ソードとは剣のこと。剣は戦いを司るものですが、刃のある道具は日常生活にも役立つもの。非常に便利だけれども繊細で、扱うためには知性と洞察力が必要なあやうい道具ということです。そんなソードは風のエレメントに対応しており、理性、知力、冷静さ、正義などを表します。
ソードの3は、小アルカナの中でも最もシンプルで、最も直接的な意味を持つカードの一つです。大きなハートに3本のソードが深々と刺さっています。このシンプルな絵柄だけで、このカードの表す「悲しみ、傷つくこと」という意味がダイレクトに伝わってきます。
このソードの3がタロット占いにおいて表す意味について、こちらでは基本的な事柄をご紹介します。恋愛・仕事・金運など、様々な状況別にソードの3の正位置・逆位置が表す内容について見ていきましょう。
タロットカードのソード(剣)の3とは?基本的意味と内容
大地も無ければ人もおらず、空は雲に覆われて寒々しい空気の中雨が降り注いでいます。その中心に愛や心臓を象徴するハートがあり、そこに三本の剣が深々と突き刺さっています。それは誰が見てもわかりやすい構図で、悲しみや痛みを表しています。
でも、三本の剣の切っ先がそれぞれバランスの取れた方向を向いていて、この絵がすっきりと統制が取れた姿をしているのは、悲しみを乗り越えて、いずれは穏やかな心境へたどり着く可能性をこのカードが示していることのあらわれです。
正位置では知りたくなかった事実、不本意な状況に対する悲しみや傷ついた心を表すとともに、それを理解し受け入れることで悲しみを乗り越えられる可能性を示します。
逆位置では、ショックな出来事に混乱して、拒絶・逃避の行動を示してしまう可能性を示唆します。苦しみや痛みが長引くことも表します。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[恋愛編]
■正位置の意味
ソードの3の正位置は、恋愛においてはケンカや別れ、恋で傷つくことを意味しています。
失恋やもめ事など痛みを伴う出来事があることを予感させます。三角関係や浮気が発覚すること、裏切りで愛が引き裂かれること、ケンカで傷つけ合うことなどがあるかもしれません。
しかし、痛みや悲しみを知らなければいつまでたってもあなたとあなたの恋は幼いままです。恋するつらさを知ってこそ、人間的に大きく成長できるのです。
今、あなたには精神的に成熟するチャンスに巡り会っていると思ってください。この試練を耐え忍び、そして乗り越えれば、あなたは大きく変われるでしょう。
■逆位置の意味
ソードの3の逆位置は、正位置よりもさらに深刻な恋愛トラブルに陥る予感を示します。傷つくことに耐えきれず、逃げ出したり心を閉ざしたりしてしまいそうです。あるいはそうせざるを得ないような、到底受け止めきれないほどの辛い思いをさせられることになるかもしれません。
目の前の現実を受け入れることが出来ないために痛みが長引く可能性も示唆されます。自分で悪い妄想に浸ってしまい、気持ちの悪循環からなかなか抜け出せないことに。
そのような事態を起こさないように今からできることを頑張るか、起きてしまったら被害妄想に陥らないで、できるだけ気持ちの整理をして。どのようなことも、受け止め方次第で変わる可能性はあります。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[相手の気持ち編]
■正位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの3の正位置が出た場合、相手の心は傷ついています。恋愛どころでは無い可能性も大きいです。
あなたに関係があることならば慎重になったほうがいいですが、傷が癒えるまでそっと寄り添ってあげて見守ることにしましょう。相手は苦しいながらも悲しみや痛みを受け入れようとしています。時間と共に問題は解決の方向へ向かうでしょう。
問題の原因があなたとのことであれば、仲違いや別れの予感もあります。痛みを学ぶ恋になる可能性も。
■逆位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの3の逆位置が出た場合、相手はとても恋愛に前向きになれない気持ちでいるようです。
ショックな出来事に混乱している状態です。これまであなたと良い関係であったとしても、良くない終わり方になってしまう可能性もあります。
ただ、あなたまで相手の気持ちに感化されて悲観的になってしまうのはよくありません。前向きになれるように努力し、できるなら相手にもそうなってもらうように働きかけてみましょう。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[復縁編]
■正位置の意味
復縁したいと願っていてソードの3の正位置が出た場合、復縁が叶う可能性はあるとはいえない状況です。どのような展開になったとしても、あなたが傷つくことは避けられないでしょう。
別れを選んだとしても、復縁への道を選んだとしても、心が引き裂かれるような辛い思いをしなくてはなりません。もしかしたら選ぶことさえ出来ず、ある事実を突きつけられてそれに耐えるしか無い状況になるかも。
しかし、これは避けられないことです。悲しみや痛みを受け入れることも人生の一部。落ち着けばあなたの心は一段と成長しているはずです。
■逆位置の意味
復縁したいと願っていてソードの3の逆位置が出た場合、少し複雑な状況になる可能性があります。
恋が一度完全に終わってしまった状態なら、思いも寄らぬところから新しい恋が芽生える可能性があります。元の恋人と新しい恋人との間で揺れ、どうしたらいいのか分からなくなってしまうかも。葛藤に苦しむことになるでしょう。
道を選ぶことに苦しさを感じるなら、先延ばしにして冷静になれる時を待つのも手です。いずれ機は熟し、選ぶ道が見えてくるでしょう。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[片思い編]
■正位置の意味
片思いしていてソードの3の正位置が出た場合、ややこしい恋になってしまいそう。
暗雲が立ちこめる運気です。あなたの恋は前途多難、トラブルが絶えない予感があります。ケンカや仲違い、浮気や三角関係などが発生する可能性も表します。痛みを伴う恋になるでしょう。
ただ、恋とはいつも波瀾万丈です。うまくいかないこと、傷つくことも当たり前に起こるものです。様々な恋を経験することは、あなたの心が成長する糧になります。
■逆位置の意味
片思いしていてソードの3の逆位置が出た場合、この恋を諦めそうになる予感があります。
正位置よりもさらに苦しい恋になりそう。真実を直視できないようなショッキングな出来事が起こる可能性があります。
嫉妬深さや悪い妄想にとらわれ、愛していたはずの相手を憎んだり、恋のライバルに異常な敵意を抱いたりすることもありえます。すべてを拒絶して心を閉ざしてしまうようなことになるかもしれません。
被害妄想に陥らないようにして下さい。まずは落ち着いて、気持ちの整理をしましょう。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[結婚編]
■正位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの3の正位置が出た場合、結婚に適した時期とは言えないでしょう。しかし、さらに未来には良い可能性が残っています。
結婚の話を具体的に進めようとすると、意見の不一致やモチベーションの違いが気になり出すでしょう。無理に結婚を急ごうとするとさらに問題が悪化します。大きなケンカになる可能性が大きいでしょう。
今は機が熟していないと考えて、いったん結婚の話はやめた方が良さそうです。二人の気持ちが揃うまで待ちましょう。根本的に合わないことが分かってしまったなら、別の恋を探してみるのも選択肢の一つです。
■逆位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの3の逆位置が出た場合、結婚の時期としてはまったくふさわしくありません。認めたくない別れや終わりの予感さえある時期です。
現実を直視できないようなショックな出来事が起こる可能性があり、結婚どころではなくなってしまいそうです。相手の浮気が発覚したり、別れに至ってしまったりと、大きな悲しみや痛みを伴う出来事が起こる可能性があります。また、実際に別れることは無くても、別れるかもしれないという良くない想像があなたを支配してしまいそうです。
今はとにかく、あなたの心を平穏な状態に戻すことに尽力するのが良いでしょう。負の感情はなるべくひきずらないようにしたいものです。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[浮気編]
■正位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソードの3の正位置が出た場合、浮気をしている可能性はかなり高い状態といえます。
ソードの3は傷ついたハートを表します。あなたの心に剣が突き刺さり、痛むような出来事が発生する予感。浮気や三角関係、別れなどを表すカードです。嫌な予感は的中するでしょう。大げんかに発展するかもしれません。
しかし、あなたが浮気を見て見ぬふりが出来ないならば、いずれ向き合わなければならない問題だったのです。傷ついても仕方が無いと覚悟を決めるしかありません。相手と真剣に話し合う良い機会です。
■逆位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソード3の逆位置が出た場合、浮気の可能性あり。そのことが原因で別れる予感もあります。
信じられない裏切りをされている可能性があります。修復が不可能なところまでふたりの仲はこじれてしまうかも。しかし、たとえ別れることになっても心はスッキリしません。長期間失恋の痛みを引きずるでしょう。
復縁の可能性も低く、つらい時間が長く続くことになるのが予想されます。あまり自分を責めないで、できるだけ早く気持ちの整理をつけるしかないでしょう。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[人間関係編]
■正位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの3の正位置が出た場合、なかなか良い関係が築けそうな暗示です。好きになれない人やメリットの無い人と付き合わなくてはいけなくなりそうです。
向こうもあなたに対して好意は持ってくれず、とげとげしい物言いの応酬になってしまうかもしれません。激しいケンカに発展することも少なくなさそうです。
あなたの言い方が少々きついのかもしれません。しばらくすれば環境または気持ちが変わって今よりも落ち着くと予想されるので、ここは耐え忍んで下さい。
■逆位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの3の逆位置が出た場合、対人関係でどうしても受け入れられないことがあり、体調や心のバランスを崩してしまいかねません。
周りにネガティブな人や攻撃的な人などが多く、会話をしてもいつも良くない方向に進んでしまいそう。しまいには直接何か言われていなくても、誰かに自分の悪い噂をされているのでは無いかと疑心暗鬼に陥って、いつも不安で暗い気持ちになっていきそうです。
どうしても悩みがちになってしまう日々ですが、他人のことはなるべく気にしないように。マイペースを保ちましょう。休日には気分転換をしっかり行って下さい。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[仕事編]
■正位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの3の正位置が出た場合、ミスが増えそうな暗示です。
プレゼンを失敗したり、人間関係に困ったりと、悩み事が絶えない時期となるでしょう。悲しみや痛みを伴う出来事を表すカードなので、場合によっては不採用や辞職を意味することもあります。
しかし、つらい時こそレベルアップするチャンスだととらえましょう。この時期を乗り越えればあなたは一回り成長できるはずです。今を耐え忍んでいれば、そのうち光が見えてきます。今すぐは転職などの大きな決断を控え、先延ばしにした方が良いでしょう。
■逆位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの3の逆位置が出た場合、かなりの痛手を受けることになるでしょう。
劣悪な仕事環境におかれて苦しむことになるかもしれません。負いきれない責任を求められたり、処理しきれないほどの重労働を抱えたりしそう。仕事として割り切れないと悩むような出来事もあるでしょう。また、正位置から「ミスをする、失敗する」という意味はありましたが、それがより手痛い内容になってきそうです。
気にしないようにしてバッサリと切り替えていくか、悩み抜いてこれからの人生のバネにするかとなるでしょう。あまり落ち込んだ気持ちを引きずっては、体まで壊してしまいかねません。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[未来編]
■正位置の意味
未来の行く末を占ってソードの3の正位置が出た場合、あなたに傷つくことや心の痛みが伴う出来事が起こることを予期する内容になります。
避けられない別れや、仲違い、失敗や落胆することなどがあるでしょう。そして同時にこのカードは「終わり」を意味してもいます。トラブルや悲しみとともに問題が決着することや、物事が終焉を迎えることを予感させます。
しかし、これはあなたが成長する良い機会でもあります。あなたはその出来事を受け止め、失意の中にありつつも、乗り越えて一歩踏み出していくことが出来るのです。あなたの中にある強さを信じて下さい。
■逆位置の意味
未来の行く末を占ってソードの3の逆位置が出た場合、正位置とだいたい同じ意味になりますが、悲しみや痛みの程度が大きくなる可能性があります。
知りたくないことを知ってしまい、心の整理が出来ずに大きなショックを受けそうです。とても正面から受け入れることが出来ず、拒絶や逃避に走ってしまうでしょう。現実を受け入れることが出来ないため、傷心の状態が長引く可能性もあります。
時間がかかるかもしれませんが、できるだけ心の回復に努めましょう。受け止め方次第という考え方も出来ます。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[人生編]
■正位置の意味
人生の悩みにおいてソードの3の正位置が出たなら、悲しみや痛みから学ぶことがあるということを教えられています。
ソードは理性や賢さを表しますが、戦争の道具としての側面を持つことから冷たさ、嘆きや悲しみも象徴しています。その悲しみのエネルギーが最もシンプルに現われているのがこの3のカードです。描かれている絵の通り、失恋、別れ、失敗、挫折など心が傷つく出来事があるでしょう。
しかし、痛みを心で受け止めることにより、それを高みへ引き上げ、いつか癒しや悟りを見つけることが出来ると言うこともこのカードは同時に教えてくれています。救いもあることを忘れてはなりません。
■逆位置の意味
人生の悩みにおいてソードの3の逆位置が出ると、基本的に正位置と同じかそれよりもつらい、心が傷つく出来事があるという意味になります。とても受け止めきれないことに深く悩み、拒絶し心を閉ざしてしまうことがあるかもしれません。
ただ、逆位置の場合悲しみからの回復、痛みからの解放を表す場合もあります。どんなに深い傷も強い痛みも、時間の経過と共に薄まり、癒しとなる出来事が起き、いずれは消えていくものです。カードの意味も人生の意味も受け止め方次第なのです。
ソードの3の正位置・逆位置の意味[金運編]
■正位置の意味
ソードの3の正位置が出た時の金運はかなりピンチです。損失のある暗示です。仕事で失敗して減収となるとか、失業の恐れもあります。投資やギャンブルで失敗する予感もあります。盗難・詐欺にも気をつけて下さい。
日々のストレスから散財してしまうことも考えられます。気分転換にお金を使ってスッキリするということもありかもしれませんが、やりすぎてすっからかんにならないように注意しましょう。
■逆位置の意味
ソードの3の逆位置が出た時の金運は、正位置よりもさらにピンチな状況です。収入の減少に加えて支出も無駄に増えてしまうかもしれません。お金が全く貯まらないどころか、日々の生活も苦しくなるかも。
ただ、これらは普段からの自分の不注意が生んだことかもしれません。いい機会なので自分の金銭感覚を見直し、引き締め直しましょう。また、この時期は他人を当てにしてもダメです。借金はしない方が良いでしょう。それどころか、貸したお金さえ返ってこないかもしれません。
ソードの3が正位置で出たときの対策アドバイス
ソードの3の正位置は、痛みや悲しみをシンプルに表すカードです。心が深く傷つくような、ショッキングな出来事が未来に起こる可能性、あるいは今まさに起こっていることを表しています。
このカードはこの悲しみを避けよという警告をしているのではおそらくありません。理解し受け入れよと諭しているのです。
起こってしまったことは覆せないのだから、それから何を学び、どう活かしていくかが肝心です。今こそ成長の時と捉え、受け止めて乗り越えられるように励んでください。逃げずに耐えしのげばいつかは光が見えるはずです。
ソードの3が逆位置で出たときの対策アドバイス
ソードの3の逆位置は、ショックな出来事に混乱し、とても受け止められないほどの痛みを抱えてしまうことを予感させるカードです。苦しみを回避しようとするか、拒否して心を閉ざしてしまうことを表しています。
基本的には悪い意味のカードとなってしまいますが、この状態は決して逃れることの出来ないものではありません。このカードの意味が「苦しみや痛みからの解放」になるように努力していくべきなのです。
まずはできるだけ冷静になって気持ちの整理をしてください。また、受け止め方次第でつらさや苦しみを軽くすることができる可能性がありますので、被害妄想に陥らないように色々な視点からものごとを考えてみましょう。
まとめ
「ソードの3」は悲しみのカード。シンプルな絵柄でダイレクトに悲しさ、嘆き、痛みを伝えてくれます。正位置では痛みを伴うこともしっかり受け止めて理解することで次のステップへ進めることを、逆位置では悲しい出来事に混乱し、逃避的になってしまっていることを表しています。
悲しみや痛みは誰しも避けたいものですが、一度も経験しないままでは決してすまないでしょう。悲しみを穏やかに受け入れることで、それを乗り越え、癒しを見つけることが出来るのです。