「困った時の神頼み」という言葉があるように、人生の岐路に立たされた時、すがるような気持ちでおみくじを引くことがありますよね。それなのに、結果が悪かったら「やりなおしたい!」と思うのが人情です。
そこで今回は、おみくじの引き直しについて徹底解説します。
おみくじが悪い結果で引き直してしまった…

おみくじが悪い結果だと、気持ちが沈みますよね。特に、試験や重要な仕事、結婚や出産など、直後に自分にとって大きな出来事が控えている場合、おみくじの悪い結果は、自分の未来が暗いことを意味しているようで、ネガティブな気持ちになるものです。
「なかったことにして、もう一度引きたい!」と思うのは、人として当然の心理。そして、気の赴くままにおみくじを引き直してしまうのは、あるあるではないでしょうか。
しかし、おみくじは神様からのお告げで神聖なもの。「引き直して良かったのかな…」「もしかして、罰当たりな行為だったかも…」と、不安になるかもしれません。引き直したおみくじが良い結果でも、「本当の運勢はどっちなのだろう」と、返って迷いが出てしまうこともあるでしょう。
迷いを晴らすためのおみくじで、なお一層深い悩みに突入したら本末転倒です。おみくじの引き直しは、果たしてありなのでしょうか。
おみくじの引き直しはあり?意味が上書きされる?

結論から言うと、おみくじに「引くのは1回だけ」とか「〇回まで引き直しOK」といった、厳密なルールはありません。
おみくじが込み合っているのに、納得いかないからと居座って何度も引き直すのは社会的ルール違反と言えますが、引き直しがダメなわけではないのです。
そもそも、おみくじは神様からあなたへのメッセージ。結果が良くても悪くても、書かれている内容を心に留めて、気を引き締めて自分の人生をより良くするのが目的です。
大凶を引いてモチベーションが下がり、「どうせ何をしてもダメだ…」と絶望するくらいならば、良い結果が出るまで引き直しするのもありでしょう。「これが自分の運勢」とあなたが受け止め、これからに活かすのが大切なのです。
しかし、中には「神様からのお告げを無効にするとは何事か」という考え方もあります。神社によっては引き直しを良しとしないところもあるので、注意が必要です。
おみくじの有効期間

おみくじの有効期限は、「初詣はその年1年間」「それ以外は願いが叶うまで」が一般的とされています。
おみくじを引く際は、「良い年になりますように」「〇〇が上手くいきますように」と願いを込めながら引くのが風習で、その答えがおみくじの内容なので、有効期限は願い事によって違います。具体例をいくつか挙げましょう。
・「今月も無事過ごせますように」と願いながらひいたおみくじの有効期限は1カ月間
・2つの願いを2回に分けておみくじを引けば、それぞれの願いが叶うまでが有効期限(引いたおみくじによって有効期限は変化)
・「プロジェクトが上手くいきますように」と願えば、その仕事が完了するまでが有効期限
なお、運勢は常に変動するものですので、初詣でおみくじを引いてから数か月後、残りの運勢を見るためにもう一度おみくじを引くのも大いにあり。大切なのは、神様からのメッセージを真摯に受け取ることです。
おみくじを別の神社で引き直すのは?

「別の神社のお守りを一緒に持っていると、神様が喧嘩する」という説があり、おみくじを別の神社で引き直すことに不安を感じる人もいるでしょう。
しかし、別の神社の引き直しは、同じ神社の引き直しよりも、むしろ良いとされています。神社によって神様の専門分野(金運を司る、学問を司る等)が違うのですから、別の神社で願いも新たにおみくじを引き直すのは、全く問題ありません。
そもそも、お守りを一緒に持っているのは良くないというのも、単なる一説に過ぎません。神の御心は広く、そんなことで喧嘩などしないので、ご利益に問題はないという考え方の方が一般的です。お守りを大切にし、役目を終えたら感謝してきちんと治めるのが重要です。
おみくじもお守りと同じです。別の神社でおみくじを引き直しても、それぞれの神様に敬意を払っていれば問題はありません。
初詣に大吉が出るまでおみくじを引き直すのは?

おみくじは結果が悪かったとしても、何に注意し、どう乗り越えれば良いのか、神様から大切な助言が書かれています。
大事なのは結果ではなく、苦境に立たされた時、何に気を付け、どのような心構えでいれば良いのかです。また、結果を謙虚に受け止め、改めて自分と向き合うのも重要です。
ですので、「大吉が出れば全て良し」という考え方でおみくじを引くのは非常に危険。結果を重視するあまり、過程を見失っています。そのような心構えでは、例え最初に大吉を引けたとしても、「やっぱり自分最高」と油断してしまうでしょう。
最初から大吉を引くことだけを目的とするなら、おみくじの意味を見失っています。何より、大吉以外のメッセージは認めないという傲慢さが良くありません。
それでも「大吉を引けば前に進める」と、自分の励みにしたいのであれば、引き直すのもあり。ただし、おみくじにある忠告は素直に受け取り、気を引き締めましょう。
おみくじを引く頻度に制限はある?
おみくじに有効期限はありませんので、引く頻度に制限もありません。しかし、神様からの助言を真摯に受け止めるならば、自ずと頻度が決まってくるでしょう。
「今日の運勢を知るために、毎日おみくじを引く」という人がいないとは限りませんが、自分の中で願いを込めながら引くので、あなたが最初に有効期限を決めているようなものですよね。特に制限はないので、あなたが納得できる頻度を自由に決めれば良いでしょう。
まとめ
おみくじの引き直しは問題ありませんが、どんな気持ちで内容を受け止めるかが重要です。結果が良くても悪くても、あなたの未来のヒントが書かれていますので、しっかり読んで胸に刻み込みましょう。