スピリチュアルヒーリングとは？意味と種類

スピリチュアルヒーリングと言った時、あなたは何を想像しますか？ＲＰＧゲームに出てくるような、人を癒す魔法を使える人でしょうか。それとも占い師のちょっと違ったタイプのようなものでしょうか。

今回は、スピリチュアルヒーリングがどういうものなのか、そしてスピリチュアルヒーリングにはどのような種類があるのかをご紹介します。

スピリチュアルヒーリングとは、一体どのようなものなのでしょうか。
スピリチュアルヒーリングは、「心霊療法」などと言われることもあります。「療法」と名がついていますが、一般的な病院で行われるような西洋医学とも、あるいは東洋医学とも、違っています。

薬を用いたりすることはなく、あくまでも精神的な面、心理的な面から、色々な意味で人の心を癒す行為。これを、スピリチュアルヒーリングと呼びます。

時には、それは人の心を癒すことに留まらず、肉体的な面でも癒やしをもたらすことがあります。日本ではそのようなことはありませんが、海外ではスピリチュアルヒーリングが、病院での治療法のひとつとして確立している国もあるのです。

スピリチュアルヒーリングが心を癒すのは、スピリチュアルな何らかのパワーによって、人が心に抱えた傷を回復させていることを示しています。心の傷は、物質的なものではありませんから、薬物で癒すことは不可能です。これを、霊的なパワーによって癒していこうという試みが、スピリチュアルヒーリングであると言えるでしょう。

同様にして、肉体的な傷や病気も、スピリチュアルヒーリングでのアプローチによって、ある程度の治癒をみることが認められています。これが、さきほど触れましたとおり、海外で医療にスピリチュアルヒーリングが用いられている理由のひとつです。

スピリチュアルヒーリングは言うまでもなく、外科的な治療法ではありません。肉体的な病や傷に対して、スピリチュアルヒーリングを治療に用いるときは、直接に癒すものは患者の傷ついた、あるいは病におかされた肉体ではなく、患者の精神的なエネルギーです。

精神的、霊的なエネルギーを充実させ、オーラを活性化させることで、肉体的な快復力を高め、肉体に正常な機能を果たすように働きかけること。これが、肉体的な傷や病気に対する、スピリチュアルヒーリングのアプローチ方法となります。

スピリチュアルヒーリングは、分類のしかたによって、複数の種類分けをすることができます。とりわけ、スピリチュアルヒーリングにおいて、「霊」の存在を介してヒーリングするのか？　それとも、ヒーラーが自分自身の存在を介してヒーリングを行うのか？　というところは、大きな分かれ道とも言えるものでしょう。

◯霊の存在を介したヒーリング
「霊」というのは、海外では主に「スピリット」……つまり「精霊」などと呼びます。ヒーラーが、ヒーリングの力を持った、ヒーラー自身以外の何らかの存在とコンタクトを取り、患者……つまりヒーリングを受ける者に対して、癒し行為を行うタイプのスピリチュアルヒーリングです。この場合はもちろん、ヒーラー自身は媒介者であって、ヒーリングを行うためのエネルギーを持った、第三者とも言うべき「霊」が存在していることになります。

霊には人格に似た個性もあり、ときには肉体的に病を得た患者を前にして、具体的な治療方法を指示することさえもあります。ただし、この「霊」を介したスピリチュアルヒーリング、「スピリット・ヒーリング」は、ヒーリング全体のごく一部であると言われています。

◯ヒーラー自身の存在を介したヒーリング
一方で、霊界の霊の存在を介しない、ヒーラーによるヒーリングは、スピリット・ヒーリングに比較すれば多く行われています。このスピリチュアルヒーリングに関しては、ヒーラー自身のエネルギーを使って行われるという説もあれば、ヒーラーが、（特定の霊では無いが）自然界のパワーを集め、操って、ヒーリングを行うとする説もあります。

ヒーリングの方法については明確な定義がなく、ヒーラー自身がどのようなスタンスによってヒーリングを行っているのかにも依拠するもので一概に言うことはできません。確かに言えることは、こうした一般的ともいえるスピリチュアルヒーリングには、霊の存在はほとんど語られることがないということです。

そういった意味で、ヒーリングの種類として分類をするなら、そのヒーリングがスピリットを介するものなのか、そうでないのか、というところが最も大きな分岐点であると言えるでしょう。

ヒーリングの種類には、このほかに、自分をヒーリングする「自己ヒーリング」と、他人をヒーリングする「他者ヒーリング」……あるいは、ヒーラーが対象者を目の前にしてヒーリングする「直接ヒーリング」と、離れたところでヒーリングを行う「遠隔ヒーリング」など、複数の分類方法があります。

スピリチュアルヒーリングを語るうえで、重要なことがひとつあります。それは、ヒーラーの数だけ、スピリチュアルヒーリングの数があり、ヒーラーごとにその形式は違っているのだ、ということです。
それは異常なことでも何でもなく、むしろ実に普通のことです。

気付いているか、いないかに関わらず、人はみな、霊的エネルギーを保持して生きています。そこには、エネルギーが強い、弱いという差ももちろんありますが、霊的エネルギーを感じやすいかどうか、霊的エネルギーにつながりやすいかどうか……という個性の違いも存在しています。霊的エネルギーと繋がりやすく、その存在を感じやすい人が、ヒーラーになるための伝授……いわゆるアチューンメントなどを受けて、ヒーラーとしてスタートを切ると言うことができるでしょう。

しかし、その中でも、人にヒーリングを施すことのできるヒーラーに成長するのは、ごく一部です。そうしたヒーラーは、自分のヒーリング能力について、炎の力であったり、海の力であったり、大自然の力であったり、そのほか色々の、ときには天使や神のパワーであるという表現を用いて語ります。それは、ヒーラーそれぞれが感じていることであり、そもそもが正確に言葉にすることは不可能な世界のことであると、知っておかなくてはなりません。

したがって、スピリチュアルヒーリングの形、種類は、厳密にいえばヒーラーの数と同等に存在し、その本質についてはヒーラー本人にしか、しかも感覚的にしか理解できない部分が非常に大きいと言えるのです。

スピリチュアルヒーリングは、ヒーラーによって行われるもので、精神的、あるいは肉体的に、傷ついた人を癒してくれる効果があります。そのヒーラーは、上位のヒーラーからヒーリングについての手ほどきを受けていますが、ヒーリングを行うにあたって何の力を借りて行うものか、あるいは自分自身の力のみ用いてヒーリングを行うのかということには決まりがなく、個々のヒーラーの個人差となります。そのため、スピリチュアルヒーリングは非常に多種多様なものとなります。

またここで主にご紹介したような、ヒーラーという「人間」を通じてのヒーリングだけではなく、スピリチュアルヒーリングの一種として、信仰によるヒーリングといったものも実例が見られます。

つまり、神仏に祈ることによって、何らかの理由で霊的パワーが充実した結果、精神あるいは肉体に癒やしを得ることがあるのです。もっともこれは神仏の加護という捉えられ方をしますが、実際には祈りを捧げる人物がヒーラー的な資質を持っており、これが信仰と結びついて、ヒーリングという結果をもたらすものでしょう。

このように、スピリチュアルヒーリングの種類は、いくつである、と限ることはできないと知っておけば、曖昧なスピリチュアルヒーリングの世界を、よりわかりやすく捉えることができるのです。