手相の線と密接な関係にある丘
物をつかんで細かい作業をする人間の特性を象徴するのが手と言えます。しかし、人間の身体の中で手のひらは、大きな面積を占める場所ではないのですが、複雑に動かすことができ、立体的な起伏に富んだ表面を持ちます。
この手のひらには、指の付け根など、盛り上がった部分がいくつかあります。これらは「丘」や「掌丘」と呼ばれています。
手相では、線や環が手のひらに刻まれた川に例えられ、膨らみのある部分は丘に例えられるわけです。この丘の膨らみの度合いによって、線の形状も変わります。
一例を挙げると、親指の付け根の領域の金星丘と呼ばれる丘が大きく盛り上がり張りが良ければ、この丘の周囲を囲むように刻まれる生命線も大きなカーブを描くことになるのです。丘の間を走る線では、隣り合わせのそれぞれの丘が膨らんでいると、刻まれる線がよりハッキリと濃くなります。一方で丘が盛り上がっていなければ、この丘に走る線の数が増えることもあります。
これらのことから、手相は、手のひらに刻まれた線だけを見るのではなく、線と密接な関係にある丘の膨らみと合わせて総合的に判断するわけです。また丘の膨らみは、比較的変わりにくいとされるので、生まれ持った性質や本来の性格、潜在的な才能を示すとされています。この9つある丘などの種類と意味について説明していきます。
手相占いにおける"丘"の意味とは?
手相では、手のひらの膨らみを丘や掌丘と呼んでいます。それぞれの丘には、惑星、太陽、月の名が付けられています。これらの丘が示す意味合いや特徴は、占星術の天体が表す基本的な機能と深く関わりがあるとされています。
現在、日本で手相占いと言えば西洋式手相が主体となり、部分的に東洋式手相、観相学、陰陽五行説などを取り入れています。その中で西洋占星術も採用されているわけです。この丘にはそれぞれ意味があり、その膨らみ方によって線の現れ方にも大きく影響を及ぼします。膨らみ具合、色、ツヤなどから健康状態、運勢、性格などを判断することができます。
特にツヤが良かったり、盛り上がっている程、それらが意味する要素が強くなっていることを示します。一説には、指が各天体から来る波動をとらえるアンテナとなり、指のつけ根の領域である丘に溜め込むと考えられています。親指・人差し指・中指・薬指・小指は、それぞれ対応する金星・木星・土星・太陽・水星から来る波動をとらえ、そのパワーを金星丘、木星丘、土星丘、太陽丘、水星丘に蓄えているというわけです。この他、丘と付随して、手のひらの中央にある窪みの部分を「火星平原」と呼んでいます。これらの丘などは、運命などを判断する際に重要な存在であることは確かなことと言えます。
①手相の"木星丘"の場所と意味
木星丘は、人差し指のつけ根の領域を指します。向上心の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、何事にも積極的に取り組み、努力を惜しまないとされます。この他、野心、名誉、独立、支配力、統率力などを持つとされています。
西洋占星術では、全能の神・ゼウスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、自信や管理能力、支配欲や独立心に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。
木星丘が盛り上がっていると、人の上に立つことに長けていて、人に使われるよりも、独立開業のようなことをすると力が発揮できるようです。自力で運命を切り開くことができるとされます。
優れた指導力や統率力があるので、仕事としては、教育者、政治家、経営者など向いています。地位や肩書きにこだわりが強く、それを望む傾向にあります。プライドが高い面はあるのですが、人の面倒を見たり教えることに長けているとされます。
この木星丘に向上線や希望線と呼ばれる縦線があると、木星丘の意味合いを強めるとされています。向上心や独立心が格段に高まり、仕事で大きく成功することが考えられます。
また縁起の良いとされる神秘十字や願いが叶う十字などの十字紋や人気が得られる星紋が現れやすい場所としても知られています。もし現れた場合、強く願っていた願望が叶ったり、努力が実を結んで、成功や名誉が得られるとされます。
②手相の"土星丘"の場所と意味
土星丘は、中指のつけ根の領域を指します。勤勉の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、何事にも真面目に忍耐強く取り組むとされています。責任感が強く、人から信頼される存在になります。この他、持久力、研究心、冷静さ、思慮深さ、孤独といった意味も持つとされています。
西洋占星術では、農業神・サトゥルヌスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、努力や勤勉さに関わるエネルギーが蓄えられているとされています。土星丘が盛り上がっていると、目的を達成するために、いろいろな努力ができ、頑張ることができるようです。コツコツと努力を積み上げていくことに長け、時間をかけて物事を完成に結びつけることができます。
研究熱心な面があるので、仕事では、学者や研究者、芸術家やクリエーターに向いています。チームワークを要する分野では、力が発揮しにくいようです。孤独を愛する面があり、自分の世界に没頭することを好みます。丘が盛り上がり過ぎていると、自意識過剰になり、周囲から孤立することになります。
この土星丘に届く濃い運命線を持っている場合、土星丘の意味合いを強めるとされています。時代の変化が早く、結果をすぐに求められる現代では、土星丘が発達している人は、生きにくい面があるかもしれません。しかし、人生において大切な要素でもあるようです。
③手相の"太陽丘"の場所と意味
太陽丘は、薬指のつけ根の領域を指します。成功の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、基本的な性格が明るく、人から信頼されたり、人気が得られるとされます。成功運と金運に強く働きかけ、幸せが手にできます。この他、人気運、名声、芸術性、想像力、豊かな表現力をもたらすとされています。
西洋占星術では、太陽神・アポロンが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、成功や人気、金財に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。太陽丘が盛り上がっていると、人や良い運気がどんどん押し寄せてくるようです。人から注目され、人が集まってくるという華やかさがあり、それらが成功につながります。一方で、虚栄心が強くなる傾向にあります。
表現力に長けて想像性や美的センスにも優れているので、アート系やクリエイティブな分野で力が発揮できます。芸術、文学、音楽の才能を秘めている可能性があり、脚光を浴びることが考えられます。
この太陽丘の膨らみが、より一層大きかったり、この丘に現れる太陽線と呼ばれる縦線が濃く現れていると、金運が格段に高まり、大成功がつかめるとされています。人生の早い段階で、名声や富が得られることが考えられます。称賛や評価を得て、大金や大きな成果が得られる丘なので、太陽丘の膨らみやツヤは大切にしたいものです。
④手相の"水星丘"の場所と意味
水星丘は、小指のつけ根の領域を指します。商売の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、商売やビジネスで必要とされるコミュニケーション力に優れ、利益を得てうまくまとめられるとされます。頭の回転が速く、物事が的確に伝えられるはずです。この他、財運、商才、知識、発想力、言語能力にも優れているとされます。
西洋占星術では、商人の守り神・ヘルメスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、財運や商売、交渉力に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。水星丘が盛り上がっていると、人との関係が上手に築け、金銭感覚に長けているようです。社交性があるので、人と接することで力が発揮できるとされます。
仕事面では、販売、営業、仲介業、経営者に向いています。商売に携わったり、独立して事業を経営したりすれば、成功や繁盛する可能性が格段に高くなります。商売に関わらず、人との和を大切にして、うまく活用できるので、縁によって幸運がもたらされることもあります。
この水星丘には財運線と呼ばれる縦線が現れることがあります。もしこれがあると、大きな財を築く才能を持っていることになります。この線が現れている限り、お金に不自由することはないとされます。また水星丘が横に張り出した形の場合、いつも頭を回転させ何かを考えているとされます。リラックスが必要かもしれません。
⑤手相の"金星丘"の場所と意味
金星丘は、親指のつけ根の領域を指します。愛情の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、何事にも情熱的で、精力的に行動するとされます。精神面での強さが成功に結び付けるはずです。この他、健康、スタミナ、気力、官能、魅力にも優れているとされます。
西洋占星術では、愛と美の神・アプロディーテが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、生命力や精力、愛情に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。金星丘が盛り上がっていると、活力にあふれ、常に夢や目標を持って、前向きに物事に取り組むようです。自分を生み出してくれた、肉親や故郷との縁の強さも示すことになります。人の面倒見が良く、愛情が豊かで人に対して優しく接するので、いろいろな人から慕われるはずです。基本的に性格は穏やかで、温かい心を持っているとされます。家庭運にも恵まれ、結婚すれば良き父や母になれます。
仕事面では、愛情に深いので、看護師、保育士、介護士、教師、人をサポートする分野で力が発揮できます。
この金星丘により豊かな膨らみがあると、体力があり、健康に満ち溢れていることになり、病気やケガとは縁遠くなるはずです。一方、平坦だったりすると、体力などは弱めになります。またこの金星丘に、格子状の線が濃く現れていたら、丘の意味合いをより一層強めることになります。
⑥手相の"月丘"の場所と意味
月丘は、小指の下方で手首近くの領域を指します。神秘の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、想像力や空想力が豊かで、感性などが鋭いとされます。直感力やインスピレーションに優れているはずです。この他、優れた美的感覚、神秘性、人気、ロマンチックなどをもたらすとされます。
西洋占星術では、月の女神・アルテミスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、イマジネーションや創造性に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。月丘が盛り上がっていると、自分がこうした方が良いと感じたことを信じて行動すると、良い結果が得られるようです。自らが作りだす世界へのこだわりが強く、理想が高いとされます。
月丘の膨らみが豊かな人は、どこか魅力的な面があり、人から好かれやすく人気者が多いようです。自分が困った時に、人から助力が得られるといった幸運がもたらされるとされます。
仕事面では、創造性が活かせる分野で力が発揮できます。芸術家、作家、音楽家、デザイナー、クリエイターに向いています。また自然に人気が得られるので、芸能界などでも力が発揮できそうです。この月丘は、膨らみが強過ぎると利己的な面が強まるとされます。
さらに月丘には、寵愛線と呼ばれる短い斜めの線が、現れることがあります。これは丘同様に人気や魅力にあふれ、人から好かれるとされます。月丘を横切るように横線が入ることもあります。これは海外で活躍したり、旅行や移動が多くなることを示します。
⑦手相の"第一火星丘"の場所と意味
第一火星丘は、金星丘と木星丘の間の領域を指します。積極性の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、何事にも行動的で、一度決めたことはやり抜く強さを持つとされています。初めての分野に対しても果敢に挑戦するはずです。この他、勇気、闘争心、強い意志を持つとされます。
西洋占星術では、軍神・アレスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、闘争、積極性や前に進もうとする力に関わるエネルギーが蓄えられているとされています。
第一火星丘が盛り上がっていると、闘争心はもちろんのこと、決断力や行動力があるので、自力で成功を手にするようです。人が尻込みすることでも、臆することなく取り組めるので、人から高い評価を受けるとされます。
膨らみが強過ぎると、我が強くなり、感情的になったり、単独で暴走しやすいとされます。意識的に立ち止まり、周囲の状況を冷静に見極めることも大切なようです。性格的に温和な場合でも、一度攻撃されると、それ以上に反撃する傾向にあります。闘争心に火をつけてしまうと、手が付けられなくなることもあるようです。
仕事面では積極的に行動できるので、営業や経営者、自分の裁量で動ける分野で力が発揮できます。
⑧手相の"第二火星丘"の場所と意味
第二火星丘は、水星丘と月丘の間の領域を指します。正義感の丘とも呼ばれ、ここが発達している場合、困難な高い壁に遭遇しても、忍耐強く乗り切る力を持つとされます。どんな状況に追い込まれても、冷静に対処できるはずです。この他、自制心や落ち着きがもたらされるとされます。
西洋占星術では、第一火星丘と同じ軍神・アレスが司る場所として知られ、この名が冠される丘には、自分自身との戦い関わるエネルギーが蓄えられているとされています。第一火星丘は、対外的な戦いに関わるので、対称的と言えます。
第二火星丘が盛り上がっていると、何事にも諦めない強さがあり、最終的に大きな望みが叶えられるようです。我慢強さが、物事をやり抜くことにつながり、様々な業績として評価されます。いろいろな誘惑に負けない自制心を持ち、迷いが少なく初志貫徹できるとされます。考え方がブレないので、人から信頼されます。正義感が強く、自分の味方や仲間を大切
に守る強さを持ちます。周囲にいる頼りになる存在になるはずです。決して諦めないバイタリティーが成功につながります。
仕事面では、正義感と忍耐力があるので、警察官や消防士、検察官や弁護士で力が発揮できます。
⑨手相の"地丘"の場所と意味
地丘は、手のひらの下方中央で、手首に近い領域を指します。冥王星国や再生力の星とも呼ばれ、ここが発達して入る場合、苦しいことがあって挫折しても、再起する底力を持つとされます。危機的な状況から復活できるはずです。この他、終わりと始まり、死と再生、根性、不可能を可能にする力をもたらすとされます。
西洋占星術では、先祖が住む、あの世を象徴する場所として知られ、この名が冠される丘には、理屈では説明できない人智を超えたエネルギーが蓄えられているとされています。
たいていの場合、地丘は凹んでいるのですが、盛り上がっている場合、誰もが不可能だと思うことを、信念などを貫いて可能にしてしまうとされます。人が成し遂げられなかったものを成し遂げ、人々を驚かせるはずです。自分が本気でやりたいことがあれば、忍耐強く挑戦するので、成功する可能性が高まります。洞察力が鋭く、物の本質をつかむことに長けています。人が感じられないものを感じることができます。霊感などの直感的な能力に優れていることが考えられます。
特に地丘にツヤがある上に膨らみがある場合は、先祖から守られ、人生の土台がしっかりとしているとされます。スピリチュアルな分野で力が発揮できるはずです。
また地丘から運命線が出ている場合、先祖との縁が強く、強運ももたらされるとされます。
手相の"火星平原"の場所と意味(くぼみ)
火星平原は、手のひら中央にある窪みを指します。ここは窪んでいるところから丘とは呼ばず、平原と呼ばれています。火星平原は、少し窪んでいる状態が理想と言われています。ここからは、その人の自我の強さの度合いや、生活力が読み取れるとされます。
火星平原が、周囲の丘と同じくらいの膨らみがある場合、自我がとても強く、非常に攻撃的な面があるようです。生活力はかなりあり、窮地に陥ることはまずありません。
窪みが深い場合、人と争う気持ちが少なく、生活力が弱いとされます。その分、性格は温厚で周りとの協調性があります。感情的にも穏やかなので、人に安心感を与えます。この火星平原を見て、その人の特性を理解すれば、生活力が安定し、円満な対人関係が築けるはずです。運命線との関わりが深く、30才~50才の中年期の位置と合致し、人生の中年期の運勢を表します。
ここが発達し運命線が通過していると、中年期に運勢が良くなるとされます。また火星平原には、神秘十字と呼ばれる十字紋が現れることがあります。これが現れると、感受性や直感が強まり、精神世界などに興味をを持つとされます。
さらにこの場所は、活力を刺激するツボでもあります。ここを押すと、自律神経の調整ができ、疲労回復に効果的とされます。疲れた心を癒したり、気分を落ち着かせることができます。
手相の”指の間の丘”の場所と意味
一般的には各指の付け根の領域が丘となりますが、人によっては、丘の幅が広かったり、少しズレた位置に現れることがあります。ちょうど指と指の間に盛り上がりがあり丘になっている場合、隣り合っている丘の意味合いを両方持つ傾向にあります。どちらかに寄っている場合は、そちらの要素が強くなります。
この他、通常土星丘は中指の付け根の線の下とされますが、中指と人差し指の間が盛り上がり、丘になっていることがあります。その場合、そこを土星丘と見なす説もあります。ここに張りやツヤがあれば、一つの物事に打ち込みやすいといった意味合いなどを強く持つことになるわけです。
また通常、太陽丘は薬指の付け根の線の下とされますが、薬指と中指の間が盛り上がり、丘になっていることがあります。その場合、そこを太陽丘と見なす説もあります。ここに張りやツヤがあれば、成功運、金運、人気運が高まり、魅力が増すことになります。ただ、あまり大き過ぎる場合は、浪費癖が増す可能性もあるようです。
手相の丘にある横線の意味
基本的に丘に現れる横線は、障害線の要素が強く、その丘のもたらす意味合いをネガティブなものにします。しかし、丘によっては、異なった意味を持つことがあります。
月丘に現れる横線は放縦線になります。これは身体の疲労度を示し、薄い場合は、疲労が溜まり始めた初期段階で、濃くなるに従い、疲労が多く蓄積していることになり、深刻な状態にあるとされます。この放縦線は2本になると身体の疲労が精神にも影響することになります。月丘に現れる横線でも、そこからはみ出して生命線を越える程長い場合、身体の疲労は限界に達しているとされます。何らかの対処が必要となります。
月丘下部で細かい横線が現れる場合、たばこや酒などの刺激物による何らかの障害が出ているとされます。肝臓や肺が病んでいる可能性があります。薬物の影響もあるようです。
月丘下部に太い横線が複数現れる場合、酒の飲み過ぎを示唆し、月丘が赤くなったり、黒くなっていると肝臓障害の可能性が出てきます。また月丘下部で乱れがなく濃くきれいな一直線は航海線となり、海外での活躍が期待できます。
金星丘に現れる横線はスタミナ線となります。これは生命力とスタミナが人の2倍あることになり、二重生命線と同様の意味を持ちます。何事にも積極性があり、いろいろな分野で頑張れるとされます。
第二火星丘に現れる横線は、反抗線となります。これが現れていると自己主張が強くなり、従順さがなく反抗的な態度に出やすいとされます。何事も自分で判断し、干渉されることを好まないと言われています。一度決めたことは最後までやり抜く力を持ちます。
手相の丘にある縦線の意味
基本的に丘に現れる縦線は、その丘のもたらす意味合いをポジティブにします。
木星丘に現れる縦線は向上線となり、目標などの達成に向けて努力を惜しまないとされます。粘り強く頑張るので、成果を手にしやすくなります。
土星丘に現れる縦線は運命線ですが、短いものは土星丘に向かっているだけで、土星丘に達していないものもあります。この運命線とは別に短い縦線が現れていることもあります。その場合、何事もやり抜く力を持つことになります。
太陽丘に現れる縦線は太陽線ですが、短いものは太陽丘に向かっているだけで、太陽丘に達していていないものもあります。成功運、金運、人気運などを高めることになります。
水星丘に現れる縦線は財運線となります。財運が高まり、商才などにも関わりを持ちます。濃く現れている程、財運が強くなるとされます。
金星丘に現れる縦線は陰徳紋となり、複数で現れることが多いようです。これが現れていると情に深くなり、何かをしても見返りを求めず、人間性に優れているとされます。信仰心に強い場合もあります。線の数が多い程、意味合いを強めます。
まとめ:丘を知れば手相の理解が深まる
手相と言うと、真っ先に思い浮かぶのが運命線や感情線といった基本線ですが、9つの丘と火星平原も、基本線と同様に重要な読み取り要素となります。
手相における丘は、ギリシャ神話やローマ神話の神が割り振られた西洋占星術との関わりが深く、それぞれの意味合いには、それらに由来するものが数多いことがわかります。現在の日本の手相は西洋手相学を主体として、東洋手相学、観相学などの良い点を巧みに取り入れているので、精度はかなり高くなっています。丘という考え方も、いろいろと取り入れられたものの一つです。各丘とそこに現れる線には、密接なつながりがあります。
一例を挙げますと、水星丘には、財運線という縦線が現れることがあります。これは水星丘に溜め込まれている金運や優れた金銭感覚、コミュニケーション能力や商才のエネルギーが財運線を通じて、金財の運気として流れ出すとされています。丘の膨らみが豊かな上に、そこに線があると、丘の意味合いがより強調されるわけです。また、様々な線の濃さは、盛り上がった丘の高さに左右されやすいと言えます。
いずれにしましても、丘は手相の基本の一つになります。丘のことを知り的確に見極められれば、手相の理解力がより一層深まるはずです。