ベタを飼ううえで楽しみの一つでもあるのがフレアリングではないでしょうか。しかしベタにも個体差があり、フレアリングをしたり、しなかったりと心配になる方も多いはずです。
今回はフレアリングについて頻度やタイミング、時間、フレアリングのさせ方、やめさせ方をご紹介していきます。ぜひ最後まで見てください。
ベタのフレアリングの意味とは?必要?
ベタのフレアリングの意味は、威嚇や求愛を示します。フレアリングはオスだけがするイメージがありますが、もちろんメスもします。
◯威嚇としてのフレアリング
メスとオスを混泳させ始めたばかりの時は縄張り意識があり威嚇として相手をつつく(攻撃する)ようにフレアリングをします。
◯求愛としてのフレアリング
メスとオスを混泳させ始め時間がたつとお互いがメスオスの関係であると気づき始めます。そうなるとオスが体をくねくね動かしアピールしながらフレアリングをします。これが求愛の意味でのフレアリングになります。その前後でオスは泡巣を作ります。
このようにフレアリングには2つの意味がありこの行動はベタを元気に育てるためや繁殖のために必要なことです。
フレアリングで大きくヒレを広げることで、ヒレの運動になり劣化を防ぐことが出来ますし、フレアリングをしないとメスがオスの魅力に気づけずに恋が始まることがないからです。
ベタのフレアリングの頻度は?毎日?
フレアリングの頻度は1日1回程度がいいでしょう。そうすることでベタにとってもいい運動になり健康に育てることが出来ます。
あまり沢山させすぎるとベタにストレスを与えることになったり体力を消耗しすぎて弱ってしまいます。そのため過度にフレアリングさせるのは良くないです。
もしベタ同士を混泳させていて何回もフレアリングをしているようであれば体力の限界が来たら勝手にやめるので見守ってあげます。
ですが魚ですのであまり頭がよくなくヒレがボロボロになってもやめない個体がいます。その場合は違う水槽で隔離してあげると良いです。
ベタのフレアリングの時間はどれくらい?
フレアリングの時間は1回5分程度がベストです。フレアリングはヒレを大きく広げて体全体を使うので長時間させるとベタの体力がなくなり弱ってしまいます。
よく喧嘩をするベタ同士で混泳していると長時間何度もフレアリングしあったりするので別水槽に移し替える必要があります。
また別水槽にいるベタに対してや飼い主、水槽に反射した自分の姿を見てもフレアリングをし続けるので、別水槽に移し替えたときは近くに何もないようにし、飼い主も近づかないように心がけた方がいいです。
ベタがフレアリングするタイミング
フレアリングのタイミングは以下です。
(1)縄張りに他のベタが入ってきたとき
ベタは縄張り意識が強いので混泳を始め、他のベタを見つけると威嚇でフレアリングをします。混泳させなくてもベタの入った別水槽を隣に置いているだけで縄張りに入ってきたと勘違いしフレアリングします。
(2)求愛
オスとメスを近づけると求愛目的でオスがメスにフレアリングをします。混泳させなくても別水槽で近づけているだけでフレアリングします。これはお見合いのタイミングで使われる方法です。
(3)飼い主が近くに来た時
飼い主を縄張りに入ったベタと勘違いしたり動くものに反応し餌をもらえると思いフレアリングすることがあります。
ベタがフレアリングしない理由
ベタがフレアリングしない理由はいくつかあります。
(1)相手やフレアリングに興味をなくした
威嚇や求愛をしている相手でも時間がたつにつれ興味がなくなってきます。相手を変えるなどして対策する必要があります。
またフレアリング自体に興味をなくす個体もいます。フレアリングに興味を持てなくなると再度興味を持たせるのは困難なので、フレアリングは1日1回5分を守るように世話をしないといけません。
(2)フレアリングする相手がいない
もちろん対象がいないとフレアリングはしません。混泳させる、近くに他のベタが入った水槽を置く、飼い主が近くに行ってあげる、鏡でベタの姿を映すなどの対策をとる必要があります。
(3)水温が低い
水温が低いとベタの体温が下がって行動が鈍くなります。すると元気がなくなりフレアリングをしなくなります。
(4)水質や環境が悪い
水質や飼育環境が悪いとストレスが溜まりそれが原因でフレアリングをしなくなります。
ベタのフレアリングのさせ方
(1)混泳させる
一番簡単な方法は他のベタと混泳させることです。縄張りに入ってきたベタを威嚇しようとしてフレアリングをします。
喧嘩しだすとどちらかがケガをする可能性があるので水槽を分けて隣同士で置くと水槽越しにフレアリングで威嚇してくれます。メスオスの関係の場合は求愛目的でフレアリングします。
(2)鏡を見せる
自分が写った鏡を見せると他のベタが縄張りに入ってきたと勘違いしてフレアリングで威嚇します。ベタ同士で喧嘩するわけではないのでケガをすることがないです。この方法も有名でフレアリングしない個体によく使われています。
鏡を近づけないでもフレアリングしている場合は水槽のガラスを見てみてください。きっとガラスに反射したベタが写っているはずです。
(3)指を近づける
指を動かしながら近づけると動くものに反応し、他のベタや餌と勘違いしフレアリングをします。
ベタがフレアリングをやめない時の対策
ベタのフレアリング対象は動くもの全部です。他のベタじゃなくても自分の姿を見てフレアリングをします。ですのでフレアリングの対象は何かを確認することが一番大切です。そして対象物が何かわかったらそれをベタが見えない場所に置くことで解決するはずです。
水槽に映った自分の姿に対してフレアリングをし続けている場合もありますがその水槽を紙や布で覆う方法をとると自分の姿も反射しなくなり効果ありです。
また、対象が飼い主の場合は2、3日放置して近づかないようにすると良いです。餌を2、3日食べなくても生きていくことが出来るのでフレアリングをやめさせるためにも餌やりを我慢するようにします。
それでもフレアリングをやめないのであれば一度水槽を換えてみる必要があります。水温や水質の変化でフレアリングをやめる可能性があります。水質や水温を一気に変えるのは良くないので正しい手順で行ってください。
ベタが飼い主にフレアリングするのはなぜ?
飼い主が近づくとフレアリングする個体は、飼い主が動く何かに見えて興奮しているからです。縄張りに入ってきたものと勘違いして威嚇のフレアリングをしています。
「ベタから威嚇されて嫌われている」と落ち込まれる方もいるかもしれませんが全然嫌われているわけではないので安心してください。
毎日餌のために近づいていくと、ベタの方も慣れてきて飼い主にフレアリングしなくなります。逆に飼い主が来たら餌がもらえると覚え水面に顔を出すようになります。
まとめ
フレアリングの種類には威嚇と求愛があって、やりすぎも、しなさすぎも良くないということをご紹介しました。ベタを健康に育てるためにも1日1回5分を厳守することが大切です。ぜひ今回ご紹介した情報を参考にベタを元気で長生きさせてあげてください。