熱帯魚を飼ってみたいけどヒーターを準備することが難しくなかなか第一歩を踏み出せない方が多いのではないでしょうか。
初期費用や電気代が高くなるのではないかと不安になりますが大丈夫です。熱帯魚の中にも寒さに強くヒーターなしでも飼うことが出来る種類がいます。
ちなみにヒーターの電気代は月650円ほどです。基本的に冬場に使う道具なので夏は使用しませんし、最近では省エネ商品も出ているのでさらに安くなります。
本記事ではヒーターなしでも飼うことが出来る熱帯魚を特徴とともに紹介します。ぜひ参考にして熱帯魚を飼い始めてみてください。
ヒーターなしで飼える熱帯魚10選
■1. カージナルテトラ
赤と青の線が入った小さくて飼いやすい魚です。低温に強いのでヒーターを準備する必要がありません。体が強く水替えの際にカルキ抜きがうまくいっていない場合でも死ぬことなく泳いでくれるので初心者の方にお勧めです。
体色がきれいなので上級者の方も他の魚と混泳させていることが多いほど人気の魚です。群れで泳ぐので飼う際は5~10匹ほどまとめて飼うようにしましょう。
■2. ベタ
大きい・きれい・飼育が簡単の三拍子が揃った初心者にお勧めの魚です。熱帯魚を知ったきっかけがベタという方も多いはずです。
ベタはヒーター、エアーポンプ、大きな水槽を準備する必要がなく初心者でも簡単に飼うことが出来ます。
体色とヒレの形がきれいで、特にメスはオスに比べると体が大きいのでまずはメスを飼ってみることをお勧めします。体色は、赤・青・白など様々です。
■3. モーリー
人に慣れやすい魚です。飼い主を判断し近づくと餌をくれると分かり近くに寄ってきます。
見た目がプクっとしていてかわいらしいので愛着がわきます。寿命も3年と長く育てがいがあります。低温に強くヒーターを準備する必要はありません。
繁殖力が強くベタなどと違い、産卵はお腹の中で行うので他の魚と混泳しても卵を食べられるという心配がなく、初心者の方で繁殖まで考えている方はまずモーリーを飼ってみるのがいいかもしれません。
■4. コリドラス
水槽の掃除をしてくれて熱帯魚の中でも低温に強いと有名な魚です。初心者から上級者までコリドラスは水槽に不可欠な魚です。鑑賞するだけでもかわいいですが、海底に落ちた餌の残りを掃除して水槽をきれいに保ってくれます。
品種改良も行われており可愛い見た目のパンダやかっこいい見た目のシュワルツィが人気です。種類が多いのでお店で自分好みの個体を探してみてください。
■5. オトシンクルス
水槽についた苔を食べてくれる魚です。冬になり水温が下がってくると冬眠をするという習性があるのでヒーターを準備する必要はありません。水温が下がると苔もつきにくいので冬眠している間も水槽が汚くなる頻度は低く、水槽にいるだけで便利でかわいいです。
苔を食べるのでエサ代を考える必要がなく初心者の方にはお勧めできます。冬眠の邪魔をするような動きが激しい魚との混泳には注意が必要です。
■6. グッピー
昔から有名で人気の飼いやすい魚です。外でも飼うことが出来るのでヒーターやエアーの必要がなく安く入手できます。繁殖力が高いので増やしすぎには注意が必要です。
昔から有名なため色々な飼育方法が確立されており、自分の飼育環境に近い飼育方法を探すことが出来るので初心者の方にお勧めの魚です。
体が小さく、身を守るために集団で泳ぐ習性があるので、体の色と相まってきれいな水槽を完成させることが出来ます。
■7. コッピー (アカヒレ)
とても小さいですがヒレが赤くかわいい魚です。低温に強くヒーターを準備する必要はありません。集団で行動するため複数匹で飼うことをお勧めします。1匹で飼うよりコッピーの良さが出ると思います。
オスはメスに比べ体の色がはっきりとしていてスマートなため、飼育者はオスだけを飼うことが多いです。そうすることで繁殖を抑えることができ、増えすぎて飼育できなくなるという失敗をすることがなくなります。
■8. シクリッド
原色味の強い見た目で古代魚を彷彿とさせるかっこいい魚です。高温から低温まで耐性を持っているのでヒーターを準備する必要はありません。種類も多く体が黄色い小柄なゴールデンゼブラシクリッドが一番人気で手に入りやすいです。
少し攻撃的な性格なので混泳させる場合はシクリッドより大きな魚を選ぶことで喧嘩が起きなくなります。厳つい魚に憧れている方にお勧めです。コブダイのような変わった見た目の種類もいるのでシクリッドにハマったら挑戦してみてください。
■9. ドクターフィッシュ
水温に全然敏感ではない飼いやすい魚です。高温にも低温にも強いのでヒーターを準備する必要はありません。エサ代に困ったら手を水槽に突っ込むことで垢を食べてくれるので試してみるのもいいかもしれません。
飼育者の中には足の垢だけで飼育したという方もいらっしゃいます。テレビなどで紹介されて今では入手が簡単になっているので、ちょっと変わった魚を飼ってみたい方にお勧めです。
苔や魚から出たゴミを食べてくれるため、水槽の掃除屋として仕事をしてくれるという一面もあります。
■10. エンゼルフィッシュ
背びれと尾びれが長く特徴的な魚です。きれいな海に生息していそうな見た目で人気があります。
水温は幅広く対応できヒーターの準備は必要ありませんが、水温の急激な変化に弱いため水替えの際に水道水を日光で温めるなどの工夫は必要になります。水道水を使用する場合はカルキ抜きをしないといけないので、その時に日光に当てると効率的です。
ヒーター無しで熱帯魚を飼う時の注意点5個
■1. 水温を下げすぎないようにする
夏場は外気温が高いためおのずと水温も上がりヒーターは必要なくなりますが、冬場は外気温が低いため水温も低くなり、今回紹介した熱帯魚たちも耐えることはできるものの、あまり良い環境とは言えません。
少しでも水温を上げるために日光で水温を上げるなり、クーラーを入れて室温を上げるなどの工夫をした方が魚の健康に良いです。直射日光を当てすぎると苔が生えたり水温が上がりすぎたりするので場所を換えることも大切です。魚にもよりますが、水温の目安は25度です。
■2. 混泳させる魚を考える
熱帯魚の中にはオトシンクルスのように越冬し、体力を使わないように行動を抑える種類がいます。彼らを刺激するような魚を混泳させると無駄に体力を消耗して弱ってしまう可能性があります。
越冬魚を飼育する場合は同じ生活スペースの魚と混泳させるのを控え、冬の間は違う水槽に移し替えたりすることが大切です。
■3. 水草は日本の草を選ぶ
海外の水草は水温の高い環境で育っている種類もあります。日本の水草は水温の低い環境で育っているのでヒーターを使わない場合は日本の水草を使用するようにします。海外の水草を入れると腐って水が汚れ魚たちの体に良くないからです。
一番良いのは造草です。造草は腐らず長く使うことが出来ます。現在は多くの造草が売られているので、水槽の雰囲気に合わせて選ぶことが出来ます。
■4. 餌をあげすぎないようにする
水温が低くなると魚の活動量が低下します。その分食べる餌の量も少なくなります。
夏場と同じ量の餌を与え続けると食べ残しが増え、水を汚すので魚の体に悪影響を与えます。水替えの頻度も上がるので注意が必要です。
■5. 水替えは水温・水質に気を付ける
水道の水は冬場は冷たくなっています。そのまま水槽の水と入れ替えると水温の差で魚がびっくりしてショック死をしたりします。
熱帯魚の水替えのやり方は確立されていてすべての水を換えるのではなく、1/3ずつ水を換えるようにします。
またその際に、水槽の水と換える水の水質と水温を合わせるという手順が発生します。
まとめ
意外とヒーターなしで飼うことが出来る熱帯魚は多く、聞いたことのある種類がいたのではないでしょうか。特にベタは飼いやすくブームがきています。
ただ、忘れてはいけないのは今回出てきた種類はヒーターなしで飼うことは出来ると紹介しましたが、あくまで熱帯魚です。そのため、注意点でも紹介したように日光に当たる場所に置くなどして水温を下げすぎないようにする配慮が必要です。
このちょっとした配慮を心掛けるだけで初心者でも簡単に飼育が出来ます。この記事を参考にして熱帯魚を飼ってみてください。