ベタは他の熱帯魚と違い色が鮮やかでヒレが大きい分、適正の水草が限られています。しかし、水槽レイアウトにもこだわりたい方のために、今回は自由度があってベタにもやさしい水草を選びました。
紹介する水草とその役割などもご紹介しますので、ぜひ最後まで見てください。
ベタの水草は必要?いらない?
ベタに水草は必要です。なぜなら水草はベタの隠れ家や休憩場所としての役割があるからです。大きさや量としては水槽の1/5ほどが良いです。大きすぎたり多すぎるとベタの泳ぐスペースがなくなるので泳ぐスペースは確保してあげるとベタが健康に育ってくれます。
例外としてボトルアクアリウムでベタを飼う際は飼育環境が狭いので水草を入れないか1枚の葉だけを入れるようにします。
また性格の荒い個体やストレスを抱えている個体は、水草をかみちぎることがあり、水槽を汚してしまいます。その場合の対策として人工水草を使用します。
ベタの水草おすすめ7種類
■1. アナカリス
葉が柔らかくベタがぶつかってもけがをしにくいのが特徴の人気な水草です。色は緑で入手しやすいです。1本100円ほどで1本の大きさが大きいことから、水槽レイアウトを安価で完成させることが出来ます。
手入れとしては葉が柔らかい分ボロボロになりがちで掃除が大変だったり、成長速度が早いのでトリミングする必要があります。
■2. マツモ
葉が柔らかくベタに優しいのが特徴の水草です。マツモはベタだけでなく金魚やメダカ、他の熱帯魚などのレイアウトにも使われるほど有名で人気です。色は緑で値段は1本100円ほどで手を出しやすいです。
こちらもアナカリス同様ボロボロになりがちで掃除が大変だったり、成長速度が早いのでトリミングする必要があります。
■3. アヌビアスナナ
流木や岩に定着させることが出来レイアウトに自由が効くのが特徴の水草です。色は緑で値段は500~800円ほどでショップでも入手可能です。
大きな水槽で流木レイアウトなどをしている方におすすめの水草です。もちろんソイルでも飼育可能です。
光合成の必要がなくライトがいらないにもかかわらず丈夫で成長が遅いため、トリミングをする必要がなく、初心者の方にもおすすめです。
■4. ミクロソリウム
細長い葉が特徴で大きめの水草です。熱帯感を出してくれるのでベタを始め様々な熱帯魚のレイアウトとして使われています。
色は緑で値段は1000~1500円ほどでショップに置いています。流木や岩に定着する水草で光合成やCO2の必要がなく初心者でも育てやすいです。
また種類が多く葉が大きな「プテロプス」、細長い「ナローリーフ」、稲妻の形をした「サンダーリーフ」など好みの種類を選ぶことが出来ます。
■5. サルビニア・ククラータ
浮草の一種でグラス型をしているのが特徴のおしゃれな水草です。緑色で値段は300~500円ほどです。浮き草なのでベタの隠れ家になりますし、水槽からの飛び出し防止にも使うことが出来ます。
丈夫なのでつつかれてもボロボロになる心配が少なく枯れにくいので掃除が楽です。トリミング頻度も少ないです。
また水質を安定させてくれる力を持っていて、ろ過装置を設置しないことが多いベタ飼育にはもってこいの水草です。
■6. ロタラインディカ
赤い水草でベタの鮮やかな体色によくあうのが特徴の水草です。赤い水草の中では特に人気で真っ赤ではなく少し緑を帯びているのが特徴です。
値段は300~500円ほどでショップにも売っているので入手しやすいです。また最適温度が26度と言われているのでベタ飼育にはもってこいの水草です。
丈夫なのでベタからかみちぎられてボロボロになったり枯れる可能性が低いです。ヒーターを入れずにベタを飼育している方は低水温に注意が必要です。
■7. ロタラマクランドラレッド
赤い花を咲かせているような見た目が特徴でチューリップとも呼ばれている人気の赤い水草です。値段は1000円を超すこともあり少し高いですが、可愛い見た目で人気のあることからショップでも取り扱われていることが多く入手が簡単です。
CO2や光合成を必要とするので飼育難易度が高めで水槽にライトを準備していない方は枯らしてしまう可能性があります。
飼育難易度が高い分、成功するとベタの体色とマッチしてかわいらしい水槽が出来るのでおすすめの水草です。
ベタと人工水草の相性は?
ベタと人工水草の相性はとてもいいです。理由はストレスがたまると水草をかじったり引っこ抜いたりすることがありますが、人工水草だとその心配がないからです。
人工水草は流木に根を張らすことが出来ずにレイアウトの自由度が効かないので、最初は入れずにベタが水草を引っこ抜くような行為を見かけたときに対策として入れるといいです。人工水草は手入れが不要で枯れて水質をわるくするということがないのも相性がいい理由の一つです。
またボトルアクアリウムをしている方は小回りの利く人工水草を最初から使用することをおすすめします。
現在は置き型だけでなく水面に浮く人工水草やマリモ型もあるのでレイアウトの幅も広がってきています。
ベタの水草の量はどのくらい?
水草の量は水槽の1/5ほどがベストです。あまり水草を入れすぎるとベタの泳ぐスペースがなくなるのでレイアウトに重視しすぎるのも良くないです。
また水草も成長して大きくなったり繁殖したりするので水槽立ち上げ時には成長した時を想定して水草を植えることが大切になります。
最初は人工水草を使用して徐々に水草を植えていくという立ち上げ方をすると失敗が減るのでおすすめです。
ベタは水草の上で寝る?
ベタは泳ぐのが下手な魚なので水草の上で休憩したり寝たりします。ですので浮き型の水草のみを使うのは適切ではなく根を張るタイプの水草も用意してあげる必要があります。
ベタの成長に合わせて葉の大きな水草を植えてあげるとベタが休憩しやすくストレスを与えにくくなります。
ベタはヒーターやポンプの上でも寝ることがあるので水草を入れておかないとやけどなどの皮膚の病気になる可能性もあり注意が必要です。
ベタは水草を食べる?
ベタは水草を食べることはありません。しかしお腹が減ったり環境の変化でストレスが溜まり水草を引っこ抜いたりかじることはあります。
餌をしっかりあげ、水質を保つように心がけると水草をかじったりしなくなります。特に水槽を換える場合はストレスを与えやすいので注意が必要です。
ベタは体色でストレスレベルを把握することが出来るのでそれを利用するとストレスが溜まっていることが簡単にわかるようになります。
ベタは水草に乗る?隠れる?
ベタは水草に乗ったり、隠れたりします。闘魚といっても臆病な一面を持つベタは水草に隠れることもあります。ですので水草の量が少なすぎると隠れることが出来ずにストレスを与える原因になります。
また先ほども紹介しましたがベタは水草の上で休憩したり寝たりするので、根を張るタイプと浮くタイプの2種類の水草を使うことをおすすめします。
ベタの水草が枯れるときの対策
ベタが水草をかじったり引っこ抜くと水草が枯れやすくなります。もし枯れてしまった場合は水質が悪化する前に新しい水草に換えるか、人工水草に換える必要があります。
また枯れかけの水草は以下の方法で復活が可能です。
(1)水草専用の水槽に移し替える
(2)ライトを当てて光合成させる
(3)CO2を与える
(4)肥料を与える
(5)水質を適正PHにしてあげる
CO2は、CO2を出すタブレットやボンベが市販で売られているので、それを使います。
水草の適正PHは5.5~6.5と言われていますが水草によって適正PHが変わってくるので植えている水草に適したPHにしてあげる必要があります。市販でPH下降剤などが売られているのでそれを使用して調節します。
まとめ
ベタにおすすめの水草を数種類ご紹介しましたが気になる種類はありましたか?水草はベタを飼育するうえで必要な存在ですが、手入れを怠ると水槽が汚れたり、大きくなりすぎてベタの泳ぐスペースがなくなったりと悪循環が訪れる原因にもなります。
しっかり手入れをしてベタも水草も長生きさせられるように頑張ってください。