吉方位というものがあれば、その逆に凶方位もあります。「何かとツイていない」「何をやっても間が悪い」「なんだか気分がさえない」などと思っている人は、過去に凶方位に引っ越したり、旅行したりしていないか、ふり返って確認してみてください。
凶方位とは?
人は、暮らしの中で、散歩や買い物などの日常のささいな行動から、旅行や事務所移転、引っ越しなどの大きなアクションまで、さまざまな行動をします。そのとき、自分が生活しているところからどの方位に動いたかが、その人の運命をよいほうにも悪いほうにもダイナミックに変えてしまいます。
なぜ、方位が人の運命を左右するのか――その答えは明確にされていませんが、実際に方位の力を使って成功した先人たちは多くいます。中国4000年の歴史に裏打ちされた方位の力をベースに発展した気学、方位学、九星気学は、数ある占いや開運術があるなか、いつの時代もトップクラスの人気があります。
九星気学では、自分にとっての吉方位へベストのタイミングで出かけることで開運する方法ですが、吉方位があるならもちろん、凶方位があります。凶方位とは、その人にとってよくないものとの出会いをもたらす方位のこと。健康、財産、愛情問題、人間関係など、具体的にどのような悪影響が出るかはわかりませんが、ある程度予測することはできます。
また、旅行や引っ越しなどで方位を使った日から数日、数週間、数か月後のいつかはわかりませんが、凶方位の悪影響がジワジワと出てきます。どのような悪影響が出るかは、どんな方位を使ったかによって変わってきますが、心や体の不調、事件や事故に巻き込まれる、大けが、人間関係のトラブルなどが出てきがちです。
■方位別、凶作用の出方の例
<北が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
北には、「水」「寒い」「悩み」「トラブル」「愛情問題」「性的なもの」などという意味があります。そんなわけで、北に回った凶方位旅行をすると、異性問題で悩みを抱えることになりがちです。また、冷えや泌尿器科など、体の不調が生じやすくなります。さらに、水からの連想で、お酒のトラブルや水難なども生じやすくなります。
<東北が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
北東には、「変化」「関節」「跡継ぎ」などという意味があります。北東は吉方位で使っても急激な変化が起こりやすく、吉凶半々となることも少なくありません。凶方位で使って何か事件や事故が起こったら、かなりの大事になりやすいでしょう。
<東が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
東には、「明るい」「音楽」「若い」「エネルギー」などという意味があります。また、「早い」という意味があるので、東の凶方位を使うと悪影響が早々に出ます。びっくりするようなことや、スケジュールミスなどが起こりやすいでしょう。
<南東が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
南東には、「長い」「縁談」「人間関係」「風」「うわさ」などという意味があります。人間関係に重要なエネルギーのある重要な方位です。凶となるタイミングで使うと、破談、破局などが起こりやすいです。また、根も葉もないうわさに苦しめられることも少なくありません。恋愛にも需要な方位なので、お年頃の男女は凶となるタイミングで使わないようにしましょう。
<南が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
南には、「別離」「火」「明るい」「目」などという意味があります。凶方位で使うと、隠し事は必ずバレます。また、別離が起こりやすい方位のため、夫婦やカップルはケンカしないようにしましょう。
<南西が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
南西には、「女性」「地味」「家庭」などという意味があります。凶となるタイミングで使うと、家庭不和などの問題が起こりやすくなります。また、女性のことでトラブルがあるかもしれません。
<西が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
西には、「楽しみ」「おしゃべり」「食べもの」「刃物」などという意味があります。楽しいことに関係する方位なので、凶となるタイミングで使うと、「料理がおいしくない」「旅行自体が楽しくない」といったことが起きやすいです。異性問題のトラブルもありそうです。しゃべりすぎには気をつけて。また、かなり悪いほうに出ると刃傷沙汰も。
<北西が凶方位になるときに動くと出る悪影響>
北西には、「宗教」「上司」「主人」「大きい」などという意味があります。北西が凶となるタイミングで動くと、事件や事故、トラブルが起きると大きくなります。帰ってきたら、上司などの目上の人との不和が起こりそうです。
超重要:絶対に行ってはいけない方位
方位に興味がない人でも絶対に避けてほしい方位は以下です。年・月・日について、それぞれ1~5の凶方位があります。たとえば、年の五黄殺、月の五黄殺、日の五黄殺、年の暗剣殺、月の暗剣殺、日の暗剣殺……といった感じです。
■1.九星気学の五黄土星が回る方位(五黄殺)
五黄土星はエネルギー最強の帝王の星。ものを腐らせて土に返すという意味から、徹底的に凶作用が出て、これでもかというほど悪いことが起きます。絶対に侵してはいけない方位です。
■2.五黄殺の正反対にくる方位(暗剣殺)
暗剣という言葉の通りに、暗闇から突発的、偶発的に災難が起きます。五黄殺は自らミスを招くイメージですが、暗剣殺の場合は、自分が注意していても強奪されるようにトラブルに巻き込まれるようなものです。五黄殺も同様ですが、盗難、暴行、破滅、災害、失敗など、ありとあらゆる災難と縁が生じてしまいます。
■3.その年の干支と反対の方位(歳破)
やることなすこと、すべてが間が悪く、助けてくれる人もないような状態に陥りがちです。
※年だけでなく、月についても同様に「月破」、日についても日破があります。
1~3について具体的にいうと、日本人全員は、2016年(正確には2017年2月3日まで)、北東、南西の方位は使ってはいけないことになります。北東方位は五黄殺に加え、干支の反対の歳破が入っているので絶対に使ってはいけない方位です。ちなみに、2017年は北、南、東方位に行ってはいけません。
■4.自分の本命星が回る方向(本命殺)
自分自身を滅ぼすような病気、けがが起こります。
■5.自分の本命星が回る方向と反対の方向(本命的殺)
本命殺と似たような災難が起こります。勘違いや判断ミスから重大なトラブルを生じます。
開運を望むなら、これらの方位への移動は絶対に避けなければなりません。すべてを合わせるとけっこうな数になり、見落とす危険性があります。暦なを使って間違えずに正しく出せるようになるまでは、スマホやタブレットのアプリやWEBを活用するといいでしょう。また、自分で出した方位でいいかどうか、風水や気学、方位学を看板にかかげている占い師に聞いてみると安心です。
凶方位へどうしても行かなければならないときの対策
凶方向に引っ越しや旅行したといっても、命にかかわることがいますぐ起こるわけではありません。ですが、健康・財産などに深刻な影響が出る方位があります。凶方位に行くと、その行った先でもすでにザワザワと心が落ち着かなかったり、旅行スケジュールが狂ったり、なくしものをしたりと、「何かとツイていない」と感じることが多くなってきます。
とはいえ、自分の意志に反して凶方位へ行かなければならないこともあるでしょう。たとえば転勤や出張です。「方位が悪いので断ります!」などとは、常識のある社会人ならいえるわけがありません。
自分で「この方位は悪い」と認識したうえで凶方位を犯すのは絶対に避けてほしいですが、会社や人に命じられてどうしても行かなければならない場合や、自分の意志で決めたことではない場合は凶方位でも行ってよいです。それほど致命的なダメージは出ないことが多いといわれています。
また、過去に凶方位への移動をしたことがわかった場合は、以下の方法で悪影響を軽減することができます。3つの対策を見ていきましょう。
■新しく吉方位旅行・引っ越しをする
最初のほうで書いた五黄殺や暗剣殺は凶作用が強いので、何度か吉方位旅行や引っ越しをしないと、悪運をリセットしにくいです。それでもやらないよりはやったほうがいいので、時間を見つけて、現在の場所からの吉方位を探してベストのタイミングで出かけることを何度か繰り返してください。
■方位除け神社で祈祷してもらう
方位除(ほういよ)けとは、八方(はっぽう)除けとも呼ばれます。つまり、凶方位への移動によってもたらされる災難を退けるために、お祓いをしてもらうことです。
関東では、寒川神社や川崎大師が有名です。関西では、大阪に方違(ほうちがい)神社というその名もズバリの方位除けに功徳のある神社があります。
方位除け祈願は、数千円の祈祷料を納め、祈祷をしてもらってからお札を授かるような内容が一般的です。お札の扱いについては、神社によくたずね、粗末にしないように部屋の中に安置しましょう。
■一度、中継地点を挟む
自宅から目的地までが凶方位となる場合は、自宅から吉方位となる神社や施設に一度立ち寄るのもいいでしょう。自宅から立ち寄った施設、その施設から目的地の2つが凶方位にならなければOKです。
これは、日本の平安時代から続く「方違え(かたたがえ)」という風習です。神社に寄る場合は、凶方位に行くことを詫びたうえで、「凶方位に行くことになりますが、旅の安全を見守ってください」と祈願するといいでしょう。
方位の力は偉大!
いかがだったでしょうか。科学では解明されていませんが、方位には大きな力があることを私たちは無意識のうちに感じています。吉方位旅行で大きな開運ができるように、その反対の凶方位へ移動すれば、運命に与える悪影響も強いものです。
九星気学を知れば知るほど、方位とは神のようなものではないかと思わされてしまいます。せっかく、縁あって九星気学のことを知った以上は、凶方位はなるべく避けることが開運への近道であることは疑う余地がありません。