家の中で出来る趣味の一つとして熱帯魚を飼うのはどうですか。熱帯魚は大型のペットと違い飼育環境さえ整っていれば飼育にかかる費用が安く、簡単で初心者でも飼い始めやすいのが特徴です。またベタは人懐っこい性格をしているので飼っていると愛着がわきます。
今回は熱帯魚の中で特に人気のベタについて人気の種類やカラー、見分け方などを紹介します。ぜひ最後まで見てください。
ベタの種類一覧
■1. トラディショナルベタ
よく見る一般的なベタです。安価でかつ丈夫なため、ベタ飼育初心者の方におすすめです。
安価で、景品に使われることが多くなっており、小さな熱帯魚ショップでは取り扱わなくなっているので飼うことを考えている方は早めに入手しておいた方がいいかもしれません。別名でベールテールやフラッグテールと呼ばれていることがあります。
■2. ハーフムーン
フレアリングと言ったらこの種類といっても過言ではありません。フレアリングとはベタが威嚇や求愛をする際にヒレを広げる行動ですがハーフムーンはヒレが180度開きます。
他の種類と比べてフレアリングの際に大きくなるのでかっこよくて美しいです。ヒレを大きく広げることが多いので飼育の際はシンプルなレイアウトにしてあげる必要があります。
■3. クラウンテール
名前の通りヒレがクラウン(王冠)の形をした種類です。さらにクラウンテールは2つの色で組み合わされていることが多く好みの色の組み合わせの個体を探すのも楽しいです。
ヒレが長い個体が美しいとされていますが、ヒレが傷つきやすいためレイアウトはシンプルにする必要があります。
■4. ダンボ
別名エレファントイヤーとも呼ばれています。名前の通り胸ビレが象の耳のように大きくなっていて迫力のある種類です。他の種類は胸ビレが透明なのに対してダンボは胸ビレに色がついていることが魅力の一つです。好きな色を探してみてください。
■5. ダブルテール
名前の通り尾ビレが2つに分かれている種類です。尾びれがハートのようにも見えることから可愛く人気の種類です。
ベタは泳ぎが下手なイメージがありますが、この種類は泳ぎが比較的うまく、ヒレが傷つきにくいのでレイアウトにポンプを使って流れを作ることも出来るなど自由度が広いです。こちらも初心者におすすめの種類になります。
■6. フルムーン
ハーフムーンの種類の一つでハーフムーンよりヒレが大きく開きます。フレアリングの際はまるで満月のように円形にヒレを広げてくれるのでとてもきれいです。
ハーフムーンよりヒレが傷つくことが少なく丈夫ですが、値段が高くショップではなかなか出会うことは出来ないのでオークションなどで探してみてください。
■7. スーパーデルタ
ヒレが三角形の形をした種類です。ハーフムーンの種類の一つで他の種類に比べるとフレアリングした際の迫力や美しさが欠けますが、その分スマートで泳ぎが早くヒレが傷つきにくいのが特徴です。値段も安く流通量も多いことからショップで簡単に入手することが出来ます。
■8. プラカット
最もワイルド個体(原種)に近い種類です。性格はおとなしいですが、泳ぎがうまくとても早く泳ぎます。野生の姿を楽しみたい方にはおすすめの個体です。
混泳も改良種に比べると簡単です。見た目はヒレが短くオスとメスの見分けがつきにくいですがその分ヒレが傷つきにくいです。体の大きなジャイアントプラカットや尾ビレが半円になっているハーフムーンプラカットなど沢山の種類がいます。
■9. ワイルドベタ
品種改良されていない野生のベタです。野生種なので性格が荒く、餌も人工飼料にならすのが大変です。しかし体が丈夫なのでヒレが傷つきにくく元気な姿をいつも見せてくれます。
種類が多くワイルドベタの中で一番人気な「マクロストマ」や小型の「シンプレックス」、改良種のもととなった「スプレンデンス」などがいます。
■10. ハーフサン
とても珍しい品種でハーフムーンとクラウンテールを掛け合わせた個体とダブルテールを掛け合わせて作られた品種です。
流通量が少なくとても貴重ですがそれぞれの特徴を持っていていとてもきれいです。特にクラウンテールの特徴がいい味を出しています。飼育する機会があればシンプルレイアウトにして尾ビレを守ってあげる必要があります。
■11. コームテール
尾ビレがコーム状(くし状)になっているのが特徴なクラウンテールの一種です。こちらは日本では流通量が少ないですが海外では一般的な種類です。
かっこよさと可愛さを併せ持つ見た目でこれから日本でも流通量が増えてくること間違いなしの種類です。また「キングテール」という種類もいてこちらもクラウンテールの一種で、尾ひれの先がY字になっている種類もいます。
■12. ローズテール
ひらひらしていて花のような見た目でベタの中で一番きれいな種類です。ハーフムーンの種類の一つで尾ビレがとても大きいです。
レイアウトに造花を入れることで水槽が映えます。とても美しいので値段は高く流通量も少ないです。また尾ビレが傷つきやすいのが難点ですがベタ飼育に慣れてきた方は入手したくなる種類の一つです。
■13. 鯉ベタ
見た目が鯉のようでそこから鯉ベタと名付けられました。特徴は体色の赤、白、黒です。この色が鯉に似ているといわれている由縁です。人気が高い品種ですが値段が高く体色が鮮やかな個体を狙うと高額になります。
■14. 海ベタ
海にもベタはいます。それが海ベタです。とても珍しく海水で生活しているので飼育は難しいです。もとから海水魚を飼育している方は挑戦しやすい種類になっています。小型なので小さい水槽でも飼うことが出来ます。
ベタの色の種類
■1. ソリッドカラー
体色が1つのみのカラーです。完璧な単色はいませんが完璧な単色に近づくにつれ高品質と言われ、高価になっていきます。水槽レイアウトにあわせやすくシンプルな色を楽しみたい方におすすめです。
■2. バイカラー
一般的なカラーでショップでもよく見かけます。体とヒレで2色になっているのが特徴です。値段も安くベタ入門者から上級者まで幅広い層に人気です。個体によって2色の組み合わせが違うので色々な組み合わせを探してみてください。
■3. マルチカラー
体色が2色ですが、バイカラーの定義のように体とヒレで分かれているわけではないものをマルチカラーと呼びます。色の組み合わせが豊富で好みの個体を探すことが出来ます。同じ配色がなかなかいないということがマルチカラー個体を探すメリットです。
■4. バタフライ
ヒレの内側とフチで色が分かれているカラーです。基本的にフチの部分は白や薄い黄色になります。ですので個体差のあるヒレの内側部分の色で好みの個体を探すことが出来ます。クラウンテールやキングテールによくみられます。
■5. メラノブラック
フルブラックは体色が真っ黒と紹介しましたがメラノブラックは黒を基調とした体色でそこに様々な色が混ざっているカラーです。比率でいうと役「黒8:その他2」です。こちらもフルブラック同様ショップで見かけることが多いです。
■6. クリアフィン
ヒレのフチが透明になっているカラーです。腹ビレが透明に近いカラーは沢山ありますがクリアフィンの場合は腹ビレも尾ビレも透明で神秘的なカラーです。人気は高いですが流通量があまり多くないので入手が少し困難です。
■7. カッパードラゴン
さびた金属のような「カッパー」というカラーと鱗が銀色の「ドラゴン」というカラーが組み合わさったカラーがカッパードラゴンです。カッパーもドラゴンも珍しい体色なのでカッパードラゴンはさらに珍しく子供心をくすぐられるようなカッコよさを持っています。鱗が光っているので水槽のライトの当て方を工夫することでさらにかっこよくなります。
■8. パステルカラー
体色やヒレが淡いピンク色や黄色をした個体がパステルカラーと呼ばれています。淡い雰囲気が好きな方にはオススメの個体で、人気カラーなのでショップでもよく見かけるので入手しやすいです。
■9. アルビノ
色素を持たないので他の動物のアルビノ種同様、体色が白で目が赤いです。目があまりよくないため餌を与えるのが難しかったり、ライトの当て方が難しかったりと苦労することが多いですがとても貴重なカラーです。
■10. グリズル
体色に複数の斑点があるのが特徴のカラーです。基本的にヒレには斑点がありませんがヒレにまで斑点が現れている個体は高品質になります。同じ模様の個体を見つけるのが難しいためショップで好みの個体を見つけるのも楽しいです。
■11. ダルメシアン
犬のダルメシアンのようにヒレに斑点があるカラーです。胴体の色は薄く、赤い体色の個体が一般的で赤以外の個体を見つけるのは難しく赤の次に多いのは青です。赤や青以外に出会えたらラッキーです。
■12. サラマンダー
サラマンダーと呼ばれる妖精がいますがベタのサラマンダーは体色が青くヒレの色が体色と違った色になっていてとても神秘的な雰囲気があるのが特徴です。海外では人気のカラーで日本でも流通が増えてきています。水槽のライトを薄青くすると映えます。
■13. ラベンダー
体色とヒレが薄い赤からピンクよりのカラーです。ピンクなのでとてもかわいらしい見た目をしています。まるで花のラベンダーのようです。特に女性に人気でおすすめです。
■14. マスタードガス
こちらも海外で人気のカラーで体色が青と黄色で毒々しくかっこいい見た目をしています。奇妙な見た目の個体を探している方におすすめです。他の魚では出せない色の体色なのでベタを飼っている実感がわきます。
■15. トリバンド
体色、ヒレの内側、ヒレの外側でそれぞれ色が違うカラーです。こちらも3色が全く同じ色をした個体がいないというのが人気になるポイントで、ヒレの内側と外側で色が違うので泳いでいる向きによって表情が変わって観察のやりがいがあります。また、トリバンドの中でも体とヒレの外側が同じ色の個体を「2色トリバンド」と呼びます。
■16. マーブル
マーブルは、まだら模様に色が出ているカラー。ファンシーと呼ばれることもあります。厳密にはマルチカラーのひとつです。様々な模様のパターンがあります。
■17. コイマーブル
コイマーブルは、錦鯉と似たパターンの模様をしているカラーです。赤、白、黒のパターンが基本です。鯉のような見た目で日本人にはなじみやすいパターンのカラーと言えます。
ベタの人気ランキング
1位:トラディショナルベタ
流通量がとても多く丈夫なことから初心者にもおすすめでベタ飼育を始めやすい種類で1番人気の高い種類です。安価なので手を出しやすいです。入門種ですが交配を繰り返しコンテストに出たりすることもあり、コンテスト入賞個体になると高額で取引されることもあります。
2位:クラウンテール
ヒレがトゲトゲしていてきれいな体色とかっこよさが人気です。流通量も多いので入手しやすいです。体色が2色に分かれているので好みの組み合わせの個体を探すことが出来ます。個体で同じ色の組み合わせがないので自分だけの個体を見つけてみてください。
3位:ダンボ
ヒレが大きく鮮やかなのでレイアウトと組み合わせてきれいな水槽を作ることが出来るので人気です。フレアリングの際大きなヒレがヒラヒラとする姿がたまらないです。
4位:ハーフムーン
ベタと言ったらフレアリングです。ハーフムーンはヒレが180度も開きフレアリングの迫力がすごいことから人気の種類です。2匹飼いして水槽を並べることでフレアリングの頻度を上げるように飼育する方もいます。観察のやりがいがあります。
5位:ローズテール
流通量が少ないもののひらひらとした尾ビレがベタの種類の中で1番綺麗なので人気の種類になります。ベタ上級者なら必ず手にしたい種類です。
ベタの見分け方
見分け方の基本はヒレとカラーです。ベタはヒレの大きさや形で種類が多岐に分かれてきます。しかも種類ごとに特徴がはっきり分かれています。そしてカラーについても色の数や種類、斑点で見分けることが出来ます。
一般的なベタを飼いたいと考えている方は、トラディショナルベタやハーフムーンを選ぶとベタ本来のフレアリングなどを楽しめ、カラーも豊富なのでおすすめです。
かわいらしいベタを飼いたい方は種類よりカラー重視で探してみるといいです。先ほど紹介したラベンダーなどがおすすめです。
かっこいいベタを飼いたい方はクラウンテールなどを選ぶと見た目やフレアリング姿がかっこいいです。
ベタの基本的な性格
闘魚と呼ばれているくらいベタは攻撃的な性格をしています。水槽に指を近づけるだけでフレアリングしてくる個体は特に攻撃的で水槽から脱走したりする恐れがあるので蓋を準備してあげましょう。
ベタの料金相場
ベタは品種やカラーで相場がピンキリです。さらに同じ種類やカラーでも品質によって値段に幅が出てきます。一般的な種類のトラディショナルでは800円程度から売られていますが、高いものになると2,000円を超える個体もいます。トラディショナルはかなり流通が増えているので景品として扱われている個体もいます。
またローズテールなど珍しい種類になると6,000〜10,000円を超える個体もいます。高いですが見た目が個性的なので人気が高いです。またベタの世界ではベタの美しさを競うコンテストが開かれています。そのコンテストで入賞経験のある個体や有名なブリーダーが育てた個体になると10,000円を超える個体があたりまえになってきます。
ですので、ベタの相場は普通800〜2,000円で高いものになると6,000円を超えるということになります。
まとめ
ベタの種類やカラー、相場についてご紹介しました。ベタには沢山の種類やカラーがあって好みの個体を探すのが楽しくなります。
実際にショップに行ってみると今回ご紹介した全部の種類がいるわけではないため、目当ての種類を見つけるのが難しいかもしれません。
ただ、ベタは決して同じカラーの個体がいないので一目ぼれする個体を見つけられること間違いなしです。沢山のベタを見てみてください。