御朱印帳(ごしゅいんちょう)を始めて手にした方は、どのように使ったら良いのか、ルールはあるのかと悩んでしまいますよね。
普通のノートとは開き方や左右が違うため、どこから使い始めるのか分かりにくいです。また、神社やお寺の御朱印と聞くと神聖な雰囲気があるため、やってはいけない事があるのか気になる人もいるでしょう。
そこで今回は、御朱印帳の正しい使い方を徹底解説していきます。御朱印帳にまつわる疑問についても回答しますので、これから自分の御朱印帳を1冊持ちたい人は、ぜひ参考にしてください。
御朱印帳とは
御朱印帳とは、日本の寺社を訪れた際、寺社の拝観の証として御朱印や墨書が押される帳簿のことです。御朱印が欲しい場合、手持ちのノートなどに書いて頂くことは失礼にあたるため、必ず御朱印帳の用意が必要になります。
御朱印帳は、ノートのような「本型(和綴じ型)」、横に長く広がる「蛇腹折り型」、用紙を紐で綴じた「紐綴じ型」の3種類があります。
神社やお寺にある御朱印帳は、蛇腹状のタイプがほとんどです。広げると平になるため書き手が御朱印を書きやすいメリットがあります。美しい紙や装丁で作られており、寺社ごとにオリジナルの御朱印帳が用意されていることが多いです。本型は扱いやすく持ち運びに便利で、紐綴じ型は順番などを入れ替えられるのが特徴になります。
近年は、御朱印集めの記録や寺社巡りの記念として、自分だけの御朱印帳を持ちたい人が増えているようです。
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御朱印帳の使い方
御朱印帳の使い方に厳格な決まりはありませんが、一般的には次のような使い方をします。
■1:表紙を記入
御朱印帳の表紙には、美しい模様やイラスト、刺繍などが描かれており、多くの場合は「御朱印帳」とあらかじめ記載してあります。
ただ、中には「御朱印帳」等の記載がなく、表書きが白紙になっているものもあるでしょう。その場合は、表書きの欄に自分で「御朱印帳」と記入してください。
■2:名前と住所を記入
御朱印帳の表紙の裏や裏表紙の裏に、名前と住所を記入しましょう。御朱印が有名な神社仏閣などでは、御朱印を頂きたい人々が殺到したり、並んだりすることも多いです。
御朱印を頂く際、授与書などに一旦預けた場合、何かの手違いで他人のものと間違えたり、紛失してしまったりすることもあります。
せっかく集めた御朱印をなくさないためにも、名前と住所は書いておく方がいいでしょう。
■3:使い始めは左側から
御朱印帳は左右のどちらが最初のページになるのか悩む方もいるでしょう。御朱印帳は右開きなので、表紙を開いた際の左側の白紙が1ページ目になります。
右側は表紙裏とよび、ここに名前と住所を書いておくのがおすすめです。
最初の1ページ目は空ける?
御朱印帳は、「最初の1ページ目を伊勢神宮の御朱印のために空けておく」という説があります。しかし、これに関して明確なルールや決まりはありません。御朱印帳を購入した寺社によっては、そこの寺社の御朱印がすでに書かれていることもあります。
最初の1ページ目は、使い始めの記念にもなり、御朱印帳を見返すときにもよく目に入るページです。
何も書いてない場合は、伊勢神宮用に空けておいてもいいですし、お気に入りの寺社用に空けておく、購入した寺社の御朱印をいただくなど、自分の好みに合わせて思い入れのあるページにしてみてください。
御朱印帳は神社とお寺で分けるべき?
御朱印帳は、「神社用途お寺用で分けた方が良い」という説を聞いたことがあるかもしれませんが、これに関しても明確なルールはありません。基本的には自分の好みでOKです。
そもそも、今でこそお寺と神社ははっきりと分けられていますが、古くから日本では「神様」と「仏様」どちらも同じように崇拝してきました。明治時代に「神仏分離」があるまでは、神社とお寺が同じ敷地内にあることも多く、共存していたのです。ですので、御朱印帳も神仏分けることが必須ではありません。
ただし、お寺には、主に霊場巡礼の際に使われる「納経帳」、また日蓮宗で「御首題」を頂くための「御首題帳」などもあり、「御朱印帳」と呼ばないケースもあります。
日蓮宗では他宗派にはない、「信仰の証」を意味する「御首題」があります。
真ん中にお題目「南無妙法蓮華経」と書き、それぞれの寺院の朱印を押印します。
本昌寺でも「御首題」をお書きします。
日蓮宗以外の方でも、大丈夫です。たまに他の宗派の御朱印帳に、日蓮宗の御首題を書いてはいけないと思われている方もいるそうですが、ご心配なく。他宗派、神社混在されている御朱印帳にもお書きしますので、どうぞお参りください。
このように、呼び方が違っても柔軟に対応してくださる場合もあれば、お寺によっては神社と同じ御朱印帳への記入を受け付けないところも稀にあるようです。
寺院や宗派によって考え方が異なるため、万が一のトラブルを避けたい方や、神社とお寺を分けて集めたい方などは、神社用とお寺用で2冊用意すると良いでしょう。
御朱印帳は裏側も使う?
御朱印を書いてもらったその裏面に、違う御朱印を書いてもらいたい場合もあるでしょう。これについても使う人の好みで、厳格なルールはありません。
御朱印帳を両面使いするメリットは、1冊により多くの御朱印を集められることです。たくさんの御朱印を集めたい方や、御朱印帳の冊数を減らしたい方に向いています。
反対に、デメリットは裏写りする可能性が高いことです。御朱印は、書く人によって墨の量や筆圧が様々なため、場合によっては裏写りし汚れてしまいます。寺社によっては裏にも書くことを避けるところもあるようです。裏にも書いてほしい場合は、裏写り防止のため和紙を挟むなど工夫してみましょう。
また、寺社によっては直書きではなく書き置き御朱印を頒布している場合があります。書き置き御朱印の用紙を、裏面に貼り付けるのも一つの方法です。
御朱印集めの頻度や優先したいことに合わせて使い方を選んでみてください。
書き置き御朱印の貼り方
書き置き御朱印とは、御朱印帳に書いてもらうのではなく、あらかじめ御朱印が書かれた半紙や和紙に日付を書き足して頒布されるものです。
書き手が不在のときや、切り絵、刺繍など特別な御朱印で使われることが多く、頂いたあとに自分で好きなページに貼り付けられます。
ただし、書き置き御朱印の和紙は破れやすく、のりを付けると寄れたりシワになったりすることも多いです。紙質にあったのりを用意し、のり付けと貼り付けには繊細な注意を払ってください。
毎回貼るのが面倒な方や、きれいに保存したい場合などには、書き置き御朱印専用ファイルを利用するのがおすすめです。順番の並べ替えも簡単なので、一旦保管しておきたいときにも活用できます。
御朱印帳の持ち運び方
御朱印帳を持ち運ぶ際には、大切なアイテムを保護し、整理するためにいくつかのアクセサリーが役立ちます。以下に、御朱印帳の持ち運び方に関するアクセサリーの使い方を説明します。
■御朱印カバー
御朱印帳のカバーは、帳簿を保護するための重要なアイテムです。カバーには美しいデザインや寺社名が描かれていることがあり、御朱印帳を保護しながら個性も表現できます。カバーの使い方は簡単で、御朱印帳を包むようにしてカバーに挟むだけOKです。
■御朱印袋
御朱印帳を持ち運ぶ際、専用の袋を使用することで汚れや傷から帳簿を守ることができます。袋は布製や紙製のものが多く、簡単に折りたたんでポケットやバッグに入れられるのもメリットです。袋に入れた御朱印帳を持ち歩くことで、清潔さを保つこともできます。
■栞(しおり)
栞は、御朱印帳のページを開いたり特定のページを示したりするための便利なアイテムです。寺社巡り中に御朱印帳を開く際、進行中の寺社や次に訪れる寺社のページをすばやく見つけるのに役立ちます。たくさんの御朱印を集めている方、御朱印巡りを頻繁に行う方などにおすすめです。
御朱印を頂くときのマナー
御朱印を頂く際に、やってはいけない事や守るべきマナーがあります。次のことは最低限の礼儀としてわきまえておきましょう。
1:御朱印帳のカバーを外す
御朱印帳をお渡しする前に、御朱印帳のカバーを外しておきましょう。待ち時間などに素早く外しておくとスムーズです。
2:書いてほしいページを開いて渡す
ページを開かずそのまま渡すのはマナー違反です。事前に御朱印帳のどのページを使用するか確認し、書いて欲しいページを開いてから渡しましょう。
3:お辞儀と感謝
最後に、御朱印を頂いたら、感謝の意を示すお礼の言葉やお辞儀をしてから神社や寺社を後にします。御朱印を頂く前にも、お辞儀をして敬意を示しましょう。神職や僧侶に御朱印を依頼する際には、丁寧な言葉遣いと礼儀正しい態度を心掛けてください。
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御朱印帳の正しい保管方法
御朱印帳はデリケートなもので、毎日のように持ち歩く場合も、年に数回しか持ち出さない場合も、正しく保管することが大切です。
湿気の多い場所を避け、専用のカバーやケースに入れるなどして、カビの発生やほこりが被ることを避けましょう。神棚がある場合は一緒に備えておき、仏壇がある場合は引き出しに入れておくのがおすすめです。
御朱印帳の購入方法
御朱印帳は、神社やお寺で購入することができます。最近では御朱印ブームも手伝って、わざわざ現地へ足を運ばなくてもインターネットや大型書店でも買うことができるようになりました。
オンライン販売に対応している寺社もあるため、「どうしてもここの神社の御朱印帳が欲しい!」という方は調べてみてください。
まとめ
御朱印帳の使い方を紹介しました。御朱印帳と聞くと神聖でお堅いイメージがありますが、実際は気軽に使えるものです。
様々な説があるものの、実際明確なルールはありません。大切なのは、御朱印帳を持って御朱印を頂くときの姿勢です。神仏に敬意を払い、マナーを守って御朱印をお願いすれば、書き手の方が気を悪くすることもないでしょう。
自分の好みやこだわりを思う存分詰め込んで、世界に一冊だけの特別な御朱印帳にしてください。
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