四柱推命は、人の運命を方程式に直したもの＝命式表をもとにその人の性格や運命を探る占いです。現代は、インターネットの発達で命式が誰でも簡単に、一瞬で出せるようになりましたが、ネット上の情報は真偽が定かではないものが少なくありません。
そこで、正統派・泰山派の流れをくむ有名鑑定士について四柱推命を学習した筆者が、ネットを最大限に活用した調べ方と占いの初歩を教えます。
ネット上の情報は真偽が定かではない
ひと言で「占い」と呼びならわしても、夢占いのような心理学寄りのものもあれば、花占いのようなジンクス・おまじないのようなものもあります。とくに女性は人生の悩みを抱えやすいため、世の中にはこのように多種多様の占いが手を変え品を変え登場して悩める女性の心をとらえますが、どこかうさんくさいものも多く決定打に欠けます。人生のシリアスな問題に直面し、占いに頼りたいという気持ちになったときは、霊感などを一切排したロジカルな占いである四柱推命が一番です。
現在、インターネットの発達により、「無料で四柱推命占いができる」ことを売りにしたサイトがたくさんあふれています。とはいえ、うまく使い分けないと「結果に一喜一憂するだけで、なんのアドバイスも解決法も得られない」ということになりかねません。
プロの占い師が、親身になって相談者の悩みを解決するためには、古来より先人たちが積み上げた鑑定手法に沿って、さまざまな資料やこよみなどを参照しながら鑑定を行います。また、過去の経験則や統計データに加え、そのときのインスピレーションのような感覚も必要でしょう。
もちろんみなさんは占い師を目指すわけではないので、四柱推命のほんの一部を切り取って見られる方法を学習するだけでよいです。それでも、根拠のない占いや怪しいスピリチュアルに頼るより人生がよい方向に向かうこと請け合いです。
ネット時代の四柱推命の占い方３つ
四柱推命の占い方とそれに役立つおすすめサイトを紹介していきます。
サイトの役割を確認しながら、自分が知りたいことに従って使っていきましょう。
１．生年月日を調べる
四柱推命は、生年月日（＋生時）からその人物と運命を読み解いていく占いです。西洋では12星座占い、東洋では四柱推命や算命学など、世界中にさまざまな占いがありますが、たいてい生年月日をもとに占うものが多いのは、「なぜだかわからないが、その人の運命と生年月日にはただならぬ関係がある」ということを、人は潜在意識で知っているからなのかもしれません。
四柱推命占いに必要なものは、占う人の生年月日の情報だけです。恋愛・結婚など、相手がいる場合は相手の生年月日も必要です。また、生まれた時間がわかるとさらに精度が上がりますが、上級テクニック的なことなのでここでは割愛します。
２．命式を出す
命式とはその人の取り扱い説明書であり、人生の設計図のようなもの。命式計算は、地味な作業ですが四柱推命占いのハイライトです。命式を出すというのは、その人の生年月日をルールに沿って記号化して、その星同士の組み合わせを検証することです。いまのようにネットが普及する前の時代、占い師はペンと紙、分厚い教科書、過去数十年分の旧暦のこよみなどを駆使して命式表を書き出したものでしたが、いまはコンピューターが一瞬で複雑な計算をしてくれます。
この命式の出し方ですが、これがコンピューターですぐに出せるからそれでOK、というわけではありません。四柱推命が生まれて4000年という長い歴史を刻む中で、さまざまな流派が生まれました。流派が違うと命式の出し方や読み解き方も違うのです。これらのことを踏まえ、信頼できるおすすめサイトを以下に記しますので参考にしてください。ちなみに流派が違い、結果が微妙に違ってくることもあります。占いの世界は何が正解で何が間違い、ということはありません。興味があればどちらもやってみて、自分の過去、現状に当てはまるものを採用するようにしてはいかがでしょうか？
■おすすめサイト１：「マニアック四柱推命」
http://www.koufuku.ne.jp/cgi-bin/unseiall.cgi
■概要：占い好きだけでなく、プロの占い師も使っています。占いのソフトウェアを販売する会社が運営している「無料占いナブー」（ http://www.koufuku.ne.jp/ ）というサイトの1コンテンツですが抜群の使いやすさで人気となっています。無料サイトに飽き足らなくなったら、この会社が販売しているソフト「実践四柱推命VISTA」を導入するのもいいでしょう。パソコンにインストールして使うタイプで、複数名分の生年月日を登録することができます。
■使い方：プルダウンメニューで生年月日を入れるだけで命式が自動計算されます。相手がいる場合は相手の生年月日を入れると相性占いまでしてくれるという親切設計です。
■おすすめの理由：相性占いの結果に点数をつけてくれるのがおもしろいです。もちろん、自動計算の結果なのでおおまかにしか見られませんが、四柱推命の相性占いのセオリーにのっとって結果を出してくれるのでおもしろく読めます。
■おすすめサイト２：「新栄堂」
https://www.sineido.com/
■概要：占い本の老舗「東洋書院」などから本を出してる安田靖という人物が開発した「安田式」という独自の四柱推命の流派にゆかりの深い教室が運営しているサイトです。教室直営のため信頼度は抜群で、サイトをきっかけに四柱推命に興味を持ったらそのまま入学（通えない人のためのオンラインコースもある）することもできます。
■使い方：無料鑑定コーナーから名前＋生年月日＋鑑定する年をプルダウンメニューから選ぶだけ。
■おすすめの理由：命式の自動計算だけでなく、ある特定の日の吉凶まで占えるのがとても便利です。
３．星の意味を知る
正官、偏官、正財、絶、墓など、四柱推命には難しい専門用語がいくつも出てきます。四柱推命では、すべての星を総合的に見るものなので、「いい星があるから運がいい、悪い星があるから運が悪い」といったことはありません。そうしたことを踏まえたうえで、自分の命式にある星の意味を知っておくのはいいことでしょう。以下のサイトがよくまとまっているので、読み解きの参考にしてください。
■★四柱推命用語の勉強には「愛と誠の四柱推命」
四柱推命には通変星（つうへんぼし、つうへんせい）という概念があり、その人がどんな性質を持つ人で、どんな運命を歩むのかを示すとても重要な星です。全部で10通りあるのですが、それぞれどのようなものなのかをひと通り知っておくと役に立ちます。以下に、非常によくまとまったサイトがあるのでご紹介します。通変星以外の解説も秀逸です。
■おすすめサイト３：「愛と誠の四柱推命」
http://www.ab.auone-net.jp/~thkxp/index.htm
■概要：プロの占い師が運営。四柱推命とは何か、という基本から命式の自動計算フォーム、専門用語の解説まで惜しげもなくルされています。SNSなどなかった時代から続く超老舗サイトです。
■使い方：命式を自動計算し、知らない用語はそれぞれのページで意味を調べながら占いを進めるとよいでしょう。
■おすすめの理由：おすすめサイト大賞に選ばれるなど、わかりやすさには定評があります。四柱推命の本を1冊手元に置き、熟読し、わからないところがあればこのサイトを参照する学習方法なら四柱推命の初歩レベルはマスターできるかもしれません。
■★十二運を知るには「運のドラマ」
十二運は、通変星にくっついて作用する星で、エネルギーの強弱をあらわします。十二運だけで性格を判じることはできませんが、その人の行動様式をあらわす要素としては非常に重要なものだと思っています。人と人が出会ったとき、敵対したとき、人生のピンチに陥ったときにどのような反応をするのかをよく示してくれています。以下のサイトは、正統派四柱推命の流れをくみ、独自の四柱推命理論を開発した伊勢瑞祥という人物のブログです。
■おすすめサイト４：「運のブログ」
http://blog.livedoor.jp/zuishou1/
■概要：東京・代々木で活動する伊勢瑞祥という占い師のブログ。起業の経営者やビジネスマンなど実業家からの信頼が厚いベテラン占い師です。
■使い方：自分の興味のあるページを読む。自分と似た命式の人がテーマのときは、特に熱心に読むのがおすすめ。
■おすすめの理由：ざっくばらんな口調なのにいっていることが的確で、とくに十二運への考察が独特で参考になります。
［応用編］実際の読み解きを見てみましょう！
上記のように、無料占いが充実している現代。自分や家族、恋人などを占ってみたくなったのではないでしょうか？ でも、最初はどのように占いを進めるのか想像もつかないでしょう。そういうときは、プロの占い師のブログや個人サイトが参考になります。芸能人の結婚や離婚、病気などは、四柱推命である程度までわかります。
■おすすめサイト５：「四柱推命「学」のホントのところ
http://www.shihei.com/shihei/q-and-a/ese_hp01_00.html
■概要：作者は理系大学出身の男性。スピリチュアル的な要素や迷信などを一切排し、理路整然と四柱推命理論を披露するサイト。正統派四柱推命の流れではありませんが、占いに関するリテラシーを涵養するのに有益。
■使い方：興味のあるページを読む。
■おすすめの理由：「四柱推命によればいつ死ぬかまで正確にわかる？？？」など、“あるある質問”に、きっちり答えているところに筆者の誠実さがうかがえます。
■おすすめサイト６：「占い DE ワンダフルデイ」
http://blog.livedoor.jp/zyamaika/
■概要：もともとは高校で数学を教えていたバリバリの教諭が、四柱推命占いに目覚めてプロの占い師になって30年弱。兵庫県西宮市に事務所を構え、芸能人などの有名人を占うというテーマでブログを更新中。
■使い方：自分の興味のあるテーマを、自分のペースで読み進める。
■おすすめの理由：テンポのいい文章で、軽快に読み進められます。
まとめ：ネット占い利用の心得
コンピューターがあれば、いともたやすく結果が出るので、占い師に直接占ってもらうのに比べてありがたみがわからないと思う人もいるかもしれません。でも、そんなことはありません。おもしろそうと思ったサイトを読み、あの人はなぜあのような性格なのか？ などと検証するつもりで人間観察をしてみることをおすすめします。また、自分の実際の運勢の流れは占いの結果と比べてどうか？ という検証もいいでしょう。
究極的にいえば、占いとは性格や運命を当てて一喜一憂するものではなく、自分の生きる道＝宿命を知り、それに背かない生き方、自分の魂が喜ぶように生きるために活用するべきなのです。
