四柱推命は、数ある占いの中でも的中率は抜群。それだけ、習得するのには時間がかかり、難しい学問という印象があります。それは、専門用語がたくさん出てくるうえ、解釈が難しいからです。
ですが、なかには、挫折せずに楽しく読める本や名著と呼ばれるものもたくさんあります。
四柱推命を独学したい人におすすめの本をご紹介します。
<アマゾンランキングより>
2016年6月29日の「四柱推命」の売れ筋ランキング上:から、四柱推命の良書を10冊厳選して、ご紹介します。
1:『悪魔の誕生日事典 2016 ~他人の「裏の顔」をあばく!』
真木あかり/著 宝島社 680円(税込み)
2005年に『誕生日大全』という800ページ越えの分厚い本が主婦の友社から出て、大ベストセラーになりました。いまだにジワジワと売れていることからも、誕生日占いの人気度がうかがい知れます。
さて、本書はその誕生日占いブームの文脈にあるベストセラー『悪魔の「誕生日」事典』(宝島社)の最新刊。
366日(うるう日込み)すべてについてページが均等に割り当てられているので、四柱推命のような命式計算がなく、該当するページを読むだけなのでスイスイと読み進められます。とはいえ、四柱推命などの命術理論をベースにしているので的中率は申し分ありません。四柱推命の専門書を探していたらオススメです。
2:『四柱推命 完全マニュアル』
浅野太志/著 総和社 1,944円(税込み)
著者の浅野太志さんは、本書のほかに『タロット占い完全マニュアル』という本も出版しており、占いに関する見識の広さを感じさせます。
構成は、プロローグ 四柱推命はどれくらい当たるのか/第1章 これだけで十分! 四柱推命の基礎知識/第2章 大自然の摂理で読むのが本当の四柱推命/第3章 命式のバランスタイプが教える性格と傾向/第4章 本格的な四柱推命の鑑定法/第5章 人の一生の運勢が手に取るように分かる/第6章 古典的四柱推命との決別/第7章 十種類の十干が織りなす自然哲学/第8章 人生を豊かにする為の四柱推命/第9章 鑑定の実例 となっており、独学には必要十分の内容。
生年月日から命式表を作り、吉凶を読み解くまでのひと通りの鑑定ができるようになります。正統派の流れをくんだ鑑定方法に加え、南半球生まれの人の運の流れ、双子(同じ誕生日)の運の違いなど、読者独自の観点を盛り込んでおり、新説も多く、中~上級者が読んでも新しい発見がありそうです。
※正誤表が著者ページで公開されているのでこれを対照しながら学習してください。
3:『動物キャラナビ〔お仕事編〕』
弦本將裕/著 集英社 1,620円(税込み)
著者の弦本將裕さんは個性心理學という学問を開発し、それをわかりやすい動物のマスコットにあてはめました。それが、かの有名な動物占い。社会現象にもなりました。本書は動物占いをお仕事に活かす方法を主眼にまとめられたものです。
動物占いは、四柱推命のなかでも「十二運」という要素を抜き出した占い方法です。十二運とは、人の性格を12通りに分類するものですが、専門的にいうと「生まれ日の十二支の強弱を日干との対比で表したもの」となります。
十二運はその人の性格は適性をズバリ知らせてくれる要素で、たかが12通りですが、実際に身の周りの人を観察するとその通りになっているので、興味深いものです。とはいえ、十二運だけでは四柱推命を体系的に学習できないので、初歩の初歩として選ぶはじめの1冊には最適でしょう。
4:『怖いほど運が向いてくる! 四柱推命』
水晶玉子/著 青春出版社 1,296円(税込み)
四柱推命の中でも、10年ごとに変わりゆく「大運」を知るには本書が最適。
占い師が手元に置くような専門書ではなく、一般の占いファンが読み物として楽しめるレベルのライトな内容ながら、わかりやすい文章で書かれているので頭に入りやすいという利点があります。
本書を読みながら、自分の命式をノートに書き出し、読み解いていくうちに四柱推命のひと通りの読み解きができるようになります。10年ごとに変わりゆく大運は、人の運命の骨子となる部分。いま自分がどのような大運にいるかを知っておけば、トラブルに見舞われたときの対処方法やチャンスのつかみかたがわかるようになります。
5:『完全独習版 子平推命』
小山眞樹代/著 説話社 6,048円(税込み)
子平は「しへい」と読みます。日本で一般的な四柱推命の原型となった、中国の占術のことです。子平推命と四柱推命はよく似ていますが、命式の作り方から読み解き方法まで微妙に違っています。本書は本場中国の四柱推命への入門書という:置づけです。
とはいえ、6,048円と高価格のため初心者にはオーバースペックです。それでも、プロの占い師や研究者の間でジワジワと売れ続け、2010年の出版からいまに至るまで息の長いロングセラーとして広く知られるようになりました。
内容はかなりハードなうえ流派的にもマイナーなので、初心者が四柱推命を勉強するための最初の一冊としてはおすすめできません。一般的な流派(泰山流)をマスターしてから本書にとりかかるのがおすすめです。ただし、中級~上級者にとっては一生座右に置ける書となるはずです。
6:『決定版 四柱推命の秘密―“あなたとあなたの家族に、いつ、どんな運命が到来するか”を知る方法』
歌丸光四郎/著 こう書房 1,944円(税込み)
著者はなんと1903年生まれで、本書は1979年に発行されたものをベースに新理論などを盛り込んで新装版となって復刻された伝説の名著です。
五行哲学やそれをベースに確立した独自の「易学」に裏打ちされた四柱推命理論の説得力は並み居る類書から図抜けています。
人の運命や吉凶を予測する「占い」というよりは、人生哲学や運命論などといった「学問」として四柱推命を学びたい人におすすめです。易や陰陽五行などの素養がすでにある人であれば興味を持って学習できるはず。
ただし、初学者には難しいので、正統派四柱推命の入門書(1,000円台で買えるライトな内容)のもので学習を済ませたうえで取り組むべき専門書であるといえそうです。新装版とはいえ、2010年発行のものなので巻末の万年暦は2010年までしかありません。それ以降に生まれた人の命式をつくるためには、それに対応した万年暦を別に用意する必要があります。
7:『四柱推命学の知識』
平木場泰義/著 説話社 3,600円(税込み)
著者は同シリーズから気学、家相学、人相学、易経などの本も出すほどの博学ぶり。そんなわけで本書も非常に評判がよく、干支の成り立ちや中国思想、陰陽五行などの理論から、実占のやりかたまでを幅広くフォローしています。
3,600円は少々高価ですが、「師匠について習ったり、占い教室に通うほどではないけど四柱推命がわかるようになりたい」という占い初学者には最適です。占いにはさまざまな種類のものがありますが、四柱推命を最初に勉強するのはおすすめです。それは、干支や陰陽五行など、東洋占術すべてに通じる要素を理解するのに役立つからです。
著者は、日本の四柱推命の主流である泰山流に属しており、偏りのない考え方が身につきます。同じ著者による類書『四柱推命の事典』という本が東京堂出版から出されていますが、こちらのほうが2,592円と安価で初心者向きの内容となっています。
8:『ゲッターズ飯田のあなたのこたえ合わせ占い 60の人間性ニックネーム』
ゲッターズ飯田/著 ワニブックス 1,028円
ゲッターズ飯田さんといえば、芸能人の間でもよく当たると評判の占い師。テレビや雑誌、占いアプリ監修など、幅広いジャンルで活躍中です。本書の「60の人間性ニックネーム」というのは、四柱推命の六十干支をベースにしています。
六十干支の「干支」は日本風の読み方で「えと」となりますが、占いでは「かんし」と読みます。干支の「干」は甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の「十干」のことで、支はおなじみの「十二支」のことです。干が10パターン、支が12パターン。ここから60通りの組み合わせをつくって、性格占いに使うというわけです。
本書は、四柱推命の専門書ではなく、知識のない人でも読める一般書の体裁で編集されていますが、六十干支ごとの性格の特徴や持ち味を俯瞰してつかむのには最適です。自分や家族、身近な人を六十干支に当てはめて人間観察をする目を養うのには最適の一冊です。また、四柱推命の勉強目的以外に読み物としても楽しめるお得な内容となっています。
9:『日本で一番わかりやすい四柱推命の本』
林秀靜/著 PHP研究所 1,296円
白黒で文字だけの本が多い四柱推命の本ですが、本書はフルカラー。イラストや図、表が色つきなので読みやすく、文章も比較的平易なテイストで編集されています。内容も、初学者には必要十分なボリューム感と難易度となっています。
著者は、インド哲学、仏教、神道をはじめ、東西の占術全般を学習する中で、中国占術の的中率と内容の精巧さに驚き、台湾や香港と比べて、日本に中国占術の良書がないことに気づき、精力的に占いの本の執筆に取り組んでいるとのことです。
本書は四柱推命について興味があるけど、まったくわからないというレベルの人が、生年月日から命式を出し、用神や格局による運勢判断がひと通りできるようになるのには十分な内容となっています。ただし、文字だけの本に比べて図版などが多く、説明文が少々足りないところも散見されるため、インターネットで情報を検索しながらわからないところを補足していくのがよさそうです。
10:『完全定本 四柱推命大全』
鍾進添/著、山道帰一/翻訳 河出書房新社 4,104円
独学か、師匠について四柱推命を習得した人が次に読むべき高度な専門書。著者は、台湾五術界の人間国宝的存在です。四柱推命の本場で伝承される子平八字の秘伝がちりばめられています。命宮法や推胎元法など、日本の四柱推命ではあまり使わない方法もたっぷり収録されています。
現在市販されている本の中ではもっとも難解な本の一つで、さらっと読み進められませんが、2度、3度……と何度も読み込んでいくうちに、四柱推命の深遠な世界に引き込まれていきます。
おまけ情報
東京都千代田区の神田神保町には、運命学専門の「原書房」という書店・古書店があります。ここには、一般の書店で流通するような本から占い師の私家版などの希少な本まで、あらゆる占いの本がそろいます。四柱推命コーナーも充実しており、ここで紹介した本以外にもすばらしい本との出合いがあるはずです。