「白銀比」という言葉を知っていますか?「黄金比」と同じように、人が、特に日本人が美しいと感じる比率を白銀比と言います。白銀比の美しさは顔も例外ではありません。
そこで今回は、白銀比の顔について徹底解説!白銀比の顔に近づけるメイク方法も伝授します。
白銀比の顔とは?比率・バランスは?
白銀比は「はくぎんひ」と読みます。白銀比とは、多くの人が見て「美しい」と感じる縦と横の比率を意味し、以下の2つが該当します。
・1:1+√2
・1:√2
日本で白銀比の比率としてポピュラーなのは「1:√2」で、「大和比」という別名があります。「白銀比の顔」として使われる比率も「1:√2」です。ちなみに、√2は約1.414になります。
白銀比を身近なもので例えると、以下のものが該当します。
・正方形の一辺と対角線の比率
・紙の寸法(A4、B5などの縦横比率)
・東京スカイツリー(第二展望と全長の比率)
また、日本の古い建築物、例えば五重塔などにも白銀比が使われています。
日本人が白銀比を好むのは、古来から日本文化として定着しているものに正方形が多いからという説があります。例えば、和室で良く使われる以下の物は正方形です。
・障子
・炉
・座布団
・畳(半畳が正方形)
日本独自の文化である折り紙も正方形ですよね。1:1.414の白銀比は、日本人にとって非常に身近な比率なのです。
顔の縦と横の比率が「1.414:1」の場合、白銀比の顔となります。日本人に馴染み深い白銀比の顔は、多くの人から好まれる輪郭です。一般的にはやや丸顔で、かわいらしさや愛らしさが際立つ印象です。そのため、多くの人から親しまれやすいのでしょう。
その他、目(あるいは眉)の外側から鼻の中心にかけて線を引き、出来上がった三角形が直角二等辺三角形の場合も、白銀比の顔になります。
白銀比と黄金比の顔の違い
「黄金比(おうごんひ)」という言葉を聞いたことがある人は多いでしょう。
黄金比とは、「1:1+√5/2」の比率です。わかりやすい数字で表現すると、黄金比は「1:1.618」、もっとわかりやすくすると「5:8」となります。世界的に人が最も安定と美しさを感じる比率と言われ、デザインでも多く取り入れられています。
黄金比を美しく感じるのは、自然界に多く存在する比率だからという説があります。例えば、松ぼっくりやヒマワリの種などが該当します。
「黄金比の顔」は美人の代名詞でもあります。レオナルド・ダ・ヴィンチの有名な絵画「モナリザ」も、顔の輪郭(生え際から顎、耳から耳まで)の縦と横の比率が黄金比です。
黄金比は白銀比の「1.414」とはやや数値が変わりますが、顔に当てはめるとかなり違う印象です。白銀比と黄金比の顔の印象をわかりやすく例えてみましょう。
・白銀比:丸顔、子供顔、アイドル系、かわいい系、日本風
・黄金比:卵顔、大人顔、美人系、キレイ系、欧米風
髪型やメイクを決める際、自分の顔がどちらの系統なのか、あるいはどちらの系統を目指したいのかを考慮することで、外見を理想に近づけることが可能です。
白銀比の顔の芸能人・キャラクター
白銀比の顔を探してみると、日本人に人気の芸能人やキャラクターがたくさん該当しました。顔の縦横の比率の他、鼻から目の外側のラインにかけての比率が白銀比の顔の芸能人、キャラクターを紹介します。
橋本環奈、前田敦子、浜辺美波、平野紫耀、伊野尾慧、小池徹平、キティちゃん、ドラえもん、トトロ
「親しみやすい顔」「皆に愛される顔」「綺麗系の中の丸顔」の芸能人やキャラクターの顔を測ると、白銀比を持っているケースが多いことに驚きます。
人は特に意識しなくても、「美しい」「親しみやすい」という比率を見つけてしまうのかもしれませんね。
白銀比の顔の特徴・条件5個
白銀比の顔の比率は1:1.414ですが、具体的には見た目にどのような特徴があるのでしょうか。白銀比の美しさ、愛らしさを持つ顔の特徴を解説します。
■1. 輪郭に丸みがある
白銀比の顔は、丸顔の輪郭が特徴です。スッとした顎のラインは美人の条件とされていますが、白銀比の場合はシャープなラインではなく、丸みを帯びて柔らかい印象です。
また、輪郭が丸いだけではなく、全体的な凹凸が少なくつるっとしていて、顔にあまり陰影がありません。白銀比の顔が万人に親しまれやすいのは、影がなく角を感じさせず、性格まで穏やかなイメージがあるからでしょう。
■2. 目がパッチリして特に黒目がち
白銀比と直接関係はありませんが、「白銀比の顔が美形」とされる人は、目がパッチリしています。やはり、美形の条件に目の大きさは外せません。
また、全体的な目のサイズだけではなく、黒目が特に大きいのが特徴です。黒目がちの目は、幼い子供のように純粋さを感じさせて魅力的。更に童顔でかわいい印象を強めます。
■3. 鼻筋がスッとしていて小鼻が小さい
白銀比の顔の人は、鼻筋がスッとしていて小鼻が小さく、顔全体の中で鼻の存在感は控えめです。顔の中心である鼻が小さいと、視線の注目が顔全体に向けられ、白銀比の美しさが際立ちます。
また、鼻の幅と上唇も白銀比の関係ですが、小鼻が大きいと唇との比率が白銀比でも、各パーツが大き過ぎて「美形」という認識から外れやすくなります。やはり、今の時代も口が小さい方が好まれるのです。
■4. 口は小さめだがおちょぼ口ではない
鼻と同じく口も小さめですが、白銀比の顔はおちょぼ口になるほど小さくはありません。顎の輪郭に丸みがあるため、口が小さすぎると顔全体のバランスがやや崩れてしまうのです。鼻が小さめなので口も小さめですが、表情豊かで存在感があります。
口角が上がっているのも重要です。可愛らしく親しみやすいのが白銀比の顔の特徴ですが、キュッと上がった口角は真顔でも明るい印象を受け、周囲の人を和ませます。
■5. 顔の各パーツの距離がやや狭い
童顔っぽいかわいらしさが白銀比の顔の魅力。そのため、顔の各パーツの距離は比較的狭い傾向にあります。目と目の間、鼻の下の幅など、やや狭いのが白銀比の顔の特徴です。
といっても、狭すぎるわけではありません。見ていて愛らしい絶妙な距離感です。ちょっとの差ですが、相手に強い印象を残します。
顔の輪郭が白銀比でも、各パーツが離れていると、のっぺりとしてちょっと老けた印象になってしまうため、顔のパーツの間隔は重要なポイントです。
白銀比の顔の調べ方・測り方
白銀比の顔と言っても、さまざまなポイントがあります。「このポイントが約1:1.414なら白銀比の顔として美しい」という場所をいくつか紹介します。
(1)額から顎までと顔の横幅(耳を含まない)で縦1.414:横1
(2)前髪から出ているラインから顎までと顔の横幅(耳を含まない)で縦1:横1.414
(3)鼻の幅と上唇の幅で比率は1:1.414
例えば、(1)は縦の幅が長くなりますが、(2)は横の幅が長くなります。顔の肌の見え方によって、どちらが長い方が白銀比として適しているのか変わるので要注意です。
測って短い方に1.414をかけると、白銀比の場合のもう1つの長さを出すことができます。
正面から見た印象に大きく左右されますので、白銀比を調べる場合は、一度写真など画像化してから数値を測り、対比を出すと良いでしょう。
白銀比の顔になるメイクのコツ5個
自分の顔が白銀比ではなくても、メイクのやり方で白銀比に近づけることは可能です。そこで、白銀比の顔になるメイクのコツを紹介します。
■1. ベースメイクは顔の中心を明るめに
白銀比は丸みのある顔が特徴。ですので、ベースメイクは顔の丸みを強調できるよう、中心を明るめにしましょう。メイクの下地とファンデーションを使い分けることで、白銀比の印象を強められます。
まずは、下地を顔全体に丁寧に塗りましょう。その上から、明るめのファンデーションを塗っていきますが、フェイスラインぎりぎりよりもやや内側を意識するのがポイントです。
下地との境目がハッキリわからないように注意しながら、ファンデーションは縦が眉の上から下唇の下までと、横は眉毛の外側のラインまでを基準に塗ると良いでしょう。
■2. アイメイクで目の大きさを強調する
パッチリした目は白銀比の顔の特徴ですので、アイメイクはとても重要です。以下の方法で、目の大きさを強調しましょう。
・アイラインは目頭の切れ込みラインまで塗る(目が大きく、目と目の間隔が狭く見える)
・アイシャドウは眉の幅まで単色で塗る(まぶたの余白を小さくみせて目を大きく見せる)
・ビューラーでまつ毛を上向きにしてマスカラを塗る(ぱっちりおめめ効果)
アイメイクは目の横幅、縦幅、両方の白銀比を意識するのがポイントです。
■3. 眉の輪郭は下側にアイブロウをして調整する
各顔のパーツの幅をやや狭くするのが、白銀比の顔の特徴なので、眉の輪郭は下側のアイブロウをしっかりすることで調整しましょう。眉の幅はやや太めにし、足りない部分は下側のアイブロウで補うのです。すると、まぶたの幅を狭くできます。
眉毛の横幅は、目の幅、あるいは鼻からの白銀比を意識すると良いでしょう。目と眉毛が1:1.414、または鼻のラインから各眉の外側をつないだラインが45度になるように調整しましょう。
■4. チークは頬のやや上に軽く乗せる
血色を良く見せ、印象を明るくするチークは、頬のやや上に軽く乗せる程度を意識しましょう。眉毛からチークの塗られている部分が1、それ以下が1.414のバランスです。
チークの色は、肌の色に馴染む淡い色を選ぶと良いでしょう。目立たないようにチークを塗りつつ、顔の余白を上手に埋めるのがコツです。
■5. リップライナーで上唇の輪郭を強調する
小鼻までのラインと上唇の白銀比を作るために、リップライナーを使って上唇の輪郭を強調しましょう。小鼻の横幅を1とし、上唇の幅が1.414に近づくようにリップライナーで調整するのです。鼻の下を狭める効果もあります。
リップの色は血色がよく見えて、且つ強すぎない色を選ぶと良いでしょう。アイメイクがしっかりめなので、リップは控えめにして全体のバランスをとります。
まとめ
美しいと感じるポイントは人によって違いますが、白銀比は多くの日本人から好まれるバランスです。人から親しまれやすい印象を目指すなら、白銀比を意識して眉を整えたりメイクをしたりすると良いでしょう。
また、自分の顔が白銀比タイプなのか、黄金比タイプなのかを知ることで、上手に演出できるようになります。顔は相手への印象を大きく左右するので、自分の顔のタイプや「こうなりたい」という理想を明確にして、効果的なアピール方法を身に着けてくださいね。