人生の転機？どん底から這い上がる前兆。スピリチュアルクライシスとは

スピリチュアルな世界ではよく、人生の転機の前には、どん底を経験するといわれます。

恋愛、仕事、お金、家族、健康などで起こる、突然の暗闇。
スピリチュアルクライシスと呼ばれる魂の危機は、予期せず訪れます。
そしてそれは、今まで持っていたエゴや執着、恐れを捨てるために訪れる時期でもあるのです。

この記事では、スピリチュアルクライシスについてくわしく解説します。

スピリチュアルクライシスとは、別名「魂の危機」とも呼ばれ、 潜在能力の覚醒を起こすきっかけとなる現象のことです。

スピリチュアルクライシスの時期は、現実に対する適応能力が低下するため、うつ病やノイローゼと診断されることもあります。

ユング心理学では実際に、そのような精神疾患をスピリチュアルクライシスと呼び、魂の喪失をうつ状態と捉えています。

スピリチュアルクライシスはただ起きるのではなく、理由があります。
そのひとつが、 価値観の転換期を迎えているからだということ。

スピリチュアルクライシスを経験すると、現実の感覚が一変します。ときには、これまで大切にしてきたものが、急にどうでもよくなってしまうことも。このような劇的な変革が、潜在能力の覚醒や悟りにつながり、人生が大きく変わっていくのです。

また、 魂が成長するためのステップアップのサインでもあります。スピリチュアルクライシスは、新しい自分へと生まれ変わるための準備期間でもあるのです。

スピリチュアルクライシスに陥ったとき、絶望的な感情から抜け出せないと感じるかもしれません。しかし、人生は天気のようなもの。必ず状況は回復していくので、自分を責めず、ありのままの感情をただ感じていましょう。

スピリチュアルクライシスは、過去のトラウマや、引き金となる出来事によってもたらされることが多いです。そのなかでも起きやすいことを3つご紹介します。

スピリチュアルクライシスは、心のバランスが大きく崩れる状態。その結果、不安や孤独感から抜け出そうと、恋愛、食べ物、薬物、アルコールなどに強く依存しやすくなります。

例えば、特定の食べ物に依存したり、恋愛で極度に依存したり、特定の行動を繰り返したりするなど。

これは、心の支えを求めるがゆえの行動ですが、依存が深まることで、かえって心の安定を損なう可能性もあります。

スピリチュアルクライシスの時期は、良くも悪くも精神過敏になっています。そのため、被害妄想や不安を感じやすくなります。

将来に対する不安を無限に作り出したり、自分自身に対する不信感が強まったり。何が正しいのかわからなくなり、常に不安を感じ、落ち着かない状態が続くことがあります。

また、過去の失敗や後悔を何度も思い出してしまい、自己肯定感が低下することも。この状態が長期化すると、うつ状態に陥る可能性も高まります。

スピリチュアルクライシスの時期は、うつ病や不眠症などの精神疾患になりやすいです。

不眠や食欲不振、倦怠感など、身体的な症状が現れやすくなります。また、ストレスから自律神経が乱れ、頭痛や胃痛、肌トラブルなどを引き起こす場合も。

スピリチュアルクライシスに振り回されて、消耗してしまうこともあるかもしれません。そんなときは、身体を温めたり温かいものを飲むなど、ひたすら自分に優しく過ごしましょう。

スピリチュアルクライシスは誰しもが経験することではありませんが、下記のような人が経験しやすいようです。

鋭い感覚を持つ人、とりわけ、エンパスやHSPの方は、周囲のエネルギーや変化を敏感に感じ取ります。

そのため、周囲のネガティブなエネルギーや社会の矛盾などに深く傷つき、心のバランスを崩しやすくなります。

また、繊細な心の持ち主であるため、些細な出来事でも大きなストレスに感じてしまい、スピリチュアルクライシスに繋がりやすい傾向があります。

霊的な波動を持つ人は、霊的な世界との繋がりが強く、高次の意識にアクセスしやすい一方で、ネガティブなエネルギーの影響を受けやすいという側面も持ち合わせています。

霊的な能力を開花させる過程で、激しいエネルギーの変動を経験し、それが原因でスピリチュアルクライシスに陥るケースも少なくありません。

創造性や直感が豊かで、新しいアイデアを次々と生み出すことができる人は、一方で、理想と現実のギャップに苦しむことがあります。
高い理想を持つがゆえに、現実に満足できず、孤独感や無力感を感じてしまうことも。

また、周囲の人から理解されにくいことも多く、孤独感を深め、スピリチュアルクライシスに繋がりやすい傾向があります。

自分の心の声ではなく、周囲の期待や社会の価値観に従って生きている人は、心の奥底に不満や焦燥感を抱えがちです。

やりたいことが分からなかったり、やりたいことを諦めたりすることで、生きがいを見失い、スピリチュアルクライシスに陥る可能性があります。

また、焦燥感を抱いたままでいると、 怒りのエネルギーにつながりやすくなります。「ちゃんとしなきゃ」という思考が、自尊心を傷つけているのです。

常に周囲の期待に応えようとし、自分の気持ちを抑え込んできた人は、心の奥底に大きなストレスを抱えています。

ある日突然、そのストレスが爆発し、心のバランスを崩してしまうことがあります。

また、自己犠牲の精神が強いため、自分のことを後回しにしてしまい、心身ともに疲弊し、スピリチュアルクライシスに繋がりやすい傾向があります。

では、スピリチュアルクライシスの時期にするといいことはなんなのでしょうか。5つご紹介します。

スピリチュアルクライシス中は、心身ともに疲弊している状態です。無理にスケジュールを詰め込まず、自分のペースで生活することが大切です。

好きなものを食べて、ゆっくりと睡眠をとることで、心身を休ませ、エネルギーを充電しましょう。

特に、質の高い睡眠は、心身の回復に不可欠です。規則正しい睡眠リズムを取り戻すことで、精神的な安定を取り戻すことができます。

スピリチュアルクライシス中は、未来に対して不安を感じたり、何をしていいのかわからなくなったりすることがあります。

そんな時は、目の前のことに集中し、一つ一つ丁寧にこなしていくことが大切です。

例えば、部屋の片付けをしたり、簡単な運動をしたり、読書をしたりするなど、小さなことから始めてみましょう。

小さな成功体験を積み重ねることで、自信を取り戻し、次のステップへと進んでいくことができます。

マッサージや鍼灸は、心身をリラックスさせ、血行を促す効果があります。

スピリチュアルクライシス中は、緊張状態が続き、体が硬直していることが多いです。
プロの手による施術を受けることで、身体の不調を改善し、心の状態も安定させることができます。

また、アロマセラピーや温泉、サウナなども、心身をリラックスさせる効果が期待できます。

瞑想は、自分の内面と向き合って、心を静かにする効果があります。

スピリチュアルクライシス中は、雑念が渦巻いてしまい、心が落ち着かない状態が続くことがあります。瞑想をすることで、心の状態を観察し、自分自身と対話することができます。

また、呼吸に意識を向けることで、リラックス効果も得られます。

グラウンディングとは、大地に根を張るように、意識を足の裏に集中させ、自分自身を地にしっかりとつける方法です。

スピリチュアルクライシス中は、現実から逃避したくなったり、浮遊感が強くなったりすることがあります。グラウンディングを行うことで、現実と繋がり、心の安定を図ることができます。

もっとも効果があるのは裸足で海辺を歩くことですが、普通に散歩をしたり、公園に行って素足で立つ、歩くなどだけでも効果的です。

スピリチュアルクライシスは、まるで古い家を解体して新しい家を建てるような、魂の大改造です。

古い自我が亡くなろうとする過程の中で、時間や空間、自我との境界が曖昧になるときがあります。光と闇、死と再生など、二元性のあらゆるものの対極を体感するなど、混沌とした世界に迷い込むような感覚を味わうかもしれません。

スピリチュアルクライシスは、長いようで一瞬の暗闇です。本来の自分へと統合する前夜祭ともいえます。少しずつ、本来の自分の世界が動き出す感覚を味わうことでしょう。

スピリチュアルクライシスを乗り越えたあとは、まるで生まれ変わったように、新しい自分に出会うでしょう。 時間などの数字にとらわれず、行きたいところに意識が集中して広がるでしょう。
たくさんのシンクロニシティを経験したり、本来の自分の姿を感じることができます。

三次元を超えた、より高次の意識に目覚めた状態です。この次元では、時間や空間の概念が曖昧になり、あらゆる可能性が開かれています。

スピリチュアルクライシス期間は、時間の経過とともに、色々なことが変わってくると思います。変化を焦らず、ゆっくり向き合うことが大切です。

スピリチュアルクライシスを経験したからこそ今がある、と肯定的に捉えられるような日が、必ずやってくるでしょう。