奈良県吉野郡にある「丹生川上神社上社」へ取材に⾏ってきました。「ホームページの情報だけではよく分からない」「インターネット上の⼝コミや評判だけではよく分からない」という⽅は、ぜひ参考にしてください。
取材先の神社名：丹生川上神社上社（にうかわかみじんじゃかみしゃ）
取材する方：宮司 望月康麿さん
Q. 丹生川上神社上社はどのような場所ですか？
当社は緑豊かな自然のなかに鎮座しており、山々を背景に浮かび上がる様から、天空の社として親しまれている神社です。高台にある眺めの良い場所で、木々に囲まれてゆったりと式を挙げることができる点が最大の特徴となっています。境内においても春は桜が咲き誇り、秋には真っ赤に紅葉が色づくなど、季節ごとの草木や豊かな新緑を楽しむことができる神社です。
古くから祈雨・止雨の神として、朝廷や国家とのつながりも深い当社は、高龗大神（たかおかみのおおかみ）を御祭神としています。高龗大神とは山の峰の龍神様。かの天武天皇や後醍醐天皇も高龗大神のお力を大切にされていた記録もあり、特に国の礎である農業を支える役割を担ってきました。
かの後醍醐天皇も「この里は 丹生の川上ほど近し 祈らば晴れよ 五月雨（さみだれ）の空」という歌の中で当社を登場させており、このことからも朝廷などとの密接な関係があったことがわかります。当社はこのような長い歴史があることから、日本遺産「吉野」の構成文化財にも認定いただきました。ご参拝される際には積み重ねられた歴史にも思いをはせながら、境内内をゆっくりとお楽しみください。
Q. 丹生川上神社上社の結婚式の特徴を教えて下さい。
当社の結婚式は、基本的には宮司一人がご奉仕する形式をとっています。そのため、新郎様・新婦様の御意向やお気持ちをしっかりと聞いたうえで、心を込めた神前式を執り行うことができる点が特徴のひとつです。
そんなことを知ってか知らずか、神前式のご依頼も余分なことをそぎ落として、シンプルな形式を望まれる方が多くなっていますね。ご家族など数人の大切な人と、静かにゆったりと。人生の大切な時間をしっかりと味わいたい方に喜んでいただけているようです。
もう少し華やかな式をご希望の場合は、巫女や雅楽の演奏などもご用意しています。細かいお望みもできる限りご相談に乗れるのが、当社の神前式の特徴です。気になられることやご要望があれば、ぜひお気軽にお話いただきたいと考えています。
Q. 丹生川上神社上社の結婚式でこだわっているところはありますか？
新郎様・新婦様の想いやご希望にしっかりと寄り添うことを大切にしています。結婚はやはり人生の大切な節目です。これからの人生の支えにもなる大切な節目を、ご希望を叶えながら、気持ちを込めて行うことを心掛けています。
Q. どんな方が結婚式を挙げていますか？
当社が鎮座する吉野の地域は、非常に高齢化が進んでいる地域です。そのこともあって、近年では遠方の方からのご依頼をいただく比率が多くなっています。あえて重みのある神前式をと、シンプルな式を望まれる方が多いですね。
また、当社は日陰になるとことろが少なく、日当たりが非常に良いことも特徴だといえます。晴れている日なら衣装も映えますし、写真撮影の際も綺麗に撮れると好評です。絶景の中で清々しい風を感じながら、思い出を美しく残せる環境となっています。
Q. 結婚式の流れを教えて下さい。
神前式の基本的な式次第は、以下の内容となります。当社では基本的に宮司一人がご奉仕していますが、ご要望があれば巫女や雅楽の演奏も可能です。事前にご要望も伺いながら、御二人だけの式を一緒に進めて参ります。
・祝詞
・三三九度
・指輪交換
・誓いの言葉
・玉串拝礼
・親族杯
また、式の流れについては事前にご説明もしております。不安なく式を進められる様ご奉仕致しますので、安心して神前式にお望みいただけます。
Q. 結婚式の初穂料はいくらですか？
基本的な神前式の場合は、3万円をお納めいただいております。また、巫女や雅楽などご要望に合わせたご用意も、内容に応じた初穂料をお納めいただくことで可能です。事前に丁寧に打ち合わせをした後、お見積りも致しますので、安心してご相談ください。
Q. 申し込み後の挙式までの流れを教えて下さい。
お申し込み後の流れとしては、電話や直接参拝の際にご要望やご希望を伺います。その後、着物や化粧、お写真が必要かどうかを確認し、必要であればお付き合いのある業者のご紹介も可能です。着付けや休憩に関しても、神社下にあるホテルを利用できますのでご安心ください。
また、式の流れに関しましては、当日の事前説明が基本です。式の後のお食事もホテルで行うことが可能ですので、御2人やご家族と小人数での会食を希望される場合は、事前にあわせてご相談いただけば手配もしております。
Q. いつまでに申し込む必要がありますか？
神前式に向けての準備が必要ですので、約1ヶ月程前にはお申込みをいただけると助かります。
Q. 印象的だった結婚式はありますか？
当時30代くらいの御二人だったと思いますが、ご家族ご友人も参列されない、新郎新婦御二人だけの式が大変印象に残っています。神前式の御依頼をいただく前からご参拝されていましたが、その頃のこともしっかりと覚えているんです。
新郎様は足が不自由な方で、参拝される際も新婦様が支えになってよく参拝されていました。そんなある日に新婦様が「結婚を決意しました」とおっしゃって、「二人だけで式を挙げたいのですが、宮司さんお願いできませんか？」とご相談をいただいたんです。
足の状態が思わしくない中で、困難を覚悟でも結婚をされる強い絆を感じ、私も他人ごとではない気持ちでご奉仕をしようと決意したのを覚えています。その御二人の神前式は、温かい雰囲気の感じられる、とても素敵な式となりました。
式が終わった現在でも御二人は、年に数回ご参拝くださいます。御主人の足は完治しないと伺っていましたが、少しづつ良くなっているように見え、仲睦まじく元気にされている様子に、いつも私も元気をいただいているんです。
当社の神前式は私ひとりがご奉仕していますので、おひとりおひとりをしっかりと覚えています。式が終わってからも安産祈願やお宮参りなどに来ていただく方がほとんどで、家族が増える様子をみられるのも神職ならではの喜びです。この御二人のような素晴らしい式となるよう、これからも心を込めてご奉仕していきたいと考えています。
Q. これから結婚式を考えている人へメッセージをお願いします。
結婚式は人生の大切な節目と言われますが、この節目を実感できるのが神前式です。人生の節目をきちんと刻むことは、トラブルや喧嘩があった時にも立ち戻ることができる、今後の御二人の支えをつくることとも言えます。このような大切な役割のある人生の節目を、丁寧に迎えることができるのが神前式です。
また、近年ではご結婚されない方も多いですが、大切な人と契りを交わし、後世へ命を繋いでいくことは、日本人として大切な務めだと思います。残念ながらお子さんが欲しくても授かることができない場合はやむおえませんが、そうでなければ新たな命を授かることができるよう、結婚後は御二人で努力してくださると嬉しいです。
このような「節目の大切さ」や「命を繋ぐこと」は、ごくごく当たり前のことですが、現代では誰もあまり口にしなくなりました。考えてみれば私達が今生きていることも、多くの先人たちの愛情や苦労の積み重ねのお陰です。これらのことは、暮らしていると見落としがちですが、今後の社会にとって非常に大切なことだと考えています。これから結婚を迎えられる皆さんに毎回お伝えしていることで、多くの方にお伝えしたいメッセージです。
丹生川上神社上社の情報・営業時間・定休日
神社名：丹生川上神社上社
住所：奈良県吉野郡川上村大字迫869-1
電話番号：0746-52-0733
営業時間：9:00～17:00
URL：http://web1.kcn.jp/niukawakamijinja-kamisha/index.html
お問い合わせ⽅法：お電話またはご参拝の際にお問い合わせください。
ご予約方法：お電話またはご参拝の際にご予約ください。
