人相占いや顔相学と呼ばれるものは、顔のパーツ別に、人の行動様式や性格などを、分析・類型化した運命判断の一つです。
顔相学の発祥は諸説ありますが、中国の観相学を元に、日本では独自に発展し江戸時代までに、かなりの体系化がなされています。明治以降、西洋の顔占いや心理学の要素も取り入れられ、的中率はより高くなっています。
人相は、日々の生活習慣・環境で、少しずつ変化していくものなので固定的ではありません。しかも自分で変えられる点も興味深いところです。
目は口ほどにモノを言う?
目は口ほどにモノを言うとされますが、まさにその人となりを反映している重要な顔のパーツです。目を細めることが多い人は、自然と目の形が細くなりがちですし、目をパッチリと見開くことが多いと丸くなる傾向にあるのは事実です。
また、目配せやウィンクを頻繁にしていれば、目の周りの筋肉が活発に動かせるようになり、もともとの目の形が独特に変化していき、怒ることが多い人は、どうしても三角形や細いつり目になりやすいとされています。
もちろん、遺伝的に目の形は大方決まっていますが、日頃の習慣や築かれた性格が後天的な要素として強い影響力を持ちます。
人相占いにおける目の意味とは?
人相占いでは、目に表れる相は運勢と性格に密接に結び付き、いくら顔立ちやスタイルが良いとしても、これが良い相でなければ、運勢はアップしないとされています。性格が反映される「心の窓」として知られる目。
特に内面の動きに敏感で自分と外部とをつなぐ役割を持っています。目を見れば、現在の運気の状態や健康状態などがわかり、目から得た知識が活用できていると瞳が輝き出すと言われています。
この「心の窓」から導き出される性格では、表面上で取り繕えない秘められた深部の性格までも読み取ることができます。
目の形から分かる意味・性格・運勢4パターン
■1. 丸い目
丸い目は、その丸みの度合いによって多少の違いがありますが、一般的に愛嬌がある印象を受けます。
この目の人は、何事に対しても思考より感覚を優先する人に多く見受けられます。感受性に優れ、対人関係では初対面の印象で、好き嫌いがハッキリする傾向にあります。その時の気分やノリで行動することが多く、ついつい羽目を外して失敗することも多いでしょう。
性格的には陽気な面が強く、ポジティブで失敗した場合でも、めげることは少ないはずです。また行動力が旺盛で、フットワークが軽く、いろいろなことに首を突っ込みやすいようです。積極的なので、結果として幸せをつかみやすい相と言えます。
■2. 細い目
細い目は、知的な印象を与えますが、若干クールな印象も感じられます。この目の人は、感覚よりも思考を大切にする人に多く見受けられます。
洞察力に優れ、何事にもじっくりと考えた上で、行動に移す傾向にあります。見た目や第一印象に左右されず、騙されることや失敗することは少なめのはずです。性格的には、心が温かく穏やかとされています。この目が細過ぎると苦労が絶えないとも言われています。
■3. 三角の目
三角の目は、粗暴な印象を受けますが、必ずしも悪い相とは言えません。一口に三角の目と言っても、上に三角の頂点がある「上三角眼」でしたら、心は純粋とされます。
性格は素直で美的感覚に優れ、アーティストなどで成功している人に多く見受けられようです。また下に頂点がある「下三角眼」だと、人と意見が合い入れないことが多く、対人関係で不和が多くなるとされています。
■4. 目尻が丸い目
目尻が丸くなっている目は、人を貶めて、自分の利益を得るという相になります。性に対する欲求が強く、本能的に行動することが多いはずです。恋愛に関わるトラブルが多くなり、異性に対する苦労が絶えない運勢とされます。感情に翻弄されやすい面もあります。
目の大きさから分かる意味・性格・運勢3パターン
■5. 大きい目
大きい目は、男女問わず魅力的な印象を与えることが多いようです。この目の人は、物事に対して常に積極的で人が躊躇するような大胆な行動を取る傾向にあります。性格は陽気で明るく、人から好かれることが多く、友人は多めのはずです。
自分を効果的にアピールすることに長けているので、人から高い評価を受けやすく、時には実力以上に過大評価されることもあるとされています。また好奇心が旺盛で流行などの情報に敏感で、話題に事欠かないので、社交的になりやすいです。
さらに一口に大きい目と言っても、いろいろとあり、怒り含むと悪相になり、含まないと福寿の相とされます。威厳に満ちた大きな目は、気性は猛々しいが富貴の相とされます。
■6. 小さい目
小さい目は、理知的で繊細な印象を与えることが多いようです。この目の人は、物事に対しては、消極的な傾向にあります。石橋を叩いて渡るように慎重で、失敗することは少ないのですが、大きなチャンスを見逃すこともあるようです。
性格はおとなしく控えめな人に多く見受けられます。自分をアピールすることは好まず、精神面での充実に関心が強いとされます。若い時期に苦労することが多くても、その苦労が報われ、中年期以降に様々な運気が高まると言われています。
この小さい目にも、いくつか種類があり、知恵深く賢そうな雰囲気があれば、福寿豊かな相となり、目が清く澄み神々しい雰囲気が漂えば、富貴栄達の相とされています。
■7. 大きさが左右で違う目
左右の目の大きさはだいたい同じようなものですが、必ずしも両目が同じ大きさとは限りません。中には目の大きさが左右で違う人がいます。人相占いでは『雌雄眼』と呼ばれているものになり、勘が非常に鋭く、周囲の環境や状況に対する適応能力に優れているとされます。
基本的に根性があり働き者なので、財が築きやすいとようです。何事も柔軟に考えられるので、馴染むのが早いとされます。家庭内外で態度が違ったりと二面性が強い面があります。同性と異性とでは接する態度が極端に違うこともあります。また野心が旺盛で、人の気持ちを汲み取ることが苦手なようです。
目の位置から分かる意味・性格・運勢4パターン
■8. 上がり目
上がり目は、若干きつい印象を与えますが、目に優しさがあるとないとで、その度合いが変わるようです。この目の人は、喜怒哀楽を表に出しやすく感情の起伏が比較的激しいとされます。
性格は積極的で明るいのですが、その明るさと勢いに任せて、失敗することもあるようです。正直者で、嘘をつくことが下手で、見え透いた嘘をついてしまい、対人関係で不和をもたらすこともあるかもしれません。しかしこれが、致命的な失敗にはつながらないようです。
一方、大胆で失敗を恐れない勇気があり、ここ一番に踏み止まり、適切な行動が取れます。人に頼らず独力で道を切り開いて成功した人に多く見受けられます。中年期に大きな幸運がもたらされるとされています。
■9. 下がり目
下がり目は、どこか憎めない愛嬌のようなものが漂う印象を受けます。この目の人は、喜怒哀楽といった感情をあまり表に出すことがなく、良くとれば、我を張らず控えめなのですが、悪くとると、何を考えているかわからないと見られがちです。
性格は温厚で人から信頼を得られやすいとされます。秘めたバイタリティーを持っており、数々の事業で成功しているやり手に、多く見受けられます。
物事を成し遂げようとする時に良きパートナーと出会うと、稀に見る力が発揮でき目的を達成し、自信と思いやりを持つことで、より豊かな人生がつかめるとされます。若い時期は運勢が不安定ですが、だいたい36~40才を過ぎたあたりから安定していくはずです。
■10. 寄り目
寄った目は、心の充実や安定を求める傾向にあります。性格が繊細過ぎる面があり、自己中心的な考えを持ちやすいとされます。物事に関しては熱しやすく冷めやすいと言われています。
■11. 左右が離れている目
目と目の間隔が離れている場合、性格的におっとりとしている人が多く社交的とされます。考え方は柔軟性に富んでいるので、人の意見や話題に溶け込みやすい面があります。
行動範囲が広く、好奇心が旺盛とされます。いろいろな情報に接しているので、洞察力にも優れています。何事も楽天的に捉えることができます。
目の凹凸から分かる意味・性格・運勢2パターン
■12. 出っ張った目
目が飛び出しているような印象がある目は、物事に対して敏感に反応しがちで、チャンスをつかみやすいとされます。周囲の人から刺激を強く受ける面があり、適応力もあるようです。大きな変化にもすぐに順応します。人を支配したい欲求が強く、常に優位な立ち位置を求めるはずです。
■13. くぼんでいる目
目がくぼんでいるような印象がある目は、生まれつき繊細な神経の持ち主で、ロマンティストとされます。周りの人に流されることがなく、常にマイペースでいるはずです。壮大な考え方をしたり、夢を持ち続けているとされます。心に情熱を秘めているのですが、何事にも冷静で着々と積み重ねていき、目標に近づいていくはずです。精神的なことにも興味を持っています。
目の瞳の形状から分かる意味・性格・運勢6パターン
■14. 瞳が小さい目
瞳の部分が小さい目は、考え方が論理的とされます。表情や感情をあまり外に出さず、自分の思っていることをなかなか口にしないはずです。心の内を人に知られたくない気持ちが強く、知能派の人が多いと言われています。しかし相手を信用した場合、全てをさらけ出すこともあります。恋愛では、一途に相手を思い続ける傾向にあるようです。
■15. 瞳が大きい目
瞳の部分が大きい目は、穏やか性格で、何事も前向きに取り組むとされます。周囲の状況を把握することに優れています。人気者となることが多く、その場の雰囲気を変える力を持つとされます。感情表現が得意で、人から愛されやすいので、芸能界に向いています。
人が気が付かないことに目が行き届くので、気の利いた人物と見なされます。不測の事態には弱い面があります。恋愛では人を魅了する不思議な力を持つので、かなりモテるはずです。
■16. 瞳が黒い目
瞳の部分が真っ黒な目は、性格的に素直な面があり、純粋な心を持つとされます。人から信頼されるのですが、騙されやすい面もあるようです。人とのコミュニケーション能力に優れ、誰とでもうまく付き合えるとされます。自己アピールに優れているので、能力以上に評価されることもあります。常識的な考え方をして、恋愛・結婚観は保守的とされます。
■17. 瞳が茶色い目
瞳の部分が茶色みを帯びている目は、性格的に明るく、茶目っ気があるとされています。何事にも大胆な面があり、開放的なようです。考え方が独創的で芸術的なセンスに優れているとされます。新しい考え方を取り入れるのが早いようです。色彩感覚にも長けているので、画家やデザイナー、染色業者などにも向いています。また瞳が茶色で伏目がちの場合、平気で人を裏切ることもあるようです。
■18. 三白眼になっている
三白眼は黒目が小さめで、上の方か下の方に寄っているような目になります。この目の場合は、プライドが高く頭の回転が早いとされます。理想が高く野心家の面もあるようです。集中力が非常に高く、競争心も強いので、成功を手にする可能性が高くなります。
ただ一つのことに集中すると、周りが見えなくなる傾向にあります。恋愛ではプライドが災いして上手くいかないことが多くなるようです。
■19. 四白眼になっている
四白眼は黒目が小さく上下左右に白目部分がある目になります。この目の場合、頭の回転は良いのですが、落ち着きがないとされます。精神的に不安定な面があり、考え方にブレなどが見られます。周囲の環境変化に弱く、何かとストレスを抱えやすいとされます。いろいろな災難に遭いやすい相としても知られています。恋愛では相手を弄ぶ傾向にあるようです。
目の瞼(まぶた)の形状から分かる意味・性格・運勢6パターン
■20. 一重瞼(まぶた)の目
目の瞼が一重の場合、何事にも集中力が非常に高く粘り強いとされます。用心深い面があり、自分のことを話したがらない人が多いようです。感覚が鋭く洞察力もあるので、失敗は少なく、成功する可能性が高くなります。基本的にマイペースで、なかなか心を開きませんが、信頼すると一気に相手に依存する傾向にあります。冷静で感情に流されることは少ないとされます。
■21. 二重瞼(まぶた)の目
目の瞼が二重の場合、性格的に明るく感情表現が豊かとされます。何事もポジティブな考えを持って取り組むので、人から高く評価されます。思い立ったらすぐ行動し、じっくりと考えることは苦手とされます。その分、チャンスは逃しにくのですが、失敗も多くなるようです。自ら心を開き積極的にコミュニケーションをするので、人から好かれます。ただ人の話はあまり聞かない傾向にあります。
■22. 三重・四重瞼(まぶた)の目
瞼が三重・四重の目は、小鳥眼と呼ばれています。この場合、何事も長続きしないとされます。集中力を欠き、飽きっぽい性格などが重なり、最後までやり遂げることが少なくなるようです。小鳥眼の人は痩せている人が多く、体力的に弱い面があるようです。恋愛では、飽きてしまうとすぐに新しい相手を探す傾向にあり、非常に浮気をしやすいとされます。
■23. 奥二重瞼(まぶた)の目
瞼が奥二重の場合、何事に対しても忍耐強く世渡り上手とされます。押しつけがましい態度は取らず、相手に合わせることに長けています。機転がよく利き、人を和ませることが得意なので、その場の雰囲気を良くします。若干軽い感じがあるので、信頼度は低いかもしれません。また上手に嘘がつけるので、人をだましやすいとされます。
■24. 瞼(まぶた)が広い目
瞼が広い場合、人の心を把握することに優れているとされます。相手の要求を的確に理解できるので、人と協力して物事を達成することに向いています。交渉能力にも優れていることになります。仕事では、高い業績が残せるはずです。親切で思いやりがあるので、誰からも好かれます。恋愛では世話好きな面が際立つので順調に進展するはずです。
■25. 瞼(まぶた)が狭い目
瞼が狭い場合、性格的に明るく純粋な面があるとされます。何事もひとむきに努力を積み重ねて成果を手にします。度量の広い面があり、誰とでも平等に接することができます。引立て運には恵まれていないとされます。恋愛では一度好きになると一途に愛情を注ごうとするはずです。たいていの相手とは意気投合して長く続き、結婚につながります。
目の相から得られる総合的な性格判断
人相占いは、各顔パーツの意味と意味を重ね合わせて、その影響力や相乗効果を総合的に判断することで、より詳細な性格判断ができます。
しかし、中心的な顔パーツである目は、その形や大きさなどだけでも、かなりの部分の性格が把握できます。さらにそれを補足する要素として目から感じ取れる印象を加味すれば、容易に通常の人相占いとほぼ同等の性格判断ができるわけです。
目でもコミュニケーションが取れる人間にとって目は、いろいろなことを物語っています。ただの感覚器官を越えた存在と言っても過言ではありません。
まとめ:人相の極意は目にある
人相の極意は、目にあると言われ、目は心の内を端的に表し、あらゆる心の状態を表します。また人相判断の7割が目によると書かれている書物もある程です。
多くの人相学指南書でも、まず目を診るのが一番とされ、ここで取り上げた目の持つ意味合いは、長年蓄積された人相占いのデータに裏付けられています。
近年、日本人のアゴが小さくなったり、小顔が増えたと言われていますが、目には、ほとんど変化の傾向は見られません。信頼度に影響はないと言えます。例外はあるのですが、ピタリと行かないまでも、かなり言い当てている点は多いはずです。
自分や人の性格を的確に把握していれば、弱い点をカバーし強みを活かしたり、対人関係がスムーズになることは間違いありません。より良い人生、幸せをつかむために、この人相占いを活用してみてはいかがでしょうか。