親しい関係の人がこの世を去ると、故人を思い出しては涙を流す生活を過ごすことになりますよね。しかし「いつまでも泣いていては、死んだ人の供養にならない」という人達もおり、その言葉にも一理あるのです。
故人を偲んで涙を流すことは大切ですが、残された人が前を向いてしっかりと生きていくことこそ、死んだ人への供養になるでしょう。
そこで今回は、亡くなった人を思い出すと涙が出る時の対処法をご紹介します。
亡くなった人を思い出す心理
亡くなった人を思い出す気持ちというのは、亡くなってからの月日の長さによっても変わります。
<日が浅い時期>
亡くなってから日が浅い時期には、「懐かしさ」や「会いたい」という恋しさが募ると、自然と故人を思い出すことがあります。会いたい時に会えていたのが急に会えなくなり、生前の姿を思い出して心の中で会っているのです。
また、大切な人を失ってしまったことに対する「喪失感」や「寂しさ」を感じた時にも、それを埋めるために思い出すこともあるでしょう。
<月日が経った時期>
亡くなってから月日が過ぎると、自分の人生の1ページとして、故人を思い出すこともあります。また、心の傷が癒えず、いつまでも思い出してしまうこともあるでしょう。
亡くなった人を思い出すスピリチュアルな意味

スピリチュアル的には亡くなった人を思い出すと、故人からのメッセージを感じるようになるといわれてます。
死んだ人は魂という存在になり、自分と縁がある相手を見守ることができるといわれているのです。「自分が守っているよ」と伝えるために、思い出させてくれることもあります。
また、存在を忘れないで欲しいと訴えている場合にも、潜在意識に働きかけて思い出させてくれる場合もあるといわれているでしょう。
そして故人への愛情を再確認する意味や、魂での繋がりや縁がある相手だったことを認識させる場合にも、思い出すことがあるのです。
亡くなった人を毎日思い出す理由
亡くなった日から月日が経過しても毎日思い出すのは、故人の大切さを痛感している場合や、愛情が深かったことを認識している場合になります。
自分の日常生活の中に存在していることが当たり前の日々を過ごしてきましたから、毎日のルーティーンになっているのです。
食事をする・くつろぐ・寝るといった普通の行動の中にも故人が存在していることが普通になっていたので、毎日思い出すのでしょう。
また毎日思い出すことで、自分の心に空いた喪失感などを忘れるためという理由もありますね。生前の姿を思い出すことで暖かい気持ちになり、自分の心が落ち着くのです。
そして信仰している宗教によっては、毎日仏壇に手を合わせて思い出すことが供養に繋がるという場合もあるでしょう。
急にふと亡くなった人を思い出す理由
亡くなった人を急にふと思い出す時には、自分の近くにいることを教えてくれています。死んだ人の姿を見る力がない人には、近くにいても姿が見えませんよね。
しかし死んだ人が近くにいると教えるために、エネルギーを送って教えており、エネルギーを受信した時に思い出すといわれているのです。
そして命日などが近い時期だった場合には、日常生活の中で忘れていても、思い出させるためにエネルギーを送ってくれる場合もあるでしょう。
また、亡くなった後で見守ってくれている場合には、危険を知らせる・注意をする場合にも、急にふと思い出させることもありますので注意してください。
亡くなった人を思い出すと涙が出る時の対処法7個

■1. 事実を受け入れる
亡くなったという事実を自分の中でしっかりと受け入れなければ、悲しみや辛い気持ちを乗り越えることはできません。
悲しみや辛い気持ちの状態で足踏みをしていますから、亡くなった人を思い出すと涙が出てしまうのです。
辛い気持ちの山を乗り越えれば、懐かしさや心が温まる感情を感じることができ、涙が出なくなります。悲しみや喪失感を受け入れることは辛いですが、しっかりと現実と向き合うことで立ち直るキッカケになるのです。
■2. 気持ちが落ち着くまで泣く
辛い気持ちや悲しい気持ちが強いのなら、自分の気持ちが落ち着くまで存分に泣いて、気持ちを吐き出してください。
自分の中にある感情を涙と一緒に全て吐き出せば、その後にはスッキリとした気持ちになれますよ。涙が枯れるほど思いっきり泣いたら、そこから立ち直ることに向かって動けばいいのです。
悲しい出来事を乗り越えて生きて行くには、自分の気持ちに蓋をしたり我慢をするのは解決策とはいえません。思いっきり感情のままに全てを吐き出すことが、解決策への道といえるでしょう。
■3. 気持ちを紙に書き出す
涙が枯れるほど泣いても悲しみが癒えない場合には、自分の気持ちを紙に書き出して吐き出してください。故人への思いを綴るのも良いですし、自分の気持ちだけを綴るのもいいでしょう。
実際に書き出していくことで冷静さを取り戻すことができ、悲しみを乗り越えるキッカケになるのです。自分が書き出した内容を読み返してみるのも方法の1つになりますね。
故人に対する思いが強いのか、それとも自分のことを思っているのかを客観的な視線で見つめることができるでしょう。
■4. 共通の知り合いと語り合う
1人では悲しみを抱えきれない場合には、亡くなった人を知っている共通の知り合いと思い出話をしたり、悲しみが乗り越えられないと相談をするのもアリです。
悲しみを共有できる相手がいると認識することで、1人ではないと確認することができ、お互いに支え合って悲しみを乗り越えることができます。そして思い出話をしている間に、懐かしさや楽しかった時間を思い出すことができますから、悲しみを和らげることにもなりますよね。
■5. 専門家を頼る
日常生活に支障が出る場合には、カウンセラーなどの専門家を頼る方法もあります。悲しみや辛さを乗り越えるために必要なことを教えてくれたり、本人の気が済むまでしっかりと話を聞いてくれるのです。
また非科学的ではありますが、霊能力者と呼ばれる専門家の力を借りる方法もありますね。死んだ人と会話ができる能力がある人なら、自分の思いを代わりに伝えてもらうことができるでしょう。
■6. 故人の供養をする
死んだ人のためだけでなく、残された人の気持ちを整理する役割も供養にはありますから、法要などを行って供養をすることも方法ですね。供養をしっかりとすれば現実を受け入れることにも繋がりますし、自分の気持ちを整理することもできます。
自分では受け入れているつもりでも、心の底では拒絶しているために乗り越えられない場合もあるでしょう。しかし法要などの供養を重ねることで、少しずつ現実を受け入れていくことになるのです。
■7. 友人や家族と笑って過ごす
故人からすれば残された人が楽しく過ごしていることが1番の供養になりますから、楽しいと思える時間を過ごしてください。
友人や家族などと一緒に楽しい時間を過ごしているうちに、悲しみや辛い気持ちを忘れていくことができるのです。趣味などに没頭するのも良いですし、故人との思い出を辿る旅行をするのも良いでしょう。楽しかった時間を思い出せば、自然と悲しみや辛い感情が和らいでいきます。
亡くなった人が頭から離れない時の対処法
いつまでも亡くなった人が頭から離れない時には、無理に忘れる必要はありません。頑張っても解決できない場合には、自然と時間が解決してくれることもあるのです。
頭から離れないというのは、それだけ故人が自分にとって大切な存在だった証になりますよね。それほど大切な人を失った悲しみを、すぐに忘れることなどできるはずがありませんから…。
また、無理に忘れずに自分を大切にして生きて行くことが、故人への供養に繋がる場合もあるでしょう。
まとめ
亡くなった人を思い出す時には、悲しみや懐かしさを感じている場合が多いでしょう。また、自分の近くで見守ってくれている場合にも、急に思い出すこともあるといわれていますね。
亡くなった人を思い出すと涙が出る場合には、自分の気持ちを吐き出してスッキリさせることが、悲しみを乗り越えるためには必要なことです。