ペリドットはオリーブグリーン色が美しい宝石です。古代エジプトにおいては太陽神を象徴する宝石と考えられ、王族が好んで用いたといいます。
ポジティブなエネルギーを持っているパワーストーンで、自分から積極的に行動する人にこそ、力を発揮します。後ろ向きな心や弱気を消し去り、未来を見据えて挑戦する力を与えてくれます。また夫婦のお守りとしても伝えられており、仲睦まじい幸せな家庭を実現させるパワーがあるといいます。
そんな明るい未来を呼び寄せるパワーストーン、ペリドットについてご紹介します。
ペリドットとは?和名は?
ペリドットは和名を橄欖(かんらん)石といいます。鉱物名はオリビンで、ペリドットは宝石として扱われた場合の呼び名です。
かんらん石は地球の上部マントルを構成する主要鉱物で、地球上でもっとも多い鉱物の1つといえます。結晶構造に含まれたマグネシウムと鉄が置き換わることで、鉄かんらん石(Fe2SiO4)と苦土かんらん石(Mg2SiO4)の2種類が混じり合い固溶体となっているのが鉱物上の特徴です。
一般的なペリドットは、苦土かんらん石が約90パーセントの割合で含まれたものになります。鉄の含有量によって色調が変化し、多ければ黒っぽく、少なければ白っぽく変化します。
結晶として産出することは稀で、原石はたいてい塊状、粒状です。もっとも美しいものはくさび形になります。
このくさび形の最高品質のペリドットを産出したことで有名な場所が、紅海のセント・ジョン島でした。今では産出しませんが、約3,500年の長きに渡って良質なペリドットを世に送り続けました。セント・ジョンズ島は、古代では濃霧に覆われていてたどり着くことが難しかったことから伝説の島トパジオスと呼ばれました。転じてこの島で産出したペリドットをトパーズと呼んでいたと伝えられています。
そんなペリドットには「イブニング・エメラルド」という異名があります。それはほの暗い明かりの下では、エメラルドのように美しく輝くことからつけられました。
また、8月の誕生石でもあり、人気のある宝石の1つになっています。
ペリドットの石言葉
・運命の絆
・偉大な力
・夫婦愛、夫婦の幸福
・豊穣
・恐怖心の除去
・歓喜
ポジティブなエネルギーに満ちているペリドットを表す言葉は、豊かな愛と喜びをイメージさせるものになります。なかでも夫婦や家族間の絆を意味したり、天地の恵みを表す言葉が特徴的です。
ペリドットの意味
ペリドットは太陽の恵みを象徴し、偉大なる力と豊穣、和合を意味すると伝えられています。古代から中世にいたる時代、エジプトにおいてペリドットは太陽神のシンボルでした。紀元前1500年代からすでにペリドットのビーズを加工し、宝飾品に利用していたようです。古代ギリシアでは、ペリドットは持ち主に王者の威厳を与えるといわれていました。
このようにペリドットは、支配や権力、権威を連想するような偉大なパワーを持った宝石として扱われてきたのです。
ほかにも中世のフランスでは、ペリドットは魔除けの力があり、主に耳や腕にお守りとして着けたといいます。太陽のシンボルとして考えられていたパワーストーンですから、邪気を祓う光の護符として使われたのでしょう。
また、ペリドットは夫婦の絆や幸せをもたらす石としても知られています。豊穣や和合を意味することからも、男女の仲や家庭円満の効果があるとされたのです。
このように、ペリドットは明るい未来への道を照らし出すパワーストーンであり、持ち主にポジティブなエネルギーを呼び込むとされています。
ペリドットのすごいスピリチュアル効果
・栄光、勝利、成功をもたらす。
・悪いエネルギーを浄化する。
・魔除け、厄除けのお守り。
・前向きな心。向上心を高める。
・ストレスを緩和する。
・夫婦の仲を深め、幸せを呼ぶ。
太陽神のシンボルであるペリドットは、栄光と成功をもたらすとされるパワーストーンです。世界各国の太陽神が世界をあまねく照らし生命を育むように、ペリドットは持ち主の人生を光で満たし、明るい未来を呼ぶといいます。
仕事運の向上や開運のパワーストーンとして、特にオススメです。
太陽を象徴するペリドットは、厄除けの護符としても強いパワーを持つといいます。迫りくる邪気や厄災など悪い運気を浄化し、良いエネルギーで満たしてくれます。
精神力や生命力を高めてくれますから、相対的にストレスを緩和し、困難に負けない前向きな心を育みます。
また人間関係のなかでも、特に夫婦間の絆を強め、幸せな家庭になるように手助けしてくれると伝えられます。ペリドットが持つ和合と豊穣というキーワードから、子宝にも恵まれ、家庭円満となるように導いてくれることでしょう。
8月の誕生石、てんびん座の星座石でもありますから、該当する人にとっては最高のパワーストーンとなります。
ペリドットと相性が合う石
ペリドットとの相性を考えるときに鍵となる言葉は「太陽の象徴」です。
栄光や偉大な力、ポジティブなプラスエネルギーを意味するペリドットは、仕事運や開運系のパワーストーンに非常によく合います。またペリドットは運気を呼ぶというよりは、積極的に行動することで結果を得るパワーストーンですので、同じように能動的な石がいいでしょう。
■カーネリアンとペリドットの相性
情熱と勇気のパワーストーン、カーネリアンは積極的に行動しようとする人の背中を押してくれる石です。栄光と偉大なる力を象徴するペリドットとの相性は高く、何かにチャレンジするときに良い組み合わせといえるでしょう。
新規プロジェクトに取り組むとき、資格試験や受験に望む人、独立開業を目指す人など、新しい人生の門出や節目に、勇気と行動力を与えてくれます。
■シトリンとペリドットの相性
イエローカラーの水晶であるシトリンは太陽のエネルギーを呼び寄せ、生命力と行動力、金運、財運を高めてくれるパワーストーンです。太陽神のシンボルであるペリドットとは良い組み合わせで、金運財運、仕事運の効果をより強めてくれるでしょう。
特に仕事の結果としての金運に効果があり、努力を積み重ねた分だけ良い結果が得られるだけでなく、良いチャンスを呼び寄せるとされる組み合わせです。シトリンとペリドットを身に着けて仕事に打ち込んでみましょう。思いもかけないビックチャンスをつかめるかもしれません。
■タイガーアイとペリドットの相性
シトリンと同じく金運と仕事運のパワーストーンの代表格となるタイガーアイもまた、ペリドットの相性が良い石です。
仕事運から得られる金運に効果があるのはシトリンと同じですが、タイガーアイは特に洞察力や未来を予想する力を高め、良い結果を引き寄せてくれるといいます。輝く未来を用意するペリドットと合わせることで、成功をつかむ確率がより上がることでしょう。
■ターコイズとペリドットの相性
大空を象徴し、天空の神々の力を表す聖なる石。それがターコイズ(トルコ石)です。大空を横断し地上を照らす太陽神の石であるペリドットとの相性が悪いわけがありません。どちらも栄光や繁栄、権力権威を示すパワーストーンであり、神々の力の概念を秘めた石でもあります。
ターコイズとペリドットを身につけることで、まるで神々の加護を賜るようによい運気を招いてくれることでしょう。特に仕事運、人間関係運においてとても強力な組み合わせです。広い視野と洞察力、人を魅了するカリスマ性と威厳をもたらしてくれるという伝承を持ったパワーストーンですから、指導者の立場にある人にはぴったりです。
■ルチルレイテッドクォーツとペリドットの相性
水晶の中に金紅石(ルチル)の結晶が針のように混入している珍しいパワーストーンが、ルチルレイテッドクォーツです。その金色の針状結晶が放射状に集中しているものは「太陽ルチルレイテッドクォーツ」と呼ばれ、太陽のエネルギーを呼び込むといわれています。
ルチルレイテッドクォーツも金運を呼ぶ石の1つですが、主に金銭にかかわる運気を高めてくれるとされます。つまり、思いもかけない収入が入ってきたり、大きなチャンスを得たりするパワーストーンです。偉大なパワーをもたらすペリドットと組み合わせることで、より強運を得ることができるといいます。
■ルビーとペリドットの相性
宝石の王様、ルビーはパワーストーンのなかでも特に強い力を持っているとされます。富と権力をもたらし、あらゆる厄災から身を守る守護の護符でもあるルビーは、パワーストーンとしてみても王者にふさわしい石です。それゆえに偉大なる力をもたらす太陽のシンボルであるペリドットとの相性は非常に良いといえるでしょう。
2つを合わせて持つことで、勝利と栄光をつかむ最高のパワーストーンアイテムとなります。あらゆる面であなたの人生を輝かせるように力を貸してくれるとされる組み合わせです。
■ロードナイトとペリドットの相性
ロードナイトは和名を薔薇輝石というように、バラ色がきれいなパワーストーンです。黒い模様は強い意思と邪気を跳ね除ける力を与えてくれるとされ、恋愛成就とその幸せを末永く継続させるといわれています。夫婦の絆を強めるペリドットとあわせ持つことで、幸せな結婚生活を続けることができるようにサポートしてくれます。
恋愛系のパワーストーンのなかでは、ピンクカラーとはいえ力強い色合いをしているため、男性的なパワーを持っているともいわれます。ペリドットとともにパートナーとお揃いで身につけるとよいでしょう。
ペリドットの浄化方法
・水晶クラスター:◯
・太陽光:◯
・月光浴:◯
・流水:◯
・塩:◯
・ホワイトセージ:◯
・音:◯
ペリドットは衝撃に弱いほか、酸に弱い特徴があります。
基本的にはどの浄化方法でもそれほど問題はありませんが、日光浴と塩浄化はやや避けたほうが無難だといわれています。
紫外線の影響で変色することは基本的にありませんが、加熱では色合いが変わります。念のために日光浴を行うときは短時間で済ませましょう。
塩浄化の場合は塩の上に置くだけにして、埋めないようにしてください。終わったあとは水で綺麗に塩分を流して、水分をよく拭き取ったあとに陰干しして乾燥させましょう。
ペリドットの鉱物情報
名称:ペリドット(Peridot)
和名:かんらん石(橄欖石)
分類:珪酸塩鉱物
結晶系:斜方晶系
化学組成:Fe2SiO4とMg2SiO4の固溶体
色:緑、黄、褐色、白、黒
条痕:白
光沢:ガラス光沢
モース硬度:6.5~7
比重:3.22~3.45
劈開:不完全
ペリドットの偽物との見分け方
ペリドットは透明感があって黄緑色のパワーストーンとよく似ているため、類似石との区別は困難です。もともと歴史がある宝石でありながら、他の有名宝石に比べて残された伝承が少ないのは、同じ色の石と混同されたからという説もあります。
よく似た石はエピトード(緑簾石)、グリーントルマリン、グロッシュラーガーネット、デマントイドガーネットなどが挙げられます。
グリーントルマリンはペリドットよりもやや比重が低いので、微妙な重さの違いや比重計で細かく測れば見分けられますが、ほかの類似石の場合は光の屈折率など、より細かい検査が必要です。どちらにしても素人目には簡単に区別はつかないでしょう。
ペリドットは他の石に比べると酸に弱いという特徴もありますが、区別をつけるために表面を傷つけてしまっては本末転倒です。もともと衝撃に弱いこともありますから、あまり乱暴な見極め方は避けたほうが良いでしょう。
色を付けたガラスや樹脂を固めたような模造品の場合は、ペリドットのほうが比重が大きい
ので、手に持った重さである程度見極めがつきます。ただしガラスの場合は鉛を混ぜて透明度を高めるばかりか、比重も調節できるので注意が必要です。
確実にペリドットを区別したいなら、鑑別書がついているものを購入することをオススメします。
まとめ
ペリドットは宝石としての知名度も高く、誕生石や星座石に選ばれるほど人気と歴史があるパワーストーンです。少なくとも約3,500年前から力ある石として考えられ、エジプトでは太陽神のシンボルであり、ギリシア世界では王者の象徴として扱われました。
そんなペリドットは偉大な力と栄光をもたらす守護石であり、持ち主に幸せな人生を約束すると伝えられています。あなたが実りある人生を求め、光に満ちた将来を得ようと思うなら、ペリドットはオススメのパワーストーンです。身につけることでネガティブな気持ちは浄化され、積極的に行動するひたむきな心を得られるといいます。
ペリドットはどちらかと言えば運気を呼び込む受動的なパワーストーンではありません。持ち主が明るい未来にむかって自ら努力するときにサポートし、結果をつかむ手助けをしてくれる石なのです。
ぜひペリドットともに目標に向けて頑張ってみてください。思った以上の結果がでるかもしれません。