同担拒否(どうたんきょひ)とは

「同担拒否(どうたんきょひ)」とは、同じアイドルやキャラクターを応援する他のファン(同担)を受け入れない姿勢のことです。
「同担」という言葉は、かつてジャニーズファンが、「〇〇くんのファン」=「○○くんの担当」と言っていたことに由来するといわれます。
同担拒否は、アイドルやアニメの世界におけるおたく用語のひとつです。同義語は「同担NG」「同担✕」で、SNSのプロフィール欄で明示している人もいます。
同担拒否の場合、同じ推しが好きなファン(同担)を拒否する一方で、別の推しが好きなファン(他担)とは積極的に交流する人もいるようです。
同担拒否をする人の心理は?
同担拒否はなぜ起きるのでしょうか? 同担拒否をする人の心理を見ていきましょう。
■① 独占欲・嫉妬心
同担拒否を起こす理由としてもっとも大きいのは、独占欲でしょう。
同担拒否をする人の中には、推しにリアコ(リア恋=本当の恋)をしている人も多くいます。自分の好きな人を独占したい、他のファンに取られたくない…… という心理は、ある意味自然なことです。
SNSで他のファンが「リプ返をもらった!」「握手してくれた!」など、推しからファンサ(ファンサービス)を受けた旨の投稿をしようものなら、底知れない嫉妬心がふつふつとわきあがるでしょう。
■② トラブルを避けたい
他のファンとの間でもめごとを起こしたくない、という同担拒否の人も少なくありません。
ファンは、推しの発言や行動について「どうしてそう言ったの?」「なんでそうしたの?」と考えるものです。その解答について他のファンと意見が合わないと、言い合いに発展するケースがあります。
また、推し活で自分より有利になるようなことを他のファンがやっていると、嫉妬心からトラブルになることがあるようです。
こうしたトラブルは、友達どうしだとよりつらい状況になってしまいがちです。友達と推しのことでもめたくなくて、最初から徹底して同担拒否を貫いている、という人もいます。
■③ グッズを集めたいから
当然ながら、推しのグッズは同担どうしで取り合いになります。
本来、推しへの熱量と、グッズの数は同等ではありません。グッズを買いたくても、買えない人はたくさんいるからです。
しかし、ファンであればグッズを買いたい!集めたい!と思うものです。グッズ集めにおいてもライバルになる他のファンとは距離を置きたい、という心理が同担拒否につながります。
一方で、グッズ交換ができてお互いメリットがある他担とは、積極的にかかわる人もいるでしょう。
■④ 落ち込みたくないから
自衛のような心理で、同担拒否をする人もいます。
同じ推しを応援するファンであっても、生活状況はさまざまです。経済的に余裕がある人はたくさんグッズが買えるし、時間的に余裕がある人は、全国津々浦々で開催されるイベントやライブに行くことができます(もちろんチケットがとれれば)。
お金や時間は、自分ではどうしようもできないこともあるでしょう。
推しへの熱量は負けないくらいあるのに、他のファンが自分より多くのグッズを買ったり、ライブへ行ったりしているのを知ると、とことん落ち込んでしまうのです。
落ち込みたくない、つらい思いをしたくない、そんな自分を守る心理から、同担拒否をおこなう人がいます。
■⑤ 単純に一人行動が好き
同担がきらい! というより、そもそも一人行動が好きだから、同担拒否をしている場合もあります。
推し活は、ライブに行く、グッズを買う、聖地を訪ねる、誕生日を祝うなど、たくさんすることがあります。
これらの行動を、そもそも人とするのは面倒、自分一人で楽しみたい、というパターンです。
同担歓迎(同担拒否の反対)の人からのアプローチを激しく嫌悪することはなくても、多少わずらわしく感じてしまうでしょう。
まとめ
同担拒否をする人の心理についてまとめました。同担拒否は、同じ推しを応援するファンを受け入れないことです。好きな人ができたら、ライバルに嫉妬したり、傷つきたくない、と思うもの。同担拒否は、これに似ています。ただし、拒否感を全面に出して他の人と激しくぶつかると、いろいろなところに悪影響が出てしまうでしょう。同担拒否の心理を自分の中でどう飼いならすか、そこがポイントかもしれません。