初午とは、古来から日本の各地で大切にされてきた伝統的な行事の一つであり、新しい年の農作業の安全と豊穣を祈願する日です。特に稲荷神を祀るこの日は、独特の風習や食文化が色濃く反映されており、その中でもいなり寿司を食べる習慣は多くの人に親しまれています。
本記事では、2024年の初午はいつなのか、また、なぜいなり寿司を食べるのか、その背後にある意味や由来を解説します。立春のあとに訪れる初午を通じて、新たな一年の幸せと繁栄を願いましょう。
初午とは?
初午とは、 旧暦における一年の最初の午の日のことを指します。
午は十二支の一つで、毎月の午の日(うまのひ)は、特に農業神や豊穣を司る神々を祀る日とされ、古くから日本の各地で様々な行事が行われてきました。
初午はこれらの午の日の中でも最初にあたるため、特に重要視され、神社での祭りや農作業の安全、家畜の健康を祈願する行事が行われます。
2024年の初午はいつ?
2024年の初午は、 2月12日月曜日です。
初午の日は旧暦に基づくため、毎年日付が変わります。2025年は2月6日木曜日、2026年は2月1日日曜日となります。
通常、2月の早い時期に設定されることが多いです。
初午の意味や由来とは?
初午の意味や由来は、農業社会における豊穣や家畜の健康への願いに根ざしています。
特に、 稲荷神(豊穣、商売繁盛、家内安全の神)を祀る日としても知られており、稲荷神への感謝と祈願を込めて、各地で祭りや行事が行われます。
稲荷神は狐を使いとすることから、初午には狐にちなんだ風習や食べ物も多く見られます。
初午はなぜいなり寿司を食べるの?
初午にいなり寿司を食べる習慣は、稲荷神と狐の関係に由来します。伝承によると、狐は稲荷神の使いであり、甘い油揚げを好むとされています。
いなり寿司は、油揚げで酢飯を包んだもので、この油揚げが 狐(稲荷神の使い)の好物とされることから、初午にいなり寿司を食べることで稲荷神に感謝し、豊穣や商売繁盛、家内安全を祈願する意味が込められています。
他にもたくさん!初午の食べ物
■初午団子
岐阜県内で養蚕が盛んな地域では、家庭内での貴重な収入源として、多くの家庭が蚕の飼育を行い、質の高い繭を生産して出荷していました。
蚕が桑の葉を食べ始める前、2月に迎える初午の日には、良質で豊富な繭が得られるようにとの願いを込めて、神様へのお供え物として、繭を模した「初午だんご」を作りお供えし、その後で自らも頂いていました。
■しもつかれ
「しもつかれ」とは、西部地域に伝わる伝統的な郷土料理で、正月に余ったサケの頭、節分に使われた豆の残り、さらには根菜類を酒粕で煮込んで作られます。
この料理は、正月からの食材を無駄なく活用し、冬の間に必要な栄養を摂取するための、先人たちの知恵が詰まった保存性に優れた食べ物として知られています。
地域によっては「すみつかれ」とも称されるこの料理は、季節の変わり目に受け継がれる家庭の味として親しまれています。
■旗飴
奈良県特有の伝統的な飴菓子で、菜箸ほどの長さの棒の先に、七夕飾りの短冊を連想させるカラフルな旗が巻き付けられ、その先端にはさまざまなデザインが施された小さな丸い飴が装飾されています。
この飴菓子は、商売を行う家庭によって稲荷神社への供物として捧げられ、後にそれを子供たちが「旗飴ちょうだい」と訪ね歩いてもらう、地域に根付いた風習があります。
初午におすすめの開運アクション 3選
初午は一年で一番、金運がアップする開運日だといわれています。そんな初午の日にすると縁起のいい、5つの開運行動をご紹介します。
■1. 神社でのお参りや祈願
初午に神社でのお参りや祈願を行うことは、一年の安全、健康、そして繁栄を願う重要なスピリチュアルアクションです。特に 稲荷神社では、豊穣の神様への感謝と今後の豊作や事業の成功を祈願します。
この日に行うお参りは、個人や家族、事業の幸運を願うとともに、神様との絆を新たにし、神聖なエネルギーを身につけるためのもの。参拝者は、心を清め、感謝の気持ちを持って祈りを捧げることで、神様からの多大なる恩恵を受けるとされています。
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■2. 家の清掃やお札の新調
初午に家を徹底的に清掃し、お札を新調する行為は、家と家族に新たな良い気を招き入れ、不浄を払うために行われます。
特に 玄関、居間、キッチンなどの主要な部屋を中心に清掃を行い、家の中のエネルギーを一新させます。また、 神棚のお札を新しくすることで、神様との繋がりを強化し、一年間家族の安全と健康を守ってもらうための準備をします。
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■3. 初午にちなんだ飾り付けや縁起物を飾る
初午に関連する飾り付けや縁起物を飾る行為は、その年の農作業の安全、豊作、家畜の健康など、豊かな一年を願うための伝統的な慣習です。
稲荷神を祀るこの日には、 狐にちなんだ装飾や、豊穣を象徴する 五穀や野菜の模型、そして繁栄を願うための 赤いものなどがよく用いられます。家の玄関や居間にこれらの飾り付けをすることで、良い運気を家の中に招き入れ、神様からの恩恵を受けやすくするとされています。
また、初午に飾る縁起物には、幸運を招くとされる「だるま」や、長寿と幸福を象徴する「鶴亀」の飾りも人気があります。これらの飾り付けを通じて、家族の絆を深めるとともに、一年間の安泰と繁栄を心から願うことができます。
初午を行う有名な神社
初午には全国の稲荷神社が賑わいますが、特に有名なのは 京都の伏見稲荷大社です。他にも、地元で信仰されている稲荷神社や、豊穣と繁栄を司る神を祀る神社で、初午の祭典や行事が盛大に行われます。
これらの神社では、初午に合わせて特別な祈祷やお祭りが催され、多くの参拝者でにぎわいます。初午の日に神社を訪れることで、新しい年の幸せと成功を神様から直接祈願することができるでしょう。
初午の運の後押しで開運しよう
初午にまつわる風習や、いなり寿司を食べる習慣を通じて、私たちは日本の豊かな文化遺産と深い歴史を垣間見ることができます。
2024年の初午を迎えるにあたり、この記事で紹介した知識を活かして、あなたやあなたの家族がこの日をより意味深く、そして楽しく過ごせることを願っています。
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