ペンタクルとは金貨(コイン)のこと。お金は人の生活の基盤と言ってもいいものです。このことから、ペンタクルは物質的な豊かさと実用性を象徴するスートとなっています。勤勉さや地道な活動、自然や大地のことも表します。
ペンタクルの6のカードには、とてもたくさんの解釈の仕方があります。お金を分け与えている裕福な人と、それを受け取っている貧しい人の絵柄のカードで、慈善事業をすることや何らかの助けが来ることを表します。ただ、自分が与える側なのか、もらう側なのかによって意味は変化します。
このペンタクルの6がタロット占いにおいて表す意味について、こちらでは基本的な事柄をご紹介します。恋愛・仕事・金運など、様々な状況別にペンタクルの6の正位置・逆位置が表す内容について見ていきましょう。
タロットカードのペンタクル(金貨)の6とは?基本的意味と内容
裕福そうな男性が、跪く物乞いに施しをしているところです。彼の左手には天秤があり、それはきっちりと水平になっています。物乞いは生活を助けてもらい、裕福な男性は慈善事業家として人から感謝されることが利益となっているのです。
ペンタクルの6は相互関係のカード。ギブアンドテイクが釣り合っていることを表しています。ビジネスの成功も表すことがあります。
正位置では、誰かを助けることで自分も利益を得ること、進んで助けを求めることが状況を変える鍵になることを示しています。逆位置でもあまり大きく意味が変化しないのが特徴ですが、人との利害関係のバランスが少し崩れていることを示します。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[恋愛編]
■正位置の意味
ペンタクルの6の正位置は、恋愛においてはふたりが対等な関係性であることを示しています。お互いにギブアンドテイクが成立しており、相手に何かを施したり尽くしたりすることで自分も何かを得ることが出来る、満たされる関係を表します。
二人とも心に余裕のあるときで、関係は安定しています。自分に足りないところを相手が補ってくれ、相手に不足していることを自分がカバーするといったように上手に共生しあっています。恋人同士なら長続きするカップルとなるでしょう。
ただ、ペンタクルの性質上、ドライな関係になりがちです。生活の中で助け合えるから一緒に居るだけで、愛情は薄れてきているといった読み方も出来ます。
■逆位置の意味
ペンタクルの6の逆位置は、バランスの良くない関係性を表しています。ふたりの気持ちを天秤に乗せたとしたら、大きくどちらかに傾いている状態です。
支配する人とされる人の関係性になっているおそれがあります。自分の弱みを握られていて不当な扱いを受けていたりはしないでしょうか。過剰に束縛していることも表しますし、隠し事をされている(している)可能性もあります。
また、愛と引き換えに何かを求めていることがあるでしょう。真の愛情がふたりの間になく、ステータスのためやお金のために付き合っているようなことがあるかもしれません。
フリーの人、片思い中の人は、一方的な好意である可能性があります。あなたがどんなに好意を寄せていても、相手はなんとも思っていないかも。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[相手の気持ち編]
■正位置の意味
相手の気持ちを占ってペンタクルの6の正位置が出た場合、相手は心に余裕がある状態です。あなたに優しさや親切心をもって接しようとしています。
恋人同士なら、互いに支え合い助け合う関係でありたいと願っており、積極的にあなたの力になりたいと思っています。
片思いの相手の場合、あなたに親愛を感じていて、対等で仲の良い関係であることに喜びを感じています。告白すれば愛情を受け止めてもらえる予感もあります。
■逆位置の意味
相手の気持ちを占ってペンタクルの6の逆位置が出た場合、相手はあなたを支配したい気持ちや束縛したい気持ちがあるようです。
あなたに好意はありますが、自分が愛するよりも愛されたいと思っていて、そのために行動しているふしがあります。恋人の場合、あなたに愛されることが当然だと感じており、あなたの意見を無視した態度を取ったりするかもしれません。わがままな態度や支配的な態度が目立つでしょう。
恋人では無い場合、あなたに見せている態度には裏がありそうです。本心をあなたに向けてくれては居ないでしょう。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[復縁編]
■正位置の意味
復縁したいと願っていてペンタクルの6の正位置が出た場合、あなたの心がけによって復縁は叶いそうな暗示です。
ペンタクルの6には「寛大さ」や「善意」という意味があります。自分本位な考えでは復縁は叶いませんが、逆に、相手のことを一番に思いやるなら道のりはぐっと楽になるでしょう。
あなたとお相手が過去の過ちを許しあい、お互いに悪かったところを水に流してもう一度愛し合おうという気持ちが高まっていて、それが素直に伝われば愛情は復活するでしょう。自然体のままでいること、ほどよい距離感を保つことで、相手があなたへの愛情を思い出します。
■逆位置の意味
復縁したいと願っていてペンタクルの6の逆位置が出た場合、自分に都合の良いように考えすぎています。
自分自身がどうして復縁しようと考えているのか、その理由をはっきりさせてみましょう。復縁して当然、相手が謝ってきて当然という考えを持っているといつまでも復縁は叶いません。あなたが欲しいのは愛情では無くステータスであるとか、寂しさを埋めたいだけなどの理由ではないでしょうか。自分本位な考えは相手に見抜かれています。
一度冷静になる時間を持ちましょう。本当に愛情を持っているから復縁したいのか、よく考えてみることです。相手の気持ちも想像してください。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[片思い編]
■正位置の意味
片思いをしていてペンタクルの6の正位置が出た場合、お相手に奉仕したくなります。けなげに尽くす姿が相手の心を打ち、思いが届く可能性が大きくなるでしょう。
ただ、打算的な魂胆があるとそれが見透かされてしまいます。あくまで純粋な気持ちで「なにかしてあげたい」と思うことがあなたの愛であり、相手もそれを感じてくれるでしょう。見返りを求めずに相手のために一生懸命になると、愛を受け止めてもらえます。
もしくは、相手が何かしらのアクションをあなたに期待している可能性もあります。素直なアプローチをすれば応えてもらえる可能性大です。
■逆位置の意味
片思いをしていてペンタクルの6の逆位置が出た場合、今は良い関係性でいられていますが、どんなアプローチをしてもそのバランスを崩す恐れがあり動けなくなってしまう予感です。
いい感じであるがゆえに、あなたは相手が自分のことをどれだけ想っているのか、付き合える可能性はあるのかと勘ぐりすぎてしまいます。告白して関係を壊すことが怖くなり、アプローチを控えてしまうことで関係が停滞するでしょう。
ただこの時期は強引に迫ったとしてもうまくいかない可能性が大きいので、どちらの道も選びかねて立ち往生してしまいそうです。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[結婚編]
■正位置の意味
結婚の相手や時期に関してペンタクルの6の正位置が出た場合、今は婚期としてぴったりだといえそうです。
ふたりの環境は今穏やかで安定しています。経済的にも余裕があり、色々な物事について考えられる時期です。結婚とはいざするとなるとお金や時間などを消費するものですが、タスクをきちんとこなして、幸せな結婚生活へ向けて万全の準備をしていくことができるでしょう。周囲からも祝福される結婚になりそうです。
フリーの人は、価値観の合う人とお近づきになれそうな予感。玉の輿に乗れるとか非常にラッキーな出会いがあるということはありませんが、愛情にはお金以上の価値があると思って、表面上の損得に縛られないでください。
■逆位置の意味
結婚の時期や相手について占ってペンタクルの6の逆位置が出た場合、あなた一人が突っ走っている状態かもしれません。
ふたりの関係性が対等ではありません。あなたがパートナーの心を無視している可能性があります。あるいは、あなたが一方的にパートナーにつくしていることがありそうです。このまま結婚しても、形式的に一緒に居るだけで愛情が薄い過程になってしまう恐れがあります。
今の関係性にはお互いに納得し、満足しているのでしょうか?もしどちらかが我慢や無理をしているなら、結婚は今は保留にして付き合い方を見直すのが良いでしょう。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[浮気編]
■正位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてペンタクルの6の正位置が出た場合、基本的には心配ありませんが、パートナーが誘惑を断り切れなくて一夜だけの浮気をしてしまう可能性が少し残っています。
パートナーは基本的にあなたとの関係性を大切にしています。ただ、善意で異性の相談に乗ってあげているうちに気に入られてしまい誘惑されるということがあるかもしれません。
必ずしもパートナーが浮気をしているわけではありません。
あなたが寛容になれずに疑り深くなってしまっている一面もあるでしょう。パートナーが他人に優しくしてあげることを許容できないでいるということはないでしょうか。
■逆位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてペンタクルの6の逆位置が出た場合、正位置よりも浮気をする可能性は低いでしょう。
彼は自分が損する可能性のあることには手を出しません。あなたというパートナーがいることで恋人という関係性はそれで十分だと考えており、それ以外のリスクのある他人と関係を結ぶことには興味が無いでしょう。
むしろあなたを恋人として強く意識しておりその関係に完全性を求めているので、逆にあなたの浮気を疑ってくるかもしれません。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[人間関係編]
■正位置の意味
人間関係の悩みでペンタクルの6の正位置が出た場合、人と良い関係性を築ける予感があります。
ビジネスでもプライベートでも良い人と巡り会うことができ、適度な距離で楽しく過ごすことが出来そうです。同じ趣味を持つ友人と一緒に出かけて趣味の話をしたり、共通の友人を通して新しく仲良くなる人が増えたりと、交流の輪を広げていけるでしょう。
ビジネスパートナーとは持ちつ持たれつの関係で、互いに対等な立場で話が出来ます。ギブアンドテイクがしっかり成り立っているので不満も起こらないでしょう。
■逆位置の意味
人間関係の悩みでペンタクルの6の逆位置が出た場合、表面上はうまく付き合えていても内心気疲れしている関係が多くなるでしょう。
人の裏の面が見えて幻滅する・戸惑う予感です。外面がよく、仲が良いと思っていた人に裏で陰口を叩かれていたり、常にマウントポジションを取ろうとしてくる人に目をつけられたりするかもしれません。人によって態度をコロコロ変える人にあきれ、不当に扱われていると感じることもあるでしょう。
こういう人々と接していると自分まで同じようになってしまう可能性があります。なるべく距離を取り、底の浅い関係だと思う人とはそこそこに付き合いをとどめましょう。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[仕事編]
■正位置の意味
仕事に関してペンタクルの6の正位置が出た場合、成功を収められそうな予感があります。
商売繁盛の運気です。あなたにとって有利な条件で仕事を受注できそうですし、期待した以上の成果も得られます。
ビジネスパートナーに恵まれて取引がトントン拍子に進むでしょう。人の親切や引き立てに感謝し、おごらずにあなたも同じように誰かに親切にしてあげることでさらに運勢が上向きになります。
人との関係性が向上する時期で、人から人への情報の伝達や紹介、仲介がスムーズなので、転職や起業を考えている人にも良い暗示です。
■逆位置の意味
仕事に関してペンタクルの6の逆位置が出た場合、不当な評価や不平等な取引を表しています。ペンタクルのスートはお金という意味を持っているためビジネスに関係性が強く、とくにペンタクルの6は取引や需要と供給といったことを司っているため、仕事関係の意味合いが強いカードです。
これが逆位置で出ると、お金で人を支配する(される)という意味になってしまい、あなたの思うようなビジネスが展開できない可能性が高いです。
転職したらブラック企業に当たってしまったり、こちらに損な要求をのまなくてはならなかったりする可能性があります。騙されないように注意深くビジネスの相手を見極めましょう。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[未来編]
■正位置の意味
未来の行く末を占ってペンタクルの6の正位置が出た場合、あなたの親切が報われる暗示です。
誰かに何かしてあげたいという気持ちを持つこと、それを行動に起こすことが幸運を引き寄せます。一見損に思える行為をしても、それが善行であれば巡り巡っていつかあなたの益になってかえってくるでしょう。
人間関係も良くなる暗示です。人と善意をキャッチボールするような、人間のあたたかみを感じられる日々が過ごせそうです。
■逆位置の意味
未来の行く末を占ってペンタクルの6の逆位置が出た場合、人間関係の悪化、生活のバランスが崩れることなどが予想されます。
頑張ったことが徒労に終わる暗示です。期待を下回る見返りにがっかりしてしまいそう。不当な評価を受けたり、良い人だと思っていた人に実は裏の顔があったりと、予想を悪い方に裏切られる予感があります。
嘘や偽りの関係、見せかけの態度に気をつけましょう。また、あなた自身がズルをしたり、偽りの姿で人を騙したりしている可能性も示唆します。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[人生編]
■正位置の意味
人生について占ってペンタクルの6の正位置が出た時、あなたは今心に余裕が持てている状態です。寛大さや優位性を持って人に接することになります。「与える側」に回ることになるでしょう。
人との関わりがあなたにとって大きな意味を持つでしょう。助けを必要としている人には積極的に手を差し伸べていくべきです。金銭だけではなく、精神的な援助をあらわすこともあります。そうすることで自分が助かる、あるいは助けてもらう方向へ道が開けていくでしょう。施すことであなたも与えられるのです。
■逆位置の意味
人生について占ってペンタクルの6の逆位置が出た時、あなたの周りの関係性のバランスが崩れていることが主な意味として示唆されます。
相手を支配したい・束縛したいと思っていることや、偽りの姿で接していること、扱いのわりに見返りを期待しすぎていることなどがあげられるでしょう。これらの態度を取ってしまっているなら反省し、正当な取引や関係性を結ぶべきです。あなたがそれらをされる側であるなら、それらを正すべく声を上げましょう。
「関係性」という正位置の意味と逆になるということを突き詰めるならば、むしろ優位性がまったく存在せず、あなたが完全に独立した立場を取っているという解釈も出来ます。対等な立場からの交渉を意味することもあるのです。
ペンタクルの6の正位置・逆位置の意味[金運編]
■正位置の意味
ペンタクルの6の正位置が出た時の金運はとても好調です。対人運が良いため、人との関わりの中で得をすることが多くなります。嬉しいプレゼントがもらえる気配。ビジネス面でも成功を収められるでしょう。ボーナスが出る可能性もあります。
表面上の損得に縛られないことが肝心です。ボランティア活動など、一見損に見える行為も積極的に行ってみましょう。お金なのか物質的な報酬なのか、はたまた精神的な報酬かは分かりませんが、あとあとあなたに何か良いことが返ってきそうです。
■逆位置の意味
ペンタクルの6の逆位置が出た時の金運はまずまずですが、行いに注意が必要です。もともと金銭の意味が強いカードなので運勢としては悪くありません。特に貯蓄には適しています。
しかしケチになりすぎて労力や援助を出し惜しみ、かえって損をする暗示があります。特にビジネス面での不当な労働や不正に注意です。脱税などの違法な手段や倫理的に許されない行為で得られるお金に目がくらんでしまうことに気をつけましょう。金銭感覚のバランスが崩れることを意味しているので、ため込みすぎだけでなく使いすぎもありえます。
ペンタクルの6が正位置で出たときの対策アドバイス
ペンタクルの6の正位置は、人との関係性を表すカードです。与える側になるか受け取る側になるか、どちらの立場となるかで読み方は随分変わります。多くは、与える側がカードの主人公だと考え、あなたがそちら側になるという解釈をします。
助けを求めている人に手を差し伸べることであなた自身も何か報酬や成果を得ることができるでしょう。しかし、あなたがいつ「受け取る側」の立場に回ってもおかしくありません。人生には「困ったら素直に助けを求めること、そして困っている人にはすすんで手を貸すこと」が大切なのでしょう。
ペンタクルの6が逆位置で出たときの対策アドバイス
ペンタクルの6の逆位置は、人との関係性のバランスがうまく保てていない状態を表します。支配する側・あるいはされる側になっており、嘘や隠し事のある関係性、見せかけの善意、頑張っても甲斐の無いことなどの意味があります。
相手を束縛したい、支配したいと思っていないでしょうか。ずるい考えを起こさず、何かをしてもらったら正当な報酬を支払うべきです。ビジネス的な関係性に限らず、友人や恋人、家族などの精神的なつながりについても同じことがいえます。その人の意思を尊重してあげるべきです。
他の解釈としては、利害を考えない寛容で気前の良い関係や、完全に対等な関係という意味もあります。
まとめ
「ペンタクルの6」は関係性のカード。人間同士の力関係を表します。正位置ならバランスが取れている状態、逆位置はバランスが崩れている状態を示しています。
助けを必要としている人に手を差し伸べると、なんらかの形であなたにも見返りがあるでしょう。ただし報酬を期待して行う慈善事業では得られるモノは少ないです。表面上の損得に縛られないことで、あなたは成長するでしょう。
何かをしてもらう側になった場合も、それに対して何が返せるか、もらったものを何に役立てていくかについてしっかり考えましょう。