九星気学にはいくつか凶方位があります。暗剣殺、五黄殺、破壊殺などは有名なところで占い師でなくとも聞いたことがあるかと思います。その凶方位のなかで解説がされていないケースが多い方位として月命殺と月命的殺があります。
今回は月命殺の意味やなぜ省略されてしまうか、そして月命殺の対策を紹介します。
月命殺の意味とは?
月命殺とは、方位盤の中で自分の月命星が配置された方位を指します。
影響は主に体に現れます。病気や不注意による怪我など体が傷つくとされています。月命殺の影響は暗剣殺・五黄殺ほど強烈ではありませんが注意すべき方位とされています。
しかし、九星気学の本や方位チェックのアプリでも説明が省かれてしまっているケースもあります。著者によっては月命殺の影響は極小として大きく取り扱わない場合があるためです。
月命殺の方位の調べ方・出し方
月命殺は方位盤の八方位の中で自分の月命星が配置された方角を指します。方位盤は年盤、月盤、日盤とありますが、全ての方位盤に存在します。
方位盤は常に動き続けるため、年が変われば移動します。月盤も今日と来月では全く違う配置になります。日盤は毎日変化をします。
そのため、目的に応じて自分の月命星がどの方位にあるか方位盤で必ず確認が必要になります。参考に2021年の凶方位を本命星が三碧木星、月命星が八白土星の場合で図にします。
月命殺の影響・効果
月命殺は病気や怪我など肉体的な影響があるとされています。方位にはそれぞれ意味があり、特徴が異なります。それぞれの方位での影響の傾向を紹介します。
◯北の影響
腎臓や泌尿器の病気、性病を患う。体が冷えやすい。風邪をひきやすい。リンパや水分代謝のトラブルに注意。
◯東の影響
肝臓の病気を患う。喉、気管支のトラブルに注意。感電事故など電気に関わる事故に注意。
◯南の影響
脳や心臓に関わる病気を患う。発熱する風邪の傾向。熱中症など体が熱くなることに注意。
◯西の影響
肺の病気を患う。口腔の腫れや傷。性病や生理不順など生殖器のトラブル。打撲や打身の怪我に注意。
◯北東の影響
神経の病気を煩う。鼻と腸のトラブルに注意。関節の炎症や腰、背中の負傷に注意。
◯南東の影響
気管支、呼吸器の病気を患う。大腸のトラブルに注意。骨折や筋断裂などの怪我に注意。
◯南西の影響
胃と婦人科の病気を患う。貧血や不正出血など血に関するトラブルに注意。過労による不調、事故に注意。
◯北西の影響
心臓と血管の病気を患う。皮膚のトラブルに注意。交通事故による怪我をする。
月命殺は気にしないでよい?
月命殺の影響は小さく気にしなくてもよいと言われることがあります。理由は月命星の影響と同様とされているためです。
月命星の影響は二十歳頃までといわれています。月命殺も同様でその影響は二十歳頃までと考えられています。
占いの本やアプリは大人を対象としているため、説明が不要と判断されて省略されてしまう場合があります。しかし、二十歳頃というのは一つの目安です。家庭環境、生活環境や本人の意識・感覚、精神の成熟度によっては長く影響を受け続けるケースもあります。
影響があるか判断が難しいためアプリなどで自己鑑定する場合は念のため月命殺方位を避ける方がよいでしょう。
また、影響が無いとしても吉方位にはならないため、吉方位旅行や引っ越しの方位においては対象外となります。
月命殺の過ごし方
月命殺は方位に対する概念であり時期の概念はありません。そのため、今年は月命殺の年だから運が悪いといった事はありません。
もし、変更不可能な理由で月命殺の方位へ行くことになった場合、現地での過ごし方は「過剰に恐れない、不安に負けない」ということが大切です。そして、無理な作業をしない、不安定な作業をしない、夏場であれば水分補給や冷却をしっかりするといった体を守る事を心がけましょう。
また、待ち合わせには余裕をもって行動、連絡をしっかりするといった焦らない対策もすることで影響を少なくできます。
月命殺への引越しの影響と対策
月命殺の方位へ引っ越しを行った場合の影響は、主に病気や原因がはっきりしない不調、ぎっくり腰など予期せぬ負傷などが挙げられます。
月命的殺が精神面や人との繋がりなど可視化出来ない物に対して、月命殺は目に見える部分での悪影響といえます。
月命殺の影響を受けない対策は以下のとおりです。
①月命殺の方位へ行かない選択をする。時期を変える。
②食事、睡眠など健康に気をつけて睡眠をしっかり確保する
③運動習慣を作る
④ストレスをためないように趣味など楽しい時間を作る
⑤日々の生活の中で幸せを意識する
⑥事前に凶方位であることが分かれば方位の災いを避ける御祈祷を受ける
月命殺への旅行の影響と対策
月命殺への旅行は引っ越しほどではありませんが影響を受けます。100キロ以上の移動や一週間程度の滞在は引っ越しと同等の影響があるので注意が必要です。
凶作用は主に肉体的、物理的なものとなります。病気や不調、負傷などです。旅行中に不調や怪我をしてしましまっては楽しい思い出が台無しなってしまいます。
月命殺の影響を受けない(小さくする)方法は以下のとおりです。
①月命殺の方位へ向かわない・時期を変更する
②吉方位、無難な方位の経由地から目的地へ向かう
③旅行前の体調管理
④旅行前に仕事を詰め込みすぎない
⑤予定は少し時間が余る程度に余裕をもって設計する
⑥旅行中も食べ過ぎ、飲み過ぎないように節度を持って楽しむ
⑦目的地の下調べをしっかりする(定休日や混雑、渋滞など)
⑧方位が心配な場合は占い師ではなく神社に相談と必要であれば御祈祷をお願いする
月命殺のお祓いは神社の方位除けがおすすめ?
月命殺の凶作用を受けないように、事前に方位避け御祈祷を受けるというものがあります。御祈祷は予防接種のようなもので事前に受けることで影響を受けない、影響を小さく済ませるとされています。
事後ではその影響を軽減する、一時的に凶作用を鎮める程度の効果しかありません。根本的解決には至らず、受けてしまった影響を消失させるには吉方位への旅行や引っ越しにより悪い運気を打ち消すしかありません。
御祈祷も大切ですが、自身の体も心も元気で明るく楽しく過ごすことがなによりも凶作用の影響を回避する最善の手段です。凶方位に関する不安は占い師に相談するより神職さんに相談した方がよいでしょう。
月命殺の恋愛・結婚への影響は?
月命殺への旅行や引っ越しが直接的に破局に繋がるということはありません。
ただ、体調不良が続き顔を合わせることができず関係が希薄になってしまう、お互いに気を遣いすぎる、負担になるなどネガティブな要素が増えてストレスを感じて不安定な感情になってしまう、など良くない方向へ向かってしまう可能性があります。
月命殺の仕事・転職への影響は?
月命殺への旅行や引っ越し、あるいはその方位に社屋をもつ会社への転職は仕事中に負傷する、頑張りすぎて体調を崩すなどの影響を受ける可能性があります。
業種によっては命に関わる事故に繋がる可能性もあるので避けた方がよい方位といえます。
まとめ
月命殺は影響が小さいかもしれませんが完全に無視できるものでもありません。注意が必要です。しかし、気にしすぎて不安が強くなりすぎると悪い結果になる可能性が高まります。
月命殺への移動や時期になっても笑顔を忘れず思いやりをもって誠実に過ごし、規則正しい生活を心がけましょう。