「もしかしたら、彼女はファザコンかもしれない」と思うことがあるなら、ファザコン女性の心理を知って、彼女の気持ちを理解することで、今よりもっと良好な関係が築けるかもしれません。
今回は、ファザコンの女性には、どんな心理的特徴と恋愛傾向を解説し、彼女がファザコンだった場合、結婚するべきか否かについて考察します。ファザコン女性は精神的な病気ではないか心配、気持ち悪いから何とかしたいと思う方にも役立つはずです。
ファザコンの意味とは?
ファザコンとは、ファザーコンプレックスの略語です。マザコンの対義語として用いられることもありますが、「母親離れできない甘ったれた息子」というイメージの強いマザコンとはちょっと違います。ファザコン女性には、大きく分けて2つのタイプが存在します。
・父親の愛情を充分感じることなく育ち、足りない父性を恋愛相手に求めてしまう状態
・完璧な父親を持ち、過度に愛された結果、恋愛相手に対して父親のような完璧な愛情を求める状態
ファザコン女性は父親からの愛情不足、もしくは愛情過多という真逆のタイプに分かれるのです。しかし、「父親の存在が恋愛に大きな影響を与えている」という状況は同じです。
ファザコン女性の心理的特徴20個診断チェック
ファザコンの女性は大きく2つのタイプに分かれます。父親の愛情不足によるファザコンと、父親からの過度な愛情により父子が強く結びついたファザコンです。
ファザコンになった原因は相反するものがあり、タイプによって違う特徴と、共通する特徴があります。ファザコン女性にはどのような心理的特徴があるのか、これから解説していきましょう。
■1. 優等生タイプ
ファザコン女性は学歴が高く優等生タイプが多いです。これは、ファザコン女性の家庭環境が大きく影響しています。ファザコン女性の父親は、「厳格タイプ」「放任タイプ」「理想の父親タイプ」「愛情過多タイプ」に分かれますが、どのタイプの父親でも、娘は優等生に育ちやすいのです。
厳格タイプの場合、幼少期から教育熱心で、厳しくしつけられます。放任タイプは父親に振り向いて欲しい気持ちから、勉強に励み模範的な人間を目指します。理想の父親タイプは元々高学歴家庭が多く、娘はレベルの高い教育を受けて育っています。そして、愛情過多タイプは甲斐甲斐しく勉強も生活も父親が面倒を見てくれ、優等生に育ちやすいのです。
■2. 理想が高い
ファザコン女性はあらゆる面において、理想が高いという心理的特徴があります。これも、父親のタイプを選びません。ファザコン女性には、「父親とはこうあるべき」という高い理想があるのです。
愛情不足の場合は、父親が自分の理想を満たさないことが耐えられず、外の男性に理想の父親像を求めるようになります。一方、完璧な父親や、愛情たっぷりな父親を持ったファザコン女性は、恋愛対象となる男性に「父親以上が最低基準」と、理想を高く設定するのです。
恋愛に対して理想が高い女性は、それ以外でも高みを望むタイプが多いです。友人間関係や仕事、プライベートの趣味でも、高い理想を持ち、妥協を許しません。理想の高さは、優秀な成績を残すためには必要ですが、それが自分の首を絞める原因にもなり兼ねません。ファザコン女性は特に男性への理想の高さが、自分の恋愛を拗らせる原因になりやすいのです。
■3. 守って欲しい願望が強い
ファザコン女性は、理想の父性像を求めています。ファザコン女性にとって「無条件に娘を愛して守る」というのが、理想の父性です。自分の父親が理想の父性を持っていようがいまいが、ファザコン女性は周囲の男性に父性を求めます。そのため、一般的な女性と比較すると、「守って欲しい」という願望が非常に強いのです。
■4. 愛情に飢えている
父親の愛情不足によってファザコンになってしまった女性は、常に愛情に飢えています。人間の人格形成には親の愛情が不可欠ですが、子供の頃から「父親から愛されていない」と感じていたファザコン女性は、足りない愛情を他のもので代用しようとするのです。
その対象として最も向きやすいのが恋愛相手になる男性ですが、友人や職場など、全ての人間関係において、実は常に愛情を欲しています。そのため、評価にとても敏感で、承認欲求も強いのです。
■5. 自分に自信がない
父親の愛情不足が原因でファザコンになった女性の場合、優秀な実績を残し、周囲から充分な評価を受けていても、自分に自信が持てません。これは、自己肯定感が低いからです。自己肯定感とは、「自分はできる」という実感であり、「私は無条件に愛される存在」と思える感情のこと。自己肯定感が確立されるためには、幼少期に親から充分な愛情を注いでもらったという満足感が必要です。
しかし、「父親から愛されていない」と思いながら成長したファザコン女性は、自己肯定感が育ちません。いつも「私には価値がないのでは?」と、漠然とした不安を感じています。だから、努力して成果を残しても、自分に自信が持てないのです。
■6. 依存心が強い
愛情に飢えたファザコン女性は、依存心が強いという心理的特徴があります。自信が持てず、いつも心に不安を抱えている不安を解消するためには、「不安を埋める存在」が必要です。そして、ファザコン女性は自分の精神安定のために、不安を埋める存在、即ち依存対象を求めます。子供の頃は友人に、そして、大人になってからは仕事や恋愛に依存しやすいのです。
■7. 言葉に騙されやすい
愛情を求め続けるファザコン女性は、明確な愛情表現に弱いです。「言わなくても態度で示す愛情」よりも、単純に「愛してる」「君が大切だ」など、わかりやすい言葉を求めます。そして、そこにフューチャーしがちです。そのため、優秀なのに、言葉で簡単に騙されやすい特徴を持っています。
■8. 父親が好き、もしくは毛嫌いしている
「ファザコン」と聞くと、マザコンのように「パパ大好き」と恥ずかしげもなく言う女性をイメージするかもしれません。しかし、前述した通りファザコンは大きく分けて2タイプあります。父親の愛情不足からなるファザコンと、父親から愛情過多からなるファザコンです。後者は「パパ大好き」のわかりやすいファザコンですが、前者は「父親なんて大嫌い」と公言しているケースも少なくありません。
「嫌いな相手から影響を受けないのでは?」と思うかもしれませんが、嫌いなのはまだ父親に強い関心を持っている証拠。父親から愛情を感じずに育ち、父親に憎しみすら感じているファザコン女性は、実は父親の愛を渇望し、父親に執着している状態なのです。
成長過程において、女性は幼少期に父親に性愛に近い感情を持ち、思春期には毛嫌いし、そうして徐々に精神的父親離れをして自立し、後に良好な父子関係を構築していきます。しかし、ファザコン女性は「ずっとパパ大好き」もしくは「父親なんて大嫌い」な状態がずっと継続し、それ故に父親から大きな影響を受け続けるのです。
■9. 父親の話題が多い
ファザコン女性は、自分のファザコンに自覚があってもなくても、父親の話題をつい出してしまう特徴があります。パパ大好きで、「私はファザコン」と胸を張って言うタイプは、父親自慢をしたくて話題に出します。一方、父親から愛情を感じておらず「嫌い」と言い切るファザコン女性も、嫌い故にあらゆる男性を父親と比較しているため、結局無意識に父親の話題が出てしまいます。自慢でも愚痴でも悪口でも、父親の話を頻繁にする女性はファザコンなのです。
■10. 父親がステイタス
「パパ大好き」タイプのファザコン女性の父親は、容姿が良く、高収入であることが少なくありません。娘にとっては自慢の父親です。「私のパパ、こんなにすごい人なのよ」というのが、ファザコン女性のステイタスになります。父親のコネで美味しい思いをたくさんしてきているのです。当然パパ自慢が多く、何かあれば「パパに聞いてみる」と父親を頼ります。
■11. 父親が理想
「パパ大好き」タイプのファザコン女性は、父親が理想です。容姿、性格、社会的地位、そして自分に向ける愛情。全て父親以上のレベルを男性に求めます。しかし、ファザコン女性は誰よりも父親が好き。男性に父親以上のレベルを求めつつも、「私のパパより素敵な人なんていない」という大きな矛盾を抱えているのです。
そのため、「父親以上を男性に期待するけど、その期待を裏切られる」という恋愛を繰り返します。しかし、ファザコン女性にとって、それは恋愛に対する挫折ではなく「やっぱりパパが一番素敵」と父親の偉大さを確認する行為のようなものなのです。
■12. 無意識に父親に似た男性を求める
「パパ大好き」のファザコン女性が父親を理想とし、父親に似た男性を求めるのは納得できることでしょう。しかし、「パパ大嫌い」のファザコン女性も、無意識に父親に似た男性を求めてしまうのです。なぜそのような現象が起こるのか、その理由は、父親から愛情を感じず育ってきたファザコン女性が、父親に似た男性に振り向いてもらうことで心の空白を埋めようとする心理が働くからです。
だから、父親がロクデナシだと、ファザコン女性は幸せな恋愛から縁遠くなります。大嫌いな父親に似たロクデナシをなぜか好きになってしまい、振り回されて終わってしまうような恋愛を繰り返しやすくなるからです。女性が無意識に父親に似た男性を求めるのは、ファザコンに限った話ではありません。女性は多かれ少なかれ生まれて最初に親密な関係を築く異性、即ち父親に理想の男性像を描くところがあります。だから、女性にとって父親の人格は、人生を左右する重要なことなのです。
■13. 玉の輿願望がある
ファザコン女性は「幸せになりたい!」という気持ちが人一倍強いです。父親から愛情を注がれたタイプは、「最低でも今の生活水準を維持」を求めます。父親の愛情不足タイプは、幸せな結婚生活でそれを補おうとします。どちらのファザコン女性も、結婚に高い理想を持っているのです。
ファザコン女性が描く「幸せな結婚」は、夫から愛されることはもちろんですが、経済的な裕福さも外せない条件です。自然と玉の輿願望が生じます。ファザコン女性は自分だけが噛みしめる幸せだけではなく、誰の目から見ても明白な幸せを獲得したいのです。
■14. 同年代の男性はレベルが低く見える
ファザコン女性が基準とする男性は、自分よりも20歳も30歳も年上の父親です。それを男性に求めています。「経済的にも精神的にも頼りになり、自分の全てを受け入れてくれる男性」これを「普通」という基準に置いています。すると、当然ながら同年代の男性はレベルが低く見えてしまいます。
元々女性の方が精神年齢の成熟が早く高いと言われていますから、普通の女性から見ても、同年代の男性は幼く感じる時があるものです。そこに、「父親」という比較対象を横に並べるわけですから、同年代の男性が幼稚で能力が低く、狭量に見えるのは必然です。学生の時はその傾向が特に強く、ファザコン女性には「同年代の男性は子供」という思考が染みついているケースも少なくありません。
■15. 甘え上手
父親からたっぷり愛情を注がれたファザコン女性は、男性に甘えるのがとっても上手です。小さな頃から異性である父親に甘えさせてもらってきたので、「甘えれば男性は受け入れる」と経験から理解しています。しかも、男性が喜ぶ甘え方を知っているのです。
「女の子はどんなに幼くても女の一面を持っている」という説があります。事実、父親に甘える娘は、「パパになら、ここまで甘えてもOK」と確信を持って甘えているように見えることが少なくありません。ファザコン女性は小さな頃から父親に甘えながら、男性心理を理解し、男心をくすぐる術を身につけているのでしょう。
■16. 寂しがり屋
甘え上手なファザコン女性は、子供の頃から寂しがり屋です。寂しがり屋だから父親に甘え、それを受け入れてもらってパパ大好きになるのです。あるいは、寂しい気持ちを父親に埋めてもらえず、男性に父性を求めるファザコンになります。「寂しいから愛して欲しい」というのが、ファザコン女性に共通した心理なのです。
■17. 我儘(わがまま)
優等生タイプのファザコン女性ですが、我儘な一面を持っています。この心理的特徴は、普段は優等生の仮面に隠されています。しかし、親しくなった相手には、我儘な本性を見せ始めます。これは、男性に限った話ではなく、友人や仕事関係も例外ではありません。
ファザコン女性は相手と親しくなる過程で、「この人はどこまで甘えを許してくれるか」を測ります。そして、「この人は大丈夫」と思うと、距離を縮めてくるのです。そして、徐々に我儘な自分を見せ始めます。人一倍愛情に飢えているファザコン女性は、我儘を許容してくれる相手を探しているのです。
■18. 愛情表現がストレート
甘え上手で我儘なファザコン女性の愛情表現は、とってもストレート。「私の事好きなら、こんな我儘くらい聞いてくれるよね」と、臆面もなく言うことができます。友人にも恋人にも好きの感情を隠さず、自分から積極的にアプローチする押しの強さがあるのです。
特に父親から愛されたタイプは、自己肯定感が高く「何をしても受け入れてもらえる」という根拠ない自信を持っているので、明るく社交的。モテる上に積極的に愛情表現をするので、好きな男性を射止める確率が高いのです。
■19. 嫉妬深い
ファザコン女性は情が深く、嫉妬深い心理的特徴があります。父親から愛情を独占したファザコン女性は、常に相手の一番であることに拘り、それが嫉妬深さに繋がるのです。また、父親の愛情不足でファザコンになった女性は、一度獲得した愛情が離れていくのが耐えられず、ちょっとしたことでも強い嫉妬を感じてしまいます。
■20. 実は尽くすタイプ
ファザコン女性は心を許した相手には我儘で甘えっ子になります。だけど、献身的な一面も持っています。なぜならば、ファザコン女性は愛されるための努力をしてきたからです。父親の愛情と期待に応えるべく、あるいは父親に振り向いてもらいたいがために、父親が求める娘になる努力をコツコツとしてきたのです。ファザコン女性は我儘だけど尽くすタイプでもあります。そして、尽くすタイプだからこそ、自分が尽くした相手からの見返りとして愛情を求めます。それが、我儘や甘えの行動になるのです。
ファザコンの理由は父親嫌いで愛情不足?
ファザコンの心理でも説明したように、ファザコンは2つのタイプがいます。父親からの愛情が不足していたタイプと、父親からの愛情をたくさん受けたタイプです。
前者は父親のことが嫌いなタイプもいるでしょうが、後者は父親のことが大好きです。後者は父親のことが大好きだからこそファザコンなのです。
ファザコンは病気や精神病?
ファザコンを病気や精神病と思う方もいるかもしれませんが、病気ではありません。その人の生い立ちから生じた特徴です。
ただ、ファザコンの程度が強い場合は、父親に依存しすぎてしまっているため、父親の意見を優先したり、父親に何かあったときに精神が崩壊してしまったりするおそれがあります。依存度の強い状態は抜け出したほうがいいでしょう。
ファザコン女性の恋愛傾向8個
父親に多大な影響を受けてしまったファザコン女性の特徴は、恋愛傾向に強く表れます。そして、彼氏を大いに困惑させたり、ファザコン女性本人が恋愛に悩んだりすることが多いです。ファザコンが原因で上手くいかない恋愛は、ファザコンの心理を理解し、ファザコン女性の恋愛傾向を分析することで改善することが可能です。
そこで、ファザコン女性の恋愛傾向を解説します。
■1. 本当に愛されているのか不安
ファザコン女性は、恋人ができても「本当に自分は愛されているのか」と、常に不安を感じています。その理由は、下記の通りです。
・父親の愛情不足により、男性からの愛情がどのようなものかわからない。
・家庭で父親から愛されなかった経験から「自分は男性から愛されない」という漠然とした不安を抱えている。
・自分の中に「理想の父性」が確立されているが、普通の男性には到底満たすことができない基準になってしまっている。
・最も身近な男性である父親の愛情が深過ぎて、一般的な恋人関係では満足できない
・父親が自分に向ける愛情と比較して、「こんなこともしてくれないなんて、私を大して好きじゃないんだ」と思ってしまう。
このように、父親の愛情を感じているかどうかに関わらず、ファザコン女性は恋人関係の愛情に不安を抱えやすい要因をいくつも持っています。そもそも、親が子にそそぐ愛とは、恋人とは比較できる類のものではないのに、ファザコン女性はそれに気付いていないのです。父親の愛情と恋人の愛情を同列に考えているので、彼氏から愛情を注がれても「足りない」と感じてしまいます。
■2. 愛情を試す行為が多い
本当に愛されているのか常に不安を感じているファザコン女性は、「私は彼氏から愛されている」という確信を持ちたくて、しばしば愛情を試す行為をします。彼氏に我儘や無理難題を言いつけ、それに答えてくれるかどうかで、彼氏の愛情の大きさを測ろうとするのです。
・夜に突然「会いたいから今すぐ来て」と言う
・彼氏に高額なプレゼントを要求する
・デートコースは自分が行きたい場所ばかり
・LINEの既読と返信にスピードを求める
・会えない時間の彼氏の行動を把握したがる
・彼氏の仕事やプライベートの事情を考慮しない
・時々約束をわざと破る
・喧嘩になるとすぐに泣いて怒る
・彼氏以外の男性と遊んで彼氏の嫉妬を煽る
このような行動は、全て愛情を試す行為です。自分のどんな我儘も受け入れ、何よりも最優先してもらうのが、ファザコン女性にとって理想の愛情なのです。しかし、どんなに寛容な男性でも、全ての我儘を受け入れるのは物理的に困難で、ファザコン女性の気持ちは満たされません。そのため、ファザコン女性は彼氏の愛情が益々信じられず、「もっと自分を愛してくれる男性がいるに違いない」と、新たな恋愛を探すようになってしまいます。
■3. 彼氏に父性を求める
ファザコン女性ではなくても、女性は最初に親密になる異性の父親の存在は大きく、理想の男性像に多かれ少なかれ影響を受けているものです。でも、恋人に父親と同質の愛情を求めるようなことはありません。恋人と父親を差別化するのは、女性にとってごく普通のこと。これは、本能的に自分と近い遺伝子を避けるように仕組まれたプログラムのようなものです。
しかし、ファザコン女性は彼氏に父親と同質の愛情を求めます。誰よりも自分を愛し、何者にも代えがたい存在として扱うことを、彼氏に求めるのです。その上で、尊敬できる博識さや社会的地位も欲しがります。更には、我儘を受け入れて欲しいと思いつつも、「本当に自分がダメなことをしたら、しっかり叱って欲しい」とも思っているのです。ファザコン女性が彼氏に求めるのは、完璧な父性です。
■4. 甘えっ子の一面を持つ
ファザコン女性は一見優等生ですが、彼氏に心を許すと、甘えっ子の一面を見せます。幼児が父親に甘えるようにハグを求め、言葉遣いまで変わることもあるのです。彼氏に我儘を言う時は、癇癪を起した幼児のようになったり、泣き方がまるで小さな子供の様だったりします。ファザコン女性は自分が幼児に退行し、その我儘を彼氏に受け入れてもらうことで、父親からの愛情不足を補おうとしているのです。しかし、この行為が「父親からの愛情を補う行為」と自覚しているファザコン女性は少なく、自分でもなぜここまで彼氏にしてしまうのかわからず悩んでいます。
■5. 恋愛を拗らせやすい
彼氏からの愛情に不安を感じ、それが原因で愛情を試す行為を繰り返してしまうファザコン女性は、彼氏を疲弊させてしまい、恋愛を拗らせやすいです。恋人に父性を求めているのですから、恋愛が上手くいかないのは必然なのですが、ファザコン女性は無意識なため、自分の問題に気付くこともできません。そのため、益々恋愛は拗れ、短いスパンで恋愛を繰り返します。
傍から見ると、常に彼氏が途切れない女に映っているので、むしろ「恋愛の達人」「魔性の女」と認識されているケースも多いです。しかし、ファザコン女性は自分が理想とする恋人にいつまで経っても巡り合えず、「なぜこんなに頑張っているのに、私には幸せな恋愛が訪れないのか」と、悩んでいます。
■6. 体の関係に走りやすい
男性からの愛情に満足できないファザコン女性は、愛されている実感を肉体関係に求める傾向があります。肉体関係は「男性が自分だけを求める」と最もわかりやすい行為であり、その間は「私が彼を独占している」と実感できる手っ取り早い方法です。時間や手間をかけても男性からの愛情に不安を感じるファザコン女性は、最終的に肉体関係を持つことで、「私は愛されている」と思い込もうとするのです。
しかし、男性は体の関係に走りやすいファザコン女性を「軽い女性」と誤解し、一時的な関係で終わることも少なくありません。男性には心と体を切り離して肉体関係を持てるタイプが少なからずいますから、安易に体を許すファザコン女性は、本命として選ばれないことも多々あり、益々恋愛を拗らせていきます。
■7. 年の離れた大人の男性に恋をする
ファザコン女性の最もわかりやすい恋愛傾向は、大きく年の離れた男性に恋をすることです。20歳も30歳も年の離れた男性に魅力を感じ、自らアプローチします。この世代の男性は、今の若者と違い、必死に男性が女性を誘っていた時代を生きてきました。そのため、草食系男子ばかりの同年代よりもずっと、紳士的で熱烈的な愛情表現をしてくれます。
また、「自分が年上」という自覚を持ち、娘のように若い彼女を大切に扱ってくれます。我儘も鷹揚に受け入れ、時には大人の貫禄と尊厳を見せて、ファザコン女性のためを思いながら叱ってくれます。
その愛情表現は父性に近いため、ファザコン女性と年上男性は恋愛が上手くいきやすいのです。全てを包み込む愛情を求めるファザコン女性と、娘のように若い女性から甘えられ、尊敬されて自尊心を満たされる年上男性は、需要と供給が一致した最適な関係と言えます。
■8. 不倫に走りやすい
ファザコン女性が好きになった年上男性が独身ならば、何の問題もなくハッピーエンドを迎えられるのですが、年上の男性は当然既婚者が多いです。独身者も一定数いますが、ファザコン女性が魅力を感じるのは「立派な大人の男性」。そのため、家庭を持ち、家族を支えるために働き、精神年齢も高い既婚者の男性に、ファザコン女性が好意を持ってしまうことは少なくありません。
ここで倫理観が働き、「彼は既婚者」とブレーキをかけられるなら問題ないのですが、愛情表現がストレートなファザコン女性は、その好意が既婚者にダダ洩れ状態になります。そして、娘のように若く、時に我儘で可愛く甘えてくる女性からアプローチされて、既婚者の男性が陥落すれば、容易に不倫関係に陥ります。
ファザコン女性は、「家庭があるのに私の愛を受け入れてくれた」という事実に、男性からの愛情を強く感じます。元々父親に性愛に近い感情を抱くファザコン女性は、「禁断の恋」という抑制されたシチュエーションに弱く、不倫に溺れていくのです。「不倫男性は家族と不倫相手、両方の愛情と時間を自分だけが査収する狡い男」という事実に、ファザコン女性が気づくことはありません。
ファザコン女性とは結婚すべき?
もしも、あなたの彼女にファザコン女性の心理的特徴と恋愛傾向の多くが当てはまるなら、結婚については慎重に考える必要があります。
ファザコン女性は常に愛情に枯渇し、彼氏に対して「誰よりも優先し、無条件に自分を守る深い愛情」を求めています。それにあなたが充分応えようと努力しても、ファザコン女性の理想は高く、なかなか彼女を満足させることができません。そのため、彼女は試し行動を繰り返し、「本当に私を愛しているの?」と、不安と不満をぶつけます。
ここで、あなたが「結婚」を口にすれば、一旦ファザコン女性の気持ちが満たされる可能性は高いです。「私を一生愛してくれるという誓い」が、ファザコン女性にとっての結婚だからです。結婚を決めたとたん、彼女の不安定な精神が嘘のように落ち着くかもしれません。
しかし、結婚はゴールではなくスタートです。結婚生活が始まれば、「愛して守る」だけでは成立しないことが増えます。特に子供が生まれると、愛情は2者ではなく、子供を含めた3者の関係に変化します。この時、ファザコン女性の愛情が上手に子供に注がれれば良いのですが、自分に向けられた愛情が減ることを極度に嫌うファザコン女性は、あなたの愛情が子供に注がれ、その分自分に向ける愛情が減るのが耐えられない可能性があります。父親として我が子を愛しているだけなのに、強い嫉妬を向けられるかもしれません。
また、愛情確認行為として、夜の生活、育児と家事の協力、夫婦2人だけの時間など、あなたへの要求水準が高まることも十分考えられます。そして、あなたが彼女を満足させられなかった場合、埋まらない欲求を他者に求め、不倫に走るかもしれません。
全ては推測です。結婚生活は未知の世界であり、彼女がファザコンではなかったとしても、上手くいかない時はいかないものです。では、何が必要なのかというと、結婚について彼女とじっくり話し合うことです。彼女の気持ちを聞き、自分の気持ちを正直に伝え、たくさん話し合ってください。そして、2人で1つの結論を出しましょう。その結論が結婚ならば、今後困難があったとしても、2人で乗り越えることができるでしょう。
まとめ
ファザコン女性は、自分がファザコンだと気付いていないことが多いです。そのため、「恋愛が上手くいかない原因が自分にある」と薄々勘付いていても、その原因がわからず悩んでいます。
もしも、彼女がファザコンならば、あなたが寄り添ってあげてください。彼女の甘えや我儘を受け入れつつ、時には毅然とした態度で間違いを指摘し、彼女と一緒に悩んであげましょう。あなたが真剣に彼女を愛せば、きっとその気持ちが伝わる日がくることでしょう。