自分より相当若い人を掴まえて、なぜか意気揚々とマウンティングするおじさんは、ものすごくうざいですよね。彼らはなぜ、若者に張り合ってマウンティングに必死なのでしょうか。
今回は、マウンティングおじさんの心理と特徴について解説。撃退方法も伝授します。
職場のマウンティングおじさんがうざい…めんどくさい…
職場で何気なく雑談をしていると、マウンティングをぶっこんでくるおじさん、非常にうざいですよね。楽しい雰囲気が台無しで、明らかに白けた空気が漂っているのに、全く気付かずトークを続けるマウンティングおじさんは、めんどくさくてたまりません。
雑談ならまだしも、仕事内容でもマウンティングするおじさんは、直接的な害があるため更に厄介です。
しかし、職場で良好な人間関係を維持するために、マウンティングおじさんを邪険にできません。こちらが一生懸命気を使えば使うほど、マウンティングおじさんが図に乗るので、本当に厄介です。彼らはなぜ、こんなにも相手の気持ちを読めないのでしょうか。全く理解しがたいものです。
マウンティングおじさんの心理
若者を掴まえて得意げにマウンティングするおじさんは、傍から見たら恥ずかしい存在ですよね。しかし、マウンティングおじさんは自分がマウンティングしている事実に気付いていません。もちろん、周囲からうざがられているとは夢にも思っていません。
マウンティングおじさんは、以下のような心理から、自分の必要性をアピールしたくてたまらないだけなのです。
・注目されたい
・評価されたい
・敬われたい
今のおじさん世代は、まだまだ年功序列が根強く残り、「年上=敬う」が常識の社会でした。しかし、いざ自分がおじさんの年齢になると、実力主義が広がり、年齢や立場だけでは見向きもされません。
その事実に向き合えず、過去の常識に縛られているため、若者に対して「自分を評価し敬え」と思いますが、直接的には訴えられず言動に忍ばせます。まさか、それがマウンティング行為だとは夢にも思っていません。
おじさんがマウンティングする理由
社会は常に変化しています。特に、コロナ禍では職場の常識が大きく変わりました。対面での仕事が縮小され、オンライン化、IT化がどんどん進みます。テレワークも増え、個々に仕事を進めるケースも激増しています。
大きな変動期の渦中、おじさんたちは移り行く社会についていけない自分に危機感を持っています。しかし、「自分を変容させて順応し、危機を乗り越えよう」とならないのが、マウンティングおじさんです。
自分が今まで築いてきたものを崩すのが嫌で、現状維持に努めてしまいます。緊急事態宣言が解けたとたんに、出社していらぬ会議を開催する上司は、現状維持にしがみつくマウンティングおじさんの典型です。
マウンティングおじさんは自己肯定感が低く、自分に自信がありません。コンプレックスの塊と言えます。それを必死に隠し、自分を大きく見せたくて、移り行く社会や若者の常識に抵抗感を示し、見下してマウンティングをしてくるのです。
マウンティングおじさんの特徴5個
マウンティングおじさんの行動や思考の特徴を解説します。
■1. 前例主義
マウンティングおじさんは例外なく前例主義。今までのやり方が正解だと信じて疑いません。なぜならば、新しい方法が認められると、自分が築いてきた(と勝手に信じている)ものが壊され、立場がなくなってしまうからです。
画期的な新提案でも「慎重に」「今までのやり方がある」と、拒否の体制に入ります。新しいものについていく自信もありません。
■2. 不必要なアドバイスをしてくる
求められてもいないのに、勝手にアドバイスしてくるのもマウンティングおじさんの特徴です。特に精神論が大好きで、相手にとっては不必要な情報のケースがほとんど。
昔話を披露しては、今の時代に全く合っていないアドバイスを押し付けてきます。
■3. さり気なくダメ出しする
目下の人を立てているようで、さり気なくダメ出しをしてマウントするのがマウンティングおじさんの常とう手段。
「おまえのやりたいようにやってみな」と言い、ノーフォローで放置した挙句、最終段階でダメ出ししまくりです。こまめなフォローを入れて自分のノウハウが奪われるのを恐れているため、あえて尊重するポーズを見せてダメ出しします。
■4. 苦労自慢が多い
マウンティングおじさんは苦労自慢して「如何に自分が求められる人材か」をアピールします。残業の多さや睡眠時間の少なさは、マウンティングおじさんが大好きな苦労自慢です。
情報も仕事も自分だけで抱え込み、アップアップしながら嬉しそうに忙しいアピールをし、早く帰る人に「おまえはいいよな。気楽で」とマウンティングするのが特徴です。無駄に色々抱え込むため、マウンティングおじさんがいるとチーム全体の仕事の効率が落ちます。
■5. 実力が乏しい
マウンティングおじさんは例外なく実力が乏しいのが特徴です。とある分野で秀でていたとしても、総合的にはマイナスにしてしまうような欠点があります。
そもそも、実力があれば何もしなくても周囲から評価されるので、マウンティングする必要性がありません。自分の実力不足を認められず、とにかく少しでも秀でているところを探しては、比較して相手を見下すのがマウンティングおじさんです。
見下しマウンティングおじさんの特徴
自分の優位性をアピールするために、相手を見下してマウンティングをとるおじさんは、年功序列意識が強いのが特徴です。年上には腰が低いですが、年下だと自分より階級が上でも、何かとケチをつけてはマウンティングをとろうとします。
見下しマウンティングおじさんは、以下のようなアピールが強いです。
・合わせてやってるアピール
・「おまえはいいよな」と自分の責任の重さをアピール
・聞いてもいないのに学歴や人脈をアピール
相手を良く知らずに、「若者の好きそうな話題」を勝手に想像し、一方的に話を出して「合わせてやってる」と上から目線の態度でマウンティングをとって悦に入ります。また、自分が如何に大変かをアピールして、相手を羨むポーズを見せながら見下すのもあるあるです。
仕事で敵わない相手には、学歴や人脈を引っ張り出します。どうにかして自分を敬わせようとしますが、逆効果になっているのに全く気付きません。
知識マウントおじさんの特徴
知識マウントおじさんとは、知識をひけらかして相手にマウントをとるおじさんのことです。以下のような特徴があります。
・やたらと専門用語を使う
・うんちく大好き
・話が長い
・相手の知識のなさをバカにする
・無意味に仕事内容の修正をしてくる
勉強はできるけど、コミュニケーション力に問題があるタイプが多いです。せっかくの知識を仕事に活かしきれず、自分より知識がない相手の方が、評価が高いことを不満に感じています。そのため、ことあるごとに知識をひけらかして、「おまえはそんなことも知らないのか?」「もっと勉強した方がいいぞ」とマウントをとるのです。
「自分は知識が豊富」という自覚がバリバリありますが、あえて「自分程度の知識は常識」という前提で話をするのが特徴です。知識で追いつかれると立場がなくなるので、知識を披露しても人にはなかなか教えません。「それくらい、自分で勉強できるだろ」と突き放します。
SNSマウンティングおじさんの特徴
SNSにもマウンティングおじさんは生息しています。特に、定年したマウンティングシニアが多いです。彼らは会社でそれなりの地位を築きましたが、いざ会社から離れると誰も自分を敬ってくれないので、SNSでマウンティングをして敬われたい欲求を満たそうとしています。
クソリプはSNSマウンティングおじさんの代表例でしょう。単なる通りすがりなのに、ツイートに超上から目線で意見してきます。それどころか、突然説教を始めるマウンティングおじさんもいます。彼らの言い分は「自分の時代はこうだった」「今の社会は自分たちが作り上げた」です。先人たちのありがたい意見なので、当然受け入れられると思っています。
しかし、クソリプですのでブロックされたり、リツイートでさらされたりするのがオチ。ムキになったマウンティングおじさんは、執拗に食い下がり、非難中傷するケースもあります。SNSのマウンティングおじさんは粘着質なのが特徴です。
マウンティングおじさんの対処・撃退方法5個
マウンティングおじさんにロックオンされると、不愉快な思いが増えるだけではなく、あなたの仕事に支障をきたします。下手に話を聞くと、「この人なら自分の自尊心を満たしてくれる」と、懐かれて非常にめんどくさいです。そこで、マウンティングおじさんの対処、撃退方法を伝授します。
■1. 華麗に無視する
マウンティングおじさんは自分に注目を集めたくて仕方ありません。そのため、どんな内容でも反応を返せば、マウンティングおじさんに報酬を与えることになってしまいます。マウンティングおじさんがあなたにマウンティングをとってきたら、華麗に無視するのが一番です。1対1でもない限り、別の人に話題をふってスルーしましょう。
仕事でどうしても1対1でのやり取りが必要なときにマウンティングしてきたら、その発言には反応せず、淡々と仕事内容について話を進めると良いでしょう。
「いいからオレの話を聞け。仕事に役立つから言ってるんだ」となった場合も、「この後他の仕事が入っているので、本題にいきましょう」と、相手を上回る強引さでスルーしてください。どうにも逃れられない場合は、無になり極力反応しないようにしましょう。
■2. 同情を込めた視線を送る
自分の立場を誇示したくてたまらないマウンティングおじさんですが、根底には巨大なコンプレックスの塊があります。そのため、同情や哀れみをかけられることを激しく嫌います。自分の立場が危ういとわかっているからこそ、周囲がそれに気付かないようにマウンティングしているのです。
逃げられない状態でマウントをとってきたら、何も言わずに同情を込めた視線を送りましょう。心の中で「可愛そうに。虚勢を張ってマウンティングせずにはおれないんですね…」と呟きながら、中二病をこじらせた中学生を見る眼差しを向けるのです。
マウンティングおじさんは居たたまれなくなり、黙ってくれるでしょう。もしも「なんて目で見てるんだ」と難癖つけられたら、「え?一生懸命聞いてますけど?」と白を切ればOKです。
■3. 自分の意見や情報を出さない
マウンティングおじさんは自慢やマウンティングのきっかけをいつも狙っています。相手が何も言わないのに、いきなり自分の武勇伝を語りだしたり、何の材料もないのに相手を見下したりは、さすがにやり辛いのです。
ですので、あなたの意見や情報は、できるだけ出さないようにしましょう。マウンティングの材料を与えないようにするのです。仕事のやり取りでは、仕事上必要な情報だけをピックアップし、とにかく淡々と合理的に行うと良いでしょう。
■4. サクッと話を強制終了させる
こちらの反応を無にしても、構わずマウンティングしてくる強引なおじさんもいます。この場合は、サクッと話を強制終了させてしまいましょう。以下のようなフレーズでマウンティングをぶった切るのです。
・「今その話してませんよ」
・「え?アドバイス求めていませんけど」
・「随分失礼な言い方ですね」
・「自慢話は後にしてください」
ただし、この方法は相手を選びます。実は気が弱いタイプなら絶大な効果がありますが、プライドが高く意地の悪いタイプだと、火に油を注ぐ結果となるでしょう。何としてもあなたを見下そうと、食い下がってきそうならば、引き続き無視するか、別の要件を理由にその場を離れた方が無難です。
■5. あえてコンプレックスを指摘する
マウンティング内容がおじさんのコンプレックスに直結しているなら、あえてそこを指摘して黙らせる方法があります。いくつか具体例を挙げましょう。
・自分の実績を自慢して学歴をバカにする→学歴コンプレックスですか?
・懸命に流行知ってるぜアピールしてくる→同世代だけで盛り上がりたいんですけど
・やたらと理想論を訴えてくる→決めるのは上司ですよね
ボソッと短く、且つ笑顔でつぶやくのがポイントです。マウンティングおじさんが、今の発言は聞き間違いかと思うようなさりげなさで撃退しましょう。
まとめ
身近にマウンティングおじさんがいると、うっとうしくて嫌になりますよね。しかし、マウンティングおじさんは実力のない劣等感の塊です。虚勢を張っている時点で、あなたの敵ではありません。応戦する価値もありませんので、関わらないようにしましょう。