心機一転したい人のカーネリアン
太古の昔より、強力なパワーがある信じられ、この石を持つとことで、あらゆる願いが叶うとされているカーネリアン。瑪瑙(アゲート)と同じカルセドニーの一種で、半透明のオレンジが 大変に美しい石です。7月の誕生石で、可能性を発揮させ、未来を創造する守護石として知られています。
行動力の強化、勇気、自己実現、肉体と精神の安定化を暗示させるので、無気力でやる気がない人・この先、何をして良いかわからない人・引っ込み思案の人・セクシーになりたい人・精力減退を改善したい人に向いているパワーストーンです。
夢や目標を掲げている時や、何か新しいことを始めようとする時にもお勧めの石で、積極性を高め、自分自身を信じて前に進む力がみなぎるはずです。アクセサリーとして身に着けることはもちろんのこと、置物として飾ったりする相性の良い方位は南・東・北となります。
カーネリアンとは
カーネリアンの語源はラテン語で「肉」という意味の「carnis」、または「新鮮」という意味の「carneolus」に由来すると言われています。世界各地で古くから利用されてきた石で、古代エジプトでは「幸運を呼ぶ石」とされ、紀元前2500年頃のメソポタミア王墓からは、カーネリアンの装飾品が発掘されています。
また護符としても大切にされ、戦士が戦場へと赴く際に「勇気と勝利」のお守りとして身につけていたこともあります。イスラム教ではマホメットが身につけていた石とされ「魔力石」「悟りの石」とも呼ばれることがあります。
その他、様々な地域で装飾品や印鑑として用いられてきましたが、特にナポレオンが好んだ石で常に携帯していたとされるカーネリアンの八角形の印章が有名です。 ナポレオンはこの石を手にすることで「好奇心やポジティブな気持ちを引き出し、大成し富をもたらす」力や「力強さと闘志を与える」パワーを手に入れたと思われます。
カーネリアンの意味
カーネリアンは、臆病な気持ちを退け、力強さと勇気を与え、目標の達成や成功に導いてくれるとされています。新しいことを始める際の迷いを振り切り、積極性を高めてくれるので、転職を考えている人や新規事業を起こそうとしている人を後押ししてくれるはずです。
カーネリアンの放つ明るい波動が、持ち主のモチベーションや好奇心を可能な限り高め、目標に向かうパワーを高めます。思考力や判断力を高めるので、真実が見分けられ、自分が持つ能力を最大限に発揮できるようにします。向上心が引き出され、集中力も高まるので、就職や試験の際にカーネリアンのアクセサリーを身につけると効果があるとされます。
また鮮やかな「赤色」が勝利をもたらし、与えられた仕事や役職をも成功に導くとされます。さらに、友人や恋人など身近で大切な人との絆をより深く強めるので、イライラした感情を鎮め、感情をコントロールし、周囲の人との関係を円滑にしてくれるはずです。
カーネリアンの石言葉
カーネリアンに込められた象徴的な意味合いとされる石言葉には、次のものが挙げられます。
・行動力を高め、与えられた仕事をテキパキと着実にこなす力があり、集中力を高めて頭脳を活性化させる。真実を見極めて自分の能力を最大限に発揮させ、大きな成果を上げて成功に導く力がある。これらの点から「頭脳明晰」。
・心身の安定をはかり、感情をコントロールしてイライラしや怒り鎮め、ストレスや嫉妬心を取り除く。これらの点から「精神のバランス」「安泰」「友情」。
・力強さと勇気を与え、やる気を起させ、失いかけた希望や情熱を与え、目的に向かうエネルギーを高める。これらの点から「リラックス」「落ち着き」「勇気」となります。
カーネリアンの効果
古くは、出血を抑える効果があるとされ、神経痛や肝臓の病気の治療に用いられたとされています。カーネリアンは 「愛の石」とも呼ばれ、当初は情熱的でやがては穏やかな関係になる理想の恋愛をもたらす効果があるとされています。恋人にセクシャルな魅力を解き放ったり、官能的な大人の愛を与える時に用いるとされます。 肉体的な疲れやストレスを取り除き元気も与えます。この石を持つことで、やる気を妨げるマイナス要因を取り去
ってくれる効果があるとされます。
またカーネリアンは「真実を見抜く石」とも呼ばれ、問題を現実的に解決する力を引き出すという効果があるとされます。オーストラリアの先住民が、悲しみや邪悪な心を取り除き、好奇心を刺激して、不運や災いから身を守る護符として用いていたことは、その効果の証とも言えます。カーネリアンは、トラブルから身を守る護符として最適だったのかもしれません。
※これらの効果は現代医学で証明されているものではないため、ご注意下さい。
カーネリアンの相性
■カーネリアン × ミルキークォーツの相性
カーネリアンとミルキークォーツの相性はきわめて良く、才能を発見しやすくし、それを伸ばすとされる組合わせとされます。カーネリアンは未来での可能性を高め、ミルキークォーツはインスピレーションを高めてくれます。特にアーティストや面接を受ける人をはじめとした、自分を売り込む必要がある人には、とても心強いお守りになるはずです。
■カーネリアン × ガーネットの相性
またカーネリアンとガーネットの相性も抜群とされます。ガーネットは、行動を起こす際に
肉体的・精神的な面でサポートする力を持ちます。この石との相乗効果で、成功のチャンスが広がります。
■カーネリアン × カルセドニーの相性
さらにカーネリアンとカルセドニーの相性が良く、恋人ができやすくなる組み合わせとされます。カーネリアンは肉体的なレベルから活力を高め、周囲へのアピール度を高めます。カルセドニは良い繋がりや縁を導き、引き寄せの力を強めます。これらの相乗効果で、本来持っている魅力を、より効果的に周囲にアピールできるようになるはずです。
カーネリアンの浄化方法
カーネリアンは紫外線にあまり強くないため、太陽光での浄化は避けます。クラスターやセージ、流水で浄化するのが一般的です。
個別に見ていくとクラスターはOKで、エネルギーチャージなら水晶原石クラスターなどを使用します。セージはOKで、高品質のホワイトセージでの浄化や、爽やかで香りが高く、浄化力に優れた物のみを使用します。月光や浴水による浄化もOKです。また、古来より邪気のお清めに使われてきた天然岩塩もOKで、カーネリアンに向いているのは、ピンク岩塩とブラック岩塩です。
カーネリアンの鉱物情報
水晶の変種であるカーネリアンは「カルセドニー(玉髄)」の一種で、特に赤色が強いものをいいます。カルセドニーは含珪酸溶液中から沈殿形成された微小な水晶の結晶が集まり、塊になった鉱物です。岩石の空洞部に円柱状に形成されるほか、滴状や鍾乳状、水母状などかなり個性的な形状で産出されます。和名の玉髄は、その円柱状で産出されたものを骨髄に見立てて、名づけたことに由来するとされます。
カルセドニーの中で赤色のものがカーネリアンですが、黄色味のある淡緑色のものは「クリソプレーズ」、淡青色のものを「ブルーカルセドニー」、褐色の強いものを「サード」と種別します。また縞模様があったり、インクルージョンが見られるものは「アゲート(瑪瑙)」と呼びます。
カーネリアンの赤色は、含有する微量な鉄分に起因しますが、通常産出時はその赤色は薄く、加熱処理などを施すことで、鮮やかな赤色になります。さらにカルセドニーの内部組織が並行に配列している場合「シャトヤンシー効果(猫目効果)」を示し、キャッツアイのイミテーションとして利用されることがあります。これが鮮明に見られない場合は「シラー効果」となり、ムーンストーンのイミテーションとして利用されます。
■鉱物学データ
カーネリアンの鉱物学データでは、
英名:「carnelian」、
和名:「玉髄(ぎょくずい)」、
組成:SiO2、
色:赤色・褐色・オレンジ色、
結晶系:六方晶系(潜晶質)、
硬度:7、
比重:2.57~2.64
です。
カーネリアンの偽物との見分け方
カーネリアンは、内部の鉄分が加熱されることで酸化して赤くなるとされています。そこで、均質なカーネリアンのビーズを供給するために人工的に加熱するエンハンスメント(高める・強化する)が行われることもあります。この熱処理がされているかどうかを見分けるのは非常に困難で、鑑別に出さないと判別しにくいため、自然界で起こる変化を人工的に行うエンハンスメントまでが「カーネリアン」という流通名の許容範囲になっているよう
です。
これを許容するかしないかは意見が分かれるところですが、見分けがネックになっています。またカーネリアンの名称でも人工染色されたニセモノがあります。人工染色などのトリートメントと、エンハンスメントには、厳然たる違いがあります。トリートメントは自然界では絶対に起こらない加工を人工的に行っているわけです。
これはパワーストーンとした場合、パワーが弱まり、価値がないものとなります。人工染色などの偽物は、比較的判別しやすく、ビーズなら均質かつ派手なキレイさが、その大きな特徴と言えます。
まとめ:高い人気のパワーストーン
カーネリアンは、パワーストーンの一種や宝飾品としてだけでなく工芸品や彫刻の材料、印鑑や印章にも使われるなど幅広く利用されています。何事も積極的になりたい方、行動的になりたい方、無気力でお悩みの方、神経痛などにお悩みの方、自己実現を望む方、新規事業を始める方などの強い味方になるのがカーネリアンです。
お守りや一種の開運グッズとしても人気が高いパワーストーンです。またヒーリング効果もあるとされ、これは血流を良くするためではないかと言われますが、今のところ科学的な研究の余地が残されています。
いずれにしましても、長い歴史の中で洋の東西を問わず、多くの権力者を魅了してきたことが、カーネリアンの卓越した価値を物語っています。現在の主な産地はインドのグジャラート州やブラジル等です。カーネリアンはルビーと同じ7月の誕生石で、4月27日の誕生日石ともされています。7月生まれの人と4月27日生まれの人には、特に注目の石ではないでしょうか。