兵庫県豊岡市にある「玄武洞ミュージアム」へ取材に⾏ってきました。「ホームページの情報だけではよく分からない」「インターネット上の⼝コミや評判だけではよく分からない」という⽅は、ぜひ参考にしてください。
取材先の資料館名:「玄武洞ミュージアム」
どんな施設ですか?
世界から集められた珍しい石や化石を展示する博物館です。ここでしか見ることのできない宝石・光る石・奇石・化石・鉱物などを展示しています。見て触って驚きながら「石」の不思議を体感できます。
国の天然記念物「玄武洞」の入口にあり、玄武洞の玄武岩をモチーフにした六角形の建物が特徴です。
玄武洞とは、約160万年前の火山噴火の溶岩で出来た岩壁にある洞窟です。江戸時代から人が岩石を採掘したことで洞ができました。無数に積み上げられた玄武岩は、自然の力によって六角形をかたどっています。館内でも実際に玄武岩を見ることができます。
また、当館の裏側には広くのどかな円山川が流れています。壮大な大地の歴史を感じさせる、自然豊かな場所にございます。
どんな展示物がありますか?
玄武岩をはじめ、さまざまな鉱物・宝石・奇石・化石を2500点以上展示しています。エントランスを入ると、大きなステゴドンがお出迎えしてくれます。ステゴドンは絶滅してしまいましたが、ゾウの仲間だったんですよ。
1Fは大きく分けて岩石ゾーンと、伝統的工芸品である「豊岡杞柳細工」を展示している杞柳ゾーンがあります。岩石ゾーンではアジアゾウをはじめ、山陰海岸や但馬地域の5億年の歩み、玄武洞に関する岩石・資料を展示しています。玄武洞の歴史や玄武岩の多種多様な姿、山陰海岸ジオパークの岩石などをご覧いただけます。
杞柳ゾーンでは「豊岡杞柳細工」の変遷、製作方法や多彩な技術、世界の柳細工などを紹介しています。ぬくもりを感じていただける展示となっております。
2Fは鉱物ゾーンと化石ゾーンとなっております。鉱物ゾーンでは、地球の神秘を教えてくれる色とりどりの宝石・鉱物のコレクションがあります。 ここでしか見ることのできない、珍しく美しい鉱物が多く展示されています。
化石ゾーンでは大迫力のティラノサウルスやトリケラトプス、翼竜、さらに壁沿いには時代ごとの化石を展示し、生命の進化をたどることができます。
見どころを教えて下さい。
見どころだらけなので難しいですが、おすすめは2020年にリニューアルした「光る石の万華鏡」ですね。鏡に反射した石が万華鏡のように輝きます。神秘的で幻想的な世界で、インスタ映え間違いなしのコーナーです。
直接たたいて演奏できる「カンカン石」は鉄琴のような美しい音色で、好きな曲を演奏できます。時々お客さまが流行りの曲を演奏されていて、「おーっ!」と歓声が上がりますね。
日本ではなかなか見られない、巨大な結晶も見どころですよ。発見されたときにアメリカ中の話題となった大きなアマゾナイトの群晶は、目を見張るものがあります。空のような海のような鮮やかな緑色が印象的です。
そのほか、くねくね曲がる「こんにゃく石」や、額縁に入ったまるで「風景画に見える石」など、実際に触れて箇所によって感触の違いなどを体感できますよ。
人気の企画やイベントについて教えて下さい。
石のミュージアムならではの「誕生石キーホルダー作り」や、「化石発掘体験」などの体験メニューが人気です。
誕生石キーホルダーは30種類以上の色とりどりの天然石から好きな石を選んで、キーホルダーを作ります。ご自身の誕生石で、世界に1つだけのオリジナル作品をお持ち帰りいただけます。所要時間は約15分で、参加費用は1,300円です。
化石発掘体験は、何が出るかはお楽しみなんですよ。出た化石はすべてお持ち帰りできます。こちらも所要時間は約15分で、参加費用は1,300円になります。
そのほか、杞柳細工に使われる豊岡産「コリヤナギ」と「籐」を用いたかご編み体験もおすすめですよ。
また、2022年7月30日(土)〜8月31日(水)まで企画展「玄武洞ミュージアム食べ物の石レストラン」を開催いたします。企画展に合わせ、夏休み限定の体験メニューもご用意しておりますので、ぜひお越しください。
併設施設について教えて下さい。
レストラン&カフェでは地産品・季節の食材を取り入れたメニューを提供しています。ランチやモーニングとしてはもちろん、カフェとして気軽にご利用いただけます。季節の風を感じるテラス席もありますよ。
ショップではミュージアムグッズ以外にも、但馬のお土産や地酒から豊岡鞄、杞柳バッグ、菓子工房で手づくりした「玄武洞カステラ」も取り揃えています。
どんな利用者が多いですか?
老若男女問わずお楽しみいただけますので、家族連れでいらっしゃる方が多いですね。石好きの方もいらっしゃいますよ。研究的な視点でご覧になっていると思います。
城崎温泉や玄武洞を訪れた観光のお客さまもいらっしゃいます。玄武洞を含む5つの洞と当館は歩いて周れる距離にございます。玄武洞にいらした際は、ぜひお立ち寄りください。
料金を教えて下さい。
入館料は大人800円、小学生500円、4歳以上の幼児が400円です。団体割引やハート割引もございますので、お問い合わせの上、ご活用ください。
付近のおすすめ観光スポットを教えて下さい。
玄武洞ミュージアムでは1日4便、ミニ遊覧船を運航しています。当館の裏側の船乗り場から円山川を約10分間、船旅を楽しんでいただけます。船から眺める玄武洞は格別で、緑豊かな自然も満喫していただけます。
1名さまから受付可能で、合計2名さま以上で運行いたします。定員は9名さままでです。料金は大人700円、小学生400円、幼児200円です。玄武洞ミュージアムとのセット券ですと、大人1,300円、小学生800円、幼児700円とお得ですよ。
また、JR玄武洞駅から対岸にある当館までの送迎渡し船が毎日運行しています。当日のお申し込みも可能ですが、事前にご予約いただけますと、スムーズにご案内ができます。
豊岡市は国の特別天然記念物であるコウノトリが最後まで生息していた地域です。当館から車で10分ほどの「コウノトリの郷公園」では、実際にコウノトリを見ることができます。タイミングが合えば、遊覧船からもコウノトリを目にすることもあります。
観光といえば当館の目の前にございます「玄武洞公園」もおすすめですね。国の天然記念物「玄武洞」を含む5つの洞が見どころです。比較的大きな玄武洞・青龍洞の2つで約15分、加えて白虎洞・南朱雀洞・北朱雀洞の5つすべてまわっても約30分で見て回ることができます。
そのほか城崎温泉、豊岡市街・出石の歴史的建造物や但馬牛、出石そばなど、魅力的な観光スポットがいっぱいあります。
これから利用したい方へのメッセージをお願いします。
玄武洞を訪れるお客さまにもっと石のことを知ってもらいたいと、館長が集めた石や化石のコレクションを展示しています。迫力ある玄武洞とミュージアムでは石の不思議を、見て触れて体感していただければ嬉しいです。
自然豊かな場所で、美味しい食べ物もたくさんあります。周辺施設も合わせて、季節によってさまざまな楽しみ方ができます。
玄武洞ミュージアムの基本情報・営業時間・定休日
事業者名:公益財団法人 玄武洞ミュージアム
住所 :〒668-0801 兵庫県豊岡市赤石1362
電話番号:0796-23-3821
営業時間:9:00~17:00
定休日 :12/31、1/1、他HPを確認
URL :https://genbudo-museum.jp