人にはそれぞれ特徴があり、闘争心や積極性が旺盛な人もいれば、争いを好まず消極的な人もいます。どちらも度が過ぎると弊害がありますが、バランスよくこれらの特徴を持っていれば優れた人間になれます。
この闘争心や積極性に関わりが深いのが、第一火星丘と呼ばれる丘です。手相には木星丘や金星丘などの9つの丘がありますが、その一つになります。
第一火星丘は手相に関心がない人では、ほとんど耳にしたことがないかもしれません。またある程度知っている人でも第一火星丘が具体的にどこにあるのかわからない人も結構いるようです。
しかし手相を読み取るには、しっかりと意味を知っておきたい場所でもあります。それでは、この第一火星丘の意味などについて詳しく解説していきます。
手相占いで第一火星丘の場所と意味とは?
第一火星丘は人差し指の下方で生命線上部の内側辺りの領域を指します。金星丘(親指の付け根の領域)と木星丘(人差し指の付け根の領域)の間の比較的狭い領域になります。
西洋手相術では軍神・アレスが司る場所として知られ、ここに闘争心、積極性、行動力、意思の強さに関わる力が蓄えられているとされます。
積極性の丘とも呼ばれ、ここにツヤが見られ膨らみがあり発達していると、何事にも行動力が伴い、一度決めたことは最後までやり遂げる力を持つとされます。
不慣れな分野でも恐れず果敢に挑戦するようです。前に進もうとする力が強く、困難を打ち破り突き進みます。闘争心が強く決断力もあるので、自力で大きな成功がつかめます。
発達し過ぎていると、我が強く感情的になりやすく、暴走しやすいとされます。膨らみが少ない場合は、無気力に陥りやすいとされます。
ここからは、第一火星丘に現れる線などについて詳しく見ていきます。
第一火星丘に縦線がある
第一火星丘に縦線が見られることがあります。第一火星丘は領域が狭いので、縦線は見つけ難い面があります。
この場合、情熱的でやる気に満ちあふれ、欲しいものを手にしやすいとされます。情熱が注げる対象が見つかった際に現れることもあるようです。
またこれが木星丘(人差し指の付け根の領域)の縦線に移行する可能性が高く、昇運線や希望線になりやすい線とも言えます。
「昇運線」となると、助力者を得て運気が上昇するとされます。立場が上の人から引き立てられることも考えられます。木星丘で生命線に接して、人差し指の付け根の方向に向かう縦線や斜め線になっていると望みが叶う「希望線」になります。
第一火星丘に横線がある
第一火星丘に横線が見られることがあります。水平に伸びる短い線を指します。
これが現れている場合、何事にも消極的な面が際立ち、行動力が乏しいとされます。じっくりと考えてから動こうとするのですが、考え抜いた末に動かないこともあります。
失敗することが頭に浮かびやすく、少しでも危うい要素があると、前に進もうとしないはずです。慎重なので失敗は少なくなりますが、その分、チャンスを逃しやすい面があります。気が小さく、人の目を気にしやすいとされます。勇気を出して行動することが吉につながります。
この短い横線が何本か見られる場合、これらの傾向がより強くなるとされます。
第一火星丘にほくろがある
第一火星丘にほくろが見られることがあります。この場合、第一火星丘の膨らみ具合によって意味が変わります。
第一火星丘が盛り上がっている場合、持ち合わせている精神的な強さと正義感によって、強引な行動を取るとされます。人と意見や考え方に食い違いがあっても、強引に自分の意見を押し通すようです。人の意見に耳を傾けることがなく、他人に対する配慮が極端に少ないとされます。意見の対立などで感情的になりやすい面があります。
盛り上がりに欠ける場合は身内に怒ったり、我がままに振る舞うものの、自己主張ができず内弁慶な性格となります。
第一火星丘から伸びる運命線
第一火星丘から中指の付け根の領域に向かっている線が見られることがあります。通常、中指の付け根の領域に向かっている線は運命線となりますが、この場合は「火星環」と呼ばれるものになります。
しかし別に運命線が見られなければ、この火星環を運命線と同等のものと見なします。火星環は、緩やかなカーブを描いて中指方向に向かいます。
これが現れていると、何事も積極的に携わり、運勢を切り開いていくとされます。自らの努力と判断で成功などがつかめるはずです。
混沌とした状況にあっても、幸運を手にすることが上手とされます。時代の変革期に強い面があるようです。必ずしも災いや不遇の状態になくても、勤勉で行動力が伴うので大きな成功がつかめるとされます。
第一火星丘から伸びる太陽線
第一火星丘から薬指の付け根の領域に向かって伸びる太陽線が見られることがあります。ゆるい傾斜で斜めに伸びるカーブ線となります。
この太陽線が現れている場合、闘争心が強く、戦いを勝ち抜いて大きな成功や大金をつかむとされます。ライバルがいる程、より燃える傾向にあるようです。
ライバルを駆逐すると新たなライバルを探すとされます。個性が強く強情な面が人を惹きつけて人気を得ることもあります。しかしその人に対する好き嫌いが大きく分かれる面があるようです。
この太陽線が濃い場合、非常に闘争的で、粗暴な面が際立つとされます。大きく世界を動かす力を持ちますが、熱狂的な支持者がいる反面、極度に憎まれることが考えられます。
第一火星丘から水星丘(小指下)に伸びる財運線
第一火星丘から水星丘(小指の付け根の領域)に伸びる財運線が見られることがあります。
この財運線が現れている場合、闘争心が強く、戦いなどを勝ち抜いて大金をつかむとされます。お金に関わる争いに勝つ知恵が働きます。
お金のために努力を惜しまず一時的に困窮しても、最終的には大金をつかみ取る積極性と打たれ強さを持つとされます。お金を奪い取られるようなことがあった場合、取られた分の倍以上を取り戻そうと奮闘するはずです。
商才に優れ、戦略的な視野に立ってお金が管理できるとされます。商売敵を打ち破り、自らの商売を繁盛に導く力を持ちます。
この財運線が切れ切れの場合、お金に関わる争いで損をすることが多くなり、金運が低迷するとされます。
第一火星丘が痛い
第一火星丘を押してみて痛さを感じるものを指します。何もしなくても痛いのは、別の理由がありそうです。
押して痛い場合、気が弱く人に流されやすいとされます。何事も攻めの姿勢よりも守りの姿勢になることが多いようです。何か行動を起こす前にじっくりと考えるとされます。少しでも問題があると、ためらう傾向にあり、なかなか重い腰を動かさないようです。
第一火星丘の張りが良い場合、人に流されても致命的な結果にはならないとされます。物事に対する慎重な姿勢が功を奏するようです。一方張りが少ない場合は、気の弱さや慎重さがよりネガティブな結果をもたらすとされます。
第一火星丘にスター線(星紋)がある
第一火星丘にスター線が見られることがあります。スター線は星紋とも呼ばれ、3本~4本の短い線が星のように交差するものを指し、スター性や幸福を呼ぶ吉相となります。
これが現れている場合、大吉祥の証になり、何事にも積極的に携わり、最後までやり遂げる力があるとされます。興味のあるものにどんどんチャレンジする勇気を持ちます。
いろいろな大きな成果や望む成功がつかめるはずです。素早く行動に移るので、チャンスを逃すことはほとんどありません。様々な分野での可能性が広がり、活躍が期待できます。
我が強く自分の意見や考えを押し通そうとします。あまり怒らないのですが、怒らせるとかなり攻撃的になり暴走しやすいので、感情を上手に抑えることが大切です。
第一火星丘にスクエア(四角紋)がある
第一火星丘にスクエアが見られることがあります。スクエアは四角紋とも呼ばれ「#」「井」、四角形などを短い線で囲むものを指します。
これが現れている場合、対人トラブルなどに巻き込まれやすいのですが、一発逆転のようなことが起きて、難を逃れるとされます。災い転じて福となることも多いようです。精神的なストレスを感じてしまう厄介な出来事が多くなるようですが、最終的には大事に至らないとされます。
一時的に積極性や行動力がなくなっても、マイペースでいれば復活できるとされます。危機的状況に陥っても、必ず再起できる力を持ちます。
この四角紋が生命線と接した場合、健康への影響力を持ち、大病の後に長寿になるなど良いことが起こるとされます。
第一火星丘に斜めの線がある
第一火星丘に斜めに伸びる線が見られることがあります。これは第一火星丘から生命線を横切るように出る短い線を指し、「短気線」となります。1~2本で目立って出ることが多く、生命線を横切らない場合もあります。シワのように複数現れるものは意味を持たなくなります。
この短気線が現れている場合、感情的になりやすく、何事にも積極的で勝気とされます。性格的にカッとなりやすく、対人関係で苦労が多くなるようです。感情を上手くコントロールできると吉につながります。チャレンジ精神が旺盛で、困難に向かっていく力を持ちます。目的意識が高く、達成に向けて頑張れます。
短気線が知能線を横切る程長いと、これらの傾向がより一層強まるので、感情のコントロールがより必要となります。
第一火星丘にフィッシュ(魚紋)がある
第一火星丘にフィッシュが見られることがあります。フィッシュは魚紋とも呼ばれ、魚のような形に囲まれた線を指し、島との違いは尾ひれが付いている点です。フィッシュは現れやすく消えやすい吉相として知られています。
このフィッシュが現れている場合、争いに勝ったり、積極的に行動することで数多くの幸運が訪れるとされます。何らかの困った問題が発生しても、それを乗り越える力を持ちます。新しい物事にチャレンジする勇気を持ち行動力が伴うので、望む成果を手にしやすいと言えます。
勝負事に強く、ここ一番の所で勝ちを手にできるとされます。逆境に強く危機的状況に置かれる程、力が発揮できる面があり、より大きな幸運がつかめるようです。
第一火星丘から結婚線につながる線
第一火星丘から伸びる線が結婚線につながっていることがあります。この線は、感情線の辺りから生命線の方向に斜めに伸びる恋愛線の一つとなります。具体的には、感情線の近くまで伸びる長めの結婚線と接し、生命線の内側の第一火星丘に向かう恋愛線です。
この場合、結婚につながる運命的な出会いがあり、大恋愛の末に結婚するとされます。恋敵との戦いを勝ち抜いて結婚につなげられることも考えられます。
第一火星丘が発達していると、より運命的で劇的な出会いになり、結婚につながるとされます。一方発達していない場合は、些細な出会いが結婚につながる可能性がある程度になります。
左手の第一火星丘の意味
手相では利き手でない手に先天的なものが現れるとされます。日本では右利きの人が多いので、一般的に左手で先天的なものや過去を読み取ります。
この左手の第一火星丘が発達していると、生来の特質として何事にも行動力が伴い、決めたことは何があっても、やり遂げる力を持つとされます。幼少期から不慣れな分野に果敢に挑戦する面があります。前に進もうとする力が強いので、人生の早い段階で成果がつかみやすいと言えます。
一方発達していないと、生来、行動力や積極性に欠け、新しい物事に躊躇するとされます。何事も問題に遭遇すると諦めやすいようです。
右手の第一火星丘の意味
手相において利き手には、現在から将来のことが現れるとされます。日本人は右利きが多いため、一般的に右手で後天的なものや将来を読み取ります。
この右手の第一火星丘が発達していると、後天的に何事にも行動力が伴い、一度決めたことはやり遂げようとする力を持つとされます。人生経験をいろいろと積んだ中で、積極性などが増したことが考えられます。近い将来、戦いなどを勝ち抜いて成果が手にできるはずです。
一方発達していない場合、行動力や積極性が弱まった状態にあるとされます。人生守りの姿勢になり、チャレンジ精神は乏しくなるようです。
まとめ:積極性や勝負強さの指標になる
第一火星丘は金星丘と木星丘の間に位置する比較的狭い領域になります。闘争心や積極性、行動力や意思の強さに関わる力が蓄えられる場所として知られています。
この第一火星丘が発達していると、闘争心が強まり、積極性が増すとされます。しかし発達していないと、争いを好まず、何事も消極的になるとされます。第一火星丘に縦線があるとやる気に満ちあふれ、横線があると行動力が乏しくなることがわかります。
第一火星丘から伸びる運命線は火星環となり、何事にも積極的になり運勢を切り開くとされます。スター線やスクエアが現れることもあります。変わった所では痛いという場合もあり、人に流されやすくなります。
これら第一火星丘の特徴を知り、自分の積極性や勝負強さの参考にしたいものです。