ソードとは剣のこと。剣は戦いを司るものですが、刃のある道具は日常生活にも役立つもの。非常に便利だけれども繊細で、扱うためには知性と洞察力が必要なあやうい道具ということです。そんなソードは風のエレメントに対応しており、理性、知力、冷静さ、正義などを表します。
ソードの6は、静かな湖(川かもしれません)をゆっくりと進んでいく船に乗る人々が主人公です。前に座っている子供連れの客は、うつむいて顔を上げようともしません。その眼前には鋭利な剣が何本も突き立っていて、悲壮感が漂っています。
しかし、湖は凪いで穏やかです。親子がこれから向かう場所は、少なくとも以前より良い場所であるという予感がします。
このソードの6がタロット占いにおいて表す意味について、こちらでは基本的な事柄をご紹介します。恋愛・仕事・金運など、様々な状況別にソードの6の正位置・逆位置が表す内容について見ていきましょう。
タロットカードのソード(剣)の6とは?基本的意味と内容
船をこぐ男性と、前に座っている二人の親子。誰もこちらを向いておらず、彼らの表情はうかがえません。ただ、布をすっぽりとかぶり、うつむいて顔を隠している客らしき人物は、なんとなく悲しそうな雰囲気を漂わせています。すべてを捨てて逃げていくからでしょうか?
空は灰色で暗いけれども、湖の波は穏やかです。まだ距離はありますが、向こう岸には問題なく着けそうです。目的地に着いたなら、彼らは顔を上げて晴れやかな表情を見せてくれるでしょうか?
正位置では苦しい状況から抜け出しつつあることを表します。人生の痛みや苦労が徐々に遠ざかり、希望が近づいてくるということを意味しています。
逆位置では、困難な状況からなかなか逃れられないこと、長い間続く苦しい状況にさらに混乱がもたらされることを意味します。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[恋愛編]
■正位置の意味
ソードの6の正位置は、トラブルが遠ざかり、事態が好転する運気であることを示しています。恋愛においても新しい出会いがあることや、関係に好転があることを表します。
徐々に二人の距離が縮まっていく予感。価値観を共有できる恋になるでしょう。トラブルがあって困っていた場合、突破口が見つかることもあります。
旅・移動の意味もあるカードなので、引っ越しによる遠距離恋愛・同棲などお互いの位置が変わる可能性も示します。それが二人の仲を引き裂くことも、引き寄せることもあるでしょう。
■逆位置の意味
ソードの6の逆位置は、困難な状況から逃れられない、抜け出したとしても叉いずれ戻ってしまうことを表すカードです。恋愛においてもしばらくは苦境と呼べるような状況が続いてしまいそうです。
恋人同士の場合、もはや愛が無いのに泥沼化した関係のままズルズルと続くことになったり、DV・ストーカーなどゆがんだ愛情をぶつけられていたりする可能性があげられます。
片思いの人はなかなか進展がなさそうです。諦めて新しい恋を探すか、粘り強く頑張るかを選ぶ必要があるでしょう。
どのような行動を取ればいいかは場合によって変わってきますので、リーディングは慎重になる必要があります。何枚かカードを引いて、他のカードと照らし合わせて判断するといいでしょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[相手の気持ち編]
■正位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの6の正位置が出た場合、相手の心は平穏な状態へ向かおうとしています。落ち着いて、ものごとの整理を始めようとしているようです。
あなたに好意を持っている場合、恋人同士の場合は、価値観を共有し合える関係になるでしょう。これからどんどん仲が深まっていくはずです。
ただ、ソードの6本来の意味は「今居る場所から遠ざかる」ことです。あなたから離れようとしている、気持ちが冷めていることを表す場合もありますので、過去・現在の関係性も踏まえてリーディングは慎重に行ってください。
■逆位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの6の逆位置が出た場合、相手はあまり恋愛に前向きになれない気持ちでいるようです。
恋人同士で無い場合は、あなたに興味が無いか、気持ちが冷めてきています。恋人同士であっても、この先の進展が見えずに立ち止まってしまっている状態。このままでいいのかと考えているようです。しばらくはギクシャクした関係が続いてしまうかもしれません。
真剣に向き合って欲しいのなら、そのように積極的に促すべきです。そうしないと相手はあなたを見てくれないでしょう。ただし、その結果衝突して仲違いしてしまう可能性もあります。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[復縁編]
■正位置の意味
復縁したいと願っていてソードの6の正位置が出た場合、復縁が叶う可能性は五分五分でしょう。でも、たとえ復縁に失敗しても新しい出会いがありそうです。
ソードの6は悪い状況から抜け出す暗示です。トラブルや悲しい状態から遠ざかり、徐々に希望が見えてくると言う意味を持っています。相手もあなたにまだ未練があり、別れたことを後悔しているのなら、もう一度やり直そうと言ってくれる可能性があります。
ただし「新天地へ向かう」という意味として考えると、別れてしまうというリーディングもできます。その場合も、悲しみは長く続きません。新しい出会いがあるでしょう。
■逆位置の意味
復縁したいと願っていてソードの6の逆位置が出た場合、状況が停滞しそうな暗示です。お互いに復縁したほうがいいのか諦めた方が良いのか迷っています。
ふたりの関係は泥沼化しており、何も解決しないまま復縁しても結局同じことの繰り返しになることは予想がついているからです。しかし、傷つくのを覚悟で話し合いをする勇気も、きっぱりと諦めてしまう勇気もまだ無く、ウジウジしてしまっているのが現状です。
まだ冷静になることがお互いに出来ていないということです。焦らず、時間をかけて傷を癒し、相手への気持ちを整理しましょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[片思い編]
■正位置の意味
片思いしていてソードの6の正位置が出た場合、恋に進展がありそう。トラブルが遠ざかり、良い方向に進む運気がやって来ています。今まで悩んだり困っていたりしたことがあるならば、それは解決し、恋をよい形で進めていくことが出来そうです。
ただし、進展のスピードはゆっくりです。焦らずにいきましょう。着実に恋が実るように十分に準備して足固めをしていけば、愛を勝ち取れる可能性は大きいでしょう。
■逆位置の意味
片思いしていてソードの6の逆位置が出た場合、なかなか進展しなくてやきもきしそう。相手と接触する機会さえ少なくなってしまうかもしれません。距離を詰めようとやったことが裏目に出て、かえって溝が開いてしまいそうです。やっと会えても話題が合わずに会話がギクシャクしてしまい、気まずい思いをすることに。
今はジタバタしてもうまくいかないので、一度距離を取りましょう。どうしても諦められないならば、長期戦で臨む覚悟を。そしてもう一度計画を練り直しましょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[結婚編]
■正位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの6の正位置が出た場合、結婚に適した時期です。
順調に交際が進んでいます。ここまでにいたる道のりは決して楽ではありませんでしたが、困難を乗り越えてきた分だけ二人の絆は固いものになっていることでしょう。結婚を決めるのにはふさわしい時期といえます。
ただ、まだまだゴールへの道のりは長いです。やるべきことも決めなくてはいけないことも山積み。でも、ここまで着た二人なら、きっとやり遂げることができるはずです。
フリーの人は求める条件や出会いの場所を変えてみましょう。何か良い変化があるはずです。
■逆位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの6の逆位置が出た場合、結婚の時期としてはあまりふさわしくないかもしれません。結婚が前提で付き合っていても、話が停滞し始める時期です。
なにかと問題が持ち上がり、結婚に向けて進むのが難しくなってしまいそう。困難な状況から逃れられない、または抜け出したと思っても叉同じような問題にぶつかってしまうといった状態です。この運気の状態はしばらく続くと予想しましょう。諦めないならば長期戦を覚悟するしか無いでしょう。
フリーの人は出会いがそもそも無くて焦りそう。躍起になっても状況は変わりません。開き直ってどっしり構えましょう。今までとは全く違う方法を試してみるのも良いでしょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[浮気編]
■正位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソードの6の正位置が出た場合、浮気をしている可能性はあります。悪いことの後に良いことが来る暗示。相手の裏切りに落ち込む出来事があるかもしれません。
しかし、これが発覚することで救いになる可能性があります。相手が反省してこれからはしないと約束してくれ、絆が深まるなど。あるいは、浮気をされたらさっさと別れて新しい人を探す勢いがつくかもしれません。あなたにとってプラスになる出来事が未来にあると考えましょう。
■逆位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソード6の逆位置が出た場合、浮気の可能性あり。そのことが原因で関係が悪化するでしょう。別れにつながることも。
ショックが強く、なかなか立ち直れない出来事が起こる可能性があります。愛憎劇のような波乱の展開が待っていそうです。長い間だまされていたことに気づく、思わぬ形でひどい裏切りを受けるなど、ふたりの関係は荒れ模様になる予感。
ここで取り乱さずに毅然とした態度を取れるかどうかで、あなたが今後の展開の主導権を握れるかどうかが決まります。自暴自棄はNG。気を確かに持ちましょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[人間関係編]
■正位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの6の正位置が出た場合、これから良い関係が築ける可能性があります。
互いを理解し合える関係性になれそう。同じ夢や目標を持つ人と知り合えたり、困っているときに救いの手を差し伸べてもらえたりということがあるでしょう。反対に、付き合うのが苦痛だった人とは縁が薄れていきます。
困っていることは徐々に解決し、人の中で過ごすのが楽になっていきそうです。新天地に移動する人も、行く先で出会う人々とうまくやれそうな暗示です。
■逆位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの6の逆位置が出た場合、対人関係に悩む日々になってしまいそうです。どうもなじめずに周囲との会話がギクシャクしそう。
トラブルに巻き込まれる可能性もあります。仲の良い人とも、接近しすぎると良いことがありません。特に長く一緒に居るときは注意しましょう。
旅先など、どうしても一緒に居なくてはならないときにケンカして気まずい雰囲気になるかも。今良好な関係を築けている人とも、ほどよい距離感を保ったままのほうが良さそうです。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[仕事編]
■正位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの6の正位置が出た場合、良い業績を上げられそうな暗示です。ものごとが軌道に乗り始めます。新しいことを始めるのにも適しています。
これまで伸び悩んでいた人も、心機一転して頑張れば良い成果を出せるでしょう。ただ結果はすぐに出るものでは無く、地道な努力をこれからも続けていくことが必要です。
また、ソードの6は「旅」を意味するカードでもあります。出張や転勤、異動などの出来事があるかも。転職を考えているなら好機のカードです。
■逆位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの6の逆位置が出た場合、業績が伸び悩んでしまうかもしれません。トラブルが起きて行き詰まったり、信用の無い仕事相手と組まされたりしそうです。
あなた自身もやる気があまり起きない時期。目標や未来のビジョンも見えず、ただダラダラと時間を浪費してしまい、ゴールの見えない時間が続きそうです。
無理のある仕事内容なら、計画を根本的に見直す必要があるかもしれません。あなたの勤務態度に問題があるなら、逃げたり先延ばしにしても何も変わらないと覚悟を決めましょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[未来編]
■正位置の意味
未来の行く末を占ってソードの6の正位置が出た場合、苦しい状況から抜け出して次のステージへ向かうことを表しています。
もし今のあなたの状況が困難で、痛みや苦労を抱えていたとしても、それは徐々に遠ざかり、過去のものになっていくでしょう。代わりに、新しい希望ある未来があなたを待っています。ゆっくりとではありますが、環境は確実に良くなっていきます。
「旅」を表すこともあるカードです。近々旅行に出かけたり、転職、転居など居場所が変わったりすることがあるかもしれません。
■逆位置の意味
未来の行く末を占ってソードの6の逆位置が出た場合、荒れ模様の未来が待っています。脱したと思った困難が舞い戻ってくる、あるいは逃げ出したくても逃げ出せない、逃げ切れないと感じる状況に追い込まれそうです。病やけがが悪化する・ぶり返すなどの可能性もあります。
葛藤や心配を引き起こす未来になるかもしれません。しかし、これも耐えるしか道はありません。じっと耐え忍ぶ、あるいは立ち向かっていれば、最終的には正位置の意味、すなわち解放や自由に結末は収束していくでしょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[人生編]
■正位置の意味
人生の悩みにおいてソードの6の正位置が出たなら、人生の痛みや苦労を抱えている状態から徐々に解放されていくでしょう。
カードの登場人物が後ろを向き、沈黙している様子から、「隠された物事」「沈黙」に目を向けよという意味であるとする説もあります。船の先端に突き刺さる剣は、船に乗っている人物達がかかえる痛みや悲しい思い出を象徴しているように見えます。
今はこの剣で前が見えないけれど、いずれこの船はどこか新しい場所に着くでしょう。そうしたらうつむいた人物はマントを脱ぎ、晴れやかな顔で歩き出すでしょうか。
痛みや苦しみは徐々に遠ざかり、褪せていくでしょう。新しい希望に向けて再び立ち上がるべき時です。もし今動けないほど辛くても、未来に希望があることを知ってください。
■逆位置の意味
人生の悩みにおいてソードの6の逆位置が出ると、葛藤や心配がしばらくこの先も続くと言うことを表します。
病気・自己・計画の遅延・借金など、トラブルの内容は様々でしょう。逃げたくても逃げられない状況、堂々巡りの状況に追い込まれてしまいそうです。未来がどうなるか分からず、心細く悩ましい気持ちで過ごさなくてはならないかもしれません。
今は逃げても問題が解決しません。諦めて立ち向かうか、じっと耐えましょう。自暴自棄になってはいけません。問題の本質に向き合うことが必要なのでしょう。
ソードの6の正位置・逆位置の意味[金運編]
■正位置の意味
ソードの6の正位置が出た時の金運は、少し悪いですが、時が経つごとに少しずつ運気が回復してくるでしょう。
すぐに回復するわけではありません。ゆっくりとですが、着実に利益は増えていくでしょう。金欠の状態から脱出できそうです。でも、まだぬか喜びや焦りは禁物。お金の使い方には慎重になってもらいたい時です。くれぐれもよく考えず散財することや、勝てる見込みの少ない賭け事はしないようにしましょう。
かと言って悲観することもありません。安心していつも通りか少し控えめな生活をしていれば、自然に懐が潤ってくるでしょう。
■逆位置の意味
ソードの6の逆位置が出た時の金運は、かなりピンチですので気をつけましょう。トラブルが起きそうな暗示です。借金、盗難、詐欺、事故や病気など、その内容は様々な可能性があります。
このような状況に合っては心も荒んでしまいがちです。くれぐれも自暴自棄になってお金を無駄にしてしまうことのないようにしてください。この状況を脱するまではぜいたくは極力控え、身の周りのことに気をつけておきましょう。損失に備えて対策を取っておくことも必要かもしれません。
ソードの6が正位置で出たときの対策アドバイス
ソードの6の正位置は、人生を旅にたとえ、進み続けることで困難な状況から徐々に脱出する様子を表しています。たとえもしあなたが今人生に困難を感じていたとしても、ゆっくりとですが状況は良くなっていくでしょう。
環境を変える、別の新天地を探すなど具体的な行動を起こした方が良い結果は早く近づくでしょう。今までの考え方・見方を変えるだけでも随分変化するはずです。足取りは重くても、次のステージへ向かうために頑張りましょう。
スピーディーな変化ではありませんが、いずれ傷は癒え、つらい状況も良い方向へ変わっていきます。具体的に転居、転職などの居場所を変えることを表すこともあります。
ソードの6が逆位置で出たときの対策アドバイス
ソードの6の逆位置は、トラブルに巻き込まれる運気を表します。混乱や困難が起こっていてもなかなかそこから抜け出す糸口が見つからなくて困ってしまうでしょう。一度は抜け出せたと思っても、いずれまた同じ環境に舞い戻ってしまうことも表します。
逃げても何も変わらないと覚悟を決めるしかありません。逃げたくても逃げられない状況なら、甘んじて受け入れるしかないでしょう。あるいは逃げ方が悪いのかもしれません。
もっとうまく立ち回る方法、たとえば正直に他人に打ち明けるとか、嘆いてばかりいるのをやめて冷静になるとかいった方法を試してみましょう。耐え抜けば、葛藤や心配は最終的には自由へと繋がるでしょう。
まとめ
「ソードの6」は旅の途中のカード。正位置では苦しい状況から抜け出しつつある状況、希望が見えてくることを、逆位置では困難な状況からなかなか抜け出せない、一度抜けたとしてもまた舞い戻ってしまう可能性を表しています。
ソードの6は「旅」がテーマのカードです。前に進むためには黙々と歩き続ける必要があることや、人生という長い旅のつらさ、苦しさと希望が様々に訪れるということを私たちに教えてくれます。