風水においては、一家の主婦がその家に住む人の運気を育てると言われています。主婦が一番多くいる場所が、キッチンかもしれません。
最近では主夫やおひとりさまも増えていますが、運を育てるキーワードは「キッチン」のようです。なぜなら、食べることは生きていくことにつながるからです。体に良い食事を摂ると、心も元気になれます。
運のよいキッチンを作ることは、とても大切なことなのです。
風水に良いキッチンの色とは
最近の住居は一戸建て、マンションにかかわらず、LDKが一般的になっています。
そのため、リビング、ダイニング、キッチンを仕切りのない一つのスペースとして使用しており、キッチンだけ特別な色を用いると、全体的に落ち着きのないインテリアとなってしまうことがあります。
■現代のキッチン事情
リビングにはソファを置いたり、ダイニングにはテーブルやイスも置きます。キッチンの色は、それらの家具とバランスが取れた色を選ぶようにしましょう。
日本の古い家屋は、食事をする部屋とくつろぐ部屋が分かれていたため、キッチンの凶相の影響が他の部屋に及ぼすことがありませんでした。近年LDKの形態が多くなり、多目的な使い方をするため、インテリアに風水を取り入れるには綿密に検討する必要があります。
しかし、あまり難しく考えるとせっかく「幸運をもたらす家」を目指しているのに、モチベーションが下がってしまいますよね。
■どの方位から見ても無難なキッチンの色は、◯◯色
どの方位から見ても無難なキッチンの色は、ベージュやアイボリー、ナチュラルブラウンなどです。
風水におけるキッチンは、健康運と金運アップが関係していると言われています。キッチンの運気を上げると家族全体の運気が上がるので、ぜひともキッチンのインテリア風水にチャレンジしたいところです。
どの方位から見ても無難なキッチンのカラーといえば、カーテンなどと同じように中庸を表すベージュやアイボリーといった自己主張をしない色です。少し重厚感を出したいなら、土をイメージする茶系など自然を表す色が、どんな家具とも調和します。
■キッチンの色選びは、まずリビングルームの方位を見る
リビングルームは家族がくつろぐ場所ですが、この場所が落ち着かないと居心地が悪く、家族がバラバラになりがちです。リビングルームに適した方位は南、東南、南西、東、北西などで、特に凶相となる方位はありません。
この方位に共通するラッキーカラーは、ベージュ、アイボリー、オフホワイト、パステルイエロー、イエローグリーン、ナチュラルブラウンなどです。
LDKで独立したキッチンでない場合は、これらの色からキッチンのカラーを選べば、風水上も吉で、インテリア上でもまとまりがよいでしょう。
光が十分差し込むことで、気のエネルギーをLDK全体に取り込むことができます。LDKの彩光を考えるとともにカーテンなどの色も、それぞれの方位に合った色を選ぶことで吉相となります。
■LDKの場合キッチンとリビングルームは風水上ではどこで区切る?
LDKにカウンターがあれば、そこを区切りとします。もし、カウンターなどがない場合は、流し台やガスレンジから2mの範囲をキッチンとみなします。
最近では、LDKの中心にキッチンを設けた斬新なデザインもありますが、その場所が家の中心でなくても、火と水が入り混じってリビング中の気の乱れが生じます。気の乱れを回避するには、整理整頓や掃除が大切と言われています。
キッチンの色の選び方
■既存のキッチンで運気を上げるとき
インテリア風水では、凶運を取り去り幸運を招くには、何よりも清潔にすることが大事とされています。清潔なところに陽の気が循環し、健康運や仕事運、金運など全ての運気がアップします。
健康な体を維持するためには、雑然とした中で、間に合わせの食事を作っていたのでは、いくら風水を取り入れても心身ともに健康な体にはなれません。賃貸マンションなどで自由にキッチンの買い替えや色選びができない場合は、今使っているキッチンをピカピカに磨き上げることで、90%運気が上がるようです。
今のキッチンに風水アイテムの小物やラッキーカラーを取り入れて、陽の気があふれるキッチンを自分の手で作りましょう。
■新築やリフォーム、家の買い替えなどで新しいキッチンにするとき
新しいキッチンにするときは、風水でのラッキーカラーをキッチン選びの参考にすればよいでしょう。
その場合、独立型のキッチンなら好みの色を取り入れて問題がありませんが、LDKの場合はリビングやダイニングとの調和を考えて色選びをしましょう。
具体的な方位別色選びは、後に出てくる段落の「風水の方角別おすすめのキッチンカラー・8方角」を参考にしてください。
■キッチンの色は「水」と「火」を中和する「木」や「土」の色がベター
キッチンはガスコンロや電子レンジなどの「火」と、水道や冷蔵庫などの「水」の気が入り混じり、陰陽のバランスが崩れやすくなります。
これを回避するには、火と水の間にグリーンの鉢物を置いたり、陰陽のバランスを整える「木」や「土」の色を連想させるキッチンカラーにするとよいと言われています。
キッチンは食事を作り、家族を健康に導く大事な場所ですが、風水上で見た場合に相性が悪い「水」と「火」が同じところにあります。
それを中和してくれるのが「木」や「土」なのです。
キッチンのカラーは「火」をイメージする赤などを避ければ、特に問題はありませんが、木をイメージするアイボリーや土をイメージするナチュラルブラウンなどが風水的にはおすすめの色です。落ち着きのあるアースカラーが「火」と「水」の仲を取り持って、安定感と安心感のあるキッチンにしてくれます。
キッチンのカラーは賃貸マンションなどでは、そう簡単に変えることはできませんが、土ものの一輪挿しを窓辺に置いたり、木の鍋敷きを使ったりすることで気を安定させることができます。
風水でおすすめのキッチンカラー【全方位8方角別】
最近ではキッチンだけが独立しているタイプのものよりもに対面式のものが多く、リビングダイニングとの色の調和を考えて、違和感のないカラーをとり入れるのがおすすめです。風水での八掛に基づいた一般的によい気を招くと言われる、キッチンカラーは次のようになります。
■北向きのキッチンの色
北向きには、白やアイボリー、ベージュが適しています。
北は水の方位なので、火の気が強すぎると気のバランスが崩れ、健康に影響を及ぼすことがあります。
風水上では本来北はキッチンに向かない方角とされていますが、木製の小物を物を置くと火と水を中和させる働きがあります。調味料のふたが木制のものなどを選ぶとよいでしょう。
また、ごちゃごちゃと物を置いたり、色が氾濫すると自律神経などの乱れがおきやすくなるので、なるべくシンプルにしましょう。
■北東向きのキッチンの色
北東向きは、白ベースやアイボリー、ブラウンキッチンカラーにすると、気が浄化されます。この方位は貯蓄の運気とかかわっており、キッチンが雑然としていると、本来貯蓄するはずのお金が、いつの間にか出て行ってしまう傾向にあります。
■東向きのキッチンの色
東向きには、薄いブルー系か白ベース、薄いグリーンが適しています。
キッチングッズは赤や白、ブルーなどのどれかをキッチンのカラーに合わせて用いるとよいでしょう。
■東南向きのキッチンの色
東南向きには、黄色やオレンジ系、ベージュ、アイボリー系の色が適していますが、食器棚はパイン材などの明るい木目のものがベストです。
東南の方位は、風をつかさどるため、換気扇をいつもきれいにしておくことが大事です。
■南向きのキッチンの色
南向きには、グリーン系やイエローグリーンが適しています。
南は光るものと相性がよいので、ステンレス製のキッチングッズを用いるとよいでしょう。南の方角は火の気が強いので、陶器製の雑貨類を飾っておくのもおすすめです。
また、小さいすり鉢など土ものの小物を実用とインテリアをかねてに置いておくと、運気を呼び込みます。
■南西向きのキッチンの色
南西向きには、ベージュ、アイボリー、イエローなどが適しています。
土を表す方角なのでベージュやアイボリーなどの落ち着いた色合いでまとめると運気が上がるとともに、上がった運気が安定します。
■西向きのキッチンの色
西向きには、イエロー系が適しています。西は金の方角で、金運に結びつくイエロー系がベストな色です。しかし、西にキッチンがある場合は、浪費癖が治らないことがあるので気をつけましょう。
■北西向きのキッチンの色
北西向きには、アイボリー、ベージュ、オレンジ、クリーム系がよいでしょう。
主人の方位とも言われ、出世運や仕事運に関係する方角なので、あまり安っぽい小物を置くと運気が逃げて行ってしまう恐れがあるので気をつけましょう。
風水でおすすめのキッチンインテリアのポイント5つ
私たちが生きていくうえで大きな影響を受けているのが、「太陽」「風」「水」「木」「土」です。
この生命のキーワードを、生きていくための大事な食事を作るキッチンのインテリアにとり入れることで、気のめぐりがよくなり食べた物の消化吸収もよくなります。
賃貸マンションなどに住んでいると、キッチンの色を替えたりするのは無理ですが、簡単な模様がえならできますよね。
■1. インテリアの基本の一つ目は、照明を明るくすること
キッチンは清潔に保つのが一番ですが、水気の多い場所なので、薄暗いライトは禁物です。
風水では照明は太陽の代用とされます。キッチンに陽の気を循環させるためには、明るい照明が必要です。
照明は生命のキーワードでいえば「太陽」になります。キッチンには間接照明でなく、明るすぎるくらいの照明が適しています。
キッチンは毎日何度も使う場所なので、家中で一番汚れやすい場所です。薄暗い照明では汚れも目立たないため、シンクについた汚れを磨くのもつい手抜きになってしまいます。
■2. キッチンを極力シンプルなインテリアにすること
最近は便利グッズや可愛いキッチングッズが溢れており、見ると欲しくなりますが、油や水垢で汚れやすいキッチンにはできるだけ物を置かないようにするのが清潔に保てる秘訣です。
特にLDKタイプの場合は、キッチン小物が出しっぱなしにしてあると、リビングやダイニングがいくらすっきりと片付いていても散らかって見えてしまいます。常にシンプルなインテリアを心がけるようにしましょう。
また、便利だからと100円ショップなどで買ったチープな調理グッズを並べておくのも、高価な食器類までチープに見えてしまいます。
キッチンを使わない時には一切ものを出さないくらいに、徹底したシンプルさを心がけたインテリアにすることが大事です。余計なものを一切、排した空間には浄化した気が循環します。
また、キッチンでの「風」は換気扇を意味しますが、キッチンで運気を上げるために大切なことは、換気をすることです。
生命のキーワード二つ目は「風」ですが、キッチンは火の気による温度の上昇や乾燥、水を使うことによる湿気で汚れた状態が多くなります。常に新鮮な空気を取り入れて、気の流れをよくすることが大切です。調理中だけでなく、調理の後も換気扇を用いて、空気を清浄にするようにしましょう。
■3. 良い水やピカピカのガラス器を使うこと
最近では家庭用の浄水器を取り入れている家庭も多いようですが、浄水器のフィルターはこまめに交換し清潔に保っておくことが、体内によい気を取り入れることができます。
人の体の70%が水分といいます。まさしく水は生命のキーワードなのです。水を入れるガラスのコップも光を浴びてキラキラ光るぐらいにしておくと、健康運はアップします。
同じ水を飲むにしても、薄汚れたコップで飲むのとピカピカのコップで飲むのでは美味しさが違いますよね。清潔なグラスは邪鬼をはね返すパワーがあるので、インテリアも兼ねて食器棚の外から見えるところに飾りましょう。
■4. キッチンのインテリアにグリーンを取り入れること
キッチンはどんなに良い方位に持ってきても「火」や「水」が入り混じり、その上現代では電子レンジなどの電磁波も加わります。
緑の樹々はフィトンチッドという物質を出しますが、この物質には防カビや防菌作用、空気の浄化作用などがあります。
LDKタイプのキッチンでは、やや大きめの観葉樹をキッチンとリビングの境目などに置くことでインテリアとともに「木」のパワーがいただけ、凶相を吉相に変えます。
■5. 土ものの食器やインテリアをキッチンに取り入れること
土鍋でご飯をたいたり、すり鉢でゴマをすったり、素焼きのお皿にお菓子を入れるなど土ものの調理器や食器を使うことで「火」と「水」の調和がはかれます。インテリアとして備前焼などの一輪挿しに季節の花を活けておくのも素敵ですね。
その他キッチンのおすすめのインテリアとしては、キッチンマットや台拭き、キッチンタオルを天然素材にすることでも、よい気のめぐりを誘います。
風水キッチンで運気を上げる方法5つ
キッチンは火と水が共存するため凶相とされますが、工夫によって凶を和らげ、運気を上げる方法があります。
今は独立したキッチンは少なく、リビングとダイニングも一緒の形態がほとんどなので、LDK全体の運気を上げてバランスを取る必要があります。
キッチンはどの方位にあっても風水上では凶相とみなされますが、LDKの良さは、ダイニングやリビングを吉相にすることでキッチンも運気が上がることです。
■1. 季節感を大切にしましょう
風水では季節感を感じさせるものを部屋ごとに置くとその季節の持つ運気を吸収することができると言われています。
春なら、キッチンでスプラウトなどを小さな器で栽培して緑を目と口で楽しんだり、桜をモチーフにしたランチョンマットを食卓にとり入れたりすると、運気がアップします。
■2. メインカラーを決めましょう
キッチンは内装や照明は明るくすることが大事ですが、独立型のキッチンでない場合はLDK全体の調和が大切です。
例えばワンルームを方位別に八方位のカラーを使ったインテリアにすると、とんでもないことになります。
現代ではリビングはお客様も迎える応接間も兼ねている場合が多く、センスが疑われてしまいますよね。たとえよいと言われるキッチンのカラーでも、LDK全体の雰囲気を崩すような色は、陰陽のバランスを損ねるので控えておきましょう。
メインカラーの決め方は、「8方角」から選び、キッチンの色もその色に近い色を選ぶと無難にまとまります。キッチンをポイントとしたい場合は、陰陽の法則を用いて、同系色で濃淡をつけるとセンスよくまとまります。
メインカラーをベージュやアイボリー系にした場合にキッチンがブラウン系でも、しっくりとまとまります。さらにオレンジ色の小物などを取り入れると、ひきしまったインテリアになります。
■3. いつも清潔に心がけましょう
当たり前のことですが、汚いところには陰の気が、清潔なところには陽の気が集まります。
油汚れや水垢などの汚れは、毎日しっかり落としておきましょう。キッチンは、収納スペースを十分に取り、キッチン用品を出しっぱなしにしないようにしましょう。
使った後の調理器はしまう、欠けた食器は使わない、鍋の焦げつきは磨いておく、古いまな板や包丁は使わないなど、何でもないことが風水では運気を上げることとつながっています。
風水では家相を見るときは必ず「張り」と「欠け」を見ますが、欠けた食器は凶相そのものです。早々と処分することが運気のアップにつながります。
また、火を使いすぎて焦げた鍋をそのまま使っていると、さらに火を呼ぶことになるので、処分するかピカピカに磨いて使いましょう。
古い調理器を使って料理を作り続けていると、健康運も金運も下がるといいます。特に切れ味の悪い包丁を使っていると金運がダウンすると言われているので、まめに研ぐようにしましょう。
ゴミは直接目に触れないようにして、キッチンのゴミはふた付きの容器にすることで悪い気を遮断します。
■4. 食品庫や冷蔵庫の中は常に整理整頓しておきましょう
賞味期限が切れた食材は処分して、食品小屋冷蔵庫はキレイな状態にしておきましょう。
古いものが入っていると庫内に悪い気が滞るだけでなく、人の体にも悪い気が巡ってきます。健康運を上げるためには食品の管理をきちんとおこなうようにしましょう。
■5. 効果的にラッキーカラーを使うとキッチンの運気は簡単に上がる!
方角によってキッチンの運気を上げるカラーは違いますが、各家庭には様々な事情もあり、キッチンを買い替えたり、場所を動かすことはそう簡単にはできません。しかし、方角によるラッキーカラーをポイント的に用いることは誰にでも簡単に行うことができます。
まずは、キッチンマットやキッチングッズなどをラッキーカラーにしてみましょう。
風水に良いキッチンではNGのことと対処方法
家の中央に火の元があるのは凶とされますが、コンロやシンクの近くに盛り塩をしておくと回避されます。
ガスコンロの下の収納スペースにはペットボトルの水やジュースなどを置くと、火と水は合わないので、飲み物に悪い気を招き入れると言われています。
シンク下などには、食料品は保管しないようにしましょう。
まとめ
キッチンに限らず風水にあまり凝り過ぎても、家中がアンバランスになって落ち着かない状態になる可能性があります。
我が家のテーマカラーを決めて、そこに方位別のラッキーカラーを足すなどして、全体的にまとまった家づくりにしましょう。
まずは、身近なキッチンを一工夫してツキを呼び、家の運気と住人の運気を上げましょう。