夢で見たことが現実でも起こる「正夢」。実際に正夢を経験すると、怖いような感動のような不思議な感覚になります。そんな正夢には、一体どんな意味があるのでしょうか。
また、正夢になる夢を見分けることができたら、正夢を自分の意思で見ることができたら、面白いと思いませんか?
この記事では、正夢の特徴や見る方法、正夢にならない方法などについて解説していきます。正夢をコントロールできるようになれば、人生を思い通りに過ごすことができるかもしれません。
正夢の意味とは?本当にある?
正夢の意味とは、夢で見たことがそのまま現実になることです。朝方・明け方の時間帯に見ることが多いと言われます。
「忘れ物をする夢を見たら本当に忘れ物をしてしまった」とか、「宝くじに当たる夢を見たら本当に宝くじに当たった」などというものです。あまりにも夢と同じ内容のことが起こるので、二度経験したように感じることもあるほどです。
正夢なんて本当にあるのか、単なる偶然なのではないかと疑いの気持ちを持っている人もいるでしょう。ですが正夢は決して珍しいことではありません。正夢は誰でも見る可能性がある夢であり、良い正夢も悪い正夢も存在します。
ですが正夢のメカニズムを知ることで、未来を自分の力でほんの少し変えることができるかもしれません。これからさらに正夢について詳しく解説していきますので、正夢を上手に活用してみてください。
正夢はなぜ起こる?起こる確率は?
正夢を見る理由、それは私達人間が無意識的に物事を捉えていることと大きく関係しています。
普段何気なく見る景色や耳にする音、過去に経験したことは、記憶しておこうと思っていなくても脳が無意識に記憶しています。このように自覚されない意識を潜在意識と言います。
逆に、普段の行動に直接結びついている意識が顕在意識です。潜在意識と顕在意識の割合は氷山の一角で例えられることが多く、表面に出ているほんの一角が顕在意識、その下に眠っている意識が潜在意識です。
そして、私達は眠っている間に潜在意識の中にある膨大な量の記憶を整理しています。その時に見るのが夢です。つまり夢とは、過去に見聞きしたことや経験したことが元となって映し出されているものです。
そのため夢で見たことはこれから先も起こる確率が高く、つまり正夢は偶然起こるものではないのです。
正夢と予知夢の違い
正夢と予知夢は似ているようで違います。
正夢は、夢で見た事がそのままの形で現実になります。夢と現実の区別が付かないほどにリアルな夢で、目覚めてからもはっきりと夢の内容を記憶していることが多いです。また、夢を見てから現実で体験するまでの期間が比較的短いことが特徴です。
一方、予知夢は、夢で見た象徴的なものが未来に起こることを暗示しています。数字や色など、夢の一部分だけが鮮明に記憶されますが、それが一体何を示しているのかすぐにはわからないことが多いです。
また、予め情報や知識のない場所が映し出されたり、本来知ることができないことを夢で知ったりします。ただ、現実で体験するまでの期間が長く、数ヶ月、数年先になることもあるため、予知夢と認識できない場合も多々あります。
正夢の特徴と見分け方12個
■1. 現実味のある夢
正夢の一番の特徴は、現実味のある夢だということです。身近な人や身近な場所、いつもの日常が夢として現れることが多いです。
また、怪我をした時の痛みや冷たいものを触った時の冷たさなど、現実で体験しているかのように感じるリアルさがあります。気持ち悪い夢を見て実際に吐き気を催すこともあります。
そのため夢なのか現実なのか区別がつかないことも。夢によくある、空を飛んでいたりスーパーヒーローになっていたりというような非現実的なシーンは正夢にはないのです。
■2. 現実になるまでの期間が短い
夢を見てから正夢になるまでは早いと数時間、遅くても数日以内には現実となります。記憶が鮮明なうちだからこそ、夢で見たことだとすぐにわかることができるのです。
これが予知夢だとそうはいきません。数年経ってから現実になった時には夢の記憶が薄れていることも。
「もしかするとこれは正夢かもしれない」と思う夢を見た時は、数日から一週間程度は様子を見て過ごすといいでしょう。もし正夢を現実にしたくないのであれば、すぐに何かを変える行動を起こす必要があります。
■3. 同じ夢を何度も見る
「ここ最近同じような夢を何度も見るな」と思っていたら正夢になったなんて話もよくあります。最初のうちは曖昧な記憶でしかなかった夢が、日を追うごとに鮮明になってくることも。何度も繰り返し同じ夢を見るなんて、気味が悪く怖いですよね。
このような繰り返し見る夢はメッセージ性が強く、夢主に何かを強く訴えかけている可能性があります。大切なことを忘れてしまっていたり、このままでは身に危険が及ぶ可能性があったりということです。
繰り返し同じ夢を見てしまう場合は、夢が何を伝えようとしているのか読み解く必要があります。
■4. 夢を鮮明に覚えている
夢というのは、見ていた感覚があったとしても目覚めたら記憶からどんどん薄れてしまうものです。たとえ起きがけは覚えていたとしても、手洗いを済ませて着替えをして、朝食を食べる頃にはもうすっかり夢の内容を思い出せなくなってしまうのです。
ですが正夢は、目覚めてからも夢の内容を鮮明に覚えています。場所や時間、登場人物まで細かに記憶しているので、いつもと違う夢だとすぐにわかるでしょう。
■5. 目が覚めた時疲れている
正夢はあたかも本当に体験しているかのような臨場感のある夢なので、目覚めてからも疲労感が残っている場合が多いです。息をはぁはぁと切らしていたり、心臓がバクバク鳴っていたりと、あまりいい目覚めではないかもしれません。
また、こういった夢を見る時は何か不安やストレスを抱えていることが多いです。そして同じ夢を毎日のように繰り返し見ることになるかもしれません。
そうなれば、体調面も心配になってきます。疲れが取れない日が続いてしまいますので、早いうちに不安やストレスを取り除く必要があるでしょう。
■6. 嫌な予感がした
夢から目覚めて「嫌な予感がした」「胸騒ぎがした」という時は大抵その勘が当たるものです。夢はあなたがこれまで無意識に記憶したことや経験したことから創造されています。
嫌な予感がする夢は、潜在意識がキャッチした危険やトラブルを事前に知らせてくれている場合が多いのです。
ですからこのまま何もしなければ正夢になる可能性は高いということです。正夢にしないためには、夢からのお告げを無視せず今後の行動に活かすといいでしょう。
■7. よく行く場所が登場した
予知夢と違って正夢は、行ったこともない場所や見たこともない場所を夢の中で登場させることはありません。
あなたがいつもいる場所やよく行く場所など、身近な場所が登場します。そのため自宅や学校に職場、毎日通る道などが登場する夢は正夢になりやすいです。
もし行ったことがない場所を何度も夢で見るようでしたら、ご先祖様やあなたの前世がその場所と深い関わりを持っているのかもしれません。
■8. 身近な人が登場した
場所と同様に、家族や友人、恋人など身近な人物が夢に登場する場合は正夢になる可能性が高いです。知らない人が登場する正夢は絶対にないのかというとそうではありませんが、基本的には日常よく接する人物が登場するのが正夢の特徴です。
知らない人が登場するパターンとしては、あなたは無意識に何度もその人物を見かけているのに、普段直接接する機会がないため記憶していない場合です。その人物が潜在意識の中で他の情報と結びついた時には、正夢の中に登場することがあるかもしれません。
■9. 自分が登場した
正夢には自分が登場しているパターンがほとんどです。普段自分が見聞きしていることや経験していることが夢として表れているのですから、当然といえば当然です。
また、夢で見たことと同じ体験をすることで初めて正夢だと認識できることを考えれば、正夢はあなた自身が登場しなければ意味がないようにも感じます。
ですがなかには、身近な人物のことを正夢として見ることもあります。あなたの潜在意識に入り込むほど、近い存在の人物の場合、その人物の近い未来を夢に見ることがあります。
■10. 明晰夢
明晰夢とは、夢を夢と自覚し、ある程度自分でコントロールできてしまう状態を言います。一般的に夢を見ている最中は夢と自覚できず、目覚めた時にようやく「夢だったのか」と思うわけです。
ですが明晰夢の場合は、自分が夢の世界にいると理解した上で、日常を送っているのと同じ感覚で過ごすことができるのです。とても不思議な体験ですが、明晰夢を見ることができる人は意外にも多くいます。そしてこの明晰夢は、正夢になる可能性が高いです。
■11. 時間の流れが現実と同じ
夢を見ていると急に場面が切り替わったり、過去に戻ったり未来に行ったりと時間軸がごちゃごちゃしていて気持ち悪いことがありませんか?
これはよく見る夢の特徴で、記憶をランダムに繋ぎ合わせているから起こる現象です。最近の記憶と古い記憶が繋がって同じ夢に出てくるのですから、支離滅裂な話になってしまうのは当然ですよね。
ですが正夢の場合はそうはなりません。正夢は時間軸がしっかりとしていて、あたかも通常の生活を送っているかのような流れで時間が流れます。
■12. 目覚める直前に見る
眠りはノンレム睡眠とレム睡眠の2種類に分けられます。そのうちのレム睡眠は、寝ているとはいえ脳は活動をしている状態です。そして目覚める直前はレム睡眠のタイミングであり、その状態で見る夢は鮮明でストーリー性のあるものになりやすいです。つまり正夢を見やすいということです。
そのため明け方(朝方)の目が覚める直前に見る夢は正夢になる可能性が高いということです。ちなみに、ノンレム睡眠中も夢は見ますが、ストーリー性がない上に記憶に残らないことが多いです。
正夢をよく見る人の特徴5個
■1. 注意力がある人
注意力がある人や観察力が鋭い人は、身の回りの出来事に目を向けることができ、多くの情報の中から自分にとって必要な情報のみを引き出すことができます。
すると、次に何が起こるとか、どんな選択があるかということが自然とわかるのです。もっと言えば、無意識的に自分が次取る行動を予測できるということです。
そのため、潜在意識が映し出す夢もリアルなものになることが多く、正夢を見やすくなります。
■2. 心配性な人
心配性な人は正夢を見やすい、というよりも正夢を引き起こしやすいです。どういうことかというと、見た夢が「現実になったらどうしよう」と心配するあまり、夢で見た内容を意識しすぎてしまいます。
すると、自ら現実で無意識にその状態を作り出してしまうのです。「思考は現実化する」という考え方に似た部分がありますね。
ですからたとえ悪い夢を見たとしても、過度に気にしすぎたり不安になりすぎたりしない方が良いですよ。ただし、悪い夢を見る時は疲れていたりストレスが溜まっていたりする可能性もあるので、少し休息を取ってみるのは良いことです。
■3. 想像力が豊か
想像力が豊かな人は、一つの物事に対して様々な可能性を導き出すことができます。また、関連する出来事や人物を具体的に想像することができます。
すると「次はこうなるかな」「きっとこんな行動を取るだろう」というように、その先を連想しやすいのです。
そのため想像力が豊かな人は、夢の中でも無意識的にこの先起こるストーリーを組み立てることができます。ですから、正夢になりやすいのです。
■4. 感受性が高い人
感受性が高い人は感情をダイレクトに受け取ったり、ちょっとした変化を敏感に感じ取ったりします。また、物事を柔軟に捉えることができ、直感やイメージからの情報処理が得意な傾向にあります。
このように感受性が高い人というのは、正夢を見やすいと言えます。ただし、悪い情報も良い情報も受け取ってしまうため、良い正夢だけではなく悪い正夢を見る確率も高いです。
その時の心身の状態が夢に反映されますので、悪い正夢が続くようであれば、生活態度や健康状態を一度確認してみた方がいいでしょう。
■5. 頻繁に夢の内容を覚えている人
見た夢の内容を頻繁に覚えている人は、正夢を見やすい人と言えます。「私は夢を滅多に見ない」と言う人もいますが、実際はほとんどの人が毎晩夢を見ています。
夢を記憶しやすい人とそうでない人の違いは、個人の特性に依存する場合と日常生活や健康状態に依存する場合がありますが、夢の内容を頻繁に覚えているということは、それだけ正夢を見る確率も上がるということです。
このようなタイプの人は毎日夢ノートをつけておくと良いでしょう。すると日々見ている夢の傾向から、正夢になる夢を予め知ることができるようになります。
夢の中で正夢を見る方法
良い夢を正夢にしたいときは、自分の状況を客観的に見て精神状態や願望を把握することが大切です。そのために有効なのが夢の中で正夢を見るという方法です。
そんな奇妙な夢があるのか、しかもそれを自分の意思で見ることができるのかと疑念を抱く方もいるでしょう。ですが、明晰夢を見る訓練をすることで可能になります。つまり夢の中で夢を見ることができるようになれば、夢の中で正夢を見ることもできるようになるということです。
明晰夢を見るにはレム睡眠の中でも一番眠りが浅い最後のレム睡眠の直後に起きることが有効です。最後のレム睡眠が訪れる時間は人それぞれですので、まずはその時間を見つけましょう。一番すっきりと目覚められる睡眠時間を、睡眠サイクルと同じ90分単位で時間を変えながら見つけていきます。
そのあとは「夢の中で自分を見せて欲しい」と念じることです。念じることで潜在意識に働きかけ、望むようになっていきますよ。
正夢にならない方法は?話すとダメ?
嫌な夢を見たら、正夢にならないで欲しいと思いますよね。ここでは見た夢を正夢にしない方法について少しお話しします。
昔から言われる正夢を阻止する方法は「人に話す」というものです。人に話さないことで一人悶々としてしまうと夢の内容を意識しすぎてしまい正夢を引き起こしやすくなってしまいます。
人に話すことで気が晴れたり、夢で見たことを忘れたりできるのであれば「人に話す」という方法は有効です。ですが、話すことで意識しすぎてしまうと逆効果にもなります。
そこで、一番効果的な方法は、普段の行動を見直すということです。特にルーティン化している行動は、身体が無意識に動いている可能性があるのでよく考えながら行動するようにしてください。
ちょっとした癖や習慣が正夢を引き起こすかもしれないので、夢を見てから一週間ほどは注意深く生活するといいでしょう。
正夢の体験エピソード例5つ
最後に、実際に正夢を見たことがある人のエピソードをご紹介します。
■1. 恋人と別れる夢
恋人と喧嘩をして別れる夢を見ました。夢の中での喧嘩の原因は相手の嘘。嘘をつかれていることに自分がひどく傷つきショックを受けているようでした。
その数日後、恋人が友達と遊びに行くと言っていたのに、本当は異性と二人で会っていたことが発覚。ショックでしたし、何を言われても恋人のことが信用できなくなり、結局それが原因で別れました。
まさか、夢で見たことが本当になるなんて...恋愛に関する夢が正夢になるのであれば、ハッピーエンドになって欲しかったです。
■2. 大学受験の合格発表の夢
大学受験の合格発表当日の朝、第一志望の大学に合格して大喜びして飛び跳ねている夢を見ました。
夢とはいえ嬉しくて、「もしかしたら正夢になるかもしれない」と思い両親に夢の話をしようと喉まで出掛かりましたが、正夢にしたければ人に言わない方がいいということを思い出し言葉を飲み込みました。
結果は見事合格。両親と共に大喜びしました。正夢になって良かったです。
■3. 倒れる夢
夢を見た時期は仕事が繁忙期に入っていて、毎日のように残業で遅い帰宅が続いていました。そんなある日、職場で倒れて病院に運ばれる夢を見て目覚めました。
嫌な夢を見てしまったなと思いながらも、別段体調が悪いなど不安な要素はなかったので気にしないようにしていました。
ですがその日、具合が悪くなってきたと思ったら急に視界がぼやけ、気がついたら病院でした。どうやら倒れてしまいそのまま病院に運ばれたようです。倒れた原因はまさかの栄養不足。確かに忙しいあまりろくに食事を摂っていなかったので反省しました。
■4. 猫を拾う夢
夢の中で自宅への帰り道、猫の鳴き声が聞こえてくるので声のする方に行ってみると、そこには子猫が。お腹が空いているのか一生懸命に鳴いているその猫を家に連れて帰る夢を見ました。
その日仕事からの帰り道、夢と同じように猫の鳴き声が聞こえてきたので近づいて行くと、そこにはやっぱり夢と同じように子猫が。
何か運命のようにも感じ、連れて帰り飼うことに決めました。不思議なことにそれから数年後、また同じように子猫を拾う夢が現実に。今ではその二匹と一緒に暮らしています。
■5. 有名人の死
自分の話ではありませんが、とある有名人が「自分がもうすぐ死ぬ夢を見た」とSNSで呟いていました。その時は有名人とは言え他人が見た夢の話にそこまで興味を持ちませんでしたが、その数日後にその有名人の訃報のニュースが飛び込んできたので驚きました。
自ら命を絶ったわけではなく、周りはもちろん本人も予測ができない事故での死だったようです。まさかそんなことがあるわけないとも思いましたが、SNSでの呟きは正夢だったのだと思います。
まとめ
どうですか?正夢を見てみたくなりましたか?なかには正夢になって欲しくない夢もあると思いますが、一度や二度正夢を体験してみたいですよね。また、正夢になりそうな夢を見た時は現実でどんな対応をすべきか考えてみましょう。
万が一悪夢だった場合、現実での対応次第では正夢になることを避けることもできます。夢に見たことを現実にするかしないかはあなた次第ですよ。