HSPとは?

HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の頭文字を取ったもので、生まれつき非常に感受性が高く、繊細な気質を持つ人のことを指します。これは病気や障害ではなく、生まれ持った「特性」の一つです。
HSPは人口の約15〜20%(約5人に1人)がこの特性を持っているといわれており、敏感なのは人間だけではなく他の生物にも存在しているといわれています。
HSPは主に、以下の4つの特性があります。
物事を深く考え、情報や刺激を丁寧に考える傾向があります。些細なことでも深く考察したり、哲学的に追求したりすることが得意です。そのため、意思決定に時間がかかることもあります。
2. 外部の刺激に敏感
HSPは光、音、匂い、人混みなど、あらゆる外部からの刺激に対して非常に敏感です。非HSPにとっては気にならない程度の刺激でも、HSPにとっては過剰に感じられ、疲れやすさや圧倒される感覚につながります。
3. 他人の感情の影響を受けやすい
他人の感情を自分のことのように感じ取る共感力が非常に高く、喜怒哀楽の感情も深く、強く体験します。人の気持ちに寄り添い、思いやることができる反面、他者のネガティブな感情に引きずられやすい側面もあります。
4. 些細なことによく気がつく
非HSPが見落としがちな微細な変化やニュアンスにも敏感に気づきます。例えば、部屋のわずかな変化、人の声のトーンの微妙な違い、場の空気感などを敏感に察知します。このため、ミスを見つけたり、細やかな気配りができたりする一方で、小さなことにも動揺しやすいことがあります。
このような特性は、HSPにとって強みにも弱みにもなり得ます。共感性の高さや洞察力は人間関係や仕事において大きなメリットとなる一方で、刺激を受けやすさや疲れやすさは、日常生活におけるデメリットとなることも少なくありません。
HSPの特性を理解して、自分に合ったセルフケアをすることで、より快適な生活を送ることができます。

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エンパスとは?

エンパスとは、共感能力が非常に高く、 他人の感情やエネルギーをまるで自分のもののように感じ取ってしまう体質を持つ人のことを指します。
これは「共感」を意味する「Empathy(エンパシー)」を語源としており、特定の病名や診断基準があるものではありません。そしてこのエンパスという言葉のルーツは、SF小説だといわれています。
HSPと同様に生まれ持った特性の一つと考えられていますが、エンパスはHSPの中でも特に他人の「感情」や「エネルギー」に強く反応するという点で、より専門的な共感能力を持つといえるでしょう。
エンパスの主な特徴には以下のような5つのものがあります。
エンパスの最もな特徴は、他人の感情を文字通り「吸収」してしまうことです。相手が喜んでいれば自分も幸福感に包まれ、相手が悲しんでいれば自分も理由もなく悲しくなったり、落ち込んだりします。これは意識的に共感しているというより、無意識的に感情が流れ込んでくる感覚に近いとされます。
2. 環境のエネルギーに敏感
人混みや騒がしい場所、ネガティブな感情が渦巻く場所にいると、非常に疲れやすくなったり、体調を崩したりすることがあります。これは、その場の雰囲気や目に見えないエネルギーに敏感に反応し、影響を受けやすいからです。
3. 非言語のコミュニケーションに特化している
言葉にされていない相手の気持ちや意図を瞬時に察知したり、嘘を見抜いたりする能力に長けています。また、動物や植物、自然のエネルギーなど、非言語的なものからもメッセージを受け取ることが得意な人もいます。
4. 身体的な感覚を吸収するエンパスも
他人の肉体的な痛みや不調を、まるで自分が経験しているかのように感じ取ることがあります。例えば、頭痛を訴える人の隣にいると、自分まで頭痛がしてくる、といった現象が起こるケースもあります。
5. 疲れやすい
常に他者の感情やエネルギーにさらされているため、精神的・肉体的に疲弊しやすい傾向があります。自分の感情と他者の感情の区別がつきにくくなり、「なぜか理由もなく落ち込んでいる」「人混みにいるとすぐに疲れてしまう」といった経験をすることが多いです。

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結局、HSPとエンパスの違いって?

では結局、HSPとエンパスの違いってなんなのでしょうか?
それは、 心理学的な観点から切り取っているか、スピリチュアル的な観点から切り取っているかだけの違いです。
HSPは、心理学的な概念です。エンパスは、科学では説明できないような超常現象や、常識を超えた要素に、感情や感覚の要素がないまぜになっているので、心理学の方面ではそれを避けるためにHSPという言葉を採用している人が多いのではないかといわれています。
飛んでいる鳥を、生物的な特徴にフォーカスするか、スピリチュアル的な意味にフォーカスするか、の違いのようなものですね。
HSPとエンパスが生きづらいのはなぜか?

そもそも、HSPとエンパスが生きづらくなるのはなぜなのでしょうか。それは、HSPとエンパスの特性が現代社会の価値観に合っていないからです。
感覚過敏のため疲れやすく、環境への対応策が外出の際は必要になります。また、先天的(生まれながらにして在る部分)な感覚の部分がHSP・エンパスなのに、後天的(生まれた後つくられる部分)な社会的価値観や家庭環境、親のしつけなどで、まったく正反対のことを学びます。そのギャップに混乱し、どちらの価値観を信じたらよいのか分からず、混乱して判断が遅れてしまうことが多いです。
HSP・エンパスの方は、人の気持ちに敏感で他人にどう思われているかということを過剰に気にする傾向があります。そのため、 先天的なそのままの自分の価値観よりも、他人に受け入れられやすい後天的な価値観を優先することが多くなり、自分軸がブレブレになり、生きづらい......という状況になりやすいのです。

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HSPとエンパスが生きやすくなるためのたったひとつの方法

たったひとつだけ、HSPとエンパスが生きやすくなるために意識するといいことがあります。それは、 「人に嫌われてもいいから自分を優先する」と腹を括ることです。
「それが難しいから生きづらいんだよー!」という声が聞こえてきそうですが、「人に嫌われる行動」を実際にやらなくてはいけない、ということではありません。「人に嫌われてもいいから自分を優先する」とコミットする=腹を括るだけでいいのです。
人間はそこまで完璧ではありません。他人の期待に応えすぎて自分を見失う自分も、自分を貫きすぎて人に嫌われる自分も、「まあそういうこともあるよね」と、どんな自分もゆるーく適当に許し続けることで繊細さんもあっという間に生きやすくなっていくでしょう。深呼吸して、リラックスして力を抜いていましょう。

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自分に対する「HSP・エンパスである」というレッテルを剥がす
社会の定理にそぐわない自分でもよく分からない感覚があるとき、たしかに、「HSP」「エンパス」という名前がつけば安心するところもあると思います。
しかし、そうして自分自身にレッテルを貼るということは、HSP・エンパスを理解できない人がやっていることと同じです。
本当の意味で「生きづらい自分自身をも受容できる」とは、「HSP・エンパスだから」ということではなく、「条件なしにどんな自分も許せる」からなのではないでしょうか。
少し厳しい視点かもしれませんが、HSP・エンパスという大枠に踏みとどまらず、自分自身の性質と1:1で向き合うことで見えてくるものがあるかもしれません。

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HSPとエンパスが楽に生きる方法
HSPとエンパスの気質をなくす方向に舵を切る方もいるかもしれません。しかしせっかくなので、この記事ではHSPとエンパスの気質を活かす方向で、楽に楽しく生きる方法を提案しています。

■⚫︎ネガティブ思考の自分を哲人視点で客観視する
HSPやエンパスの人は感覚をキャッチする能力が鋭いゆえに、人間の自己防衛本能に従ってネガティヴな方向へどんどん向かう時間が多いです。
しかし、その能力は見方を変えれば人生を楽しく生きる長所になり得ます。ネガティブな部分にフォーカスしているとき、その自分を俯瞰で捉えられるように意識してください。 「またネガティブな部分ばかり見ている自分がいるなあ」と哲人のような目線で自分を見てください。
そのあと、自分が居心地のいい感覚になれる場所をキャッチしようと意識します。そうすることで、HSPとエンパスの方は自分の意思で楽に楽しく生きることのプロになれます。
■⚫︎スイッチの切り替えを意識する
HSPやエンパスの人がその繊細スイッチをオンにしたまま、この社会の海に身を投げ入れることは、とても危険です。
外出の際、疲れやすい人に会うときや、疲れやすい場所に行く時は、スイッチをオフにしてから行くのがおすすめ。
逆に、自然豊かな場所や動物との触れ合い、気の合う人など、充電できそうな場所ではスイッチをオンにしてみて。

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まとめ
今回は、HSPとエンパスの違いについて解説してみました。
HSPやエンパスの人は、自分らしい楽な生き方を見つけること、ネガティブなことではなく居心地がいい方に意識的にフォーカスすること、スイッチのオンとオフの切り替えをうまく使いこなすことが鍵です。
HSPとエンパスの気質はなくさなくてもいいし、HSPやエンパスというカテゴリに自分を無理やり押し込めておく必要もありません。使い道によりけりで、HSPとエンパスの人は実は、この世を楽に楽しく生きる才能のかたまりなのです。
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タロット占い師。占いの館でプロデビュー後、対面鑑定やオンライン鑑定で実績を積む。その後、渋谷パルコ、西武池袋本店など、人気カルチャーイベントにも占い師として多数出展。衣食住と占いを繋ぐライターとしても活動中。