ずる賢い男やずる賢い女の人って嫌ですよね。しかし、ずる賢い人はあなたに利用価値を見出すと、「関わりたくない!」と思っていても、あの手この手で近づいてきます。利用されたくないなら、ずる賢い人を理解し、対策を練らなければなりません。
そこで今回は、ずる賢い人の特徴を徹底解説!ずる賢い人に勝つ方法も伝授します。
ずる賢いの意味とは?語源は?
「ずる賢い」とは、自分が得になるような悪知恵です。「ずる賢い」の語源は「ずるい」と「賢い」です。「ずるい」は漢字で書くと「狡い」と書きます。この漢字には、「獣が身を交わして逃げる様」という意味が込められています。
「ずる賢い」とは、自分だけが逃げる(得をする)ために、賢く渡り歩き、特に、他者を妨害したり、手柄を横取りしたりするような行為を意味しているのです。
ずる賢いの言い換え・類語
「ずる賢い」の言い換えや類語には、以下のような言葉があります。
・狡猾
・悪知恵
・陰険
・邪知
・姑息
・悪賢い
・悪巧者
「悪」「因」「邪」など、性格の悪さをイメージさせる漢字が含まれている言葉が多いです。ずる賢さは、それだけ人から嫌がられる行為なのでしょう。
ずる賢いの例え・例文
「ずる賢い」の意味がわかる例文を、いくつか紹介します。
・あいつはずる賢いから上司の前では人格が変わる。
・彼女はずる賢くて、すぐ男を利用するから気を付けて。
・ずる賢い方法でライバルを蹴落としたが、後味が悪くて苦しい。
・ずる賢い人が成功しているのを見ると、真面目に生きているのが馬鹿らしくなる。
・時にはずる賢く立ち回ることも必要だ。
ずる賢い人と賢い人の違い
「賢い」とは、頭の回転が早く、知識も豊富で、機転が利く利口な様子を意味します。「ずる賢い人」と「賢い人」の違いは、根底にずるさがあるかないかです。具体例をいくつか挙げましょう。
・ずる賢い人は人を蹴落とすために知恵を使い、賢い人は人を救うために知恵を使う
・ずる賢い人は自分だけの利益を考え、賢い人は自分も含めた全体の利益を考える
・ずる賢い人は自分を高く見せる技に長け、賢い人は本当に技に長けている
ずる賢い人と賢い人に違いは、視野の広さにあります。ずる賢い人は自分だけの利益に囚われ、結果的に大きな利益を見失いがち。一方、賢い人は総合的にものを見るので、ウィンウィンの関係で大きな利益を獲得するのが特徴です。
ずる賢い人の心理
ずる賢い人の心理はとてもシンプルな損得勘定です。
・とにかく得をしたい
・損は全力で回避したい
・労力を使うなら対価が欲しい
・無駄な努力はしたくない
・高い評価を得たい
人間関係でも買い物でもコスパを求めます。自分が納得する報酬が得られないなら、力を出したくありません。逆を言えば、納得する報酬があるなら何でもするということ。利用価値を感じれば、お世辞を言って媚びへつらったり、細やかな気遣いで忙しく時間を取られたりしても平気です。
ずる賢い人の特徴11個診断チェック
ずる賢い人は、自分のずるさを隠す賢さがあります。しかし、全てを隠しきるのは難しく、言動や思考、性格に表れます。ずる賢い人の特徴を詳しく解説していきましょう。
■1. アピール上手
ずる賢い人はアピール上手。自分を高く見せるのが上手です。人と協力してやったことでも、提出や発表を自分が率先して引き受け、まるで1人でやったかのように他者の存在をあえて口にしなかったり、土壇場でバトンタッチして、自分がずっと同じ作業をやっていたりなど、事実以上の高見せをあの手この手で繰り広げます。
外見も重要なアピール要素なので、流行には敏感で、手入れも行き届いているのが特徴です。万人受けするファッションを好み、清潔感に溢れています。
■2. 社交的で口が達者
社交的で顔が広く、誰とでも間が持つ雑談力があります。自分から積極的に人と関り、サービストークも惜しまず、褒め言葉や感謝の言葉を大切にしています。そのため、一見優しくて親切な印象です。
口が非常に達者で、特に営業や接客には適性があります。損得勘定で発言を選ぶので、必要ならば心にもないお世辞や社交辞令がスルスルと出てきますし、相手を乗せて話術で納得させるのも得意です。
■3. 相手によって態度や発言を変える
ずる賢い人が社交的な姿でにこやかに接するのは、利用価値の高い強者に対してのみ。能力も人望もない相手には、残酷なまでに冷酷だったり、無関心だったりします。相手によって態度や発言を豹変させるのは、ずる賢い人の最たる特徴です。
同性と異性で見せる顔が全く違うのは、ずる賢い人の恋愛あるある。賢いので異性ウケするテクニックを簡単に会得し、相手の心を惑わせる小悪魔になります。一方、良く見せる必要のない同性には口が悪く気も使わないので、敵が多いのが特徴です。
■4. 情報収集力に長けている
自分が得する方法を知るには、情報が必要です。持ち前の社交性を活かし、ずる賢い人は多方面から情報を集めます。人のうわさにも精通していて、あらゆるジャンルでの情報収集力に長けているのが特徴です。
素晴らしい長所なのですが、ずる賢い人は自分の為だけに情報を活用します。秘密主義で自分の情報はなかなか外に出しません。
■5. 群れる
ずる賢い人は足りない能力を「人の能力を利用する」というずるい方法で補っています。そのため、必ず群れます。ずる賢い人は孤高にはなれません。社交的なのも、1人の力では戦えないからです。
どこへ行ってもグループを作ります。しかも、リーダーにはならずサブ的存在です。トップとそれ以外の間を取り持ちながら情報収集し、最もおいしいところを持って行こうとします。
■6. 隠れて手を抜く
アピール上手なので、ずる賢い人は努力家に見えます。しかし、隠れて手を抜くのが特徴です。無心に努力できないので、持っている能力を最大限に活かせないのは、ずる賢い人の非常にもったないところです。
なお、群れるのは隠れて手を抜くためでもあります。1人で仕事を抱えると、自分しかやる人がいないため手抜きもできません。だから、仕事を押し付けるために利用できる人とつながるのです。
■7. 甘え上手なちゃっかり者
ずる賢い人はためらいなく人に甘えます。ヘルプ発信も上手で、すぐに人を頼るのが特徴です。しかも、一方的に甘えるちゃっかり者。苦労するのが大嫌いで、それを回避するために甘えるスキルが高まったのでしょう。
助けてもらうと大いに感謝しますが、ずる賢い人は相応のお返しをしません。そして、更に甘えてきます。ずる賢い人にギブアンドテイクの文字はないのです。
■8. 逃げ足が速い
都合が悪い時に姿を消すのが、ずる賢い人の特徴です。逃げ足がとっても速く、不穏な雰囲気を敏感に察知して速攻で逃げてしまいます。面倒な仕事の係決めや、上司が機嫌の悪いときなど、しれっといなくなります。
そして、全てが終わるころに「ごめんなさい。忙しくて」と、何食わぬ顔で表れて面倒事を回避。この時も、「ありがとうございます」の大安売りで、損な役回りをした人から正論で責められないよう防衛します。
■9. 疑り深い
明るくて社交的なのは仮の姿で、ずる賢い人はとても疑り深いです。なぜならば、自分が常に人を利用しているため、人の善意には「裏がある」と考えてしまうからです。
強者には従属しますが、完全には信用していません。自分を切り捨てたり相手が転落したりの不測の事態を、常に頭に入れながら行動します。利用しているお人好しに対しても、「いつかやり返すのでは」と警戒を怠りません。
■10. 承認欲求が強い
ずる賢い人の厄介なところは、承認欲求の強さです。評価を気にせず、ひたすら楽を追求するなら、妙な画策を起こさないのですが、承認欲求が強く上昇志向なので、他人を貶めて伸し上がろうとします。
また、プライドも高いです。相手に媚びへつらうのは「上を目指す」という目的のため。実は侮辱には強い拒絶反応を起こします。無駄なことはしない主義ですが、自尊心を傷つける相手には、労力の無駄だとわかっていても仕返しをするので注意が必要です。
■11. 損得勘定で動く
情に流されたりせずに、自分に有利なポジションをとるために損得勘定で動きます。損をする側には回りません。どう動けばいいのか、どちら側につけばいいのかといったことを計算して動きます。
また、自分が得をするためにはどう立ち回るのがいいのか、どんな発言や行動をすべきなのかをよく考えています。
ずる賢い男性の特徴
ずる賢い男性は、特に人脈作りに力を入れるのが特徴です。強い権限を持っている相手には腰が低く、イエスマンになって取り入ります。傍から見ると言いなりで、完全に強者と弱者の関係ですが、ずる賢い男性は相手の力を利用しているだけ。
相手に利用価値がなくなったり、もっと利用価値の高い人が現れたりすれば、あっさりと背を向けるとても薄情な性格です。
恋愛でも、ずる賢い男性は薄情さが目立ちます。自分本位の恋愛をし、女性の幸せなど二の次です。口では甘い言葉を囁き女性をつなぎ留めますが、肉体やお金を搾取し、利用価値がなくなればポイ捨てします。ヒモ男や不倫男は、ずる賢い男性の代表格です。
ずる賢い女性の特徴
ずる賢い女性は、自分の女性性を大いに利用するのが特徴です。男性の前では可憐で頼りなげな演出をして注目を集めます。相手をおだてて利用し、特別扱いを受けるのが上手です。笑顔が多く甘え上手、褒め上手な人たらしで、男性からチヤホヤされるのが大好き。ファッションも男受けを重視します。
しかも、ハイレベルなずる賢い女性は、女性を敵に回しません。女性からの評判が落ちると、総合的に損だとわかっているからです。
非常にマメで気遣いも細やか、力のある女性には柔順に接し、味方につけてしまいます。周囲の実力で伸し上がるテクニックがすさまじいです。
ずる賢い人は頭がいい?要領がいい?
ずる賢い人は、自分が得をする努力を惜しみません。そのため、ある程度勤勉で頭が良く、柔軟な思考と行動力があります。頭の回転が早く、一瞬で損得を計算して自分の取るべき行動を見極めます。
もちろん、すばらしく要領がいいです。フットワークが軽く、こだわりは損得のみなので、後のことは柔軟に対応できます。強者にはわかりやすく柔順なので、「素直」と思われているケースも少なくありません。
ずる賢い人は職場で出世する?
相手を貶めるずる賢さは褒められたものではありません。しかし、賢いことに変わりはなく、職場では優位に働くケースもあります。環境によって差はありますが、ずる賢い人が出世するのは意外と良くある話です。
例えば、「会社の利益が自分の利益」と判断すれば、ずる賢い人の賢さは「如何に利益を追求するか」に限定されます。社内ではなく競合他社にずる賢さが向けられれば、上手く出し抜いて会社に大きな利益を与え、実力として評価され出世するでしょう。
また、社内接待が有効で人脈が出世を左右する職場ならば、ずる賢い人の本領発揮となります。全力で上司に取り入り、ありとあらゆる方法で社内のライバルを蹴落として出世するでしょう。ただし、社内の上層部に大きな変化があり「実力重視」となった場合は、転落するリスクは非常に高いです。
ずる賢い人に勝つにはどうすべき?
ずる賢い人は憎らしいですよね。「痛い目に合わせたい!」「おまえもずるさにヤラレろ!」と思いたくもなるでしょう。しかし、ずる賢い人に同じずる賢さで対抗しても、勝ち目は薄いです。なぜならば、生粋のずる賢さは才能のようなものだから。生まれながらのずる賢い人に、本当は正直で善良な人が同じ能力で張り合っても、負けるのは必然です。
勝ちたいならば、ずるさを捨てるべき。実力で真っ向勝負しましょう。人脈はマメさと誠意、律儀と善意、恩義と礼儀で獲得です。並行して、努力で実力を身に付けていきましょう。正攻法で獲得した信頼とスキルには、ずる賢さは通用しません。
圧倒的力量の差を見せつけて、「この人には何をしても敵わない」と降参させるのです。そして、あなたがずる賢い人の「賢さ」を上手に活かすリーダーになりましょう。ずる賢い人が「ずるさなんて必要ない」と思わせるような人徳を身に付ければ完全勝利です。
ずる賢い人への対処法5個
身近にずる賢い人がいた場合、利用されないために何をすれば良いのでしょうか。ずる賢い人への対処法を伝授します。
■1. 自分をしっかり持ち簡単に同調しない
まずは、自分をしっかり持つことが重要です。職場でも友達関係でも、「自分は何を優先するのか」「何が大事で、どのような目標を持って行動するのか」を明確にしておきましょう。しっかりとした考えがあれば、自分に自信がついてブレなくなります。
そして、ずる賢い人に簡単に同調してはいけません。相手は巧みに同調を促し、あなたに責任を押し付けたり利用したりを画策します。流されたら罠にハマるので、ずる賢い人の発言を良く聞き、あなた自身でしっかり考えて、自分の意見を述べましょう。
■2. 自分の味方を増やす
ずる賢い人は孤立している人をターゲットにします。なぜならば、自分のずるさを見せつけても、そこから周囲に情報が洩れるリスクが低いからです。また、孤独な人は周囲に相談しないので、洗脳と利用がしやすくなります。
ずる賢い人にロックオンされないように、同じテリトリーで自分の味方を増やしていきましょう。コミュニケーションを丁寧に行い、誠意を持って接すれば、味方は徐々に増えていくでしょう。周囲から信頼を得ていれば、ずる賢い人など敵ではありません。
■3. 自分の能力値を上げる
味方を増やすためにも、自分の能力値を上げるのは必須です。実力はずる賢い人への決定打になります。ずる賢い人は足りない実力をずるさで補っているのです。相手より大きく能力値を上回れば、益々敵ではなくなります。
特に職場では、仕事の出来不出来は信頼に直結します。努力を怠らず、スキルを高めていきましょう。慎重かつ丁寧に取り組み、ミスを少なくするのも重要です。
■4. 必要なければ近寄らない
ずる賢いとわかっている人と、あえてフレンドリーに接する必要はありません。特に用がなければ、近寄らないようにしましょう。接触が少ない方が、出し抜かれるリスクも低くなります。
ただし、あからさまに避けるのはNG。ずる賢い人に「無視されている…」と妙な噂を流されたら大変です。ずる賢い人に隙を見せないためにも、挨拶や間をつなぐ雑談など、最低限のマナーは守りましょう。
■5. 報酬なしで力を貸さない
甘え上手のちゃっかり者であるずる賢い人は、ごく自然に人を頼ります。しかも、頼れる相手はとことん頼って搾取します。無条件に人を助けるお人好しは、ずる賢い人には格好のターゲットです。
狙われないためにも、ずる賢い人から何かを頼まれたら、対価を必ず提示しましょう。報酬なしで力を貸してはいけません。「タダ使いできない」とわかれば、相手の方から離れてくれるでしょう。
ずる賢い人の末路
人を利用してばかりのずる賢い人は、余程巧妙でもない限り、徐々に周囲の信頼を失っていきます。利用されて気付かない人ばかりではありませんから、当然の結果です。職場でもプライベートでも、信頼を失うのは致命的。待っているのは孤独な末路となります。
しかし、ずる賢い人が自分にとって大切な人には誠意を示すタイプならば、敵が多くても納得する結果を得られるでしょう。
「万人に好かれたい」という思いはないので、シンプルに「自分と大事な人が得をすれば、後はどうでも良い」と割り切ります。善意が邪魔にならない分、このタイプは強力な守備力を発揮し、自分と大切な仲間をガッチリ守っていくでしょう。
まとめ
ずる賢い人は憎らしいですが、同じ位置まであなたが下がる必要はありません。可能な限り関りをなくし、あなたは自分の道を歩みましょう。周囲としっかりコミュニケーションを取り、実力をつけて高い評価を得られれば、ずる賢い人が気にならなくなります。