてくれるといいます。
六芒星は善悪を見極める力が強いのでしょう。もしも、持ち歩いたり家に御守りとして飾るなら金色が良いといわれています。金色の六芒星は通常より強力なパワーを集めると言われています。
■4. 宇宙のパワー
六芒星には宇宙のパワーも集まっています。古代シュメール人も使っていたという六芒星の印。当時の人々も星空を眺め宇宙と言う未知の世界に想いを馳せていたのでしょうか?シュメール人も空に浮かぶ星に似た六芒星の形を重ね壮大な宇宙を感じていたのかもしれません。
六芒星にはこの世の全てのエネルギーが集まりますので地球が存在する宇宙の影響を受けて当然です。星に名前を付け星を繋ぎ現在の星座の基礎を作ったのは古代バビロニアと言われていますが、すでにそれ以前の時代から宇宙のパワーの存在を感じ取っていたのかもしれません。
■5. 肉体と精神の調和
六芒星には最初に述べた通り、肉体と精神(魂)で人は造られています。正三角△は肉体、逆三角▽が精神。どちらもバランス良い状態でなくてはなりません。
体調が悪い、心が弱っている、疲れている、どこか気分がすぐれないのは肉体と精神のバランスや調和が取れていないから体調に異変があるのです。そのバランスを調整してくれる力も六芒星のエネルギーに秘められています。
六芒星は逆さまにしても、斜めにしてもどんなに向きを変えても形は変わりません。常にバランスを保ち調和している形です。
■6. 霊能力の向上
自然界の全てのエネルギーが日頃眠っている潜在能力や第六感の1つである霊感にも大きく作用します。占い師や霊能者、巫女などといったスピリチュアルな人が六芒星の印を身に着けているのを見たことはありませんか?
スピリチュアルな人も生身の人間であることには変わりはありません。いつ自らの力を使う時が来ても、どんな魔と対峙する時でも常に確実に能力を発揮できるようにしているのです。
また、魔と対峙したり異次元との交信は体力的にも精神的にも大きな負担を受けます。魔除けと浄化の力を持つ六芒星は神聖な護符でもあるのです。
■7. サイキックパワーの向上
サイキックパワーと霊感はとかく“不思議な力”という括りで一緒にされがちですが、厳密には別の能力です。確かに同じように霊や神から力を受け予知やヒーリングを行う場合もありますが、サイキックパワーはその人自身の秘められた力です。
スプーン曲げもその1つですが透視、物体移動、テレパシー、リーディングなどがサイキックの力です。六芒星は潜在意識の中にある能力を伸ばします。第六感は誰もが持つ力。力の大小、開花しているしていないはあっても優れた能力を伸ばします。
六芒星は魔除けで幸運の意味?
これまで紹介した通り六芒星にはこの世の多くのエネルギーが集結しています。そのため、魔を跳ね除け願いを叶え幸福になると言われています。しかし、単に願いを叶えるという一般的な御守りとは少し違います。
肉体と精神のバランスを整え、偏った状態や過剰な状態を通常の状態に戻す。余計なものを排除し必要なものを与えるということ。持っているだけで願いが叶い幸せになるというものではありません。
各々が自分を信じ自信を持つことで潜在能力を引き出し高めるので、自然と不可能を可能に変えることが出来るのです。それが願いが叶うということ。
幸運とは願いが叶う事でもありますが、自分を好きになり自信を持って前に進んで行けることこそ本当の幸運です。六芒星に秘められた宇宙や自然のパワーには本当の幸運に気づかせてくれる力があります。
六芒星は危険で怖い?
六芒星は力が強く、時に持つ人の力を必要以上に上げてしまうこともあります。そのため、自分の気づいていない潜在能力が突然開花したり、願った事が実現したりすれば嬉しい反面、今までとは考え方や生活も変化が感じられることもあります。それに不安や恐れを感じる事もあるでしょう。
六芒星の中心に願い事を書くと叶うと言われていますが、注意が必要です。否定的だったり消極的なことを書くと実現してしまうこともあるのです。
後で後悔するような事は絶対書いてはいけません。何より書いてはならない願い事は誰かを陥れるような事や悪意を書くと、六芒星はネガティブな意思を“魔”とみなし、書いた人に良くない事が起こる事が起こる可能性があります。願いを書くなら前向きで真摯な心で必ず“自分が”どうありたいか?です。
六芒星は悪魔崇拝のシンボル?
堕天使という言葉を聞いたことはありませんか?字のごとく「堕ちた天使」、天使として正しい行いをせず、神の世界から追放された天使です。
その天使は闇の世界に墜ち悪魔となり、ずっと神や天上を逆恨みし呪い続けています。その呪術をかける際のアイテムが絶大なパワーを持つ六芒星なのです。そのため悪魔崇拝のシンボルとなっています。
一部の悪魔を支持する宗教やフリーメイソンなどまでもが六芒星をシンボルとして掲げるので「あのマークは不吉」「怪しい」「危険」「ヤバい」などダーティーなイメージがついてしまったのも事実です。パワーが強いという事は何事も良い方向へ進むばかりではありません。逆効果も起こりえるのです。
六芒星が使用NG・タブーなのはナチスと関係?
※アウシュビッツ強制収容所のゲート
第二次世界大戦でナチスがユダヤ人を迫害したという歴史的大事件。ナチスは何の罪もないユダヤ人の一般人の女も子ども、老人までも捕虜とし強制収容しました。
ユダヤ人に黄色の六芒星とよく似た「ユダヤの星」という印を身に着ける義務を強要しました。そして、ナチスはこのマークを着けたユダヤ系の人々を「大量虐殺」するという悲劇が起こりました。
それからまだ100年も経っていません。こんな非人道的な事件が起こるとは…全世界にこの悲劇が伝われば当然、この印は悲劇の象徴となり忌み嫌う人や国があっても不思議はありません。
今も地球のどこかで戦争が起これば、侵攻、捕虜、殺害というキーワードが流れます。それを目にすればあのユダヤ人迫害の悲劇は六芒星によく似たユダヤの星の印と共に鮮明に人々の記憶に蘇ってくるのでしょう。これが悪魔の印とされるもう1つの理由です。
六芒星の本当の書き方
六芒星の書き方は正三角形△と逆正三角形▽を重ね合わせたものです。意味合いとしては正三角形△が現実世界、逆三角形が精神世界を象徴しています。
描き方はいくつかありますが単純に三角形を2つ描くのが一番簡単ではありますが、実は描き方があるのです。
まずは頂点に当たる小さな正三角形を書きます。
(1)左側から上に、(2)次は右から下へ、(3)そして底辺。小さな三角を作ります。その後は(4)最初に書いた(1)の続きを左下に2倍の長さに伸ばし水平に底辺を描きます、そして(5)そのまま左上の2のラインへ繋ぎ、正位置の正三角形を描きます。(6)は(3)の書き終えた点から同じ長さを伸ばし、(7)続いて左下へ3倍の長さを引き、(8)そのまま左上へ3倍の長さに伸ばし、(90最後に3で書き出した小さな三角の底辺へ結びます。
六芒星のある神社
※武蔵御嶽神社
日本にも六芒星があります。中東からインド、中国を経由し日本に伝わったと思われます。日本でも魔除けの意味で活用されていたようです。
六芒星の形が籠を編んだ網目の模様に似ているため日本では「籠目(かごめ)紋」と呼ばれています。籠には六芒星に似た籠の目がたくさんあります。
これを鬼が嫌うと信じられていたので、節目の日や祝い事、仕事始めや戦に赴くときは、どこかに籠目紋を記したといいます。日本では悪魔=鬼や悪霊、妖怪など。現在も神社仏閣で籠目紋を目にすることが出来ます。
*武蔵御嶽神社(東京都青梅市)
*伊勢神宮 (三重県伊勢市)
*龍神社 (京都市宮津区)
*貴船神社 (京都市左京区)
*鞍馬寺 (京都市左京区)
*亀岡八幡宮 (宮城県仙台市) 他
日本全国に籠目紋(六芒星)が記されている神社仏閣は意外と多くあります。あなたの家の近所にも六芒星が刻まれる神社やお寺があるかもしれません。
まとめ
紀元前から現在に至るまで、世界中に広がり、今もその絶大なパワーがあると信じられている六芒星(ヘキサグラム)。長い歴史の中で嫌煙される事があっても忘れ去られることはなく、その存在を保持し続けています。
それはこの世の自然界のエネルギーが全て対になり印の中に集約されているからこそなのかもしれません。絶大なパワーの六芒星、1000年後の世界ではどのような形で存在しているのでしょうか?