言いたいことがうまく言えないのは辛いですよね。言いたいことを溜め込むと徐々にストレスが溜まり、心身に悪影響を及ぼす可能性もあります。
そこで今回は、言いたいことが言えない人の心理や理由を解説し、今までの自分を改善して、気持ちを上手に伝える方法を伝授します。
言いたいことが言えないとストレス?
言いたいことが言えないのは、あなたなりの理由がありますよね。その場を収めるため、相手に嫌な思いをさせないため、自分が言いたいことを飲み込めば良いと判断しているのでしょう。
しかし、言いたいことを飲み込むのは、その場限りの対処法であり、長い目で見るとデメリットの方が大きくなります。
・言いたいことが言えずにストレスが溜まる
・あなたの気持ちがいつまでも相手に伝わらない
・本当の自分を誤解されて状況が悪化する
など、心が苦しくなってしまいます。
言いたいことが言えないと泣く?爆発?後悔?
言いたいことを言わないと、あなたを取り巻く環境は良くなりません。結果、ストレスはたまる一方です。
最悪の事態は、あなたが周囲の無理解に爆発してしまうこと。ストレスの反動で突然怒りをぶつけたり、泣きじゃくったりしてしまうかもしれません。それで周囲が理解を示してくれれば良いのですが、冷たい視線を受けるだけで居場所を失う危険性があります。
言いたいことが言えない人の心理・性格的特徴6個
言いたいことが言えない人は、どのような心理状態なのでしょうか。性格的特徴と一緒に解説します。
■1. 察してほしいタイプ
言いたいことが言えない人は、常に空気を読んで人の気持ちを探っています。そして、同じことを相手に求めています。「言わなくてもわかってほしい」「自分の気持ちを察してほしい」という気持ちが強いのです。
■2. 自分から言うくらいなら黙っていた方が楽
言葉で表現しなければ、伝わらないことは多いです。そのため、言いたいことが言えない人は、常に自分の要求が通らないこと、理解されないことにストレスを感じています。それでも発言しないのは、自分から言うくらいなら黙っていた方が楽だからです。言いたいことが言えない人は、自発的な発言に対して強いプレッシャーを感じています。
■3. 言葉にするのが苦手
言いたい人が言えない人は、元々言葉にするのが苦手です。言いたいことが頭に浮かんでも、とっさに言葉を組み立てられないのです。そのため、周囲の会話スピードについていけず、必然的に聞き役に回ってしまいます。
■4. 自己犠牲精神がある
「自分さえ何も言わずガマンしておけば良いのだ…」というのが、言いたいことを言わない人の心理です。空気を壊さないために、自分の気持ちを殺してしまいます。自己犠牲精神は会話だけに限らず、あらゆる場面で発揮してしまい、いつも損な役回りになるのが特徴です。
■5. 自分に自信が持てない
言いたいことがあっても言えないのは、自分の発言に自信が持てないからです。
・どうせ却下されると思い諦めてしまう
・反論されたら言い返せるか不安
・発言に対する責任を負う自信がない
・そもそも自分の話に周囲が興味を示さないだろう
このように、自信のなさは言いたいことを言わない言い訳に直結します。結局「言ってもムダ」と結論を出し、発言を飲み込んでしまうのです。
■6. 嫌われたくない
言いたいことが言えない人の共通心理は、ズバリ「嫌われたくない!」です。自分の発言が相手の気分を損ね、嫌われて外されるのが恐怖で、言わない選択をしてしまいます。言いたいことが言えない人は、常に人から嫌われることを恐れているため、結局言わなくてもストレスは溜まっていきます。
言いたいことが言えない理由・原因は?病気?
言いたいことが言えない理由は、成育歴と深くかかわっています。
・親が忙しく自分の話を聞いてもらえなかった
・家庭で気を遣って言いたいことをガマンしながら生活していた
・親が過干渉で自分の意見を聞き入れてもらえなかった
・親から「うるさい」「黙れ」とよく言われた
幼少期から自分の話に耳を傾けてもらえず、伝えても否定ばかりされ続けると、「自分の意見に価値はない」「言っても仕方がない」「伝えたら嫌な気持ちになる」と、自己表現にマイナスイメージがつき、発言しなくなってしまいます。
その他、生まれつき不安感が強いなどの特性が原因で、言いたいことを上手に伝えられない人もいます。普通の人が自然と習得していく会話も、訓練が必要で生活に困難さがあると、発達障害の診断が下りるケースもあります。
また、家庭など安心した場所では話せるけど、一歩外に出ると言いたいことが言えず黙り込んでしまう場合、場面緘黙症の可能性が考えられます。
言いたいことが言えない人の改善対策方法14個
「言いたいことが言えない自分を変えたい!」と思うなら、今日からトレーニングを始めましょう。突然変わるのは難しいですが、コツコツと言いたいことが言えるようになる練習を重ねれば、少しずつ良い方向に変われるでしょう。
■1. まずは自分の気持ちと丁寧に向き合う
言いたいことが言えない人は、条件反射的に発言を飲み込むクセがついてしまいます。自分の感情を深読みせず、空気を読んで自分のとるべき行動を判断しています。そのため、言いたいことが言えなかったモヤモヤだけが残り、感情は不完全燃焼です。
言いたいことが言えるようになるには、「言った方が良い」と判断する材料が必要で、それはあなたの心の中にあります。「言いたいことがある」と思ったときは、今自分がどのような気持ちなのか丁寧に向き合いましょう。
■2. 言いたいことを言わないデメリットを考える
あなたは空気を読んで、言いたいことを言わない選択をしました。その方が、周囲にも自分にもメリットがあると感じたからです。しかし、本当にそうでしょうか?確かに、その場は何事もなく収まったかもしれませんが、良く考えればデメリットもあるはずです。
・言いたいことを言えないモヤモヤが残った
・あなたの気持ちが周囲に伝わらない
・周囲も本当のあなたの気持ちを知る機会がない
人は万能ではないので、言いたいことを言わなければあなたの本意は伝わりません。言いたいことを言わなければ、あなたは周囲から誤解され、徐々にストレスが溜まります。長い目で見れば、人間関係に溝を作る致命的なデメリットが発生するかもしれません。
■3. 言いたいことを伝えたメリットを考える
次は、言いたいことを言ったときのメリットを考えてみましょう。自分の行動を決めるとき、損得を考えるのはとても大切です。言いたいことを伝えたメリットには、以下のようなものがあります。
・気持ちを伝えられてスッキリする
・周囲があなたの気持ちを理解できる
・あなたの意見が周囲に役立つ可能性がある
もちろん、言いたいことを言って衝突が起こることもあります。しかし、衝突は必ずしも悪いことではありません。むしろ、真摯な意見のぶつかり合いは、より良いものを作り上げるために必要です。
■4. 自分の気持ちを文章にして書き出す
今まで言いたいことを言えなかったあなたが、急に口で表現するのはハードルが高いです。まずは、自分の気持ちを言語化する練習から始めましょう。口に出すのではなく、文章にして書き出すのです。やり方は自由です。
・自分の気持ちを箇条書きでメモする
・非公開のSNSで、自分の気持ちをつぶやく
・ブログや日記を始める
文章にしたほうが、ゆっくり思考できます。また、読み直して自分の気持ちを再確認できます。どんな方法でも良いので、自分の気持ちを言語化して、自分を理解していきましょう。
■5. 自分の気持ちを言葉に出す練習をする
自分の気持ちと上手に向き合えるようになったら、今度は言葉に出す練習です。まずは、鏡に映る自分に向って、その日感じた気持ちを言葉に出してみましょう。自分に笑顔を向けて話しかければ、人と明るくポジティブに会話する訓練にもなります。
■6. カラオケなどで大きな声を出す練習をする
言いたいことが言えない人は、声が小さいタイプが多いです。声が小さいと、言いたいことを発言しようとしても、周囲の声にかき消されて気持ちがくじけてしまいます。
ですので、相手の耳に届くように、カラオケなどで大きな声を出す練習をしましょう。最初の第一声で元気な声が出せるように、がんばってくださいね。
■7. 上手な伝え方を学ぶ
言いたいことをただ言うだけでは、相手の気分を害する危険性があります。場合によっては、言いたいことを遮って、反撃してくる人がいるかもしれません。言いたいことを言う本当の意味は、ただ声を出すのではなく、あなたの気持ちを相手に伝えて理解してもらうことです。
そこで、重要なのが上手な伝え方です。相手を思いやり、尊重したうえで、言いたいことを伝えるには、言葉の選び方がポイントになります。語彙を増やし、コミュニケーション力を磨いていきましょう。
■8. テレビに突っ込みを入れる
言いたいことを言う訓練を積み重ねたら、人を相手にする前に、テレビで臨機応変な言葉のやり取りを練習しましょう。バラエティやドラマを視聴し、あなたも出演者のつもりになって、発言に突っ込みを入れるのです。
これは、リアルタイムに感じた気持ちを、即座に言葉を出す訓練になります。言いたいことを適切なタイミングで発言するのは、頭の回転の速さが必要なのです。
■9. 自分を主語にして話す
いよいよ、人を相手に言いたいことを言うチャレンジです。会話する機会があったら、自分を主語にして話すことを意識してみましょう。
・私は〇〇だと思ったよ
・私もあなたと同じだよ
・私はこれが食べたいなぁ
相手の会話へのあいづちでも、自分を主語にすることで、相手に明確なあなたの気持ちが伝わりやすくなります。あなたも「自分の気持ちが伝わった」という実感を持ち、人への信頼が育ちます。
■10. 相手の話は興味を持って聞く
会話はキャッチボールです。言いたいことを一方的に言うだけでは、お互いの理解が深まりません。自分の気持ちを聞いてもらうためにも、相手の話は興味を持って聞きましょう。そして、「もっと知りたい」「自分ならこうするかも」と、同時に思考と感情を豊かに働かせて、素直な気持ちを言葉に出すのです。
自分の話を親身に聞いてくれた人の言葉は、心に良く届きます。相手もあなたの発言に興味を持ち、今までよりも深い会話ができるでしょう。
■11. わからないことは自分から質問する
言いたいことを言えない人は、「わからないから教えて」の一言も飲み込んでしまいます。話の腰を折りたくない、相手に面倒をかけたくない気持ちがあるからです。だけど、わからないまま話を続けても上辺だけなので、あなたも相手も会話に満足できません。
わからないことを自分から質問するのは、あなただけではなく相手のためでもあるのです。勇気を出して、「それってどういう意味?」「良く知らないから詳しく教えて」と、質問しましょう。理解すれば会話は盛り上がり、言いたいことを言って状況が良くなった成功体験につながります。
■12. 「NO」と言えないときはジェスチャーを使う
言いたいことの中でも、断りの言葉は特に言いづらいですよね。だけど、言えないと最もストレスが溜まるのも断りの言葉です。自分を守るためにも、「NO」の意志は伝えるべきですが、どうしても言葉で言えないときは、ジェスチャーを使いましょう。
やり方は簡単です。申し訳なさそうな表情で顔の前で手を合わせて頭を下げるだけ。あなたに引き受ける余裕がないことが、十分相手に伝わります。言いたいことが言葉にならなくても、要は気持ちが伝われば良いのです。
■13. スピリチュアルな方法を試す
おまじない的な感覚で、スピリチュアルな方法を試すのもおすすめです。パワーストーンの力を借りてみましょう。コミュニケーションを高めるパワーストーンをいくつか紹介します。
・アクアマリン(コミュニケーション力を高め、心を落ち着かせる)
・ターコイズ(ストレス解消効果があり、願いをかなえる力を持つ)
・ラリマー(ネガティブ思考を改善し、心を落ち着かせる)
言いたいことが言える効果を高めるには、パワーストーンをネックレスにして身に着けるのが良いでしょう。声を出す喉に石が近いので、効果が働きやすくなります。
■14. 人を信頼する
言いたいことを言うために大切なのは、人を信頼する気持ちです。「自分を表現しても、周囲は受け止めてくれる」という信頼がなければ、気持ちを表現するのは難しくなります。相手を信じて一歩踏み出してみましょう。あなたが思う以上に、世の中は優しさにあふれています。
夫婦で言いたいことが言えない原因と対策
人生を一緒に歩む夫婦なのに本音を言えないと、すれ違う一方です。あなたにも大きな負荷がかかります。なぜ、夫婦なのに言いたいことが言えないのか原因を考え、夫婦のきずなを深めるためにも対策していきましょう。
■夫婦で言いたいことが言えない原因
夫婦で言いたいことが言えない原因は、いくつか考えられます。
1つ目は、言うのが面倒だと思うあなたの感情です。「言えば応じてくれるだろうけど、やりとりが面倒…自分でやった方が早い」と思うと、言葉で伝えることをサボるようになります。しかも、自ら言わない選択をしておきながら、「なんで自分ばっかり」と、ストレスが溜まっていきます。
2つ目は、「言ってもムダだ」という経験から得た学習です。すでに何度も言い続けているのに、相手が全く変わらないと、言葉で伝えるのをあきらめてしまいます。
3つ目は、言いたいことを言って発生する摩擦を回避する防衛本能です。「言えばケンカになる」「機嫌を損ねて返って厄介」と判断し、言いたいことを言わずに、波風立たないように自分がガマンしてしまいます。
■夫婦で言いたいことが言えないときの対策方法
言いたいことを言えないのが面倒さからきているなら、マメに言葉で伝える努力をするのが対策方法です。言うことを言ったら応じてくれ、夫婦の関係が良くなる経験を繰り返せば、積極的に自分の気持ちを伝えられるようになるでしょう。
一方、言っても相手に響かずあきらめて我慢している場合は、改めて夫婦の時間をとることが大切です。勇気を出して「本当は言いたいことがあるんだけど、気を遣ってガマンしていた。これからは、お互い言いたいことはきちんと話す約束をしたい。あなたの話も聞きたい」と伝えてみましょう。口約束でも「言いたいことは言っていいんだ。むしろきちんと伝えるべきなんだ」と、今までよりずっと言いやすくなります。
仕事・職場で言いたいことが言えない原因と対策
仕事や職場では、言いたいことでも言わない選択が、状況を良くするケースは多いです。しかし、本当は言うべきことなのに言えないと、トラブルに発展したり、あなたの信用を失ったりするかもしれません。なぜ、言いたいことが言えないのかの原因を考え、しっかり対策をとっていきましょう。
■仕事・職場で言いたいことが言えない原因
仕事や職場で言いたいことが言えないのは、自信のなさが原因です。仕事でメリットがある意見でも、「突っ込みが入ったら対応できないかも…」と自信が持てないと、言いたいことを言えなくなってしまいます。上司、部下、同僚、誰を相手にしても、仕事の上では発言に責任がつきまとうため、自信のなさは致命的なのです。
「忙しいのに仕事を断れない」「大変な状況なのにヘルプ発信できない」というのも、自信のなさが原因です。断ったり助けを求めたりすることで、能力不足と判断されるのが恐いのです。
■仕事・職場で言いたいことが言えないときの対策方法
仕事や職場で言いたいことを言うには、根拠ある自信が必要です。日々勉強を怠らず、仕事の準備は万全にしましょう。言いたいことがあるときは、深く検証して仕事に役立つ理由をそろえると良いでしょう。
また、仕事や職場でのヘルプ発信は、感情論にならないように気を付けて、状況を分析して伝えるのがポイントになります。理路整然と今置かれている状況を説明して、どんな助けが必要なのか明確に伝えれば、相手が理解しやすく仕事も円滑に進みます。
親・家族に言いたいことが言えない原因と対策
最も近しい間柄である親や家族なのに、言いたいことが言えない人は少なくありません。常に顔を合わせなければならず、切っても切れない関係だからこそ、言葉を飲み込んでしまいます。しかし、今のままでは家族の鎖に縛られたままです。あなたの中にある原因を見つけて対策しなければ、呪縛から解き放たれません。
■親・家族に言いたいことが言えない原因
言いたいことが言えない原因が最も根深いのが家族です。あなたは生まれたときから長い時間をかけて、経験で「親、家族に言いたいことを言っても伝わらない」と学び、あきらめることしかできなくなっています。「言いたいことを今度こそ言うぞ」と決意しても、いざ目の前にすると、相手の望む発言ばかりしてしまいます。自分でコントロールできない状況です。
親や家族にその気がなくても、あなたは精神的に支配されています。特に親子の場合、「子供は親に従うもの」「無条件に親を愛さなければならない」という刷り込みが呪縛のようになり、親の期待に反する発言ができなくなってしまいます。
■親・家族に言いたいことが言えないときの対策方法
あなたは「自分の人生は自分のものだ」という当たり前のことを、強く意識してください。人生は家族に消耗されるものではありません。あなたは自由なのです。
それでも、言いたいことが言えないかもしれません。家族の呪縛は強いです。どうしても言いたいことが言えず辛い状況に陥るならば、逃げるしかありません。できるだけ親や家族から物理的な距離をとりましょう。言いたいことが言えない相手が親や家族の場合、接触しないのが一番の対策方法です。
男性で言いたいことが言えない原因と対策
言いたいことが言えない原因の中には、男性ならではのものがあります。ジェンダー思想から、男性は女性とは全く違う状況に置かれ、言いたいことが言えなくなってしまうケースがあるのです。
■男性で言いたいことが言えない原因
男女平等社会になっても、ジェンダー思想は色濃く残っています。「男だから」というだけで、女性とは全く違う思想を強要されると、いつの間にか言いたいことを飲み込むクセがついてしまうのです。男性が幼少期から押し付けられやすいジェンダー思想の例を挙げましょう。
・男なんだから泣くな
・男らしく黙って耐えろ
・泣き言を言うな
特に、師弟関係の厳しいスポーツなどをしていると、上からの発言は絶対的です。逆らうなど考えられず、いつの間にか「涙を見せず余計なことを言わず、黙って耐えるのが男の強さだ」という考え方が染みついてしまうのです。
そのため、言いたいことがあっても「言ってはいけない」「ガマンすべきだ」と、まるで条件反射のように思考が働き、自分でも原因がわからず言葉を飲み込むようになります。
■男性で言いたいことが言えないときの対策方法
「男らしさ」が根底にあって、言いたいことが言えなくなっている場合、まずは「自分を表現して良いのだ」と認識することから始めましょう。自己表現に男女差はありません。気持ちを言葉にしても、「女々しいヤツ」と周囲は思ったりしないので安心してください。
言いたいことを言えば、むしろ周囲は深くあなたを理解できるようになります。言葉を出さずにひたすら耐えるよりもずっと、人間関係が良好になるでしょう。今まで抑圧していた感情を少しずつ解き放ち、それによって今までより人と近しい関係を築く経験を積み重ねれば、言いたいことが言えるようになります。
友達に言いたいことが言えない原因と対策
何でも言えるのが友達のはずなのに、言いたいことが言えない原因は、あなたの心の中にあります。あなたが友達に何を求めているのかを考えながら、原因を探っていきましょう。
■友達に言いたいことが言えない原因
友達に言いたいことが言えない最大の原因は、相手を信用していないからです。「言いたいことを言ったら嫌われるかも」「気分を害して倍になって返ってくるかも」と、言いたいことを言っても受け入れてもらえないと思っているから、言葉を飲み込んでしまいます。
それでも友達と一緒にいるのは、あなたが1人になるのを恐れているからです。言いたいことを言ってトラブルを起こし、自分だけが外されるのが恐いのです。だから、「空気読んで話を合わせて、友達の位置に属すこと」を、自ら選択してしまいます。
■友達に言いたいことが言えないときの対策方法
仕事や家族など、逃げ場のない関係とは違い、友達は自分が選択できる関係です。ですから、今一度、自分の選択肢について考えてみましょう。
(1)言いたいことを言えない友達関係を続けて、1人ではない安心を得る
(2)友達を信じて、勇気を出して言いたいことを言ってみる
(3)言いたいことを言い合える友達を新たに探す
あなたが今選択しているのは(1)ですが、不満やストレスがありますよね。それを我慢して(1)のまま継続するか、それとも(2)や(3)の道を選ぶか、じっくり考えてください。
ただし、言いたいことを言えば衝突は避けられません。だけど、衝突が友情を深めることもあります。あなたに足りないのは、友達と積極的にコミュニケーションをとる努力です。どの道を選ぶにしても、受け身ではなく自分から行動を起こさなければ、本当の友達を見つけられません。
子どもが言いたいことが言えない原因と対策
子どもに質問しても、黙り込まれてイライラした経験がある親は多いのではないでしょうか。しかし、イライラするのは子どもの状態を理解していないからです。「子どもは大人と違う」という大前提を忘れてはいけません。
■子どもが言いたいことを言えない原因
子どもは大人とは違います。言語能力も大人に比べれば未熟ですし、自分の気持ちを正確に把握するのも難しいです。そのため、大人から質問されても、上手に答えられず、説明ができないと黙り込んでしまうこともあります。
しかも、大人に時間的な余裕がなく子どもを急かすと、焦って更に言いたいことが言えなくなってしまいます。やっと言葉にしても、すべてを伝えるまえに大人から否定されたり、話を先読みして勝手な解釈をされたりすると、まるで自分が責められているような気持ちになり、心と口を閉ざしてしまいます。
また、精神的にも未熟な幼児だと、大人の発言に感化され、「ママがそう言うなら、そうかもしれない」と思い込んでしまうケースもあります。しかし、後に記憶が呼び起こされたり、「やっぱり違う」と思ったりすると、過去同意したはずの内容を覆し、それに対して大人が怒ると、「言いたいことを言うと大人が怒る」と誤学習してしまうのです。
■子どもが言いたいことを言えないときの対策方法
子どもが言いたいことを言えないときは、何より環境整備が必要です。
・子どもがリラックスできる雰囲気を作る
・子どもの話を十分聞ける時間的余裕を作る
・口を挟まず、子どもが話し終わるまでじっくり聞く
・まずは共感する
・普段の他愛ない雑談もしっかり聞く
大人が思う以上に、子どもは空気を読んでいます。大人が少しでも「忙しいのに」という空気を出すと、子どもは口をつぐんでしまいます。日常的に子どもの話に耳を傾け、いつでも大人に話を聞いてもらえる環境づくりが重要です。
言いたいことが言えない人におすすめの本
言いたい人が言えないあなたにお勧めの本を、いくつか紹介します。
・言いたいことがもっとラクに言える自分になる本(著者:石原加受子)
・イラスト版子どものアサーション・自分の気持ちがきちんと言える38の話し方(著者:鈴木教夫、豊田英昭)
・言いたいことが言えない人(著者:加藤諦三)
・「言いたいことが言えない人」のための本―ビジネスではアサーティブに話そう!(著者:畔柳修)
・言いにくいことをハッキリ言っても好かれる人の習慣(著者:能町光香)
まとめ
あなたは自分に利益があると思ったからこそ、言いたいことを言わずに我慢してきましたよね。だけど、言いたいことを言わないデメリットも感じているから、この記事に辿り着いたのでしょう。
確かに、あなたが空気を読んで合わせることで、何度も周囲の人は助かったかもしれません。だけど、言いたいことを上手に言えれば、相互理解が深まり、更に良い状況になる可能性は高いです。何より、あなたに大きなメリットがあります。
言いたいことを言うのは勇気が必要ですが、ストレスを溜めない生活を送るためにも、自分の気持ちを上手に伝える練習をしてみましょう。