何のために霊魂という言葉が存在しているのか、また言葉の持つ意味とは何か?スピリチュアルが多くの方に浸透していますが、これは、近年に限ってフォーカスされている問題ではありません。
古代ギリシャやローマ帝国はもちろん、多くの哲学者が精神についてさまざまな憶測を立て、議論を重ね信仰する精神との結びつきなどが研究されてきました。
そこで、霊魂の意味、死後の世界について解説します。
霊魂の意味と存在とは?
霊魂とは、肉体に宿り精神活動を支配し肉体が滅んでも、なお存在すると考えられているものです。
魂は肉体に宿ることでさまざまな経験を通し、魂を成長させ磨くことを繰り返します。魂にも階層があり、頂上を目指すことを目標にするという考えが日本では浸透されています。
また、西洋においては、肉体が滅び、生まれ変わることを復活という考えで表現し、魂の世界というものはなく、死んでいる状態は寝ているのと同じだという考えがあります。魂は目で見て確認できるものではないので、どこに存在しているのか目視することは不可能です。
ただ、我々が生きているこの時代も前世での経験が魂に刻まれ、肉体を変えても存在しているということは確かなようです。
霊魂は不滅・消滅どっち?
霊魂は不滅です。肉体は消耗し消滅しますが霊魂は肉体を変えることから不滅とされています。
霊魂は、唯一この世(現世)とあの世(魂の世界)を行き来できるものという考えがあります。あの世では、この世でやるべき課題を自身で決めて、この世に生まれるために契約を結びます。
この世で起こるさまざまな経験は、自分で決めて生まれてきているので、クリアすると魂が成長していくという世界があの世です。つまり、霊魂は不滅なのです。
もちろん、自分で決めたことだとしても全てが簡単にクリアできる問題ばかりではありません。困難で逃げてしまう時や、後回しにすることもあります。だからこそ、この世は修行だと言われており、さまざまな経験を重ねるために霊魂は不滅であるという考えがあり、消滅はないとされています。
霊魂不滅説の詳細
死後の世界で霊魂の存在についての考えは、宗教によって考えが異なります。霊魂不滅説の基本的なことは、私たちは肉体を魂で形成されており、死後肉体は滅びても魂は別の世界へ行き、肉体のように魂は滅びないとう思想があります。
不滅説を用いらない宗派にとって、不滅は恐ろしいという考えを持っています。霊魂不滅説の教理は、主にプラトン哲学の原理解説を通して、ギリシャ的思考との接触からユダヤ人にもたらされたものとされていますが、日本でも転生輪廻という言葉があり、古代ギリシャの宗教思想である(オルペウス教、ピタゴラス教団、プラトン)の影響を受けて、魂は記憶や経験を持ちながら何度も生まれ変わるという考えがあります。どの思想が正しく、間違っているなどと、問うものではありません。
これをどのように捉えるかは、さまざまです。同じ魂が肉体のみ変えて霊魂不滅説を唱え、あらゆる経験を通して自己が成長するために励みなさいという哲学的な思考が強い傾向にあります。
霊魂消滅説の詳細
霊魂消滅説を唱えている主な宗派は、キリスト教系の新宗教諸派のセブンスデー・アドベンチスト教会、エホバの証人、キリスト・アデルフィアン派(キリストの兄弟)です。
霊魂が消滅するには、この世での罪が地獄へ行くことで消滅するという考えのもとにあるようです。罪を犯す魂は消滅するという考えが強いのがキリスト教の教えにあるようです。エホバの教えも、罪を犯したものは永遠の処罰を与えられるという考えがあります。この世で殺人などの罪を犯した者は、消滅するという考えも強いのが特徴です。
根本的に肉体と魂は別々であるという考えではなく、肉体が滅びたら、魂も同時に停止するというのが根本的な考えのようです。生まれ変わるという表現よりも蘇るという表現を用いるのも特徴で、死後は霊魂が消滅(停止)し、蘇るまで永遠の眠りにつくという思想を持っています。
宗教はあくまでも、よりよく生きるための指標に過ぎないので、何を信じて大事にするかは、個人の自由です。正しさの押し付け合いは良くありません。
霊魂になった死後の世界の特徴6個
こちらの世界では、死を迎えると泣いて故人との別れを惜しみます。ところが、死後の世界では今世での修行をよくぞ頑張ったと労い皆、喜びに包まれ歓迎してくれています。
そして、あの世からこの世で行くとき、ソウルメイトの人達が泣きながら修行を頑張ってと見送るのです。しかし、この世では赤ちゃんが生まれると歓迎ムードに包まれます。このように今世と死後の世界は異なります。そこで、死後の世界の特徴をご紹介します。
■1. 金銭の心配はない
物質的な悩みや不安から解消されます。この世ではお金があることで楽しみが増え、美味しいものを食べ、色々なところへ出向くことが可能になり、幸せになるひとつの手段でもあります。ところが、死後の世界ではお金は不要です。何の役にも立ちません。食べたいものは食べて、行きたいところへ飛んでいくことができるので、物質的な悩みや不安を抱えることはありません。
また、お金によるトラブルは一切ありません、なぜなら、お金という概念が魂の世界にはなく、魂がお金で誘導されるものではないかです。ところが人間は、金銭によってコントロールされることがあります。死後の世界には金銭の心配はいりません。
■2. 芸術的な世界で美しい
死後の世界は暗黒ではありません、むしろ、カラフルで光に包まれている環境です。色彩はこの世で見たことがない美を放っているといわれています。
だからこそ、今世でさまざまな経験を通して辛い修行をするより、死後の世界から離れたくないという魂が多いということがあるようです。この世の芸術家は、死後の世界では自分が思ったことが瞬時に表現できることもあり、居心地が良いともいいます。
死後の世界を覚えている芸術家やインスピレーションを受け取る芸術家は、死後の世界の様子を描く人もいるようです。死後の世界は、この世で例えようがない美しい光に包まれているのが特徴です。
■3. あらゆる壁がない
この世では、国境があり言葉、宗教、視覚で判断する肉体など、誰かと比較したり、区別する壁が存在しています。その壁により争いが絶えない醜さも持っています。
ところが死後の世界では、魂のレベルで階層が分かれており、他の階層へ行くことができないし、他の階層の様子を知ることもないので、比べることはなく、同じ魂のレベルの人と心地よく過ごすことが可能なのです。
つまり、死後の世界には人間界のような人種差別や、物質的な差別、容姿による視覚からの情報の差別などの壁は存在しません。
■4. 自由度が高い
心の開放度がこの世とは大きく異なります。何にも縛られず、自由です。よくこの世のモノのたとえとして、「心が重い」という表現があります。何をする際、気分がのらない時や、過去の体験からトラウマになっていることなどを経験しなくてはいけない時などに用いります。
しかし、死後の世界で例えるなら、「心は常に羽根のように自由に動くことができる」という自由さがあります。つまり、誰にも干渉されず、縛られず、比較もされない、自由な心で過ごすことができる環境が死後の世界の特徴です。
■5. 争いがない
人間界は、どうしても人と争います。利己主義で自分の意見を相手に、押し付けようとする幼稚な考えを持つ人が多いです。見る方向が変われば見え方も変わるのですが、そのような余裕を持てない人が多いのは、さまざまなこの世の誘惑があるからなのです。
ところが、死後の世界では争いが全くありません。なぜなら、利己主義になる必要がないからです。なぜなら、争う要素がないからです。
人間界は物質的なことが大きな原因で争うことばかりです。しかし、死後の世界には物質的な概念はないし、比較するようなこともないので争いになる元が存在しません。
■6. 時間の概念がない
私たちは、1日起きてから寝るまで時間によって行動の制限がされています。常に何かに縛られ生活することを余儀なくされているのです。常に時間を気にしているのも人間の特徴です。
ところが、死後の世界では時間の概念がありません。この世と同じ時間の動き方でもありません。全て感覚で霊魂が動くのも特徴的です。この世で100年という年月は、あの世では数か月ということもあるようです。
つまり、生まれ変わるのに時間がかかるのは、魂の世界を思い出すことから始まるという説もあります。子どもの生まれ変わりが速いのは、この世の接触時間が短いからなのかもしれません。
死後の世界で体験するかもしれないこと9個
私たちの体は、肉体と魂で形成されているといわれています。しかし、肉体は100%消滅します。ところが魂も一緒に滅びるのでしょうか?と言ったら、それは違うようです。
魂の世界が存在しており、死後つまり、肉体が滅びると魂は一連の行動を体験すると言われています。そこで、死後の世界で体験するかもしれないことをまとめたので、ご紹介します。
■1. 振り返り
人生を終えるとこれまでの人生を振り返るために部屋へ通され、自分の生い立ちを見る部屋があるといわれています。ここには、嘘やごまかしなどはなくあなたの人生そのものが映し出されると言われています。
ここで、あなたがどのような行いをしてきたのか、見る角度を変えてみる時間があるそうです。よくエンマ大王にジャッジされるといいますが、ジャッジするのはあなた自身がジャッジするそうです。自分の方向性は死後も自身で決めるのです。
■2. 光の世界
暗闇を好む人もいますが、光の世界が美しく心地よいと思う魂もいます。これは人間界でも同じで、太陽の光の元で生活することはできないという人は、夜型人間となり、夜の世界で生活をするということがあります。ただし、死後の世界は大きな光に包まれます。
光は眩しくて強いものではなく、柔らかく包み込むような安心できる光の世界です。こちらものものの例えとして、すぐに解決されない苦しい悩みを抱えているとき、暗いトンネルの中にいるようだといいます。トンネルから光が見えたとき安心する感覚がありますが、それと同じで眩しくて何も感じないとか見えないということはなく、安心して包まれるような光の世界へ行くことができます。
■3. ソウルメイトとの再会
コップのグラスを思い浮かべてみると分かりやすいのですが、私たちは同じ性質のソウルメイトという同じ魂を持つ人と再会できます。つまり、死後ソウルメイトがいるグラスの中に戻ることができます。
しかし、同じ目的を持ちこの世でカルマをクリアできたソウルメイトだけが再会できるのであって、課題以上のことをクリアした人は、それより上の階層へ行き、課題をクリアできなかった人は下の階層へ行きます。幼稚園が中学生の勉強をしようとしても難しいのと同じで、魂のレベルにあった階層へ行きます。そこで、ソウルメイトと再会し、懐かしさを共有するのです。
■4. 天使たちに会える
死後の世界で魂という表現もありますし、皆天使だという表現もあります。神様が天使たちに人間界へ奉仕してきなさいと告げて降り立ったのは、人間の体を持ち人間界で活躍をしたり影響力を与えたりしたといわれています。さまざまな能力を持っている天使たちに死後の世界で会うことができるとされています。
■5. この世の家族たちの様子を見る
死後の世界では、さまざまなことを行い、段階を経て光の世界へ行くとされています。光の世界へ行ったとき今世で家族として、生活をしてきた人たちの様子を見ることができるようです。
もちろん、この時家族に自分が近くにいることを伝えようとしても気づいてもらえません。何度話しかけても物を落としたりして気づかせようとしてもその能力がないのです。物を落としたり、気付いてもらえるには訓練をするという説もあります。
■6. 学校へ行く
人間界での学校とは異なり、魂について学ぶ学校へ行くと言われています。誰も教えてくれないことを死後の世界で学ぶとされています。学ぶことは「陰」と「陽」について学びます。陰は良くないイメージを持たれるけど、陰も大事であることを学ぶのです。
なぜなら、陽ばかりだと本当のことを言わずに相手にとって都合の良い事を言って無駄に喜ばせることになります。しかし本当のことを言わなくてはいけないことがあり、その時、陰を用います。陰と陽のバランスがとても大事であるということを死後の世界でも勉強すると言われています。
■7. 幽体離脱
まず、人は死ぬと自分の体から魂が離れて客観的に自分を見ることになると言われています。第一声は、「うわ~!浮いている」という感覚になるようです。目を閉じて横になっている自分の肉体を見て、自分を取り囲むように家族に泣いていたり、呼びかけたりするシーンを見て複雑な感覚になることもあるようです。
幽体離脱をすると次のステージに行くことになり、三途の川という人もいますし、霊界への入り口と表現する人もいます。いずれにしても、魂は肉体を離れて別の世界へ行くことは確かなようです。
■8. 次の課題を相談する
死後の世界ではのんびり過ごしている人もいれば、次の課題を考える人もいます。大事なことなので、指導霊と考える人も中にはいるようで、まるで二者面談のようなことが死後の世界でもあるようです。
次、生まれ変わったらどのような経験を積み、魂を成長させていくのかは、魂のレベルによって与えられる課題が異なります。魂のレベルが高い人は難問を解くように、苦しい体験や波乱な人生計画になる可能性があります。
■9. 人間界へ行く契約を結ぶ
何度もいいますが、わたしたちは生まれてくるときに課題を持って生まれてきています。それがカルマの法則です。
指導霊と決めたカリキュラムなのか、自分で決めたカリキュラムなのか、いずれにしても人間界へ行くのに、自分が進むべき人生設計の契約を結ぶことになります。
結ばないと人間界へ下りることはできません。下りることができないというのは、魂の成長の機会がないということになるので、あまり良い事ではありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。霊魂は肉体を離れて死後の世界へ向かうものだとされています。更に、死後の世界から今世に生まれ変わる時、人種、国、生まれてくる親、全て自分で決めて生まれてくると言われています。
さまざまな経験は良いことばかりではなく、辛い事ばかりのこともあります。辛い経験を多くする人は、高貴な魂を持っているということのようです。あなたが少しでもより良く生きられますように何かヒントを受け取ってもらえたら幸いです。