繊細な人は敏感に多くのことをキャッチしてしまうため、平均的な人よりも疲れやすく悩みが多くなります。「気にするな」と言われても気にしてしまうのが繊細な人なのです。
今より気持ちを楽にしてハッピーになるには、繊細な人の具体的特徴を理解し、自分に合った対処が必要です。
そこで今回は、繊細な人の特徴を徹底解説!生き方や付き合い方についてもお話します。
繊細の意味とは?
繊細には形や外見を表す意味と、内面を表す意味があります。
以下引用
繊細【せんさい】
①きめ細かくて、優美な様子だ。
②感情が細かくて、鋭い様子だ。
出典:新明解国語辞典第六版
外見の繊細は、漢字の通り「か細い、ほっそりしている」に加えて、「細やかな部分まで表現されている優美な姿」という意味も含みます。
内面の繊細は、主に神経の細さ、鋭さを表します。具体的には、鋭くさまざまなことを感知する能力があり、さらに細やかに敏感な神経を意味しています。
繊細な人とは?天才や頭のいい人に多い?
「繊細な人」とは、主に外見ではなく内面が繊細な人を意味します。感受性が強く繊細ゆえの独自の発想力があり、適材適所で突出した才能を発揮することがあります。
しかし、「繊細な人=天才・頭がいい」とは限りません。むしろ、自分の繊細過ぎるところが足かせとなる方が多いです。
普通の人が気付かなかったり、軽く流せたりする部分でも、繊細な人は敏感にキャッチしては精神を疲弊させていきます。繊細ゆえ能力を活かしきれないケースが多いのです。
最近では、繊細で高感度な感受性を持つ人をHSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)と呼びます。HSPは強すぎる感受性ゆえに、生きづらさを感じ強い困り感を持つ人が多いです。
繊細な神経は、その人の能力でもありますが、自分の力を発揮するには安心して取り組める環境と周囲の理解が必要です。それらがベストマッチした人の中の一部が、「天才」と言われるほどの成功を収めます。
繊細な人の心理
繊細な人は普通の人が思いもよらないことに気付き、良い意味でも悪い意味でも感情を掻き乱されます。例えば、繊細な人は相手の気持ちを感じ取って合わせられるので、人間関係を円滑にしやすい一方、相手の気持ちを考え過ぎて自分の感情を押し込め、本人も気付かぬうちにストレスを溜めていきます。
その他、感度の良いアンテナは自分を取り巻く人たちの感情をどんどん受信していきます。ポジティブで楽しく幸せな環境ならば、良い影響を受けてのびのびと行動できますが、人を蹴落とそうとするようなギスギスした環境だと、自分に向けられていなくても周囲の負の感情を吸収してしまい、精神を疲弊させていきます。
自分の繊細さを自覚しているので、周囲に対して「仲良くやってほしい」と思っていますが、それと同時に「自分は弱すぎる…」と自責の心理があります。そのため、繊細な人は自分が困っていても周囲にSOSを出せず、1人で抱え込んでしまいます。
繊細な人の特徴9個[性格編]
繊細な人は性格も繊細です。繊細な性格にはどのような特徴があるのか解説します。
■1. 優しい
繊細な人は総じて優しいのが特徴です。自分が繊細故にさまざまな辛さ、困難さを経験しているからこそ人に優しくなれます。「多くの人は平気だろう。でも、自分のように辛く感じているかもしれない」と想像力が働き、相手に無理を強いず優しく受け止めてくれます。
また、繊細なセンサーは人の気持ちにも敏感です。見た目や雰囲気の小さな変化に気付き、相手の気持ちを察して合わせてくれます。繊細な人の優しさは控えめですが、だからこそ心に染みるのです。
■2. 真面目で誠実
繊細な人は基本的に真面目な性格をしています。規律やルールを重んじ、きちんと守ろうとするのが特徴です。秩序があった方が、繊細な人にとってはやるべきことが明確で先を予測しやすいので安心材料になります。
また、真面目なだけではなくとても誠実です。相手に一生懸命応えようとしてくれます。自分を守るための嘘はつきません。繊細な人の真面目さは少々堅苦しく感じますが、誠実な人柄なので周囲からとても信頼されています。
■3. 共感力が高い
繊細な人はとても共感力が高いのも特徴です。相手の表情や発言から気持ちを読み取り、優しく共感してくれます。しかし、敏感なセンサー故に受信しなくてもよい他人の感情に照準があってしまい、直接関係ない人の感情に多大な影響を受けてしまいます。具体的には、以下のような例が挙げられます。
・他人が叱られている姿を見て、自分が怒られているのと同じくらいストレスを受ける
・悲しい事件事故のニュースを知って、当事者のように悲しんでしまう
・相手が嬉しいと自分も嬉しくなるので、過剰に喜ばせようと頑張り過ぎてしまう
人の幸せを一緒に喜べるのは繊細な人の長所ですが、怒りや悲しみの感情にも引っ張られるのが弱点です。共感力が高すぎて、自分を相手にシンクロさせてしまうため、周囲の心境や状況によって自分の精神状態が良くも悪くもなってしまうのです。
■4. 心配性で不安感が強い
繊細な人はとにかく心配性。そして、小さな心配事でも大きな不安を感じるのが特徴です。普通の人が気にも留めないようなことに対して、「もしも〇〇だったら…」と想像力を働かせては過度に心配してしまいます。まだ起こっていない不測の事態に不安を感じるのです。
心配事と不安が多いので、どうしてもストレスに晒されやすくなります。普通の人がへっちゃらでも、繊細な人にとってはしんどいシチュエーションというのは多々あります。
■5. 慎重で臆病
心配性で不安感が強い繊細な人の行動は、当然慎重になります。これは、心配性の効能とも言えるでしょう。何事に対しても臆病に構えますが、だからこそ高いリスク管理能力を持っています。普通の人が見逃しがちな問題やミスに気付き、大事になる前に解決できるのは、繊細な神経を持っているからです。
臆病なので「一か八か」といった賭けは避けて通るため、チャンスを逃すことは多いでしょう。しかし、臆病かつ慎重だからこそ、繊細な人は怪我や大病の少ない人生を送れます。
■6. 優柔不断
繊細な人や優しくて人の気持ちを一生懸命考えてくれます。しかも、物事に対して慎重です。そのため、必然的に優柔不断になります。周囲の意見をよく聞いてから結論を出したがりますし、「きっと大丈夫」と根拠ない理由で物事を進めようとはしません。
じっくりと時間がかけられる事柄ならば、繊細な人の能力は良い方向に活かされます。しかし、常にギリギリで即断即決を迫られるような場所だと、繊細な人は周囲をイライラさせることが多くなるでしょう。
■7. 自意識過剰
繊細な人は相手の気持ちを一生懸命読み取り、多くを感じています。そのため、「自分も周囲から細かなところまでチェックされてるだろう」「今の行動に対して、こんなことを思ったかもしれない」と、どうしても自意識過剰になってしまいます。
多感なのは繊細で敏感なセンサー故なのですが、繊細な人はそれが普通なので、周囲に対しても自分と同じだろうと思ってしまうのです。
■8. 傷つきやすい
繊細な人は心も繊細で、非常に傷つきやすいのが特徴です。例えば、次のようなことに傷ついてしまいます。
・仕事の納期に数分遅れてしまった→仕事に何の支障もないのに迷惑かけたと落ち込む
・誰もがするようなミスをしてしまった→すぐ解決できるのにミスした自分を責める
・「頑張り過ぎだよ」と心配された→気を遣わせてしまったと凹む
・「こうしたらどうかな」とアドバイスされた→今の自分ではダメなんだと曲解する
発言者に全くそのつもりがないのに、言葉の裏を読んで傷つくのも繊細な人に良くあるケースです。思いもよらないことで、繊細な人は細かく傷ついています。
■9. 疲れやすい
繊細な人は傷つきやすくストレスを溜めやすいので、疲れやすいのが特徴です。精神的な疲れだけではなく、肉体的疲労も感じやすくなります。心配性なので、自分の小さな体調の変化に気付いて調整します。
無理に無理を重ねて限界を超えるような体力強化には全く向かない性格な上に、危険を回避して生きているので、体力や筋力が弱い傾向にあります。
繊細な人の特徴3個[顔・見た目編]
繊細な人の顔や見た目の傾向、特徴について解説します。
■1. 口が小さい
繊細な人は口が小さい傾向にあります。ガッハッハと笑うタイプではなく、声も小さめなので、口の形も小さく見えるのです。また、人相学的に口が小さな人は「控えめ」「大人しい」「気配り上手」「優しい」とあり、まさに繊細な人の性格を表しています。
■2. 華奢な体形が多い
繊細な人は何かと神経をすり減らしているので、胃腸が強くない人が多いです。食べ物にも気を遣っているため、標準よりも痩せ型で華奢な体形が多い傾向にあります。
また、繊細な人はガンガン運動するタイプも少ないので、筋力が弱くひょろっとした人が多くなります。
■3. 清潔でTPOに合った服を選ぶ
細やかな気遣いができる繊細な人は、自分の身なりにも気を遣っています。清潔を保つのは当然として、TPOに合った服をきちんと選ぶのが特徴です。個性的なものよりも、万人受けする無難なデザインを好みます。
繊細な人の特徴6個[態度・行動編]
繊細な人がよくする行動や態度の特徴について解説します。
■1. 頑張りすぎる
真面目で、心配性なので、頑張りすぎてしまう傾向があります。「このくらいでいいや」と思えず、目の前にあることを頑張ってしまいます。仕事で上司が怖い人ならなおさらでしょう。
頑張りすぎて精神的にも肉体的にも倒れてしまわないように、注意が必要です。
■2. 細やかな気配りをする
繊細な人は非常に気配り上手です。常に相手に対して細やかな気配りをします。これは、小さなことに気付く繊細な人だからこそなせる業です。
言葉で要求されなくても、相手の表情や態度で何をしてほしいのか察する力があるからこそ、痒い所に手が届く手厚い気配りができます。
■3. 周囲の決断に倣う
繊細な人は優柔不断なので、自分で決断して皆を引っ張るのが苦手です。「もし自分の判断が間違っていたら?」「別の人は違う希望を持っているかもしれない」と、過剰に深読みしてしまいます。
そのため、「こうしたい」という気持ちがあっても外には出さず、周囲の決断に倣う傾向が強くなります。
■4. 変化に弱い
繊細な人は変化に弱いのが特徴です。何事にも慎重に取り組み、先を想定しながら動いているので、突然変化が起こると動揺してしまいます。普通の人が「そんなことで?」と思うような変化が、繊細な人にとっては大きなストレスなのです。
繊細な人は優柔不断なので咄嗟の判断ができず、変化に臨機応変な対応ができません。しばらく「どうしよう」とフリーズし、そこから自分がどう行動すべきか思考の修正作業に入ります。ここで急かされると焦ってパニック状態になってしまいます。
■5. 計画的に動く
繊細な人は慎重な性格をしていて、しかもイレギュラーに弱いです。自分の心の平穏を保つためにも、物事は計画に動くのが特徴です。例えば仕事の場合、手あたり次第に手を出すのではなく、順序だてて考えて1日の計画と目標をザックリと決めてから行います。
計画的に動けば効率もアップします。繊細な人は取りまとめ役は不向きですが、1人でじっくり向き合う業務や、高い処理能力を求められる仕事が得意です。
■6. 涙もろい
感受性がとても強いので、繊細な人は涙もろいです。感情の種類を問わず、高ぶると涙が溢れてしまいます。嬉しくても、悲しくても、怒っても、感動しても、自然と涙が出てしまうのです。
しかし、繊細な人は涙もろい自分を「すぐ泣くのは恥ずかしい」と思っています。そのため、泣き方は非常に控えめで、声を出さずそっと涙を拭います。泣いている姿を見られたくないのです。
繊細な人の特徴5個[恋愛編]
繊細な人は感情が大きく揺さぶられる恋愛では、どのような特徴があるのかを解説します。
■1. 奥手で受け身
繊細な人は恋愛に対して奥手で受け身です。好きな人ができても「相手が自分をどう思っているんだろう」「迷惑かもしれない」と考え過ぎてしまい、なかなか行動に移せません。それどころか、好き避けしてしまうケースもあります。繊細な人の恋愛は密かな片思いが多いのです。
■2. 交際まで時間がかかる
奥手で受け身なので、繊細な人の恋愛は相手からのアプローチで始まります。一見押しに弱そうですが、恋愛に対して非常に警戒心が強く慎重なので、口説かれてから落とされて交際が始まるまで時間がかかります。
■3. 恋人に一途
繊細な人は「この人が好き」「この人を喜ばせてあげたい」「この人となら幸せになれる」と確信してから交際を始めます。
そのため、交際スタート時から愛情値はとても高く、恋人に一途なのが特徴です。恋人には一生懸命愛情表現し、自分の時間も惜しまずに捧げます。他の異性に目もくれず、もちろん浮気はしません。
■4. 恋人に気を遣いすぎる
持ち前の気配り上手な性格を最大限に生かし、繊細な人は恋人に尽くします。相手の要求を察して応えようと一生懸命です。とても健気なのですが、大切な恋人だからこそ気持ちを読み取ろうとして気を遣いすぎてしまいます。具体的には、以下のように無理してしまうのです。
・恋人からの連絡は深夜でも即応えようとする
・予定が未定でも恋人のために休日を空けておく
・恋人に迷惑をかけないよう自分の気持ちや要求を飲みこんでしまう
・交際で疑問や不安があっても遠慮して聞けない
・デートは恋人の好みにばかり合わせてしまう
・恋人の役に立ちたくて甲斐甲斐しく世話をしてしまう
いくら大切な恋人とは言え、気を遣い過ぎれば当然疲れます。繊細な人は「好きだから頑張りたい」「恋人と一緒なのに疲れる」のジレンマを抱えやすくなります。
■5. 失恋すると引きずる
慎重ゆえに繊細な人が恋愛をしたときは全力です。全力で打ち込むため、失恋したときのダメージは非常に大きく、長く引きずるのが特徴です。
あまりの喪失感に心を病んでしまうケースもあります。惚れにくく時間がかかるため、新しい恋愛で気持ちを切り替える方法も使えません。繊細な人の失恋は、時間以外の特効薬がないのです。
繊細な人の魅力・持っているもの
繊細な人は相手の気持ちに敏感で、しかも寄り添う優しさが魅力です。共感力が高く、上っ面ではなく本心から相手と自分をシンクロさせます。
繊細で弱い精神でありながらも、相手を癒す能力は絶大です。繊細な人に悩みを相談すると、本当の辛さを理解してくれます。すばらしい包容力は、繊細な人の大きな魅力です。
また、言語能力の高い繊細な人は、相手が上手く言葉にできない気持ちを明文化してくれます。控えめに、だけど相手の気持ちを汲み取り「〇〇だったんだね」と、的確に表現してくれるのです。繊細な人との会話は、自分の思考や感情を明確にしてくれます。
繊細な人は普段から多くの価値観や感情を感じ取っているため、固定概念がありません。「〇〇するべき」とガチガチの思考はなく、臨機応変に柔軟に受け止めてくれます。自分が辛く病みやすいからこそ人には寛容で優しいのが、繊細な人の魅力です。
繊細な人の長所・メリット
繊細な人は、敏感なセンサーで多くのことを感じ取り、相手に合わせて行動できるのが長所です。また、繊細な人にとってストレスを溜めやすい慎重で臆病な性格にもメリットがあります。具体的な内容は以下の通りです。
・慎重で臆病なので危険回避能力が高い
・ミスが少なく仕事が正確
・細やかな気遣いで周囲からの評価が高い
・繊細な感受性を活かした仕事に就くと才能を発揮する
繊細な人は慎重に物事を見て観察するので、危険に気付きやすくなります。また、物事には慎重に取り組むのでミスも少なく、事件事故などトラブルに巻き込まれるリスクが低いです。これは生きる上での大きなメリットになります。
その他、繊細な神経は仕事や人間関係にもメリットになります。特に空気を読むことを求められる日本では、繊細な人の敏感なセンサーは周囲の雰囲気を良くして自分を助けることにつながります。繊細な感受性を大いに生かして、芸術面で活躍する人も多いです。
繊細な人の短所・デメリット
繊細な人の最も大きなデメリットは、繊細過ぎる故に勝手にダメージを蓄積してしまう点です。具体的には、以下のような点がデメリットになります。
・気を遣いすぎて神経を過剰に擦り減らせてしまう
・不安感が強く精神を病みやすい
・失敗経験が大きなダメージにつながる
・慎重ゆえにチャンスを逃す場合もある
繊細な神経はメリットであり、同時にデメリットでもあるのです。自分の繊細さのメリットの部分だけに着目すると、いつの間にか精神力が疲弊し、気付いた時には心が病んでしまう可能性が高くなります。
繊細な人は「自分の高い能力がデメリットをもたらすこともある」という自覚をしっかり持ちましょう。実際、HSPは普通の人よりもうつ病のリスクが高くなります。無理し過ぎず、環境と生活を整えて、体調と精神の良いバランスを保つのが不可欠です。
繊細な人の適職・向いている仕事
繊細な人は、豊かな感性を活かせたり、相手の気持ちを汲み取ることが求められたりする仕事が向いていると言えます。繊細な人が持つ能力はさまざまですが、いくつか適職を紹介します。
・小説家、絵本作家
・その他、デザイナー・アーティストなど芸術分野の仕事
・カウンセラー
・介護福祉士、看護師、秘書
・飼育員、トリマー、フラワーアレンジメントなど生物を扱う仕事
また、エンジニアやプログラマー、研究職など、1人でじっくり思考する仕事も向いています。
しかし、繊細な人の敏感さが困り感につながり、人間関係のストレスが強い場合は、能力よりも自分に負荷がかからない仕事を選んだ方が平和でしょう。例えば、工場勤務や入力業務など、人と過度な交流がなく、淡々と決められた時間に決められた作業を正確に行うような業務にも適性があります。
どのような仕事に就こうか悩んだ時は、仕事内容だけではなく、環境にも目を向けましょう。
繊細な人のハッピーな人生の生き方
繊細な人の高感度なセンサーは持って生まれたものです。そのため、デメリットに注目して「気にしすぎる性格を直さなきゃ」「恐がらずチャレンジしなきゃ」と自分の修正を試みてもなかなかうまくいかず、むしろ頑張っても結果を出せない自分を責めて益々生きづらくなってしまいます。
繊細な人がハッピーな人生を送るには、感度なセンサーがもたらすデメリットに寛容になることです。「これが自分だから仕方ない」「無理せずこのままでいよう」と、良い意味で開き直りましょう。
そして、高感度なセンサーのメリットを最大限に活用するのです。仕事に活かせば評価や収入につながり、結果が出て自己肯定感が高まります。人間関係も自分の長所をしっかり押さえれば、相手の役に立ち自分の居心地も整えられるでしょう。
苦手や弱点を平均値にする努力ではなく、メリットを活かして効率良く立ち振る舞い負荷を減らせば、心が軽くハッピーになります。
繊細な人の疲れの取り方・楽になる方法5個
繊細な人が疲れを溜め込まず楽になる方法を紹介します。
■1. 自分の性格や気質を客観的に評価し受け入れる
まずやるべきは、自分の性格や気質を改めて客観的に評価、把握することです。繊細な人は人の感情や変化に気付きやすいですが、その分自分と他者を比較し、自分が劣っている点を見つけてしまいます。良いところもたくさんあるのに、自分の欠点ばかりに目がいき、物事をポジティブに考えられません。更に、努力を強いて自分を追い詰めてしまいます。
負のスパイラルを断ち切るためには、自分の長所、短所、特技、弱点を自覚し、改善の努力ではなく「これが自分」と、そのまま受け入れることが必要です。自分とゆっくり向き合い、良い点悪い点両方を書き出していきましょう。
長所や特技を自覚すれば自信につながります。「これなら大丈夫」という安心材料にもなり、今よりも活動的になって成功体験を重ねていけるようになるでしょう。短所や弱点は、改善の努力よりも受領に気持ちを傾けることが重要です。「苦労を買ってすることはない」と率先して回避できるようになれば、負担を軽くできます。
■2. 無理厳禁
繊細な人は「無理厳禁」を心にしっかり刻んでください。周囲に気を配り、無意識に無理を重ねて疲弊するのが繊細な人の行動パターンです。普通の人より意識的に無理しない心がけが必要になります。
「疲れたな」と思ったら、すぐに休むクセをつけましょう。無理は必要に迫られたときだけにするのです。体力と精神力を温存しておけば、いざという時も充分にパフォーマンスが発揮できます。
■3. 1人時間を確保する
繊細な人は自覚している以上に、周囲の人から大きな刺激を受けています。発言内容だけではなく、音声や動作音で聴覚的に疲弊し、人の動きを見て視覚的に疲れています。更には、ほぼ無意識に相手に合わせて精神力を消耗させていきます。
回復のためには、人の目を気にせずマイペースでいられる時間が必要です。1日の中で1人になれる時間を作る工夫をしましょう。1人時間はゆったりした気持ちで好きなことをすると良いでしょう。リラックスするほど疲れは癒されます。
■4. ルーティンを作って心の安定を図る
繊細な人にとっては、小さな変化もストレスになります。しかし、世の中は変化に溢れているので、繊細な人は常にストレスに晒さている状態です。これを軽減するには、生活にルーティンを作るのが効果的です。毎日のルーティンが「世の中は変わるけど、自分の生活はいつも通り」と心の安定を図ってくれます。
ルーティンは小さなことで構いません。「朝起きたらカーテンを開けて深呼吸をした後にコーヒーを飲む」「帰宅したらシャワーを浴びてから夕食にする」など、生活の流れに組み込めば、ルーティンを続けやすくなります。1日の始まりの朝と終わりの夜、1つずつルーティンを組み込むだけでも、気持ちの切り替えができて楽になれるでしょう。
■5. ポジティブな人をお手本にする
繊細な自分を受け入れつつも、やっぱり楽観的で明るく生きている人になりたいという気持ちになるものですよね。自己否定はいけませんが、「こうなりたい」と目標を持つのは良いことです。少しでもなりたい自分に近づきたいなら、模倣から始めましょう。身近にポジティブな人がいたら、あなたのお手本にするのです。
目の前にお手本がいると、ポジティブなイメージを抱きやすくなります。ポジティブな人とお話して良い刺激を受ければ、違った視点で物事を見られるようになるでしょう。
繊細な人は結婚に向かない?
繊細な人に限った話ではありませんが、結婚は向き不向きではなく、パートナーとの相性と思いやりが重要です。繊細なあなたを理解し助けてくれるパートナーと結婚すれば、愛情深い家庭を築けるでしょう。
一方、押し切られる形で結婚し、しかもパートナーの理解が乏しく、あなたにばかり負担を押し付けてくるようなら、結婚生活は我慢の連続で辛くなります。繊細故に家庭内でも空気を読みまくり、自分がどうしたいかではなく、家族に合わせた行動を優先することになるので、ストレスはどんどん積み重なっていくでしょう。
幸せな結婚をしたいなら、あなたが「この人と結婚したい!」という強い気持ちのあるパートナーを見つけましょう。結婚は人生のターニングポイントでもあります。敏感なセンサーを相手に合わせるのではなく、「自分が幸せになれる相手、幸せにしたい相手」を探すために使えば、ハッピーな結婚ができるでしょう。
繊細な人との付き合い方・対処方法
繊細な人は相手に合わせてくれるので付き合いやすいのですが、負荷をかけすぎて心が折れると、ネガティブモードでフリーズ状態になりケアが大変です。繊細な人との付き合い方は、如何に良い状態をキープするかがポイントになります。そのために、以下の点を心がけましょう。
・繊細な人が気持ちを言葉に出しやすい雰囲気を作る
・繊細な人の話に良く耳を傾ける
・不安感や恐怖心に寄り添い無理をさせない
・言葉のコミュニケーションを大切にする
・ポジティブな言葉を選ぶ
・自分が失敗した姿をあえて見せて安心させる
人はどうしても自分基準で物事を判断しがちです。しかし、繊細な人に「普通は大丈夫」という論理は通用しません。繊細な人に無理をさせるだけになってしまいます。繊細な人の言葉に耳を傾け、否定せず、自分の価値観や感覚と比較せず、「そうなんだね」と受け入れた上で、一緒に良い方法を考えることが大切です。
繊細な人におすすめの本
繊細な人が自分を理解したり、心を軽くしたりするのにおすすめの本を紹介します。
・HSPの教科書: HSPかな?と思ったら読む本(著者:上戸えりな)
・イヤな気分をパッと手放す「自分思考」のすすめ: 他人にも感情にも振り回されない方法(著者:玉川真理)
・「繊細さん」の本~「気がつきすぎて疲れる」が驚くほどなくなる~(著者:武田友紀)
・ダメ人間だと思ったらHSPでした!(著者:染井アキ)
・何を言われても「平気な人」になれる禅思考~繊細な人が傷つかないための41の教え~(著者:枡野俊明)
・敏感すぎて生きづらい人の明日からラクになれる本(著者:長沼睦雄)
・敏感すぎて傷つきやすいあなたへ(著者:武田双雲)
まとめ
繊細な人には素晴らしい長所があります。しかし、長所は短所の裏返しでもあるので注意が必要です。繊細で敏感なセンサー全開で頑張り過ぎると、気付かない内にダメージが大きくなってしまいます。自分を守るためにも、こまめな回復を心がけましょう。無理は厳禁ですよ。