小さなことをいつまでも根に持たれると、「めんどくさいなぁ」と思いますよね。しかし、相手にとっては全く小さくなくて、あなたの行動に傷つき、更に恨みを募らせている可能性があります。適当にあしらうと、この先トラブルに発展するかもしれません。
そこで今回は、根に持つ人の心理と特徴を徹底解説!上手な付き合い方を伝授します。
根に持つの意味とは?
「根に持つ」とは、相手への恨みを忘れず、ずっと恨んでいる状態を意味します。恨みとは、「相手に酷いことをされて許せない」という気持ちです。
しかも、その気持ちをいつまでも強く覚えていて、相手への悪い印象をずっと抱いています。一度「許せない」と思うと、余程のことがない限り恨みは晴れません。
根に持つ人の心理
根に持つ人は、自分が被害者だと思っています。相手から酷い仕打ちをされたと感じ、「恨むのは正当な行為」と考えているところがあるのです。
そのため、平気で相手を罵倒したり、しつこく話を蒸し返して対価を要求したりします。相手が追い詰められても、「先に酷いことをしたのはあなただから自業自得」と思っているのです。
しかも、根に持つ人は嫌な記憶が脳裏に焼き付き、ことあるごとに思い出され、恨みの感情に苛まれます。根に持たれた方も辛いですが、根に持っている方は何度も当時の嫌な気持ちが繰り返されて辛いです。
「こんなに辛いのは、あの人のせいだ」と、さらに恨みを募らせていきます。根に持つ人が何度も過去の話を持ちだすのは、相手に納得いく謝罪と対応をしてもらい、苦しさから解放されたい心理があるのです。
根に持つ人の性格や行動の特徴20個
(1)ネガティブ思考
(2)平等を求める
(3)不満を抱えやすい
(4)傷つきやすい
(5)流されやすい
(6)他力本願
(7)決断力がない
(8)プライドが高い
(9)責任転嫁しやすい
(10)被害者意識が強い
(11)他罰的
(12)執着しやすい
(13)視野が狭い
(14)固定概念が強い
(15)記憶力が良い
(16)コミュニケーション力が低い
(17)口下手
(18)すぐ我慢する
(19)情緒不安定
(20)責任感が強い
根に持つ人はネガティブ思考です。つい悪い方に考えてしまうため、被害妄想が激しくなります。小さなことでも「邪険にされた」などとマイナスに受け取り、ストレスを溜めていくのが特徴です。
しかし、他力本願で流されやすいので、不満を抱えていても自分から改善できません。文句を言いながら周囲に合わせてしまいます。そのため、ストレスと不満が蓄積し、最終的には「あいつのせいで…」と根に持つようになるのです。
また、根に持つ人には記憶力が良いという共通点があります。嫌な記憶は特に鮮明に残り、時間が経ってもなかなか薄れません。たった1度の嫌な思いが、頭の中で繰り返されるのです。
周囲は「そんな昔のこと」と呆れますが、本人は昨日のことのように覚えています。このギャップはなかなか理解してもらえず、根に持つ人は孤独に感じて周囲への恨みを募らせていきます。
「不満があれば訴えて改善すればいい」と思うかもしれませんが、根に持つ人は我慢してしまいます。チクリと相手を責めて、ギリギリのところで自分を保っているのです。また、意外にも責任感が強く、良くも悪くも一生懸命。自分が我慢して頑張っているので、相手にも当然のように同じことを求め、それが叶えられないことに不満を感じて根に持つ負のループをグルグル回ってしまいます。
職場の根に持つ人の特徴
職場で根に持つ人には、以下のような特徴があります。
・周囲にとても気を遣っている
・上司に従順
・仕事には真面目に取り組んでいる
・出世欲が高い
・コネ作りに一生懸命
・仕事を1人で抱え込む
・他人のミスの揚げ足を取る
・陰口、悪口が多い
・噂話が好き
承認欲求が強く、仕事には真面目に取り組みます。必死になるあまり、人の仕事の邪魔をしてしまうケースも…。しかし、上司には柔順で、あわよくばコネを作ろうと一生懸命です。
不満を溜めやすいのが特徴で、人一倍仕事への愚痴や陰口、悪口が多くなります。人を出し抜くために、社内での噂話には敏感です。人の話ばかり聞きたがり、自分の情報を出さず、しかもネガティブな発言が多いタイプは、根に持つケースが多いので注意しましょう。
根に持つ人は怖い?怒らせたらめんどくさい?
根に持つ人もタイプはさまざまです。一旦根に持つと、何度もその話をしつこく掘り返し、相手にチクチク攻撃するタイプの場合、面倒ではあるものの、実害はほとんどありません。攻撃性は低く、嫌な気持ちを吐き出して折り合いを付けていきます。
一方、根に持っていることを表に出さないタイプは、怒らせると怖いので要注意。表面上はにこやかですが、心の底で恨みを溜め込み、計画的に相手を陥れようとします。
本気で怒らせると決して許してもらえません。復讐に命をかけるので、丁寧な対応が必要になります。普段はニコニコしているのに、突然人が変わったようにキレる人には気を付けましょう。
根に持つ人は病気?
根に持つのは性格と環境によるところが大きいです。誰もが少なからず、嫌な感情を持てあますことがあるでしょう。回復までの時間が違うだけで、極度に根に持つから病気とは限りません。
ただし、「なかなか忘れられない」「記憶力が逸脱している」という点は特性とも考えられます。普通の人よりも優れた能力が、本人の辛さにつながるケースもあるのです。
また、全く相手に非がないのに、認知が歪んで根に持つ場合は、人格障害などの問題を抱えている可能性もあります。根に持つ人がいて周囲が混乱する、あるいは根に持つ本人が辛くてたまらないなど、明らかな困り感がある場合は、然るべき機関への相談を考えた方が良いでしょう。
根に持つ人との仲直り方法
根に持つ人は、あなたが思っている以上に傷つき、多くの気持ちを抱えて苦しんでいます。あなたが仲直りしたいと思うなら、その気持ちを素直に伝えた上で謝罪し、相手の話をしっかり聞きましょう。このとき、適当に聞き流してはいけません。
根に持つ人はとても記憶力がいいので、自分の話した内容も、あなたの返答も、細かく覚えている可能性が高いです。せっかく話し合ったのに、その後あなたが矛盾した行動をとると、返って怒らせてしまいます。
根に持つ人への誠意を見せるためには、仲直りするための努力を行動で見せるのが重要です。大切な話は忘れないようにメモを取ることを許可した上で、「自分が忘れたり間違ったりしたら、申し訳ないけど教えてほしい」とお願いしましょう。自分ではなく相手の基準に合わせて行動すれば、「仲直りしたい!」というあなたの気持ちが伝わるでしょう。
根に持つ人の対処法・付き合い方5個
身近に根に持つ人がいた場合、扱いには注意が必要です。あなたにとって普通の行動が、相手には非常識で失礼に見えることがあります。そこで、根に持つ人との付き合い方を伝授します。
■1. できるだけ関わらない
根に持つ人の感性は独特で、良かれと思っての行為が逆効果になる可能性もあります。また、距離が近くなるほど遠慮がなくなるので、根に持つ人からしつこくされるリスクが高まります。ですので、「根に持つ人だな…」と感じるならば、できるだけ関わらないようにしましょう。触らぬ神にたたりなしです。
■2. 礼儀正しく接する
できるだけ関わらないのが基本ですが、無視はNG。根に持つ人は「雑に扱われた」「相手にされていない」と感じると、あなたを敵視するようになります。
距離を取りつつ、挨拶などは丁寧に行い、礼儀正しく接しましょう。お客様のように丁寧に扱うことで、付き合いに一線を引くことができ、根に持つ人も過剰に関わってこなくなります。
■3. 言葉での説明を怠らない
根に持つ人はネガティブなので、あなたに悪意がなくても、勝手に悪い方に考えてしまうかもしれません。ですので、日頃から言葉での説明を怠らないようにしましょう。
「言わなくてもわかるだろう」は厳禁です。なぜそうするのか、どうしてほしいのか、具体的に細かくやわらかな言葉を選んで説明しましょう。先の予定を事前に知らせるのも効果的です。
■4. 相手の話を良く聞く
「自分をわかってほしい」というのが、根に持つ人の心理です。円満な関係を築きたいなら、面倒でも相手の話に耳を傾け、口を挟まずに良く聞きましょう。不明点があれば丁寧に確認し、根に持つ人が何を求めているのかを読み取るのがポイントです。
話を充分に聞いてもらい、自分の希望が叶えば、根に持つ人は「自分を理解してもらえた」と満足するので、余計な嫉妬や恨みを持たなくなります。
■5. 必要に応じて謝罪と感謝をきちんと伝える
根に持つ人と上手に付き合うのに重要なのは「ごめんなさい」と「ありがとう」です。つい省きがちな言葉ですが、口に出して言わなければ根に持つ人には伝わらず、「あいつは悪いと思っていない」「自分への感謝が全然ない」と不満を募らせてしまいます。
「自分に悪いところがあった」と感じたら素直に謝罪し、「あの人がいて助かった」と思うなら「ありがとう」と感謝しましょう。あなたが先に素直になった方が、関係はスムーズになります。
まとめ
根に持つ人との付き合いは面倒なところもありますが、実は繊細で真面目、頑張り屋なのが長所です。相手の良いところに着目し、優しい気持ちで接しましょう。