新築の家を建てたり、新しく家を借りたり、そんな人生の節目に、必ず悩むのが、表札です。昨今は、一人暮らしの女性も増え、防犯上の理由や、付けなくても何も困らないだろうということで、付けない人もいるかもしれません。
でも、ちょっと考えてみて下さい。郵便物が、誤配ばかりされたら、困りますね。また、ご近所から、名前を出せない人ということで、不審者扱いされても悲しいことです。やはり、表札は、必要です。
では、どのような表札を作ったらよいのでしょう。節約志向の人であれば、名前が印刷されたシールで、十分だと思うかもしれません。しかし、表札ひとつで、もしかすると、人生が、変わるかもしれないと聞いたら、あなたは、どうしますか。
表札の風水効果は?
ここ最近「風水」という言葉を知らない人は、いないというほど、日常生活に、馴染んだものになりました。しかし、事細かなことまで知らない人は、意外と多いはずです。
実は、風水は、約4000年前に、中国で発祥した環境学です。「環境を変えることによって、良い運を呼び込む。」という考えのもとで、開運の方法を説く学問なのです。
難解な話かと思いきや、そんなことは、ありません。とても分かりやすく、興味深い話ばかりです。「運は、行動を起こすことで、変えられる。」それは、絶望的と思えた人でも、道が、開ける方法を導いてくれるものです。やることは、ひとつ。自分自身が、衣食住を見直し、運気を、変えようと前向きにコツコツ努力することです。
玄関風水において、表札は、大変重要なアイテムです。「幸運の気」は、まず玄関から入ります。そこに家の顔とも言われる表札がないと、風水的に「人が、住んでいない家」となり、良い気が入りにくくなります。表札を付けることで、そこに住む人の運気を上げることができるのです。
開運につながる良い表札のポイント6つ
表札は、選び方次第で、家の運が、変わります。では、どのような表札が、良いものなのでしょうか。まずは、伝統的な風水からみた良い表札を紹介しましょう。
■①素材としては天然木のものが良い
自然のエネルギーに溢れた素材は、家運を高め、玄関のパワーが、一段とアップすることでしょう。特に「イチイ」で作った表札は、昔から人気です。オレンジ色がかった素材は、家の風格が上がります。
古来より、ご神木として、価値の高いもので、木目の美しさもさることながら、耐久性にも優れ、浄化力もあります。最高の木、つまり「一位」の意味からついたとされています。また、一般的に良く知られている「ヒノキ」も、イチイに負けず劣らず、人気の素材です。神社仏閣でも使われ、時間とともに、味わい深くなる表札です。
人によって、木の素材は、傷みやすいので、違う素材をという意見もあります。しかし、それは、家の厄を受けてもらったと感謝し、新しい表札に取り換えることで、新たな運気を頂けると思うことが、大切です。めんどうだと思う心は、良いものを生みません。
■②色は白色がおすすめ
色は、木製以外だと、白色が、お勧めです。女性だけの家なら、ピンク色でも良いです。
石やタイルの素材の場合、白色が、運気を上げると言われ、反対に、黒やグレーは、墓石を想像させるので、運気の停滞になると言われています。
■③書体は楷行書が理想
楷行書は、楷書と行書を合わせたものです。楷書の良さと行書の良さをもつ字体は、その家の子孫繁栄を確固たるものにしてくれることと思います。まずは、ネット上でも良いので、見てみて下さい。一見して、その文字を見れば、その文字の美しさに心惹かれることでしょう。
■④形は長方形で縦書きのフルネーム
形は、長方形で、漢字で、フルネームの縦書きとします。
昔の表札は、ほとんどこのような形になっていたかと思いますが、世帯主の名前だけを、入れます。シンプルですが、それが、家運を上げ、難を背負う役割も果たしてくれるのです。
ただ、近年女性の一人暮らしの場合、防犯上どうしてもフルネームを出したくない人も多いと思います。その場合は、苗字だけの表札を作りましょう。ただし、女性しかいないことを感じさせない威厳のある表札を作ることをお勧めします。
■⑤墨字の浮き彫りが良い
文字は、墨字の浮き彫りが、良いとされています。
浮き彫りとは、文字のまわりを掘り下げて、名前を浮き立たせて彫る技法で、「運を盛り上げる」ということから、立身出世や家の発展と繁栄を願い、彫られるものです。時々、名前をへこませて、彫り込んだものが、ありますが、これは、お墓に彫るものと同じになるので、縁起が、悪いとされています。
■⑥門には苗字のみで表札はフルネーム
門がある場合は、門には、苗字のみで、玄関の表札には、フルネームのものが、良いです。門札は、ここは、「~家の敷地」という意味で、苗字だけをのせます。表札は、家主を代表として、フルネームで、作ります。
上記のものは、昔から言われている開運表札です。和風建築の家の方には、良い参考になったのでは、ないでしょうか。実際に自分の玄関につけてみないと、正直わからないと思いますが、木目の美しさの中に、浮き出た自分の名前を眺めた時、きっと感動するのでは、ないでしょうか。
しかし、時代は、移り、住む家の外観もどんどん変わってきています。現代のニーズにあった良い表札は、他にはないのでしょうか。
表札の選び方【素材編】
■お勧めの素材
風水の観点から見た場合、吉凶の割合が、7割素材で決まると言われています。選択として、とても大事なポイントになります。では、何が、一番良いかというと、やはり天然の素材のものです。たとえば、上記のとおり、イチイとか、ヒノキといった耐久性のあるものが、お勧めです。
ただ、昨今では、洋風な家やマンションが、多くみられ、伝統的な表札では、家の外観とマッチしないこともありますね。外観に似合わない表札は、風水の考えでは、「運気が、不安定になる。」と言われています。その場合は、木製の洋風仕立ての表札もありますが、ステンレス製のものもお勧めです。ステンレス素材は、良い気だけを吸収すると言われ、劣化も、起こりにくく、お手入れも簡単です。ただし、起こりにくいだけで、海に近く潮風に長時間さらされる場所や、交通量が多く二酸化炭素濃度の高いところでは、経年劣化が進む速度が速いので、お勧めしません。
他にも天然石を素材として作る方もいます。強度と耐久性は、文句なしです。一般的によく使われているタイプです。好みで、タイル製も、良いでしょう。
■お勧めしない素材
<ガラス製・陶器製>
キラキラ輝いているものや、趣のある風合いのものを見ると、思わず購入したくなりますね。しかし、ガラスや陶器製のものは、「割れる」ものということから、家庭が割れる、つまり、離婚や家庭不和とつながり、縁起が、悪いと言われます。ただし、強化ガラスや、強化磁器であるなら、その比でないとされています。
<プラスチック製>
また、プラスチック製のものも良くないと言われます。天然素材のものと比べて、人工のものであり、「運気を燃やす」ことから、運気が、下がるという意味につながるのです。また、年月とともに、傷つき、割れやすくなることも理由のひとつです。
<黒い石や御影石>
陰の強い石は、家主にあまり良い影響を与えません。発展運が、ない家となります。石材を選びたい場合は、白っぽいものを選びましょう。
<ミラー素材>
風水では、ミラー、つまり鏡に値するものは、注意して扱うように言われています。たとえば、玄関から、入った正面に鏡をかけるのは、お勧めしません。それは、玄関から入ってくる良い気を「跳ね返す」からです。それは、表札も同じ意味を持ち、ミラーは、表札として、扱うと、良くないと言われ、避けられています。
表札の選び方【色編】
男性が、世帯主としている家庭は、白色が、お勧めです。女性しか住んでいない場合は、白色もしくは、恋愛運を高めるピンク色も、良いでしょう。
表札の選び方【書体編】
漢字の場合、楷書と行書を合わせた「楷行書」が、良いとされています。ただし、風水では、「読みやすさ」に重きが、置かれています。読みにくい難解な苗字の場合は、ローマ字の表札もお勧めです。
近年、オシャレなデザインの文字や、芸術的な文字のものが、多数でていますが、あまり個性的なものになると、家族共々波乱万丈の人生になることもありますので、お勧めしません。
表札の選び方【位置編】
<洋風な扉の場合>
(玄関の位置によって、変わる。)
外から玄関を見た時、一般的に言われているのは、右側です。風水では、良い運気は、右側から入ってくるという考え方が、あるからです。ただし、家の中心から見て、玄関の方角が、東南・南・南西・北西・北の場合は、それで良いのですが、西・東・東北の場合は、左側にとりつけるのが、良いとされています。
<和風の引き戸の場合>
和風の引き戸の玄関の場合は、扉中央の上が、良い場所です。
<2世帯住宅で、扉がひとつの場合>
2世帯住居の場合は、主たる世帯が、右側で、追従する世帯が、左側とされています。(上下で住む場合、主従の関係は、一階に住む人が、おもに主であり、二階に住む人は、従になることが多いです。)
<アパートやマンション住まいの場合>
アパートやマンション住まいの方は、付ける位置が、限られていることも多いですね。その場合は、上記を参考にして、付けられる場所で、大丈夫です。ただし、玄関ドアに付けたり、洋風な扉の真上は、避けてつけて下さい。
<表札の高さ>
表札をかける高さも気になるところですが、目線より、高いところで、地面から1.8メートルあたりにかけるとよいでしょう。
<表札灯>
表札灯(表札を照らす電灯)を付けると、夜間よく見えるのは、もとより、運気アップになります。
<付ける時の運気アップの方法>
そのまま付けても良いですが、事前に、取り付けの場所を掃除し、塩で清めると、より良いでしょう。
古い表札の処分に困った時は?
古くなった表札は、家運を支えてもらったことに感謝をして、地元の神社でも良いですが、できればその土地の一之宮と呼ばれる格の高い神社で、お焚き上げをしてもらうと、今後も良い縁を頂けます。
ただし、素材自体が、燃えないものなどは、神社でも受けて頂けない場合もあります。また、そこまでできない場合、感謝とお礼の心を込め、表札をきれいに拭いて、新しい半紙に包み、地域の回収の決まりに応じて、燃えるゴミもしくは、燃えないゴミとして、処分すると良いでしょう。
地域によっては、家主が、すでに亡くなられている場合は、そのままゴミとして出しますが、存命されている場合は、神棚に、小皿に盛った塩と、古い表札を7日お供えして、ゴミとして処分するというところもあるようです。
また、前に住んでいた人の表札を簡単に外せない場合、だれもが、手間や撤去費用等に頭を悩ますと思いますが、すでにある表札にかぶせるだけで、直せるものが、最近でています。表札のリノベーション、一考してみては、どうでしょう。
その他お勧めしない表札
・ポストが、表札を兼ねているもの。
・安っぽく見えるもの。
・他界した人の名前が、あるもの。
・住所が、入っているもの。
・木の節などがあったり、亀裂のあるもの。
・家族の名前が、全て入っているもの。
・汚れのひどいものなど。
表札の注文の時期
表札は、注文して、普通早いところで、2週間。遅ければ、1か月かかるところもあります。現在家を建てている方、玄関のリフォーム中などの方は、早めに注文し、完成前に表札を手元に準備しておくことをお勧めします。限られた時間の中で、たくさんのことを決めていかなければならない時に、表札までは、とお思いでしょうが、それには、理由があります。
完成してしまった後、表札を注文して、自分で取り付ける作業は、意外と大変です。穴をあけるにもどうしたらよいかわからなかったり、水平に付けれず傾いてしまったり、失敗できないだけに慎重な作業が必要になります。業者の人がおられる時にそれもお願いしておけば、難なく付けることができるからです。
残念ながら、完成して業者の方もおられないし、自分で付ける自信もない時は、近くの工務店に問い合わせてみては、どうでしょう。器用な方は、もちろん自分でもできます。ただし、表札の形や素材によって、付け方は、さまざまですので、設置手順をよく確認して、慎重に付けて下さい。いい加減な付け方をすると、玄関ドアの開け閉めの振動で、すぐに落ちる場合もあります。両面テープも、風雨にさらされやすい所だと、接着の持ちが悪いこともありますので、良く考慮する必要があります。
表札の注文で注意すること
オーダーしたあと、必ず校正の確認をして下さい。文字の大きさや、配置、バランスなど自分の希望するイメージにあったものか丁寧にチェックすることが大事です。できあがったものを見て、がっかりしたとしてもあとの祭りです。家の住人が全員、表札を見て笑顔になれるようなものができあがると、理想的ですね。
まとめ
風水では、玄関は、一番キレイにしなければいけないスポットです。扉は、全体を丁寧に拭き、ドアノブは、ピカピカに磨いて下さい。お花を育てて、鉢植えを玄関のアプローチに置いても、いいですね。植物は、悪い気を吸収して、良い気だけを残してくれる役割をしてくれます。
もちろん心を癒し、目を楽しませてくれる存在でもあります。不思議と、人は、花を眺めるだけで、自分の気持ちが、プラスのエネルギーに溢れるものです。思わず笑みがこぼれるかもしれませんね。そこの住む人の心の持ち方は、運全般に、とても大事です。
表札も、キレイをキープして下さい。来客者は、表札を見ることで、そこに住む人を想像します。清潔感溢れるステキな表札が付いた家を外から眺める時、誰もが、好印象を抱くでしょう。良い運気もそれと同じく訪れるのです。こまめにメンテナンスをして、家族全員が、健康で、笑い声の絶えないステキな家庭を作って下さいね。