メンタルブロックとは、心のブレーキのことをいいます。育った環境が大きく影響されるもので、幼少期に受けた親や、養育者からの教えなどの一部が、行動の制限や思考のパターンとなっています。
だからと言って、親や養育者を責めるというのは違います。まず、メンタルブロックについて、そもそもどのようなものか?をご紹介します。
メンタルブロックを知ったら、それらを書き換える方法や外し方について、解説していきます。
メンタルブロックの意味とは?潜在意識?
メンタルブロックとは、あなたの中にある潜在意識のことをいいます。人には表層意識と潜在意識があり、表層意識は、意識された行動や思考のことをいい、人との付き合いの中で思考のパターンや、行動など少なからず仮面をつけている部分があります。
それに対して、潜在意識とは、自分でも気づいていない本来の気持ちのことをいいます。潜在意識は、意識的に隠してしまうこともありますし、自分でも気づいていないということがあります。
また、気付いているけど、潜在意識に素直になれず、思っている通りに行動ができないというのが、心にブレーキをかけている行動でもあるのです。この様な行動がメンタルブロックといいます。
メンタルブロックの種類
親や養育者からの「ねばならぬ」という禁止令や、抑圧などを受けていたことによるメンタルブロックは、経験がないことから、思い込みが多いです。
いい子だったから、怒られるのが嫌だからという理由で言いつけを守ってきたので、経験がないから本当のことや正しい情報を知らずにきたということがあります。それと、他者との交流の中でトラウマになったことが原因で、メンタルブロックとなっているものもあります。
いずれにしても、精神論や気持ちの持ち方で、簡単にブロックを外せるものではなく、年月はかかっても徐々にブロックを外すことが必要となってきます。
最後に、メンタルブロックで代表的なのが、お金へのブロックです。お金を欲しがるのは、嫌らしい人間だという価値観や、汚い事をしないとお金持ちにはならないとか、お金は手に入ると不幸になるようなことを言われてきたことで、欲しがるのはダメという刷り込みもメンタルブロックの種類です。
メンタルブロックができる原因・理由
親から受け継がれた倫理観や、親の価値観のすりこみが原因でメンタルブロックができます。
主に3歳頃までに生き残るために身につけた反応と、小さな社会から大きな社会に入った時、自分と親を含む他者との関係の中で身につけた価値観によって、メンタルブロックができるといわれています。
つまり、初めてできるのが、3歳頃までの経験によるものと、ある程度コミュニケーションを取れるようになってから、人と円滑にコミュニケーションを図るために形成されてきたものと原因はふたつです。
メンタルブロックの代表では、「ねばならぬ」という強く躾をされてきた人は、本当は別の考えを持っているのに、「自分の選択をしてはならない」とか、「こうであるべき」と躾をされてきたことが原因のメンタルブロックで、ある程度のコミュニケーションから形成されるブロックは、何らかの経験や出来事によるトラウマが原因です。
メンタルブロックが邪魔になるタイミング
素直に思ったように行動できないのは、幸せな行動とは言えません。メンタルブロックがあることで、しなくてもいい制限をしていることもあります。子どもの頃の躾が大人になった今も、苦しい選択を余儀なくされるということがあります。
実感がない人も多いのですが、例えば、何か新しいことに挑戦をしようとしたとき、「自分には無理だなぁ」「どうせ、できないし」などと、できない理由を探す癖がついている人は、メンタルブロックが邪魔しています。
これは、新しい事をチャレンジしたいと思いながら、無意識に心にブレーキをかけている状態で、新しい一歩を踏み出すことができずにいます。それでもやりたいと自分の意思を通すことが、わがままだとか自己中心的だと言われるのが怖いと思い、周囲の目や反応を気にしてしまうのも、メンタルブロックが邪魔しているからなのです。
メンタルブロックの解除効果
自身の行動の癖、思考のパターンから制限されていることを無制限にするには、メンタルブロックの解除が必要となってきます。
メンタルブロックを解除すると、これまで制限してきたことが嘘のように解放されます。解放されるというのは、思考と行動が一致するので、素直に生きることができます。
メンタルブロックを解除すると、分かりやすいのが「でも…」「どうせ…」「だって…」という否定的な発言はなくなります。トラウマも同様でブロックを解除することで、怖いと感じていたことも怖くなくなり、自然な状態に戻ることが可能になるのです。
本当はできるのに、苦手だと思い込んでいることで行動の制限をしているものを外すのが、メンタルブロックの解除です。解除されると、素直に行動することができるようになります。
メンタルブロックの書き換え方法と外し方12個
メンタルブロックの書き換えはこれまでの、価値観や行動のパターン、思考のパターンを書き換える方法となってきます。つまり、無意識に判断してきたことを意識化させ、心のブレーキを外していくことになります。そこで、メンタルブロックの書き換え方法と外し方についてご紹介します。
■1. 理由をノートに書きだす
できない理由があるとしたら、それはどうしてできないのかをノートに書きだすという作業です。例えば、何となくうまくいかない気がすると思うなら、なぜ、そう思うのかをノートに書きだすことをしてみると良いです。
メンタルブロックとなっていることが、何かを知ることから第一として、箇条書きで良いので、メンタルブロックの対象となっていることを明確化していきます。
■2. メンタルブロックの原因を探る
メンタルブロックとなっている原因は何かを探ります。人から指摘されたのが原因なのか?単なる思い込みなのか?親からの躾だったのか?経験からくるトラウマなのか?先入観なのか?メンタルブロックとなっている原因に目を向ける作業が必要になってきます。
思い出す作業になるので、時間はかかるかもしれませんが、自分で思っているほど、周りは気にしていないことって沢山ありますが、自分の中で引っかかっていることが何か知らないと、ブロックを外すことが不可能なのです。
■3. リフレーミングを行う
視点を変えて対象を受け止めるという方法になります。メンタルブロックの要因のひとつに、完璧主義であることが原因で、メンタルブロックをしているケースもあります。完璧主義とは、良い面もありますが、同時に完璧でないものを認めないという考え方があります。
つまり、何か問題が起きたり、ミスをすると「自分って駄目だなぁ」「やっぱり、才能がないなぁ」と自分を責めてしまう時、リフレーミングを行うと良いです。ミスをしたとき、責めるより、経験できたことがラッキーだったと思う思考の転換方法が効果的です。
■4. 自信を持つこと
理由や言い訳のようなものは不要です。なんの根拠などなくていいので、自分に自信を持つことです。
自分のことを卑下してきてばかりいると、何をやっても結果を出すことができないと決める傾向にあります。人は、自分の力量で努力をし、その時の最大の力を発揮しているものです。努力することができる自分を褒めて自信を持つようにしましょう。
■5. アファメーションをする
アファメーションとは、宣言のことです。エネルギーは思考に従います。つまり、思考次第で現実を変えることができるということなのです。たった一度のアファメーションで未来や現実を変えることはできませんが、継続は力なりです。
アファメーションにどうして効果が期待できるのかというと、自分の言葉で宣言するとそれを実行しようとする力が誰にでもあります。だから、ダイエットをする際も周囲に公言すると効果が期待できるというわけなのです。
■6. モデリングをする
あなたが理想とするモデルとなる人がいたら、その人の真似からでも構わないので、モデリングを行うと良いです。まず、モデルとなる人で、自分が気になったことからでも構わないですし、目についたことからで構わないので、理想とする人の真似をして自分の理想となっている人を体感することでメンタルブロックが外されることがあります。
これまで、自分を抑圧してきたことで、どのように解除していけばよいか分からない人には効果的な解除方法です。
■7. 失敗を恐れずチャレンジする
できないとか、こうしたらダメだと思っているのは、あなたの勝手な思い込みです。失敗をしたら、カッコ悪いと思うのもあなたの思い込みです。チャレンジすることは、未知なる体験をするということです。
つまり、チャレンジは失敗するのが当たり前なので、色々と体験したほうが良いのです。その際、周囲からの目を気にしなくても大丈夫です。やってみてもっとやりたいと思えば、追及すればよいのであって、途中でチャレンジしたくないと思えば、手放しても良いのです。
■8. 罪悪感を持たない
自分の意見や考え、望みを全面的に出すことに慣れていないことで、自分の欲望のままに行動しようとすることに、罪悪感を覚える人もいます。しかし、罪悪感を持つとメンタルブロックを外すことができません。罪悪感を持たなくていいのです。
人の物を盗んだり、人を傷つけるわけではないので、罪悪感を持つ必要がないのに、自分勝手なことを言ってしまうと勝手に控えようとする癖がついているのです。
それは、メンタルブロックによる心のブレーキなので、上手に外すために、あなたの望みを叶えるのに、邪魔しているものは外しましょう。
■9. 先入観を持たない
メンタルブロックとなる心のブレーキは、自分の心の中で作り出した先入観です。大抵は、誤った認識や妥当性に欠けた評価を勝手にしています。その時の判断している原因となる知識は、幼少期に植え付けられた誤ったものであることに気づくことが大事です。
誤った先入観を持っていると、そこから脱するには、新しい情報や正しい情報で入れ替える必要がでてきます。
■10. 執着を手放す
メンタルブロックになっていることを手放すのです。人間は慣れたことを手放すのに、かなり大きな勇気というエネルギーが必要です。メンタルブロックとなっている感情は、本来あなたに不要であり、あなたを幸せにするものではないのです。
しかし、手放せないでいるのが現状だという人は少なくありません。無理やり執着を手放そうとせず、嫌われてもいい、そんな気持ちを少し持つと他人の目を気にせず行動に返ることができるかもしれません。
■11. 資格と権利を持っていることに気づく
人は、生まれてきた時点で色々な条件が異なって生まれてきています。しかし、それは誰かと差をつける物ではありません。皆、愛される権利を持ち、愛する権利を持ち、幸せになる権利も資格もあるのです。
皆生まれてくるときは、自分であることを選んで生まれてきたのに、生まれてこの世に馴染んだ時、なぜか人と比較し、自分にないものばかり気になってしまうようですが、今、誰かと比較して自分は劣っていると思うあなたも、幸せになる権利も資格も持っていることに気づきましょう。
■12. 舵は自分で握る
自分の人生の舵を握るのは、自分だけだと何度も口に出してみましょう。自分をコントロールするのは、他人ではなく、自分であることを言葉にしましょう。
思っているだけでは、なかなか行動に移せないと思う人は特に、「自分の人生は自分で決める」と何度も口に出すことで、あなたが本来描く未来を引き寄せることができるのです。誰かに評価をされることを期待したり、欲しがったりしなくてもいいのです。
メンタルブロックを外すときの注意点3個
メンタルブロックは、誰にでもあります。多くはお金と結び付けられることがありますが、お金だけがブロックになっているわけではありません。
潜在意識に気づいたとき、メンタルブロックを外そうと行動に移すのは悪いことはではありません。しかし、メンタルブロックを外す時に注意してほしいことがあるので、こちらをご紹介します。
■1. 正直になること
メンタルブロックを外すのに、色々なことを試していると思います。メンタルブロックを外すのに注意しなくてはいけないことがあります。
まず、メンタルブロックを知る時に、ブロックになっていることに向き合うのに、ノートに書きだす時、嘘を書かないことが大事です。本当の自分の気持ちを飾らず本音で向き合うことが重要です。
■2. 他者へ依存しお金で解決?
メンタルブロックを外したいと思って、何百万円もの大金を支払って他人に依存する行為は、お勧めできません。もちろん、ナビゲートしてもらうのが悪いのではなく、あなたに必要なメッセージは、無料であろうとそこら中に転がっています。
あなたが無意識にそのメッセージを受け取らないようにしているだけで、はじめから他力本願な癖に気づいて欲しいです。今後、何か問題がある度、誰かを頼るより、自分で思考をシフトする訓練を日頃からすることをおすすめします。
■3. 一気に外そうとしないこと
何でもそうですが、一気に変えようとすると不調が必ず起きます。一気に外そうとせず、徐々に少しずつ外すことをおすすめします。一気に行う事で、リバウンドという症状に繋がることがあります。
ダイエットに例えると分かりやすいと思いますが、あらゆる手段を駆使し、短期間で激減した体重も、普段の生活に戻ったら時の反動が大きく出ると同じです。生活習慣を変えなくては、無理なダイエットをするのと同じことなのです。
メンタルブロック診断チェック!見分け方法は?
・存在してはいけない
・ありのままの自分であってはいけない
・自分の性別であってはいけない
・愛情(愛着)を感じてはいけない
・見えてはいけない
・人に近づいてはいけない
・人を信用してはいけない
・集団に属してはいけない
・感謝をしてはいけない
・成長してはいけない
・セクシーであってはいけない
・子供であってはいけない
・親から自立してはいけない
・自由に行動してはいけない
・考えてはいけない
・健康であってはいけない
・正気であってはいけない
・感じてはいけない
・楽しんではいけない
・くつろいではいけない
・欲しがってはいけない
・成功を感じてはいけない
・成し遂げてはいけない
・重要な存在であってはいけない
まとめ
いかがでしたでしょうか。メンタルブロックは精神的なことで、誰もが持っている心のブレーキをどのように外すことができるのかをまとめてみました。