ソードとは剣のこと。剣は戦いを司るものですが、刃のある道具は日常生活にも役立つもの。非常に便利だけれども繊細で、扱うためには知性と洞察力が必要なあやうい道具ということです。そんなソードは風のエレメントに対応しており、理性、知力、冷静さ、正義などを表します。
ソードの9は「悲しみ」を表します。夜、ベッドの上で顔を覆って嘆いている人物。夜も眠れないほどの悲しみや絶望を感じさせるカードです。ただ、悲劇ばかりのカードではありません。ソードは理性や冷静な考えを表しているので、目覚めや気付きも示されています。
このソードの9がタロット占いにおいて表す意味について、こちらでは基本的な事柄をご紹介します。恋愛・仕事・金運など、様々な状況別にソードの9の正位置・逆位置が表す内容について見ていきましょう。
タロットカードのソード(剣)の9とは?基本的意味と内容
ベッドの上で嘆く人物。顔を覆っているため性別はよくわかりません。悪夢を見ており、目覚めてもその恐怖がさめやらぬ状態なのでしょうか。あるいは夜も眠れないほど思い悩むことがあり、夜通し泣いているのでしょうか。
悲しみや不安、罪の意識、緊張を表すカードです。しかし、どんな夜にも夜明けはやって来ます。未来には新たな目覚めや気付きがあることを暗に示してくれているカードでもあるのです。
正位置では強い悲しみ、不安、後悔など負の感情に苛まれる様子を表しています。これから起こる悲劇やトラブルにそなえよという警告の意味もあります。
逆位置でも、正位置とあまり意味が変化しないことが特徴です。悪い状況に向き合おうとせず、卑屈になって絶望から抜け出せない状態を表します。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[恋愛編]
■正位置の意味
ソードの9の正位置は不安や苦しみ、悲しみを暗示するカードです。恋愛における不安やトラブルに悩む様子を表します。別れを感じている、裏切り行為をされているなど、相手を失う予感があり不安で夜も眠れない状況。自分の後悔を表すことも、相手を純粋に心配していることも表す場合があります。
ネガティブな考えにひたっていると、そちらに引きずられてしまい、現実になってしまうというのはありうることです。何かやり残していることや伝えていないことがあるなら、後悔する前に行動を起こしておいた方がいいでしょう。考え過ぎや杞憂の場合もあるので、できるなら相手に気持ちを伝えて考えを共有してください。
■逆位置の意味
ソードの9の逆位置は、悪い状況に向き合う勇気が持てずに逃避していることや、立ち直ろうともがいているけれどもなかなか解決の糸口が見えずに苦悶する様子を表します。
つらい時期となりますが、夜明け前が一番空が暗いように、気付きの時はもうすぐそこまで迫っているでしょう。問題から逃げずにしっかりと向き合えば、この悲しみや痛みを乗り越えて人間として大きく成長できるはずです。一人で抱えきれない問題や悩みの場合、人に打ち明けることもよい解決方法の一つです。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[相手の気持ち編]
■正位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの9の正位置が出た場合、相手はなにかに悩んでいるか、浮かない気持ちでいるようです。なんとなく憂鬱な気分であなたとの恋愛を楽しめないでいます。悩み事を抱えているのかもしれないし、過去の恋愛で悲しい思いをしたことを引きずっているのかもしれません。
恋人同士の場合、あなたに何か隠し事があり、ひそかに罪悪感を抱いているとか、あなたの浮気を疑っていることも考えられます。あなたに対して誤解をしているようなら解いてあげることが必要でしょう。
■逆位置の意味
相手の気持ちを占ってソードの9の逆位置が出た場合、相手は被害妄想が強いときです。かなりネガティブな気分になってしまっています。人に対して攻撃的な態度を取ってしまうかもしれません。もしあなたが傷つけられることがあっても、それは本来の相手の性質ではなく理由のあることかもしれません。
相手が助けを求めているなら、よく理由を聞いて相談に乗ってあげると良いでしょう。相手が恋人の場合、別れを切り出されるかもしれません。相手は悲痛な気持ちになっているようなので、感情的にならずに話を聞いてあげるべきです。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[復縁編]
■正位置の意味
復縁したいと願っていてソードの9の正位置が出た場合、あなたは深く傷つくことになりそうです。なかなか復縁はうまくいきそうにありません。相手はあなたに対してもう興味が無いか、嫌う気持ちが強いようです。勇気を出して連絡しても相手に心ない言葉をかけられたり、無視されたりして悲しい気持ちになるでしょう。
相手の気持ちを知ってなお諦めることが出来なければ、後悔しないような行動をした方がいいのですが、自分の心が傷つく覚悟をしなくてはなりません。いきなりよりを戻そうとせず、まずは友人として少しずつ関係を修復していくことにするか、しばらくアクションを起こさずに機を待った方がよいかもしれません。
■逆位置の意味
復縁したいと願っていてソードの9の逆位置が出た場合、自分の弱さを乗り越えることで復縁は叶うでしょう。今はどうにも被害妄想が強くなってしまっています。夜通し泣き続けたり周りに当たったり、悲しみやつらさで自暴自棄的になってしまうでしょう。
しかし、そのつらさを乗り越えれば回復の始まりです。徐々にあなたは冷静さを取り戻し、現実を直視できるようになるでしょう。傷ついても、その痛みを受け入れることで人は成長できます。いずれ復縁への道も開けるでしょう。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[片思い編]
■正位置の意味
片思いしていてソードの9の正位置が出た場合、精神的にショックを受ける出来事があるでしょう。傷つきやすいとき。緊張と不安でナイーブになっています。
失敗しているところを相手に見られて恥ずかしい思いをしたり、嫌っていると感じるような態度を相手に取られたりして、ひどく傷ついてしまうかも。またはライバルに先を越されてしまうのではないかと心配になるかもしれません。
ネガティブな感情は顔や態度に出てしまい、相手はあなたに対してあまりよくない印象を持つでしょう。心配はいつか現実になるかもしれません。後悔したくないなら勇気を出して行動しましょう。
■逆位置の意味
片思いしていてソードの9の逆位置が出た場合、片思いを諦めてしまいそうになる暗示です。何もかもうまくいかないという思いにさいなまれています。日に日に自信をなくし、告白もしないまま失恋してしまいそうです。
その後は後悔や失恋の痛みが胸を支配し、片思いしていた人の悪口を言って憂さ晴らしをする日々になりそう。良くない状況にあなたを追い込むのはあなた自身だということに気がついて下さい。思いを押し殺すか、失敗を覚悟で告白するか、またはもっと他に良い手があるか、よく考えてください。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[結婚編]
■正位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの9の正位置が出た場合、結婚に適した時期とはあまりいえません。あなたが結婚を願っているのは、強い不安にさいなまれているからかもしれません。
前向きな気持ちで考えていないことがパートナーにも伝わり、嫌な思いをさせてしまいそうです。また、別れや失恋など、結婚の夢が潰えるような悲しいことが起こる可能性も示しています。
自分が不幸だと思えば思うほど幸せは遠のいていきます。今ある幸せを大切にすることで状況は少しずつ良い方へ変わっていくでしょう。
■逆位置の意味
結婚の時期や相手について占ってソードの9の逆位置が出た場合も、結婚に適した時期とは言えません。結婚を焦りすぎているのではありませんか。
恋人の負担になるようなことばかり強いたり、束縛しすぎたりと、お互いに疲れてしまうような関係になっているようです。このままでは結婚は遠そうです。
恋人がいる人は結婚を無理に焦らないで付き合うこと、フリーの人も重いことはあまり考えないで気軽に出会いを探すことで、運勢が良い方向へ向かうでしょう。案外結婚に繋がる出会いがあったり、相手から結婚を意識していると告げられたりするかもしれません。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[浮気編]
■正位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソードの9の正位置が出た場合、浮気をしている可能性は非常に高い状態といえます。ソードの9は悲しみやつらさ、悩みのカードです。
パートナーが浮気をしているのではと疑っているなら、ズバリそれが当たっているかも。しかもその回数や人数が許せないことになっているかもしれません。大きなショックを受けるでしょう。本格的に別れを考えなくてはならなそうです。
■逆位置の意味
パートナーの浮気を疑っていてソードの9の逆位置が出た場合、あなた自身が浮気を疑われる立場に置かれることもあります。
あなたが相手を疑っているように、相手も疑心暗鬼の気持ちが強くなっています。相手を責めるつもりでいたら、あなたの方が逆に責められることになるかもしれません。まずは相手の誤解を解き、不信感を拭うことが第一です。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[人間関係編]
■正位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの9の正位置が出た場合、あまり友好的な関係は作れそうに無いでしょう。かなりドライな関係になりそうです。ドライな人や冷静な人と過ごすことが多くなるようです。
彼らはあなたにあまり気を遣ってはくれないでしょう。深く関わると面倒が起こったり悩み事が増えたりしそうで、彼らに心の内側を見せる機会はほとんどないでしょう。でも、ものごとをはっきり述べてくれる人々は、自分では意識できなかった大事なことに気づかせてくれます。
■逆位置の意味
人間関係の悩みにおいてソードの9の逆位置が出た場合、心が狭くなってしまいそうです。他人とあまり仲良く出来ない、したくない気持ちになっています。あなたは傷つくことを恐れ、保身の気持ちが強くなっています。
頑なになって他人に心を開こうとしないだけでなく、攻撃的にもなってしまいそうです。新しい友人はできにくい状況ですし、仕事の人間関係も良いとは言えません。表面上は無難に接していても、実は陰口や悪い噂話にまみれたドロドロした関係なども示しています。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[仕事編]
■正位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの9の正位置が出た場合、業績は芳しくないことが予想されます。運気は停滞している状態です。現在の状況に悩み、困っているあなたは夢の中でも仕事をしているのではありませんか。
過去の失敗を引きずっているとか、人間関係に悩みがあるなど、様々なことがあなたが仕事をする上で障害になっているかもしれません。うまくいかないのは過度な緊張と不安によるものかもしれません。
不眠など、健康に問題があることを表すカードでもあります。一度ゆっくり休む機会を持つと良いでしょう。自分の意識や注意だけでは改善できない職場環境なら、転職を考えた方が良いかもしれません。
■逆位置の意味
仕事の運勢を占ってソードの9の逆位置が出た場合、正位置と同じく思うようにいかない運気です。仕事で失敗してしまいそうな暗示です。そして、そういう時に素直に非を認められず、他人に責任転嫁してしまいそうです。
常に誰かに足を引っ張られている気がしており、愚痴っぽく、嫌みも多くなってしまうでしょう。職場の人間関係も悪くなっています。問題から逃げないこと、自分の間違いは素直に認めてすぐに直すことを心がけて下さい。あと少しの我慢と努力で、運も上向き始めるでしょう。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[未来編]
■正位置の意味
未来の行く末を占ってソードの9の正位置が出た場合、不安や悩み、後悔で眠れない夜を過ごすことになりそうだということを示しています。
しかし、夜明けは近い状態です。たとえ今が苦しくつらい状況だとしても、あなたはいずれそこから抜け出すことが出来るでしょう。それが少しでも早くおとずれるように前を向いていくべきです。
また、このカードは未来に起こる危険やトラブル、悲しみや傷つく出来事を予期して出る場合もあります。あなたがこれから進む道の困難さを警告する意味に取るなら、それを前向きな形で受け止め、活かしていくこともできるでしょう。その時このカードは単なる悲劇的な意味の不吉なカードではなく、大切なものに気づける予感となります。
■逆位置の意味
未来の行く末を占ってソードの9の逆位置が出た場合、正位置と同じかそれ以上に悪い意味となります。悪い状況に向き合うことが出来ず、苦しみ続けることになりそうです。恨みで暴走したり、疑心暗鬼の気持ちになったり、理解者を失って絶望したりしてしまうかもしれません。
ただし、正位置と同じように、未来に起こることを警告しているとも取れます。今後のあなたの行動や心がけしだいで、悪い未来は避けられる可能性があります。また、苦しい状況があと少しで終わる、回復の兆しとも取れるカードです。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[人生編]
■正位置の意味
人生の悩みにおいてソードの9の正位置が出たなら、何らかの困難に対峙する必要があるのでしょう。ソードの9は人生において厳しい試練を表すカードの一つです。人が誰もが一度は向き合わなくてはならないであろう痛みや悲しみ、悩みや後悔、憂鬱を示しています。
カードの中の人物が顔を覆っているのは、その問題をちゃんと見つめられていないことを表します。ということは、冷静になって問題を見つめることで、この試練を乗り越える糸口が見つかるはずです。または、後悔する前に行動をすることをおすすめします。
■逆位置の意味
人生の悩みにおいてソードの9の逆位置が出ると、自分で自分を哀れんでいるという意味になります。被害妄想的でネガティブな思い込みにとらわれています。
逆位置の場合、正位置よりもその程度が強く、ずっとこんな考え方を続けていては負のスパイラルにおちいってしまいます。自分の解釈で事実をゆがめてしまわぬよう、感情的にならずに淡々と建設的な対応をすることが求められます。
別の解釈としては、ソードの9の逆位置は「解放や回復の兆し」を表す意味にもなります。明けない夜が無いように、あなたの苦しい状況もあと少しで終わりを迎えます。もうしばらくの辛抱です。積極的に前向きな働きかけをすることで夜明けを早めることが出来るでしょう。
ソードの9の正位置・逆位置の意味[金運編]
■正位置の意味
ソードの9の正位置が出た時の金運はかなりピンチな状況です。苦境や絶望を表すカードです。貯金が底をついたり、借金の心配をしたりと、金銭的に苦しくお金のことに常に悩んでいなくてはならないでしょう。また買い物の失敗も多くありそうです。「あの時こうしていれば」という後悔が多くなりそう。
実際に経済状況が苦しいこともありますが、一番つらいのはお金が無いことによる精神的な苦しみや悩みでしょう。
■逆位置の意味
ソードの9の逆位置が出た時の金運は、少し注意が必要ですが回復傾向にあるでしょう。今苦しい状況だったとしても、時間が経つごとに負担は軽くなっていきます。
またお金に対して非常に意識が過敏で、疑い深くなっています。うまい話にだまされるようなことはないのでその点は安心ですが、必要以上にケチになっているようです。お金が絡むと嫌な人だという印象を周囲に与える可能性がありますので注意しましょう。
ソードの9が正位置で出たときの対策アドバイス
ソードの9の正位置は、悲しみや悩みを表します。取り返しがつかないことを後悔し、夜も眠れないほどの悩みに苦しんでいる状態。絶望にくれる運気になってしまいそうです。
カードの中の人物は顔を覆っていますが、これこそがこの人物の目の前を真っ暗にしている行為。この人物は目を覚まし、顔を上げ、起き上がらなくてはなりません。悩んでいるだけでは何も解決しないのです。
アドバイスとしては、後悔する前に行動すること、しっかりと真実を直視すること、今ある幸せに気づき、それを大切にすることです。苦しみはあと少しで終わります。もう少し耐えれば、夜明けがやってくるでしょう。
ソードの9が逆位置で出たときの対策アドバイス
ソードの9の逆位置は、正位置の基本的な意味とほぼ同じです。そこから加えて悪い状況から逃避している、厳しい現実に耐えられない状態だと言うことを表します。
けれども、同時に回復の兆しも示してくれているカードです。あと少し耐えれば、問題が解決の方向へ向かったり、精神的に立ち直ったりできそうです。そのためには、問題から逃げないこと。
冷静に現実に対峙し、現在の地点から抜け出すために建設的な行動を取りましょう。傷つくことになっても、逃げずに立ち向かうことで絶望の淵から這い上がることが出来るでしょう。
まとめ
「ソードの9」は悩みのカード。夜も眠れないほどの絶望や悲しみ、後悔を表します。正位置でも逆位置でも似た意味になりますが、逆位置は「解決の糸口を見つけ、悩みから解放される」など、前向きなリーディングの仕方もあります。
いずれの場合も、冷静になって現実を見る視点が必要になってきます。不安の原因を明らかにするために自分の考えを整理すること、誰かに打ち明けることなどが、苦しい状況から抜け出すために大切なことになって来るでしょう。