良く言えば仕事に一生懸命、悪く言えば仕事に依存状態のワーカホリック。日本人は働きすぎと言われますが、ワーカホリックに陥りやすい国民性であることは確かです。自分がワーカホリックと気付かないと、無理が積み重なって体調を崩し、場合によっては死に至ることも…。
そこで今回は、ワーカホリックの意味、心理と特徴を解説!ワーカホリックの症状診断と改善方法を紹介します。
ワーカホリックの意味とは?仕事中毒?
ワーカホリックとは、日本語で表現すると「仕事中毒」となります。WorkとAlcoholicが語源で、掛け合わせてWorkaholicという造語が作られました。
ワーカホリックは直訳すると仕事中毒となりますが、厳密に言うと中毒には含まれません。また、定義も確立されていません。そのため、ワーカホリックは好意的に評価されることもあります。
しかし、ワーカホリックは常に仕事を切り離せない状態であり、場合によっては心身への悪影響を与えかねないリスクを伴います。
ワーカホリックは迷惑・うざい・嫌い…
ワーカホリックな人が職場にいると、ワーカホリックではない人からすると迷惑やうざいと感じる場合があります。なぜかというと、成果を出すために同じような働き方や仕事中心の生活を迫られるからです。
人によって価値観は違います。仕事はそこそこでプライベートや趣味を楽しみたい、友達と遊びたい、家族と過ごしたい、ゲームをしたいなど、熱中するものや時間の過ごし方が違うのです。
また、ワーカホリックな人は、周りの人に自分と同じようなスタイルを強要しないように注意する必要があります。
ワーカホリックになる人の心理
ワーカホリックになる人の心理は、大きく分けて2つあります。
◯超激務な状態にアドレナリンが出て忙しい自分に幸福感を持つ
◯「仕事をしなければならない」という根拠のない強迫観念に追い立てられる
前者は幸せなワーカホリック、後者は辛いワーカホリックです。しかし、どちらも行き着く先は大差ありません。
働きすぎる状態が長期化すると、心身に異常が出始めます。幸せだろうが不幸だろうが、キャパ以上の負担はストレスとなり、悪影響が出始めるのです。例えば、うつ病や不眠症の症状が出始めたり、慢性疲労で常に栄養ドリンクを飲んでいたりなどがそれにあたります。症状が深刻化すれば、過労死に繋がりかねません。
しかし、症状が出ているのに自分を止められないのも、ワーカホリックの特徴です。ワーカホリックにとって、仕事を減らす行為は人生をリタイヤする心理に近いのです。だから、倒れるまで仕事を続けてしまいます。
ワーカホリックになる原因
ワーカホリックになる最も大きな原因は、職場環境にあります。ワーカホリックに陥りやすい職場は、下記のような特徴があります。
・会社全体が残業推進の雰囲気
・休日にも平気で仕事の連絡が来る
・人手不足で1人の負担が大きい
・上司がパワハラ系
・極端な成果主義
例えば、必ず定時に帰れて、且つ会社に来ないと仕事ができない職場は、ワーカホリックになりようがないのです。
もちろん、上記のような職場環境でも、ワーカホリックにならない人は普通に存在します。本人の性格とそれを取り巻く人間関係、職場環境が相まって、ワーカホリックの原因となるのです。
※今の環境を変えたい人は、他にどんな会社があるか確認してみませんか。今よりもあなたに適した場所があるかもしれません。
ワーカホリックになる人の特徴25個
ワーカホリックになる人の、性格や行動の特徴について解説します。客観的に自分を見るのは難しく、いつの間にかワーカホリックに陥っている場合もあるので、自分と照らし合わせながら読んでみてくださいね。
■1. ド真面目
ワーカホリックになる人は、良くも悪くも超ド真面目です。そのひたむきな真面目さが仕事に向くと、中毒状態になります。全ての仕事を全力で真面目に取り組み、自分の力量や周囲の状況に合わせて、適度な加減ができなくなってしまうのです。さらには、真面目なワーカホリックに、不真面目な同僚が乗っかり、事態はもっと悪くなります。
■2. 結果重視型
ワーカホリックは結果重視型です。「自分の仕事は常に最高の結果を出したい」という思いが強く、合格ラインギリギリでは満足できません。そのため、仕事として片付いていても、頭から離れず、他にもっと良い方法があれば、やり直してしまいます。
会社としては、求めている以上の結果を出してくれるワーカホリックは重宝しますが、本人の負担はかなりのもの。心身に不調をきたす恐れがあるので、注意が必要です。
■3. 完璧主義者
ワーカホリックは完璧主義者でもあります。仕事を完璧に遂行しなければ、気が収まらないのです。しかし、仕事はチームで行うもの。自分の仕事が完璧でも、同僚が不完全というケースは少なくありません。
それでも、会社側としては最低ラインをクリアしていれば問題ないのですが、ワーカホリックは不完全な仕事が許せません。「人に頼んで適当にやられるくらいならば」と、仕事を抱えるようになってしまいます。結果、膨大な仕事量となり、しかも、それを完璧にこなそうと頑張ってしまうのがワーカホリックです。
■4. 負けず嫌い
負けず嫌いなのも、ワーカホリックになりやすい人の特徴です。仕事をする上でトップになりたいという思いが強く、それを果たす為に仕事漬けの毎日になります。仕事の内容だけではなく、会社にいる時間、仕事をする時間の多さでも、「人に負けたくない!」という思いがある為、残業や休日出勤も好んでするのがワーカホリックの特徴です。
■5. 承認欲求が強い
ワーカホリックが仕事第一の努力を惜しまないのは、「認めて欲しい」という気持ちが強いからです。ただ仕事をするだけでは、注目されないので嫌なのです。
際立った結果を出して、会社の中で「仕事ができる人」と認められたい思いが強く、そのためには誰よりも仕事をしなければならないと考えています。ワーカホリックが常に仕事に全力なのは、周囲への評価に対するアピールなのです。
■6. 上昇志向が強い
承認欲求が強いワーカホリックは、もちろん出世欲も強いです。しかし、ただ出世をすれば満足というわけではありません。ワーカホリックは自分できちんと結果を出して、それが評価された上で出世したいのです。会社の立ち位置だけではなく、仕事内容に関しても、非常に上昇志向が強いのが、ワーカホリックの特徴です。
■7. 八方美人
ワーカホリックの上昇志向は、人間性も例外ではありません。仕事だけではなく、人としても高い評価を受けたいという気持ちがあります。だから、ワーカホリックには八方美人が多いです。「あんなに仕事ができるのに、いつも朗らかでとっつきやすい人」というのが、周囲から見たワーカホリックの印象です。
■8. 異常に気遣い
ワーカホリックは、常に周囲からの評価を気にしているので、細やか気遣いをします。ワーカホリックにとって、仕事の時間はどんな時でも評価される対象となります。だから、仕事が立て込んでいても、人から話しかけられれば丁寧に対応するし、自分が本来やるべきではない雑務まで、買って出ることもあります。特に、評価の絶対権を握っている上司には、異常に気遣います。
■9. 断れない
ワーカホリックの気遣いは、「迷惑をかけてはいけない」というのが根底にあります。そのため、基本的に仕事を断りません。「自分が断ったら、頼んだ相手に迷惑をかける」と考えて、例え頼んだ人より自分の方が多い仕事量でも断れないのです。
この人の良さに付け込んで、楽をしたいと考える輩がいると、ワーカホリックは莫大な仕事を抱えてしまいます。それでも、持ち前のド真面目さで逃げずに向かい合い、睡眠時間まで削ってやり遂げてしまうのがワーカホリックです。
■10. 強迫観念を持ちやすい
なぜ、ここまでワーカホリックが頑張ってしまうのか。その理由は、強迫観念を持ちやすい性格にあります。周囲から見ると喜んで仕事をしているように見えるワーカホリックですが、実は「仕事をやらなかった場合どうなるか」を考えると、恐ろしくて仕事をせずにはいられない状態なのです。
・自分が仕事をしないと職場が回らない
・仕事をやらなかったら評価が下がる
・仕事をやらなかったら会社から見捨てられる
・仕事をやらなかったら競合相手に負ける
このような強迫観念が働き、ワーカホリックは常に仕事のことを考えてしまうのです。強迫観念は強いストレスとなり、ワーカホリックの心身に悪影響を及ぼします。
■11. 依存しやすい
ワーカホリックが仕事に没頭してしまうのは、依存しやすい性格が要因の1つです。一見リーダーシップがあり、自立しているように見えるワーカホリックですが、実は仕事に依存しています。しかも、仕事がなければ、自分の価値を見出せず、生きる喜びを感じられない程強い依存です。「仕事が生き甲斐」と心底思っている人は、注意が必要です。
■12. ギリギリまで考えるタイプ
ワーカホリックが常に仕事のことを考える程忙しいのは、完璧主義者でギリギリまで考えなければ気が済まない性格だからです。終わった仕事ですら、「本当にこれで良かったのか」と考えます。そのため、ワーカホリックに本当の仕事の終わりはありません。
■13. 労働時間=仕事の質の高さだと思っている
働き方改革が謳われる日本ですが、まだまだ「残業は美徳」という社風がある会社は多いです。このような会社にいると、「労働時間の長さが仕事の質と比例する」という考え方が広まります。それを鵜呑みにして、「とにかく長く働かなければ」という思いがあるのが、ワーカホリックの特徴です。そのため、ワーカホリックの人口比は、企業体質によって大きな差があります。
■14. 休むことに罪悪感がある
仕事に依存状態で、長く働くことに価値を感じるワーカホリックは、休むことに罪悪感があります。
・休んでいると上司からサボっていると思われるのでは?
・休んでいるとやる気を疑われて干されるのでは?
・休んで仕事が遅れたら迷惑なのでは?
このような強迫観念が働き、心から休めません。ぽっかり仕事がなくなると、「これでいいんだろうか?」と不安になってしまいます。せっかくの休日なのに、自分以外に休日出勤している人がいると、妙な罪悪感と焦燥感があり、いっそ働いた方が安心できるのです。
■15. 休憩時間も仕事をしている
休むことに罪悪感があるワーカホリックは、職場の休憩時間も大抵仕事をしています。その理由は、以下の通りです。
・休憩時間も働かなければ消化できない仕事量
・休憩時間も働いて上司にアピール
・皆が安心して休憩できるように過剰な気遣い
ワーカホリックは、忙しくても忙しくなくても、関係なく常に仕事をしているのが特徴です。休憩時間に割り切ってゆったり休める人は、ワーカホリックになるリスクが低いです。
■16. 人に迷惑をかけたくない
ワーカホリックが職場で過度な気遣いをし、仕事を頑張り過ぎてしまうのは、人に迷惑をかけたくないという思いが強いからです。仕事はチームで行うものなのに、相手の評価を気にし過ぎて、「頼ったら迷惑をかける」という心理が働きます。そのため、人に頼める仕事も自分で抱えこみ、人から頼まれた仕事を断ることもできません。
■17. 公私混同しやすい
ワーカホリックは近氏混同しやすい性格も特徴の1つです。プライベートにも仕事を持ち込んでしまいます。
・友人や家族との約束より仕事を優先する
・自宅でも仕事について考えてしまう
・自宅に仕事を持ち帰る
・休日でも常に仕事絡みの連絡がないか気にする
これらの行動は、ワーカホリックにとって当たり前です。そのため、仕事を優先された家族や恋人、友人の気持ちがわからず、関係に亀裂が入るケースもあります。ワーカホリックの公私混同は、大切なプライベートに悪影響を及ぼすのです。
■18. 切り替えが下手
ワーカホリックが公私混同してしまうのは、切り替えが下手だからです。頭の中は常に仕事で支配されています。仕事への思考を完全OFFできない状態が、ワーカホリックなのです。
■19. スマホが手放せない
休日も仕事のことで頭がいっぱいのワーカホリックは、常にスマホが手放せません。仕事の連絡が入るかもしれないし、仕事関連の調べものを常にしているので、スマホにも依存状態なのです。
家族や恋人と過ごす時間も、片時もスマホを手放さず、仕事先から連絡がはいれば、どんな状況でも必ず対応してしまいます。
■20. 過集中
ワーカホリックは、仕事への過集中が続いている状態です。だから、プライベートとの切り替えができないし、会社の休憩時間も仕事をしてしまいます。過集中だからこそ、素晴らしい仕事の成果を出せるのですが、それがずっと続いている状態は心身に負担です。
■21. 趣味がない
ワーカホリックが仕事に没頭してしまうのは、それ以外に趣味がないのも要因です。ワーカホリックは、学生時代は勉強に没頭したタイプが多く、常に課題をこなしてきたため、趣味を作る余裕がなかったのです。しかし、それを続けていられたのは、やるべきことがあった方が安心する気質だから。
ワーカホリックは、仕事以外に対しては、とても受動的なのです。そのため、仕事を疎かにしてまで趣味を探そうと思わず、益々仕事に没頭してしまいます。
■22. 家庭に居場所がない
仕事人間のワーカホリックは、家庭に居場所がありません。家族はすっかり、仕事優先のワーカホリックを諦めています。家族は「仕事して生活費を入れてくれれば充分」と、悟りを開くしかないのです。
しかし、この状況がさらにワーカホリックの状態を強化してしまいます。家族に頼られることがなくなったワーカホリックは、益々仕事にのめり込んでしまいます。そうしないと、家庭での自分の価値が感じられないからです。
■23. 仕事以外の人間関係が希薄
何より仕事を優先するワーカホリックは、それ以外の人間関係が希薄です。うっかり友達と約束を入れて、そこに仕事が舞い込んだら大変だと考え、自分から誘わないのがワーカホリックです。そうしている内に、学生時代の友達とも疎遠になってしまいます。
家族との関係も希薄なので、ワーカホリックの世界は仕事が全てとなります。これは、かなり視野が狭くなっている状態です。自分の仕事については深い知識があるけれど、自分の置かれた状況が異常だと気付かないのが、ワーカホリックの特徴です。
■24. 不安症
ワーカホリックが仕事にのめり込むのは、そうしなければ不安だからです。
・何度も確認しないと不安
・常に全力で頑張らないと評価されないのではと不安
・人に仕事を投げて迷惑だと思われるのが不安
・仕事をしない自分に価値があるのか不安
不安が根底にあり、仕事を頑張らざるを得ないのです。不安症だから、いてもたってもいられず、仕事を常にしてしまいます。
■25. 人を信頼できない
ワーカホリックは、「人当たりが良く仕事ができる人」という評価をされることが多いです。しかし、実は人を信用できないタイプが、ワーカホリックには多いのです。仕事に対する不安も、抱え込んでしまう理由も、全ては人を信頼できないから。信頼できない代わりに、過剰に頑張って、それを安心材料にするしかないのです。
※今の環境を変えたい人は、他にどんな会社があるか確認してみませんか。今よりもあなたに適した場所があるかもしれません。
ワーカホリックな人の恋愛・結婚は?別れやすい?
ワーカホリックな人は、デートやイベント毎よりも仕事を優先してしまったり、頭が仕事のことでいっぱいでイライラしたり、忘れっぽかったりすることが多くなります。
そんな交際相手の彼氏や彼女を見て、不安や不満を感じることも多いでしょう。
ただ、別れたほうがいいのかはあなた次第です。仕事を一生懸命することは悪いことではありません。生活費の心配をするおそれが無かったり、頼りがいがあったりする一面もあるはずです。あなたがどんな相手と過ごしたいかでパートナーを選ぶとよいでしょう。
ワーカホリックの症状診断チェック20項目
ワーカホリックの恐ろしいところは、自覚がなく「自分は普通」と思ってしまい、明らかにキャパオーバーな状態を強制的に続けてしまうことです。ワーカホリックで不幸にならないためには、自分がワーカホリックかどうかを客観的に見るのが重要です。そこで、簡易的なワーカホリック症状診断チェックを作りました。
下記の質問に、「はい」と答えた数を数えてください。
1. 急ぎの仕事がなくても早朝出勤してしまう
2. 昼食はパソコンとにらめっこしながら食べる
3. 周囲を気にして不要な残業をしてしまう
4. 必要がないのに仕事を持ち帰ってしまう
5. 休日も仕事のことを考えてしまう
6. 有休が全然消化できない
7. 出世のためなら努力を惜しまない
8. 職場で自分は不可欠な存在だと思う
9. 仕事をしている時が最も満ち足りている
10. 仕事関係以外の友人が皆無だ
11. 今から定年後が不安だ
12. 家にいても落ち着かない
13. イライラすることが多い
14. うつ病を疑ったことがある
15. 孤独感がある
16. 1日に5~6杯コーヒーを飲む
17. 睡眠時間は6時間未満だ
18. 慢性疲労で栄養ドリンクが手放せない
19. 体調不良でも病院に行く暇がない
20. 健康診断にひっかかるが放置している
◯「はい」が5個未満
あなたのワーカホリック度は20%以下です。仕事とプライベートを上手に切り替え、自分に負担がかかり過ぎない働き方ができています。
◯「はい」が5個以上10個未満
あなたのワーカホリック度は40%です。少々働きすぎの一面も見られますが、疲れた体を休めて健康を維持することを忘れず、上手にコントロールできています。
◯「はい」が10個以上15個未満
あなたのワーカホリック度は60%です。かなり忙しい職場環境で、それに振り回されてしまうこともあるようです。自分の仕事量をきちんと把握し、周囲に協力を求めて、深刻なワーカホリックになる前に改善しましょう。
◯「はい」が15個以上
あなたのワーカホリック度は80%以上です。心身に大きな負担を感じていながら、何も手を打っていない状態と言えます。今はまだ耐えていますが、この状況が続けば、うつ病の発症や心筋梗塞など、健康を害してしまうかもしれません。あきらかにキャパオーバーの仕事量を抱えていますので、それを改善する具体的行動を起こした方が良いでしょう。
ワーカホリックの改善対策8個
自分がワーカホリックだと気付いたら、それが改善の第一歩です。意識的に、仕事とプライベートを切り離し、ワーカホリックを改善していきましょう。これから、ワーカホリックの具体的な改善方法を紹介します。
■1. まずは人を信頼する
ワーカホリックの根底には、「仕事をやらなければ評価されない」「仕事をさぼっていると思われる」「自分がやった方が確実だ」という、他者への不信感があります。ワーカホリックを改善するには、人への信頼、特に仕事仲間を信頼することが不可欠です。
あなたは今職場で、最も仕事ができ、頼られる立ち位置にいるかもしれません。だけど、その期待に全て応える必要はありません。自分のキャパを考えて、仕事の取捨選択をして良いのです。あなたから、職場の人を頼ってください。きっと、あなたが手を差し伸べれば、周囲は協力して助けてくれます。この経験の積み重ねが、人を信頼する気持ちを育てるのです。
■2. 適度に仕事を人に投げる
ワーカホリックから抜け出そうにも、今の仕事量では自分の時間など作れない場合は、そこから着手しなければなりません。あなたが今抱えている仕事で、人に投げられるものは投げてしまいましょう。だけど、これを簡単にできる人ならば、ワーカホリックにはなりません。人に仕事を投げる時は、いくつかの心得が必要です。
・相手を信頼する
・投げた仕事のスケジュール管理をする
・仕事の仕上がりに対して柔軟になる
人に仕事を投げれば、あなたのイメージ100%のものは仕上がらないと考えてください。だけど、要さえできていれば、それで良いのです。多くの人が関わって仕事は動きますから、不要な拘りならば、捨てる勇気を持ちましょう。
■3. プライベートと仕事の時間をしっかり分ける
ワーカホリックを改善するには「全く仕事をしない時間」の確保が必要です。プライベートと仕事の時間をしっかり分ける最大限の努力をしましょう。作業的なものだけではなく、脳内で仕事のことを考えるのもNGです。とは言え、思考のコントロールはなかなか難しく、ワーカホリックは仕事について考えるのが癖になっています。
だから、まずはプライベートの時間の中でも「入浴時は考えない」「就寝1時間前は考えない」など、細かく区切ってトライしていきましょう。そして、少しずつプライベートな時間は、仕事への思考を切り離していくのです。
■4. 健康的な生活を心がける
ワーカホリックは仕事第一主義なので、自分の健康を顧みない特徴があります。だけど、食事は内容を考えずに速攻済ませ、睡眠時間を削って仕事に打ち込む生活は、心身に大きな負担です。常に疲労状態になれば、本来の能力を充分発揮できなくなり、効率も落ちてしまいます。これでは本末転倒です。
だから、ワーカホリックこそ健康的な生活を心がけるべきです。自分の心身を大切にして、毎日の生活を丁寧にするだけで、精神的にも肉体的にも随分と回復します。心身が元気になれば、気持ちのコントロールをしやすくなるので、仕事とプライベートの区別も上手くいくようになります。
■5. 仕事を一切しない日を作る
仕事とプライベートを区別する生活に慣れてきたら、仕事を一切しない日を作りましょう。その日は、仕事関連のスマホチェックもなしです。家にいると、ついつい仕事をしてしまうので、外に出て過ごすと良いでしょう。
仕事を全くしない日があっても、仕事効率が著しく落ちるわけではないと実感することで、休むことへの罪悪感が薄れていきます。リフレッシュして仕事の効率が上がり、如何に休息が人間にとって必要かがわかるはずです。
■6. 心から楽しめる趣味を探す
仕事に没頭できてしまう環境を如何に変えるかも、ワーカホリックを改善するには大切です。あなたが心から楽しめる趣味を探しましょう。趣味を持てば、仕事が終わるのが待ち遠しくなります。
趣味の時間を作るために、より一層仕事の効率が上がります。楽しいことが増えれば、意識も分散されて、1つのことに過度に依存しなくなるでしょう。
■7. 人間関係を広げる
人間関係を広げるのも、環境変化に必要です。疎遠になっていた友達に連絡をとったり、趣味や習い事をしたりして、人間関係を広げていきましょう。仕事と関りのない付き合いならば、仕事から完全に離れられます。しかも、異業種の人と関わることで良い刺激を受け、それが仕事に役立つ可能性だってあるのです。
■8. 家族を大切にする
ワーカホリック最大の治療法は、家族を大切にすることです。家族は働きすぎのあなたに飽きれながらも、実は心配しています。
一緒に暮らす家族は、あなたよりもあなたの体のことを考え、その変化に気付いているのです。だから、家族の言葉には耳を傾けてください。そして、休日は一緒に過ごす時間を作ってください。
家族を愛すれば、家族のために健康であり続けようと本気で思えます。それが、仕事をセーブして、あなた自身を大切にすることに繋がるのです。
※今の環境を変えたい人は、他にどんな会社があるか確認してみませんか。今よりもあなたに適した場所があるかもしれません。
まとめ
本来、仕事に一生懸命取り組むのは良いことなのです。ワーカホリックの問題点は、のめり込み過ぎてプライベートと混同してしまい、それが心身に悪影響を及ぼすこと。仕事の成果を出す為に懸命に頑張ったのに、体調を崩して効率を落としては元も子もありません。何より、あなたが過労死でもしようものなら、あなたを大切に思っている人が悲しみます。
仕事を生き甲斐にするのは素晴らしいことですが、どうか広い視野を持って、あなたを心配する人の存在を感じてください。そして、自分の体を過信せず、不調があったらきちんと受診して、症状が軽い内に治すようにしましょう。仕事を頑張るためにも、健康であり続けるのはとても大切です。