カラーセラピストとは
カラーセラピストとは、心理療法のひとつであるカラーセラピーを施す専門家のことです。相談に訪れる人にセッションをおこない、気持ちを癒したり、悩みの解決をサポートします。
カラーセラピストの資格があり、近年、女性を中心に人気が上昇中です。
■カラーセラピーってなに?
カラーセラピーは色がもたらす効果を使った心理療法のひとつです。
発祥は、紀元前の古代ギリシャや古代インドといわれています。自然界にある色を使ったセラピー(治療)や、精神的な考え方が取り入れられていました。
その後、19世紀後半のヨーロッパやアメリカで、私たちになじみ深い近代のカラーセラピーが確立されたようです。
カラーセラピーにはさまざまな方法がありますが、最もポピュラーなのがボトルを使った方法です。
カラフルなオイルが入ったボトルから気になる色を選び、そこから自分の内なる感情や潜在意識を紐解いていきます。
■カラーセラピストの役割
カラーセラピストは、色を通して人の気持ちに寄り添う専門家です。
カラーセラピーのセッションで相談者が色を選んだら、カラーセラピストはそれについて話を聞き、カウンセリングをおこないます。
カウンセリングにより、相談者の本心や潜在意識を知らせ、相談者が心を癒したり、前進していけるようサポートします。
また、メイクやファッションに取り入れる方法など、効果的な色の使い方もアドバイスできるでしょう。
カラーセラピストになる方法
続いて、カラーセラピストにはどうやってなれるかを見ていきます。
■カラーセラピストの資格がある
カラーセラピストは、色についての知識はもちろん、心理学などの知識も必要となる職業です。
資格がなくてもカラーセラピストにはなれますが、資格を取る方がよいでしょう。資格は信頼につながります。
■カラーセラピストの資格の種類
カラーセラピーにはさまざまな種類があります。
よく知られているのはボトルを使用した方法で、
- オーラソーマ(イギリス発祥)
- オーラライト(進化版)
- センセーションカラーセラピー(アロマオイル使用)
- TCカラーセラピー(日本特有)
があげられます。
ボトル以外にも、カードや塗り絵、糸掛けを使用するもの、光の効果を使ったものなど、カラーセラピーのジャンルは広範です。
各学校や講座で取得できる資格は、それぞれ内容が違うので、自分にあったカラーセラピストの資格を探してみましょう。
■カラーセラピストの資格をとる方法
カラーセラピストの資格を取得する方法には、
- 学校へ通う
- 通信講座を受ける
- 認定講師による講座を受ける
- 本などを読んで独学で学ぶ
といったものがあります。
費用、スケジューリング、労力など、それぞれにメリットとデメリットが考えられます。
自分のライフスタイルやお財布事情にあった方法を選びましょう。
カラーセラピストの通信講座
上にあげたカラーセラピストの資格取得方法で、忙しい人におすすめなのが通信講座です。自宅に届く教材で勉強して課題を提出し、講座の先生に添削してもらいます。
自分のペースで学ぶことができて、費用もお安めな点がメリットです。
以下に、人気のある通信講座をご紹介します。
■① ユーキャン
40,000円以下という手頃な費用で、5つのカラーセラピー技法と、4つカラーワークが学べます。
受講期間の目安は4か月ですが、ゆっくりペースの場合は、最長8か月まで受講可能です。
テキストはイラストが多く、やさしい日本語で書かれているのでわかりやすいでしょう。カウンセリング技術が身につくDVDや、全64色のカラーカードなど、多彩な副教材で、カラーセラピーの知識と技術を幅広く習得できます。
■② キャリカレ
150近くの講座を有する、人気の通信教育講座です。
3か月の講座を受講後、ウェブ試験に合格すれば、日本能力開発推進協会(JADP)のカラーセラピスト資格が取得できます。
テキストのほかに、14色のオリジナルカラーボトルがついてくることもポイント。自宅で模擬セッションをおこない、実践力をつけられます。
受講期間の目安は3か月で、短期間でカラーセラピストの資格をとりたい人におすすめです。
■③ SARAスクール
女性専用の通信教育講座で、フラワーアレンジメントやキャンドル、占いなど、さまざま資格を網羅しています。
SARAスクールでは、日本メディカル心理セラピー協会のカラーセラピスト資格が取得可能です。
また、カラーアドバイザー資格と色彩インストラクター資格も同時に取得できます。
安い費用で始められる「基本コース」と、課題提出のみで確実に資格がとれる「プラチナコース」のいずれかを選択します。
カラーセラピストの仕事スタイル
趣味ではなく、カラーセラピーを仕事にしたいという場合、カラーセラピストはどのようなスタイルで働くのでしょうか。
■サロンを開業する人が多い
趣味ではなく、カラーセラピーを仕事にしたい、という有資格者の多くは、独立してサロンを開いています。
講師の資格を持っていれば、スクールを開くことも可能です。その他にもカラーの知識を活かしてイベント出店や、自治体・企業での講座を行う人もいます。
カラーセラピストを専業とするのであれば、複数のカラーセラピー資格を取得するようにしましょう。カラーセラピストは簡単に稼げる資格ではありません。ある程度の収入を得るためには、カラーセラピーの種類を増やしたり、スクールを開講したりする必要があるのです。
カラーセラピストの中には、経済的な満足よりやりがいを重視している人が多いかもしれません。
カラーセラピストとして大切なこと
カラーセラピストの資格は、比較的とりやすい資格です。しかしカラーセラピストとしてファンを集め、仕事として確立できる人は、そう多くはありません。
ここでは、人気カラーセラピストになるために大切なことをご紹介します。
■相談者の話をしっかり聞く
‟聞く力” は、どんな分野であれ、コミュニケーションにおける重要なスキルです。
とくにカラーセラピストは、相談者の心の声を導き出す仕事なので、全身全霊で相談者の話に耳を傾ける必要があります。
相談者の話を聞いているあいだは、途中で口をはさまないようにしましょう。また、上から目線のアドバイスは避け、相談者の気持ちにやさしく寄り添ってください。心地良く話をさせてくれる相手に人は心を開きます。
■相談者の気持ちによりそう
人はそれぞれ考えや価値観が違います。相談者の考えに、納得できないこともあるでしょう。
無理に納得する必要はありません。ただ、相手の気持ちを理解するよう努めることが大切です。
相談者の話に感情移入するのではなく、第三者の立場で、客観的に、そして全面的に受け止める力が必要になります。
■確かな知識をつける
当然のことながら、カラーセラピーについての正しく幅広い知識を身につけることが前提です。色についてのみならず、心理学やカウンセリングの知識も不可欠になります。
また、世の中のニーズはつねに変化し、人の心は多種多様です。そのときどきの相談者の心に新鮮に響くセッションを施せるように、身につけた知識やスキルのブラッシュアップを怠らないようにしましょう。
■わかりやすい言葉で伝える
難しい専門用語は、一般の人には受け入れにくいものです。言葉がわからないと、カウンセリングの内容も上手に伝わらないでしょう。
また、語彙はたくさんもっていた方がいいです。ありふれた表現を多用すると、多くのことを伝えられなかったり、陳腐なイメージになってしまうかもしれません。
人気のあるカラーセラピストは、日頃からいろいろな本や雑誌を読み、気になった言葉はメモにまとめるなど、語彙の修得に余念がない人も多いものです。
■身だしなみを整える
第一印象は見た目で決まります。外見に清潔感がないと、不快なイメージをもたれるだけでなく、信用を損なうかもしれません。
カラーセラピーの勉強をしながら、自分に合う色や、各シチュエーションに適した色などを学ぶでしょう。自分自身に色の効果をとりいれながら、相手に好印象を与える身だしなみを意識しましょう。
■自分自身の心をケアする
カラーセラピストとしてお客さんの心を癒すために、自分自身の心もケアしましょう。心のゆとりは表情や態度、言葉や声色に表れるものです。
自分の心を休める方法は、人それぞれでしょう。自分にあったよい習慣を身につけて、いつもニュートラルな気持ちでセッションにあたることが大切です。
とくに独立して開業すると、現実的な悩みがいろいろと生まれることでしょう。そんなときは、カラーセラピストの仲間と情報を交換したり、気持ちを共有すると、悩みを乗り越えられるかもしれません。
まとめ
カラーセラピストになる方法や、おすすめの通信講座、資格取得後の仕事のスタイルなどをご紹介しました。身近な色を使ったヒーリング効果を期待できるカラーセラピーは、年々人気が高まっています。その専門家であるカラーセラピストは、色をとおして人の心に寄り添うヒーラー。多くの人が心の癒しを求める現代、そのニーズや可能性は、一層大きくなりそうです。