異なる純血種を掛け合わせるミックス犬は種類が無限です。様々な組み合わせの犬が誕生していますが、中でも人気があるのは親犬の片方が「チワワ」のミックス犬。「ウルウルのつぶらな瞳」と「極小の体格」が人気の理由です。
この記事では、チワワ系のミックス犬12種類について、特徴や性格などをご紹介します。
1. チワックス
◯親犬
チワワ×ミニチュア・ダックスフンド
◯特徴
体重/3~4kg
体高/22cm前後
寿命/13~15才
チワワより大きく、ミニチュア・ダックスフンドより小さなサイズ感です。チワワに似た顔立ちと胴長の体を持つ犬が多く見られますが、総じてダックスほど足は短くありません。また、チワワ寄りの顔つきでもマズルの長いダックスの影響で、呼吸器系のリスクが軽減されています。
◯性格
両親ともに活発で遊び好きな性格です。ただしどちらも防衛本能や警戒心が強く、チワックスにも引き継がれる可能性は大。子犬の頃からしっかり社会化させ、他所の犬や人に対し社交的に振る舞えるよう、教えることが大切です。
2. チワプー
◯親犬
チワワ×トイ・プードル
◯特徴
体重/3kg
体高/20cm
寿命/15才前後
トイプードルより小さめですが、チワワよりは大きめです。垂れ耳だと見た目はティーカップ・プードルのよう。しかし立ち耳だと、一気に個性的な容姿になります。どちらの犬種も毛色のバリエーションは豊かですが、チワワ譲りのブラック&タンを受け継ぐと、プードル本来のブラック&タンより見栄えのする毛色になるでしょう。
◯性格
両親どちらの犬に似ても活発で遊び好きになりますが、チワワに寄ると警戒心の強さが表に出るかもしれません。また、プードルが強く出た場合、何かといえば飛び跳ねることがあるため、足腰のケガに注意が必要です。
3. ポメチワ
◯親犬
ポメラニアン×チワワ
◯特徴
体重/3kg程度
体高/20cm前後
寿命/12~16才
サイズ感と立ち耳が共通しているポメラニアンとチワワは、比較的無理のない組み合わせです。ただし親犬に使われたポメラニアンが小さくても、生まれたポメチワは先祖返りで大きくなることも。体格の小ささにこだわるより、ゴージャスな被毛を楽しみたいミックス犬です。
◯性格
両親犬はどちらも実にエネルギッシュです。ちょこまかと元気よく動き回る性質は、ポメチワにも受け継がれるでしょう。そして少々残念なことに、興奮しやすい性質や警戒心の強さも引き継がれることに。社交的な犬に育つよう、適切な時期にきちんと社会化させることが大切です。
4. チワマル
◯親犬
チワワ×マルチーズ
◯特徴
体重/3kg前後
体高/20~25cm
寿命/12~15才
ただでさえマルチーズの顔立ちは愛らしいですが、そこにチワワのつぶらな瞳が加わることで、生きたヌイグルミにしか見えない可愛さです。コートカラーが純白の場合は小さめのマルチーズに見えますが、チワワ譲りのいろいろなカラーバリエーションもまた、チワマルの魅力を引き立ててくれます。
◯性格
チワワとマルチーズは、どちらも飼い主の精神状態に敏感なところがあります。そのため、チワマルも飼い主に寄り添うような性格になるでしょう。ただしどちらの犬に似ても興奮しやすい一面も。無駄吠えが多くならないよう、基礎的なしつけは必須です。
5. チワパグ
◯親犬
チワワ×パグ
◯特徴
体重/4~5kg
体高/25cm前後
寿命/13~16才
チワワとパグの血を引いているはずが、なぜか見た目はかなりパグ寄りになることが多いようです。しかしパグより鼻ぺちゃの度合が低く、結果として呼吸器障害のリスクが減らせるでしょう。またパグより顔面のシワが少ないため、皮膚病の心配も軽減できそうです。
◯性格
両親犬どちらも元気いっぱいの活動的な犬です。性格がパグに寄るとおおらかでマイペースですが、頑固な面が強く出ることも。チワワの気質が強いと警戒心の強さが前面に出るかもしれません。あれこれさせるというより、おっとり育てたいミックス犬です。
6. チワブル
◯親犬
フレンチ・ブルドッグ×チワワ
◯特徴
体重/4~6kg
体高/30cm前後
寿命/12~16才
両親犬はどちらもマズルが短く、大きめの立ち耳が特徴です。そのため両方に似た犬になりそうですが、なぜかチワブルの見た目は小ぶりなフレンチブルドッグ風。体型は本家フレブルよりすっきりめに仕上がり、その分頭が大きく見えてややアンバランスです。
◯性格
フレンチブルドッグには頑固なところがありますが、基本的には穏やかであまり無駄吠えはありません。一方チワワは快活で好奇心旺盛ですが、警戒心が強く興奮しやすい一面も。どちらの気質を強く受け継ぐかにより、チワブルの性格は大きく変わりそうです。
7. ペキチワ
◯親犬
ペキニーズ×チワワ
◯特徴
体重/3~5kg
体高/23cm前後
寿命/12~15才
両親犬はともに短頭犬種。そののためどちらに似てもペキチワの容姿が大きく崩れることはありません。コートがパーティーカラーなど複数色の場合、雰囲気はチワワ寄りになるでしょう。しかし白、あるいは黒一色などの単一カラーだと、ペキニーズらしさがぐっと増すのが面白いところです。
◯性格
ペキニーズは猫っぽい犬といわれるほど、マイペースで自立心旺盛な犬。一方チワワは活発で甘えん坊です。どちらに似ても勇敢で物怖じせず、見知らぬ人には心を許しません。良い番犬にもなりますが、過度に警戒し過ぎないよう最低限の社会化は必要です。
8. チワピン
◯親犬
チワワ×ミニチュア・ピンシャー
◯特徴
体重/3~6kg
体高/20~28cm
寿命/13才程度
スムースコート同士の組み合わせの場合、生まれてくるチワピンもスムースです。しかしチワワがロングコートの場合、少し長めのスムースコート、あるいは短めロングになることも。体型はチワワより足が長く、ピンシャーより短めになることが多いようです。
◯性格
両親犬のどちらに似ても、性格はパワフルそのもの。怖いもの知らずで飼い主を驚かすような大胆なことをしでかすかもしれません。しかし、エネルギッシュな気質はチワピンの良い部分です。もちろん節度は必要ですが、おおらかに見守る方が、この犬種の良さが引き出せるでしょう。
9. パピチワ
◯親犬
パピヨン×チワワ
◯特徴
体重/3kg前後
体高/25cm程度
寿命/12~15才
パピチワの多くは小さめパピヨンによく似た見た目をしています。そもそもパピヨンとチワワはともに大きめの立ち耳が特徴。そのためパピヨンから大きな耳を受け継ぐと、必然的にパピヨンに雰囲気がぐっと寄るのでしょう。また、マズルがチワワより長く、呼吸器疾患のリスクが軽減できるのはメリットです。
◯性格
パピヨンとチワワはともに飼いやすい性格の犬です。しかしチワワに寄るとやや興奮しやすい一面も。また、パピヨンから少々神経過敏な部分を受け継ぐこともあります。飼い主にあまり依存し過ぎないよう、メリハリをつけたシツケが大切です。
10. 柴チワ
◯親犬
柴犬×チワワ
◯特徴
体重/3~8kg程度
体高/20~35cm程度
寿命/12~15才
柴犬とチワワにはかなり体格差があり、柴チワの平均的なサイズを出すのはかなり困難です。同じ親から生まれた同胎子でも、成犬時のサイズはかなりばらつくことも。見た目は線細めの柴犬、あるいはしっかりめのチワワといった雰囲気です。
◯性格
両親犬の両方に共通しているのは、勇敢で警戒心の強い性格です。どちらに似ても飼い主には甘えますが、見知らぬ人や家族以外には簡単に懐きません。チワワの頑固さと柴犬の気難しさが過度に発現しないよう、きちんとしたシツケが必要。特に柴犬の噛み癖が強く出てしまうと少々厄介です。
11. キャバチワ
◯親犬
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル×チワワ
◯特徴
体重/3~6kg
体高/20~30cm
寿命/13~15才
キャバリアとチワワはともに丸く大きな目が特徴。また、どちらも短頭犬種です。そのためどちらの親犬に見た目が寄っても、顔立ちが崩れることはありません。キャバリアの大きな垂れ耳がチワワの立ち耳をしのぐのか、見た目の雰囲気は小さめキャバリアといったところです。
◯性格
キャバリアは番犬に全く向かないと言われるほど、人懐っこい犬。一方チワワは飼い主には愛情深くても見知らぬ人を警戒する性質です。どちらがより強く出るかにより、キャバチワの性格はかなり変わるでしょう。
12. ヨーチー
◯親犬
ヨークシャー・テリア×チワワ
◯特徴
体重/2~3kg
体高/20cm前後
寿命/13~18才
チワワ、ヨーキーともに立ち耳で、ヨーチーもピンと立った耳が魅力的です。被毛はチワワの血が影響するのか、ヨーキーほど長く伸びません。サマーカットにしたヨーキーのような見た目です。親犬はともに長寿命で知られる犬種。ヨーチーも長生きする可能性が高いと考えられます。
◯性格
どちらの親犬に似ても、常に飼い主のそばにいることを好む性格になるでしょう。思慮深いところがあり、しつけをするのは難しくありません。ただし警戒心が行き過ぎてしまうと、無駄吠えが多くなることも。小さくて可愛いからとシツケをせずに甘やかすのは禁物です。
まとめ
チワワ系のミックス犬は、総じて体格が小さめです。しかし性格的には勇敢なところがあり、一筋縄ではいかないことも。ヌイグルミのように可愛くても、きちんとしたシツケは必須。チワワ系ミックスの良さは、正しいシツケをしてこそ引き出されます。