施工という言葉の意味を正しく答えられるでしょうか。なんとなく聞いたことがある言葉ですが、その意味を正しく答えろと言われると、少し戸惑ってしまいますよね。
施工という言葉に似た言葉で、施行という言葉もあります。実はこの2つの似た言葉ですが、意味は違います。他にも試行という言葉もあるため、いったい何がなんだかわからなくなってしまいますよね。
そこで、この記事では、施工の読み方や意味、使い方などについて解説していきます。正しい意味をしっかり覚えて、似た言葉としっかり識別できるようにしていきましょう。
施工の読み方と意味は?
施工の読み方は「せこう」です。厳密に言えば「しこう」とも読めるのですが、「しこう」は「施行」という意味で言っていると勘違いされてしまいます。NHKでも「せこう」が採用されています。
施工(せこう)の意味は、計画的に行われる工事をするという意味があります。計画的にというところが重要で、建物を建設したり、橋を作ったりする場合に使う言葉なのです。
工事現場や建築系の会社などでよく使われる言葉ですので、経験がある人はよく耳にする言葉でしょう。また、建物を建設することがニュースになったときなどにもよく使われます。
簡単に言えば、工事を行うことという意味ですので、何か建物を立てるときに使うのだと覚えておきましょう。
読み方は「せこう」が基本ですが、「しこう」でも間違いではありません。口にするときは「せこう」と言うようにするということだけ気をつけておけば十分です。
施工の類語・同義語
施工の類義語として挙げられるのは、「工事」「建築」「建造」などがあります。
ほとんどの言葉は施行と同じように、工事をするということを表す言葉です。ただし建築などは、家などに限定される言い方となります。施工は工事全般に使う言葉ですので、細かい違いがあるのです。
施工という言葉を忘れてしまったり、「せこう」か「しこう」かわからなくなってしまったりした場合は、工事という言葉を使っても間違いではありません。ただ、文章上で使う場合、やはり施工のほうが正しい表現となるため、注意しておきましょう。
施工の対義語・反対語
施工の対義語・反対語としてしっかり定められている言葉はありません。しかし工事を行うことを考えれば、「破壊」などが対義語となるでしょう。壊す行為ですので、工事をして作り上げる施工とは反対の意味となります。
また、施工を工事を始めるという意味で捉えれば、「完工」という言葉も反対の意味となります。完工は工事が完了することを意味する言葉ですので、施工とは反対の言葉となるのです。
施工の例文・使い方は?建築の施工?
施工という言葉はどのようなときに使う言葉なのでしょうか。そこでここからは、例文とともに施工の使い方を紹介していきます。
・木造建築の施工にあたる
・道路工事を施工する
・施工の担当者
・塗装工事の施工が完了した
・施工中に事故が起きた
・施工ミスがあった
・施工不良を発見した
・施工計画書を提出してください
このようにして施工という言葉は使います。基本的に工事を行うときや、工事を行っていることを表現するときに施工という言葉を使うのです。
また、工事現場では施工ミスや施工不良、施工計画書というように、施工という言葉を使った用語を使うことも多いです。
意味としては工事のミスや工事の計画書という意味となるため、基本的に頭の中で「工事」という言葉に変換すれば、その意味は理解できるでしょう。
施工と施行の違い・使い分け
施工と似た言葉で、「施行」という言葉があります。「しこう」と読むのですが、「せこう」と読んでも間違いではありません。しかし漢字が一文字違うだけで意味はまったく違うものになるため、注意が必要です。
施行とは、法律や政策などの効力を発生させることを意味する言葉です。工事とはまったく関係がありません。法律などが新たに効力を発揮するときや、上司・権力を持つ人の計画が実施されるときなどに使う言葉なのです。
「4月1日より新しい法律が施行される」「上司の計画が施行された」というように使います。
施工と施行は似ていますが、使い分けは簡単です。工事のときは施工、法律や命令のときは施行と覚えておけば良いでしょう。意味はまったく違うため、漢字の違いをしっかり覚えておいてください。
施工と試行の違い・使い分け
施工に似た言葉で試行という言葉もあります。読み方は「しこう」です。試行の意味は、物事を試しに行ってみるという意味です。簡単に言えば、挑戦してみる、チャレンジするという意味となります。
チャレンジという言葉と比較すると、少し硬い言葉ですので、日常会話で使うことは少ないでしょう。文面上でよく見かける言葉ですので、書類を作るときなどに使うと良いです。
施工とはまったく意味の異なる言葉ですので、使い分けは簡単です。施工は工事のとき、試行はチャレンジするときに使ってください。
「試行錯誤の末に完成した」「何度も繰り返し試行する」というように使うため、覚えておきましょう。
まとめ
施工の意味について解説してきましたが、基本的に施工は工事のときに使う言葉です。
似た言葉である施行や試行は、まったく別の場面で使う言葉ですので、意味自体は簡単に覚えられるでしょう。
同じ読み方ですので、漢字を間違えないようにだけ注意しておき、それぞれの言葉を正しく使えるようにしっかり覚えておいてください。