いまや100種類以上の組み合わせを優に数えるミックス犬。中でもトイ・プードルの血を引くプードル系のミックス犬は「ヌイグルミのような見た目」「抜け毛の少なさ」「賢さ」で大人気です。
この記事では、そんなトイ・プードルのミックス犬12種類を選抜し、特徴や性格などをご紹介しています。
1. マルプー
◯親犬
マルチーズ×トイ・プードル
◯特徴
体重/3kg
体高/25cm
寿命/14才前後
マルプーはマルチーズよりひと回り大きく、トイ・プードルよりひと回り小さなサイズ感です。両親ともにトリミングが必要な犬種で、マルプーも同じく定期的にカットしなければなりません。ただしシングルコートのおかげで、抜け毛はかなり少なめです。
◯性格
両親のどちらに似ても甘え上手な犬になるでしょう。しかしマルチーズの気質が強く出ると、やや興奮しやすく無駄吠えが多くなることも。反対にトイ・プードルの性質に寄ると、少々計算高い面が見られるかもしれません。犬に対しては友好的でも、知らない人には素っ気ない態度をとることがあります。
2. チワプー
◯親犬
チワワ×トイ・プードル
◯特徴
体重/3kg
体高/20cm
寿命/15才前後
ティーカップ・プードルと間違われそうな、プードル寄りの見た目になることが多いようです。ただし耳がチワワに似て立ち耳になると、ミックス感が強く出て個性的な容姿になることも。毛質はチワワに寄ると抜け毛多めになりますが、本家チワワほどではなさそうです。
◯性格
どちらの親犬に似ても甘えん坊で活発な犬になるでしょう。しかしチワワの気質が強く表れると、警戒心が強いわりに無鉄砲な行動をとることも。むやみなトラブルを招かないよう、服従訓練をしっかり入れておくと安心です。
3. ポメプー
◯親犬
ポメラニアン×トイ・プードル
◯特徴
体重/2~3kg
体高/20~28cm
寿命/12~15才
トイ・プードルよりひと回り小さなサイズ感。そのわりにトイ・プードルと同じぐらいの大きさに見えるのは、ポメラニアン譲りのゴージャスな被毛とプードルの巻き毛が合わさり、かなりモフモフになるからです。比較的プードルに似た見た目になることが多いですが、立ち耳の犬は一気にポメラニアンらしさが濃く表れます。
◯性格
活動的で明るい性格になりやすいですが、ポメラニアンの気質が強く出ると、やや興奮しやすい面も。反対にプードルの気質が強く出ると、しつけの甘さがワガママにつながるかもしれません。
4. キャバプー
◯親犬
キャバリア・キングチャールズ・スパニエル×トイ・プードル
◯特徴
体重/4~10kg
体高/30cm前後
寿命/12~15才
片方の親であるキャバリアは、小型犬の中ではやや大きめの犬種。そのため、キャバプー成犬時のサイズは、親犬のキャバリアの大きさが強く影響します。キャバリア譲りのダブルコートを受け継ぐと抜け毛は多いですが、その分コート全体のボリュームが豊かになり、ゴージャスな見た目になるでしょう。
◯性格
キャバリアの人懐っこさとプードルの賢さを併せ持つキャバプーは、飼いやすさナンバーワンの呼び声が高いミックス犬です。ただしプードル寄りの気質が強く出ると、少し人見知りをするかもしれません。
5. コッカプー
◯親犬
アメリカン・コッカー・スパニエル×トイ・プードル
◯特徴
体重/5~10kg
体高/28~38cm
寿命/13~18才
コッカプーはプードル系ミックス犬の中では、比較的大きめです。アメコカは皮膚病の多い犬種ですが、皮膚病が比較的少ないプードルが合わさることで、コッカプーの皮膚病リスクが減少しています。コート種の違いがあるわりに、良い組み合わせと言えるでしょう。
◯性格
人懐っこく陽気で温厚な性格で知られているアメリカン・コッカー・スパニエル。そこに訓練性能が良く賢いトイ・プードルが加わり、コッカプーはとても飼いやすい性質です。初めて犬を飼う人にもおすすめです。
6. ダップー
◯親犬
ミニチュア・ダックスフンド×トイ・プードル
◯特徴
体重/4kg前後
体高/25cm前後
寿命/12~15才
胴長短足のトイ・プードルのような容姿の犬が多く見られます。これは顔立ちがミニチュア・ダックスフンド寄りでも、トリミングスタイルでかなりプードルに寄せているからではないでしょうか。
◯性格
トイ・プードルは知らない人に対しどこか素っ気ない態度をとることがありますが、ミニチュア・ダックスフンドのフレンドリーな性格がそこを相殺しています。どちらの犬に気質が寄っても、他の動物や小さな子どもと仲良くするのは得意。かなり飼いやすい性質の犬と言えるでしょう。
7. シュナプー
◯親犬
ミニチュア・シュナウザー×トイ・プードル
◯特徴
体重/4~7kg
体高/30~38cm
寿命/12~15才
シュナウザーのワイヤーヘアとプードルの巻き毛が合体し、かなり癖毛の強いシュナウザー、あるいは巻きの緩いプードルのような見た目です。親犬2犬種はコートタイプ・垂れ耳・スクエア型のボディが共通。そのためシュナプーはどちらの形質が強く出ても、容姿が崩れません。
◯性格
両親とも活発で遊び好きな性格ですが、シュナウザーの気質が強く出ると少々頑固になることも。とは言えシュナウザーもプードルも犬の知能テストは高得点の犬。訓練すればするほどいろいろなことを覚える、最高の家庭犬になるでしょう。
8. ペキプー
◯親犬
ペキニーズ×トイ・プードル
◯特徴
体重/5kg前後
体高/25cm前後
寿命/10~15才
ペキニーズは短足ガニ股、プードルはすらりとした長めの足が特徴です。そのため、ペキプーはペキニーズにしては足が長く、プードルにしてはやや短足の体型。プードルの巻き毛にペキニーズのゴージャスな被毛が合わさることで、かなりモコモコになりやすい毛質です。
◯性格
猫のような犬と評されるペキニーズのマイペースな性格に、相手のことをよく観察するプードルの賢さが加わることで、性格的には良い意味での曲者になりそう。適度に甘えつつベタベタし過ぎない犬との生活を望むなら、ペキプーは最適な性格の犬と言えるでしょう。
9. プーキー(ヨープー)
◯親犬
トイ・プードル×ヨークシャー・テリア
◯特徴
体重/3kg前後
体高/25cm前後
寿命/15才前後
プードル系のミックス犬はプードル寄りになることが多いですが、プーキーは毛色や耳の立ち具合にヨーキーが強くでがちです。そのためダークカラーの毛色が多く、ヨーキー特有のタンマーキングが強く出ることも。ただし垂れ耳だと一気に見た目はプードルに寄ります。
◯性格
ヨーキーは大人しい犬と勘違いされやすいですが、もとはネズミ捕り用に作出された犬種。そのため、プーキーにも好奇心旺盛で気の強い気質が受け継がれることがあります。ただしプードルはとても訓練性能の良い犬。基礎的なトレーニングは難しくありません。
10. パピプー
◯親犬
パピヨン×トイ・プードル
◯特徴
体重/4~5kg
体高/28cm前後
寿命/15才前後
パピヨンは基本的にシングルコートですが、ダブルコートも混在しています。そのため、パピプーがどちらのコートになるかは、親犬のパピヨン次第です。垂れ耳と立ち耳のどちらになるかで、見た目の印象はかなり変わることに。まれにプードルそっくりの顔に見事な飾り毛付きのパピヨン耳を持つ子もいます。
◯性格
両親ともに活発で、飼い主に対して愛情深い犬です。飼いにくさのあまりない性質ですが、パピヨンの悪い面が強く出てしまうと、やや神経質になることも。警戒心が過度に強くならないよう、社交的な犬に育てることが大切です。
11. シープー
◯親犬
シーズー×トイ・プードル
◯特徴
体重/3~7kg
体高/25cm前後
寿命/14才前後
シーズーには比較的大きくなる個体が一定数います。そのためシープーのサイズはシーズー次第といったところ。また、テディベアカットでわかりにくいですが、プードルは本来マズルが長めです。しかしシーズーの短頭丸顔が混ざることで、シープーの顔は丸みを帯びています。
◯性格
シーズーは人間くさい犬と言われることがあり、とにかく飼い主と一緒にいたがる性質。頑固なところが玉にきずですが、プードルの賢さが加わることで、ぐっと訓練が楽になるでしょう。褒めてしつけるほうが、よく伸びるタイプの性格です。
12. 柴プー
◯親犬
柴犬×トイ・プードル
◯特徴
体重/5~9kg程度
体高/30~40cm前後
寿命/12~15才
プードル系ミックスは、プードル寄りの見た目になることがほとんど。しかし柴プーは柴犬の特徴がかなり強く出ます。可愛いのはゴージャスでフサフサの巻き尾。これは断尾しないプードル本来のシッポと、柴犬の巻き尾が合わさってできています。
◯性格
柴犬の頑固で飼い主に忠実な気質と、トイ・プードルの賢く懐っこい性質が合わさることで、かなり個性的な性格になりそうです。どちらの犬種も観察眼が鋭く、甘やかすタイプの飼い主はなめられることになるでしょう。正しいしつけとトレーニングが、柴プーの良さを引き出します。
まとめ
一口にプードル系ミックスといっても、容姿や性格には個性があります。ミックス犬は必ずしも2犬種の性質を半々に受け継ぐわけではありませんが、プードルの血は訓練性能を高めてくれるはず。飼いやすいミックス犬を探しているなら、プードル系は要チェックです。