HSPとは一体何なのでしょうか。もしも今生きづらく、自分がHSPかもしれないと感じている人は、HSPの特徴やあるあるを理解していれば生きづらい自分を責めずに済みます。
本記事ではHSPの対処法や恋愛事情、HSPに向いている仕事もご紹介しています。
HSPがなぜ生きづらいのか、生きやすくなるためにはどうすればいいのかを理解し、より人生を生きやすくすることに役立ててみてください。
HSPとは?その特徴
HSPとは、ハイリー・センシティブ・パーソン(Highly Sensitive Person)の略で、 繊細で心が傷つきやすく感覚が敏感で、様々な刺激を受けやすいという特性を生まれつき持っている人のことをいいます。
その割合は、日本人の約15~20%だといわれており、HSPとHSPではない人では、同じことを経験していても、物事の感じ方が大きく異なります。
HSPの大きな特徴として、 五感が敏感だという特徴があります。
例えば聴覚では、子どもの泣き声や、車のクラクションなど、個人差はありますが、非HSPが気にしないような音に、大きなストレスを感じるのです。
また、 他人の目や感情にも敏感で、怒っていたり悲しんでいる人がいたら、HSPはそれをすぐにキャッチし、共感して同じような気持ちになってしまいます。
このように繊細で刺激に敏感なHSPは、社会生活において、苦痛やストレスを感じやすいのです。
HSPの限界サイン10選と対処法を徹底解説 | Spicomi
https://spicomi.net/media/articles/4453HSPの限界サインとはどんなものなのでしょうか。限界サインが出たときの対処法や、HSPが考えすぎで疲れやすい原因など、HSPについて徹底解説!
HSPは病気?治し方はある?
HSPは、不安障害や発達障害などの 病気や障がいではありません。
心理療法士のイルセ・サン氏によれば、 HSPは遺伝的で先天的な気質で、「気分屋」「マイペース」「クール」など、性格や個性の一部だと考えられています。
病院に行くべきかどうか悩んでいるという方は、「治す」というよりも、 「HSPだと認めて上手に付き合う」という観点でHSPと向き合うことが大切になります。
HSPの子ども時代は、HSC(ハイリー・センシティブ・チャイルド)=一倍敏感な子ども、と呼ばれています。HSCは、赤ちゃんのときからいくつかの特徴があるとされており、母親の動きをしっかりと目で追う様子があり、注意力が高いという特徴のひとつがあります。
そして、 両親のどちらか、または両方がHSPだった場合、子どももHSCになる可能性はとても高くなります。
ですので、もしもあなたがHSPだった場合、立派な個性なので、落ち込む必要はないのです。
HSPあるある 10選
HSPであれば、「あるある」と共感できるような「あるある」があります。ここでは、代表的なものを10個、ご紹介しています。
■1.集団行動が苦手
HSPは他人の気持ちに敏感なため、社会で たくさんの人と関わることが苦手です。
苦手だと感じる人が近くにいると、それだけで苦しく感じます。また、怒りっぽい人や、支配的な人がいると、何か言われるのではないかと常にビクビクして気持ちが落ち着きません。
家族や仲のいい友人でも気を遣い疲れることも。HSPの人には、 必ず一人の時間が必要なのです。
■2.会話が苦手で他人の気持ちに共鳴してしまう
HSPは他人の気持ちに敏感で、共感しながら他人の気持ちに共鳴してしまうという特徴があります。
例えば、怒られている人がいたときは、怒られている人の気持ちに共鳴して凹んでしまいます。
泣いている人がいたときは、その人の気持ちに共鳴し、すぐ泣いてしまうこともあるほどで、共鳴することでその人の悲しい気持ちを理解しようとします。
■3.自分のペースを乱されたくない
HSPの人は集団で何かをするときに、 自分のペースを乱されるとものすごく疲れます。
集団で何かをしていると、自分よりも他人を優先するという素晴らしい個性が逆効果になってしまい、自分を追い詰めることになりがちです。
人から何かを言われて、それが気になり焦ってしまったり、人から言われたことが受け入れられなかったりして、ストレスが溜まってしまうのです。
■4.外出したあとはどっと疲れる
HSPは外出して友人に会ったりしているときは楽しい時間を過ごすことができますが、 帰宅後にどっと疲れることがあります。
HSPは自分が疲れていることに気付かず、他人を優先してしまうところがあります。外出した次の日や休日は、丸一日ずっと寝てしまう、ということもよくある話です。
HSPがよく寝ることや、引きこもりがちになるのはこのためです。
■5.学校が辛く学生生活を楽しめない
HSPは集団行動や人の多い場所が苦手です。統計的には学校のクラスの中にはHSPが数人存在するといわれています。
また、その性質から 不登校になりやすいのも特徴です。HSPの気質に合わないことを強いられ、自分のペースで行動できない学校という環境では、仕方のないことだともいえます。
■6.LINEが苦手
HSPはとてもラインが苦手です。相手に対しての気遣いを無識にしてしまい、頭をフル回転して対応しなければならないためです。
返信しなければいけないラインがたまっていると、逃げ場がないような心境になり、とてもストレスを感じます。
ラインは早く返さなければいけないというものではありません。自分のペースを大切にして、もしできるのであれば、通知もオフにしてしまいましょう。
■7.SNSが苦手
HSPは他人の反応が過剰に気になってしまうため、SNSが苦手です。そのため、発信する内容を考えすぎて何時間も経っていた、なんてこともよくある話です。
また、いいねやフォロワーの数を過剰に気にしてしまいます。反応がないと落ち込み、反応があるとその反応にどう返答すればいいのか、また悩みます。
情報が流れていく速いスピード感にも疲れるため、HSPはブログなどの情報発信ツールの方が向いているかもしれません。
■8.人が一人でもいると緊張する
HSPは人の目線がとても苦手です。そのため、 その場に人が一人でもいると緊張します。
飲食店や電車、人混みはもちろん苦手ですが、実家など家族がいる場所でさえ、心が休まらないこともあります。
HSPはSNSなども見ない一人の時間を作って、自分自身を癒すことが大切です。
■9.テレビや映画などの過激なシーンが苦手
HSPは共感しやすいため、テレビ、映画、ドラマなどの 過激なシーンが苦手です。暴力シーンや、悲しいストーリー、ホラーなどは見るのを避けましょう。
文字情報でのインプットでも共感してしまうので、悪質なSNSの書き込みや過激な小説などでも負の感情がどっと出てきます。
自分の心が嫌がっているのであれば、それを避けるのが一番です。
■10.空気を読むのが得意
HSPは他人の感情を常に気にしているので、空気を読むことに長けています。しかし、他人の目を気にしすぎて、自分を抑え込んだ表現をしてしまうこともしばしばあります。
自分の気持ちは後回しにして、相手の感情を察してフォローしてあげるようなところもあり、他人に会うと気を遣いすぎてどっと疲れてしまうようです。
HSPの恋愛あるあるは?疲れるし向いてない?
HSPは他人を優先しがちで繊細ゆえに、他人に嫌われたくないという思いが強く、 恋愛が苦手だという傾向があります。
相手へのラインが既読にならないと、未読スルーされているのではないかと不安になったり、相手のSNSを頻繁にチェックしたりすることもあります。
HSPの場合、ひとつ心配し始めると、相手のすべてが疑わしく思えてくるかもしれません。気にしすぎている場合がありますので、 一人の時間を作りリラックスして、心の休息を取ることを大切にするといいでしょう。
彼氏、彼女がHSPの場合、その個性を認めて受け入れてあげて、なるべく穏やかな話し合いをすることで、関係性が長く続くでしょう。
HSPの恋愛傾向とあるある10選!好きな人への態度は?冷めやすい? | Spicomi
https://spicomi.net/media/articles/4451繊細で心が傷つきやすいHSPの恋愛傾向やその特徴はなんなのでしょうか。HSPの恋愛あるあるや、男女別HSPの好きな人への態度をご紹介します。また、HSPが恋愛を楽しむための対策や、相性がいいパートナーのタイプについても徹底解説します。
HSPあるあるへの対処法5選!上手な付き合い方は?
HSPあるあるをご紹介してきましたが、上手な付き合い方や対処法はあるのでしょうか。ここでは代表的なものを5つ、ご紹介します。
■1.自然と触れ合う
HSPが繊細であるということは、それだけ危険を察知できる敏感さがあるということです。
実は、HSPは旧石器時代から存在していました。そして、旧石器時代には危険回避とコミュニティを維持したり、管理する役割を担っていました。
そのため、HSPは自然が好きな方が多いです。旧石器時代のままの感覚のため、 自然との触れ合いが心を癒します。
有限な自然が破壊されていく情報化社会の現代で、HSPが生きづらいと感じるのは当たり前なのです。
■2.一人になれる時間を作る
HSPは例えネット上であっても、 誰かの目があると心の底からリラックスすることができません。
自分を癒すために、完全に一人になれる時間と環境を用意してあげましょう。何もせずに休むことで、時間がもったいないと感じてしまうかもしれませんが、長い目で見ればそれも効率のいい時間の使い方です。
休息を取ることで気持ちを落ち着かせることができ、自分が今何を感じているか、どうしたいのかという自分の心の声に耳を傾けることができます。
■3.身体の力を抜いてリラックスする
HSPは常に緊張していて、身体に力が入っています。これは、小さな子どもの頃からの癖で、意識すれば改善することができます。
緊張をほぐすためにストレッチをしたり、一人でマッサージや温泉に行くのもいいでしょう。
深く深呼吸をしたり、瞑想することもおすすめです。
HSPはこのように 意識的に身体の力を抜くことで、穏やかで満ち足りた感情を感じられることが多いです。
■4.ノートに気持ちを吐き出す
HSPは他人の感情に共鳴してしまい、自分自身の本当の感情が分からなくなりがちです。そして、人が孤独になったり、不安になるのは、自分の気持ちを無視し続けて自分自身との繋がりが切れたときです。
今、自分は何を感じているのか、どうしたいのか、自分と向き合う時間を作りましょう。そして、それをアウトプットすることで、自分の状態を客観的に見つめることができます。
自分の気持ちを吐き出すための専用のノートを用意し、そこに自分の感じていることを書き出すのがおすすめです。
ノートの上では人目を気にしたことを書くのではなく、素直に本音を書くようにしてください。どれだけ罵倒雑言を吐いてもかまいません。どんな自分にもOKを出して、認めることでとても楽になるでしょう。
■5.自分がHSPであることを認める
HSPは悪いイメージを抱かれがちですが、 ひとつの個性であり、良い悪いでは判断できないものです。
人と一緒にいるとき、他人の気持ちを優先してしまったり、刺激の強いものが苦手で社会に馴染みにくいというのは、治せるものではなくHSPの個性です。
理想の自分に囚われてHSPの自分を否定するのではなく、 そういう自分がいるのだということをただ単に認識することで、生きることが楽になります。
無理に肯定する必要はありません。ただ、そんな自分がいるんだ、と認識するだけでいいのです。
HSPに向いている現実的な適職は?
HSPはどんな職場やバイトでも、仕事が続かないという特徴があり、不安になるかもしれません。
でも、大丈夫です。それは 他人よりも自分を守ることができている証拠でもあります。
HSPに向いている現実的な適職は、人との関わりが少なく一人でできることや、自然と触れ合う仕事、クリエイティブな仕事です。
ただし、 得意、不得意はHSPという基準だけで決まるものではありません。まずは、なぜお金を稼ぎたいのか?ということを明確にしてみましょう。
そして、自分がやりたくないことはなんなのか、自分が何が好きなのか、何をしているときにワクワクして自然に笑顔になるのか、ということが仕事を決めるときの判断基準になるでしょう。
まとめ
繊細で生きにくそうだと言われがちなHSPですが、その個性はある種、特別な才能です。
周りの目や世論が気になるかもしれませんが、本当に自分を守れるのは自分だけです。
徹底的に自分自身の味方になり、少しわがままに生きるくらいが、HSPの方にとってはちょうどいいのかもしれません。
HSPは他人軸になりやすいですが、自分をいちばんに大切にして、自分軸で生きることで生きやすくなるでしょう。
神経質な人の特徴30個!顔や性格・恋愛・仕事と対処法 | Spicomi
https://spicomi.net/media/articles/1332この記事では神経質な人の特徴や共通点を、性格・外見・恋愛傾向・仕事などの観点からまとめています。神経質を治すためにできる改善方法についてもご紹介しますので神経質なことでお悩みの方や、周りに神経質な人がいてお困りの方は参考にしてください。
エンパス体質の特徴30個診断と見分け方!浄化・改善対策 | Spicomi
https://spicomi.net/media/articles/1592不思議な力を持つエンパス。エンパスの意味とエンパス体質の人の特徴・恋愛・仕事について説明します。さらにエンパス体質の症状の浄化・改善方法も説明しますので、参考にしてください。